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■議事録一覧■

中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会
産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会
容器包装リサイクルWGプラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会
合同会合(第13回)

議事録


午前10時00分開会

○リサイクル推進室長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会及び産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキンググループプラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会の合同会合第13回を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
 合同会合につきましては、事務局は持ち回りとさせていただいており、本日の事務局は環境省が担当させていただきます。
 まず初めに、委員の変更についてご紹介させていただきます。今回から池田市総務部長の早川昌任委員にかわりまして、本日はご欠席ですが、善通寺市市民部長の楠木均委員が就任されました。
 続きまして、お手元の配付資料をご確認願います。資料一覧をお配りしておりますので、資料の過不足等がございましたら事務局までお申しつけください。また、会合終了後に発言者名を示した議事録を作成し、各委員にご確認いただき、ご了解いただいた上で公開いたしますことをご承知おきください。
 本日の合同会合の出席状況でございますが、全委員数26名のうち、現時点で15名の委員にご出席いただいております。中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会につきましては8名の委員に、また産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキンググループプラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会につきましては8名の委員にご出席をいただいており、それぞれ定足数に達しておることをお伝えいたします。
 それでは、これ以降の議事を永田座長にお願いいたしたいと思います。

○永田座長 どうも皆さん、おはようございます。お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。
 昨年の夏、皆様のご尽力をいただきまして、プラスチック製容器包装の再商品化手法及び入札制度のあり方に関する中間取りまとめを出させていただきました。そこでいろいろご議論いただいた課題も整理してございますが、特にその中では、プラスチック製容器包装の中長期的課題の議論、これを今後詰めていくということになっていました。今年の夏を目処に結論が得られるように議論を進めてまいりたいというふうに考えています。そういうことで、この中長期課題について議論を再開するために、今回皆さんにお集まりいただいた次第でございます。
 今日の会議の進行ですが、お手元の1ページ目のところに議題が載っているかと思います。まず、平成22年度に導入する措置の実施状況ということで、日本容器包装リサイクル協会のほうから説明していただいた後に、2番目、3番目、4番目の議題、これを議論していただければというふうに思っております。
 それでは、まず初めに1番目の議題につきまして、容リ協の石井専務理事のほうから、資料1を使いましてご報告いただきたいと思っています。よろしくお願いします。

○石井オブザーバー おはようございます。容リ協会の石井でございます。
 それでは、私から報告をさせていただきます。
 資料2をご覧いただきたいと思います。
 まず最初に、平成22年度のその他プラスチックの再商品化事業に関する入札についてでございます。中間取りまとめでは、平成22年度においては材料リサイクルの優先枠を市町村からの引き渡し申し込み量の50%とすること、そして優先事業者には総合的な評価を行い、その結果を優先枠の運営に反映することと、そうされたところでございます。
 総合的な評価の実施に当たりましては、まず外部有識者から成る検討委員会を立ち上げ、評価の指標と、そのウエートづけを審議、決定をいたしました。その結果は、資料2の後ろにあります別紙1の3ページ目に添付した表のとおりでございます。
 また、個別事業者の評価結果をどのように優先枠に反映させるかについてですが、別紙2に詳しく記載をしております。今日は時間の関係上、概要のみの報告とさせていただきます。
 ポイントは2点ございます。1点目は、優先枠は、さらに落札時の競争率が低く設定される優先A枠と、残りの優先B枠に分けられ、優先A枠、次に優先B枠、そして一般枠、この順に落札できるということでございます。
 2点目ですが、各優先事業者は、A枠への落札可能量とB枠への落札可能量の両方を有しますが、その配分は個別事業者の総合的評価の結果により異なるということでございます。また、21年度に優先的扱いを受けた量と、22年度の優先A枠での落札可能量、これの激変を緩和する措置も行っております。その具体的な方法につきましては、別紙2の2ポツをご参照いただければというふうに思います。
 入札関連の報告は以上としまして、次に、中間取りまとめにおきまして当協会、容リ協会に求められた運営改善の状況について報告をいたします。
 資料2の2ポツに個別の進捗状況を記載していますので、後ほどお読みいただければと思いますが、その中で(4)に記載いたしておりますとおり、平成22年度から市町村の担当者がプラスチックの再商品化事業者を確認できるようにいたしました。そのことに伴い、市町村と当協会の間で交わす確認書を定め、市町村に説明を行ったところでございます。別紙3にその確認書を添付しておりますので、後ほどご参照いただければと思います。
 また、透明性の向上に関しましては、資料2の3ポツに記載のとおりです。その中で昨年10月には、市町村を通じて住民の皆さんに情報提供がしやすいよう、協会のホームページに新しいコンテンツを掲載いたしております。具体的な内容は別紙4を見ていただきたいと思いますが、ぜひ一度容リ協会のホームページをのぞいていただいて、実際に画面で確認をしていただければというふうに思います。
 私からの報告は以上ですが、最後に一言お詫びとお願いをさせていただきたいと思っております。年明け、ある業界紙と雑誌に、容リ法の次期改正に向けて枠組みをどうとらえるかと、こう題しました座談会の内容が掲載されました。その中で当協会の役員が将来の方向について言及しております。その内容の一部に、指定法人の役員としては不適切であり、慎重さに欠けるというものがありました。その結果、関係者の方々には多大なご迷惑をおかけしてしまいました。この場をお借りして深くお詫びを申し上げたいというふうに思います。言うまでもなく、当協会は法及び国の審議会、検討会の検討決定事項に沿いまして再商品化業務を適切に遂行する、これを使命としており、このことは今後も変わるものではありません。協会の外に向かっての発言は、自分の立場をわきまえ、今まで以上に慎重に行うよう、私から強く指示をしたところでございます。当協会は、容リ制度に関するすべての皆さんからの信頼を得られるよう、今後も業務を進めてまいる所存でございます。関係各位のご理解とご協力をここで改めてお願いを申し上げる次第です。
 以上で私からの報告とお詫びを終わらせていただきます。ありがとうございました。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 基本的には最近の状況のご報告ということでございますので、特段のご質問、ご意見等がありましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 もしよろしければ先に進ませていただきますが、それではそのようにさせていただきます。
 それでは、続きまして議題の2番目です。議論を進めるに当たっての考え方と今後のスケジュールについてということで、事務局のほうから資料を使って説明させていただきます。どうぞ。

○リサイクル推進室長 それでは、お手元の資料3をご覧ください。当面の議論の進め方について説明させていただきます。
 まず、資料3の1ページ目、1ポツでございますが、こちらについてはこれまでの経緯を書いております。最初のパラグラフでは、材料リサイクルの手法を優先的に取り扱うこととしたという経緯と、またパラグラフの2番目では、それについて昨年見直しを再開したということを書いております。
 そこで2ポツになりますけれども、今回、中長期的課題と、こういうものを議論するに当たっては、プラスチック製容器包装の再商品化というものは、一体本来いかにあるべきか、そういったものを十分に議論する必要があるであろうと。そういったことにかんがみますと、まずこの法律、制度の目的・趣旨、そういったものは十分確認した上で、直接の担い手と今なっておられます再商品化事業者の方々の取組のみならず、その上流である容器包装の製造・利用段階、また廃棄物となった段階での収集選別段階、さらに再商品化事業者の方々の下流となっている、その製品の利用段階以降の取組、そういったものを全体を視野に入れて、必要があれば現行制度の見直しが必要な事項、そういったものも含めて大きな視点で検討していく必要がある。また、そういった大きな視点で検討していくということであれば、容器包装以外に、例えばプラスチックのリサイクルといった制度に密接に関連するような事項、こういった課題についても同時に検討を行っていく必要があるであろうと認識しております。
 したがって、次のページになりますが、このため、昨年の中間取りまとめで提示した中長期的課題の議論、こういうことについては、以下の[1]から[5]の形に従って議論を進めていきたいと考えておりまして、具体的なスケジュールについては別紙2に書いておりますが、こういった作業を進めていくに当たって、合同会合の有志の方から成る作業チームというものを設置しまして基礎的な整理を行って、その整理に基づいて本合同会合のほうで議論を進めていきたいと考えております。
 具体的な手順、[1]から[5]までありますが、まず[1]のところは材料スケジュールの優先的取り扱い、これにつきまして、現時点でのLCAを初めとする科学的知見、そういったものの評価を行うといったこと、またコスト等の経済的観点からの評価を行うと、そういった評価を整理した上で、その結果を踏まえて中長期的課題に照らしてみて、まず関係各主体からどういうことを聴取すべきか、そういったことを整理をしたいと考えております。その上で、各容器包装リサイクル法制度の段階ごとに、各主体からどのような取組がどの程度リサイクルの高度化に貢献され、また、その実現のためにどういう措置が必要か、これを聴取をしていきたいと考えております。
 また、これとあわせて、2ポツでも言及しましたが、制度に密接に関連する課題として、容器包装以外のプラスチックも含めたプラスチックのリサイクルのあり方、これについても別途検討を進めていきたいと考えています。
 これらの[1]番と[2]番の結果、それを踏まえまして、本年夏、可能な限り、それを目途に今後のプラスチックのリサイクルの基本的方向並びに材料リサイクルの優先的取り扱いの考え方及び対応策の方向、これを整理をしていきたいと考えている次第でございます。
 あわせて、その考え方に基づき、平成23年度入札に反映すべき措置についても、夏までに結論を出して速やかに措置を講じていきたいと考えております。
 したがいまして、そういった整理をするということですから、容器包装のリサイクル制度全体のあり方、また容器包装以外のプラスチックも含めたプラスチックのリサイクルのあり方に関して、例えば法改正が必要となる事項でありますとか、将来に向けた制度設計、そういったものについて若干議論を継続していかなければならないものも出てくるであろう。そういったものについては夏以降も引き続き議論を継続していきたいと考えている次第でございます。
 別紙1については、昨年の中間取りまとめでおまとめいただきました議論すべき事項を、念のためもう一度再掲させていただいております。ただ、今言ったような議論の進め方ということを整理した関係上、一番上に「容器包装リサイクル制度の目的・趣旨(確認)」と書いてある、この1行だけ追加をさせていただいております。これにつきましては、本日の議題として後ほど資料で説明させていただきます。
 別紙2につきましては、具体的なスケジュールのイメージということで掲載させていただいております。一番上は1月29日、本日の議題4つありますが、それを記載させていただいております。その後、来月以降、作業チームを3回から4回程度開催をするということで、先ほどの進め方の考え方に示されている科学的知見と経済的観点からの評価の整理を行った上で、各主体から優先的取り扱いのあり方でありますとか高度化等について意見聴取をし、その結果を整理させていただきます。その整理が終わった段階で一度、本合同会合を再度、4月ごろを目途に開かせていただきまして、整理結果について皆さんのご意見を賜りたいと考えている次第です。その議論も踏まえまして、作業チームでもう一度、あわせて行った別途議論の内容も踏まえまして、材料リサイクルの優先的取り扱いについて一定の方向性、これについての整理と、その整理に基づいた23年度入札に反映すべき措置の整理、これをたたき台として整理していただきまして、それをもとに合同会合で2回程度議論を重ねまして、夏までの結論というものを導いていきたいと考えている次第でございます。
 最後に、その作業チームでございますけれども、別紙3となりますが、中長期的課題について基礎的な整理を行うということで作業チームの案を掲載させてもらっております。主査としては森口委員にお願いをしたいと考えておりまして、そのほか、委員としまして石川委員、大塚委員、小寺委員、崎田委員、辰巳委員、平尾委員、そしてオブザーバーとして石井委員にそれぞれご参画をお願いしたいと思っております。この中で小寺委員につきましては、本合同会合のメンバーではございませんが、プラスチックの専門家ということで今回ご参画を要請しておりまして、今回の会議の後には、この合同会合にも参加をいただきたいというふうに考えている次第でございます。この作業チームにつきましては、先ほどの別紙の3の頭にも、また考え方にも書いておりますが、この合同会合の下に新たに別の組織を設けるというものではなくて、あくまでも非常に中長期的課題というのが多岐にわたるものですから、議論を一旦整理をしていただくための作業チームとして設けるものでございますから、例えばその議事運営の方法、資料の扱い、そういったものはすべてこの合同会合に倣って、合同会合と同じような扱いで、例えば公開といったものでやりたいというふうに考えております。
 事務局からの説明は以上でございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 今回の中長期的課題についての検討、これを少人数で、特に学識中立委員の方々を中心にして精力的に進めていただきたい。内容は、先ほどからもお話が出てきておりますような基礎的な整理をこの作業チームで行っていただいた上に、それをベースにして本合同会合でさらに議論を深めていただければというふうに考えております。
 作業チームにつきましては、先ほどの資料にもございました。別紙の3でございますけれども、森口委員に主査をお願いしたいと考えておりまして、これにあわせまして森口委員には、これまで決めておりませんでしたけれども、本合同会合での委員長代理もお願いできればというふうに考えております。また、作業チームでは、科学工学、あるいは技術の専門家として先ほどもご紹介のあった小寺洋一さんに入っていただきますので、小寺さんにもこの合同会合の委員として次回からご参画いただきたいというふうに思っております。
 今、事務局から説明がございました点につきまして、委員の皆さんからご意見等ございましたらお願いしたいと思いますが、まず森口先生には、すみませんが、先ほど申し上げた委員長代理、それから作業チームのほうの主査、よろしくお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。

○森口委員 はい。

○永田座長 ありがとうございます。
 それでは、どうぞ。ご意見のある方、また恒例でございますけれども札を立てていただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。
 どうぞ、上山さん。こちらから回らせていただきますので、よろしいでしょうかね。

○上山委員 ありがとうございます。チェーンストア協会の上山です。
 今の資料3でいきますと、3の[2]及びその次のページの別紙1について、3点ちょっと意見を述べさせていただきたい。1つは質問がありますが、それは別紙1のほうでご説明したほうがわかりやすいと思いますが、この中長期的な課題の一番下でありますけれども、このその他総合的な資源化の推進等の3ポツ目でございますが、市町村によって焼却されている廃プラのいわゆるリサイクル推進、あるいは混合プラの問題について、これをどのように環境破壊を低減させるかということに関する取組と、それから、かねてから申し上げておりますけれども、この件の公表、これをどのような仕組みで行っていくのかという、その仕組み設計についても論議をしていくべきだとかねがね思っておりますが、これをこのように明記をしていただいて別途議論をしていただくということを大変歓迎しておるわけでありますが、1つの質問は、まずこの別途議論というのを、どの場でいつからやっていくのかとお考えかという質問と、それから、これ、意見でありますけれども、その他になっていますが、その他ということではかなり大きなテーマであるというふうに思っております。年間の一般廃棄物が約500万トンある、そのうちに容リ対象が約100万トン弱という、こういう構造の中で、いわゆる廃プラ全体をトータルで制度設計をしていくという視点が非常に重要だというふうに思っている点が1つであります。非常に重要な課題だというふうに意見を申し上げたいと思います。これが1つです。
 2つ目に、このことと関連いたしますけれども、私ども、小売業でございますので、最終製品を直接消費者と販売ということを通じてコミュニケーションを行っておりますが、廃プラそのものが、いわゆるNB、ナショナルブランドを中心に制度設計をし、消費者に提供するということが主体でありますけれども、この数年間の大きな動きというのは、プライベートブランドの中にこれがどんどん入ってきて、当然それを主たる管理項目、検討対象にすべきであるというふうに思っておるわけでございますが、今後、消費者が直接それを購買することに関して、購買するという行動を通じて、そのことに対して自らの行動変容をしていくということが大変重要な課題だというふうに思っておりますので、ぜひプライベートブランドも含めた対象としてのコモディティーグッズのリサイクルということの政策推進を視点に置いていただきたいという意見が2つ目です。
 最後に、これは、その次のページの別紙2のところの作業チームの件でございますが、この考え方で進められることについては非常に合理的であるというふうに思って賛成をしたいと思いますが、メーンのテーマが当然LCAに関する具体的な科学的な評価、あるいは実務への導入ということだと思いますが、このときに単純焼却を中心としたLCAの実績評価をしていくということも、当然現実ほとんどそうでありますから、それは廃プラ全体で見ればということが前提でありますけれども、基本的には産業エコロジーの考え方をもっと前面に出す形の視点を置いていただきたいということであります。ある産業の廃棄物が次の産業の資源になるという、この考え方をもっと高度化していくという方向で政策を推進していくべきだと思いますので、具体的な作業チームでのいろいろなシミュレーションを当然されて検証されていくかと思いますが、そのときには今申し上げたような視点が大変重要ではないかということを意見として申し上げたいです。
 以上3点です。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 ちょっと二、三名、ご意見を伺った後で、まとめてちょっと対応させてもらいます。
 どうぞ。

○大垣委員 JFEスチールの大垣でございます。
 作業チームに、材料リサイクルの優先的取り扱いを始めとして、非常に基礎的な整理を行うという、大変な作業をお願いすることになるわけですけれども、過去の柵にとらわれずに実態に即して、本当に誰もが納得できるような方向性を提示していただければと期待しております。
 それから、1点だけお願いがあるのですが、今、上山委員からも同じような指摘があったのですが、別紙の1に自治体による分別収集の高度化・効率化の取組という視点があります。それから混合プラスチックの収集の件もありますが、それよりも、容リプラそのものの収集量の拡大についても何らかの施策を講じていく必要があるのではないかと考えております。実際に容器包装プラスチックは年間300万トンぐらい出ていて、その中で20年度の実績で、容リ協が委託されたものが60万トン、独自処理も含めまして67万トンということです。これは大体、先ほどの300万トンに対して2割ですね。2割程度が収集されている。24年度の自治体の収集計画を見ますと、これは100万トンとなっているのですが、ご承知のように、非常にこの計画と実質は乖離がありまして、とてもこの100万トンという数字、24年に達成できるとは思っていないのですけれども、何とかこの辺は、この後でLCAのお話があると思いますが、焼却よりもリサイクルすること、どの手法によりましてもリサイクルすることにより温暖化対策にとっては効果が非常に高いわけですから、ぜひともこの容リの収集量の拡大という視点も、この作業チームの中で検討していただければとお願いしたい点でございます。
 以上です。

○永田座長 わかりました。
 どうぞ。

○崎田委員 崎田でございます。ありがとうございます。
 今回の作業チーム、私もメンバーに指名されましたので、きちんと会の中で検討させていただきたいと思っておりますけれども、1つ確認というか質問をさせていただきたいんですが、今後、材料リサイクルとかケミカル、さまざまなリサイクルをきちんと評価していくだけではなく、廃プラ自体の全体像も中長期的に見据えるというのは、今後のことを考えるときに大変重要な視点だというふうに思っています。そういうことを考えると、例えば物づくりのメーカーの皆さんも交えて一緒に話し合っていくとか、かなり大きな視点が必要なのかななんて思っております。その際、そういうふうにすると、リサイクルの前のリターナブルのペットボトルとか、今までほかの委員会などで検討もされてきた、そういうことに関しても、またきっと入ってくるのかなと思いますので、そういうようなことに関しては、ちょっと今、どう想定されているかという検討課題に関して、その辺まできちんと想定して考えてよろしいのかというあたりをちょっと伺いたいなというふうに思いました。

○永田座長 わかりました。
 ちょっとここで一旦切らせていただいて、どうぞ、事務局のほうから。

○リサイクル推進室長 ただいまいただきました質問についてご説明させていただきたいと思います。
 まず、上山委員のほうから、その他プラを始めとする別途議論について、いつからどのような形で審議を始めるかということですけれども、これはまた経済産業省と環境省、事務局のほうで議論をして皆さんに提示をしたいと思いますが、1つ言えるのは、しっかりとした形で、その2つの検討をあわせて方向を出していくということですから、もう一つの検討のほうも、場合によっては審議会というものを別途設けるということも含めて、しっかりとした形で議論をして、そこはちょっとどういう形でやるかというのはタイムスケジュールというのもありますから検討が必要ですし、今のところ結論があるものではありませんが、1つ言えるのは、しっかりとした形で議論をして、結論をこちらのほうにまたバックできるような形でやりたいというふうに考えております。
 また、プライベートブランドの話、産業エコロジーの考え方、こういったものについては作業チームのほうでホンデキも踏まえてよく議論したいというふうに考えております。
 大垣委員のほうからご指摘のありました容リの収量の拡大と、こういったことにつきましても、今回の進め方の2番のところに書いてあります再商品化事業者の段階だけではなく、その上流と、もちろんそこには収集・選別をしていただく自治体の取組といったものも入っておりまして、そういった方々とも意見を作業チームの場で交わしていきたいと思っておりますので、視野には入っているつもりでございます。
 また、崎田委員のほうから、リターナブルのペット等、その他の課題についてもということにつきましては、とにかく今回、非常に再商品化手法の段階だけの最適化というのでは議論がおさまらなくて、視野を広くして全体の立場でということですから、そういう視野で何が入ってくるか、入ってこないかといったものについては、次回の作業チームで、第1回のときにはどういう議論、ターゲットにしていくか、そういったものも今のご提案を踏まえてご議論いただきたいと思っております。
 以上でございます。

○永田座長 よろしいでしょうか。上山さん、いいですか。
 どうぞ、辰巳さん。

○辰巳委員 ありがとうございます。
 今のお答えを聞いて、ちょっと一部解決したんですけれども、やはりこの作業チームに私もメンバーに入れていただいておりますが、そこのところのタイトルがプラスチック製容器包装の再商品化手法に係る中長期的課題と書いてあって、何か私もそこのところ、非常に限定的にとらえられないかという危惧をしまして、今のお話ではそうではないというお話だったんですけれども、そこのところが1つです。
 それから、私は商品を使って排出する市民の立場として、やはりなかなか分別のプラスチックの量、収率を上げようというお話もありましたけれども、その分別の困難さのところら辺に関しても、やはりもう少しきちんと、市民が参加のしやすい話というふうなところら辺を検討していただけるといいなと。そういう意味では、別に容リだけではなくて、製品であるプラスチックも全部含めての検討というところで、そういう話が出てくるのかなと思ってはいるんですけれども、市民の参加のしやすさというところら辺を、やはりちょっと視点として入れていただければいいなというふうに思ったんです。
 以上です。

○永田座長 どうぞ。

○平野委員 容リ事業者協会の平野でございます。
 私どもは再商品化製品を積極的に利用してこさせていただいたんですけれども、この後も、今の製品業界の情勢を見て、適正な再商品化製品については利用をしたいというふうに非常に期待をしておりまして、今日は、私どもから見たときの再商品化事業についてのちょっと1つご提案がありまして、製造業から見たときの再商品化事業の中で、大体マテリアルリサイクルとして利用するものが50%、廃棄されるものが50%。ざっくりでですけれども、そういう状態の中で、全量を再商品化事業者さんのラインに投入して処理をされているんだと思うんですけれども、これ、例えばマテリアルとして─容リ協さんが今、主成分という言い方をされていますけれども、マテリアルとして利用する部分、PSとかは入れる入れないというのはいろいろあると思いますけれども、このざくっとした50%の部分を最初からマテリアル向けとして分けておけば、ラインとしての処理するときの加工費というのは半分になるんじゃないでしょうかね。それから、ラインの処理の効率というのは2倍になるんじゃないですかね。それから、わざわざ加工費を使って処理したものを半分また処理費を使って捨てているという、今現状があるんだと思うんですけれども、これも軽減されるでしょうね。それから、収集運搬でベールとして運んでくるときの運送コストも半分になるんじゃないですかね。ですから、最初にちょっと、どうやって分けておくかという技術的な話はあるかと思いますけれども、今のマテリアルとしてとろうとしているものを最初から分けておいてやることで、今言った4つのポイントがすごくコスト削減になるんじゃないでしょうかね。この辺、ちょっとご提案をさせていただきます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 じゃ、本田さん、どうぞ。

○本田委員 秋田エコプラッシュの本田と申します。
 資料3の3ポチの[3]のところで、これから作業チームも含めて材料リサイクルの優先的取り扱いの考え方を整理していくということになろうかと思うんですけれども、整理の前に新たな視点としてちょっと加えていただきたいポイントがございまして、まず最初に、その前に3点ございまして、まず先日、1月15日に廃棄物処理制度専門委員会の報告書に熱回収の推進という形で位置づけられておりまして、処理困難なものというような位置づけではございますが、まずこれは容器包装プラスチックがもう入らないということを確認していただきたいというのが1つございます。
 2点目に、容器包装リサイクル法の上位の法律であります循環型社会形成推進法に基づく閣議決定されました循環型社会形成推進基本計画、第2次が出ておりますけれども、こちらのほうで2015年までに世の中の循環利用率というものが定義されて目標値が設定されているかと思います。これは明らかに素材の循環率というものを定義して、マテリアル、素材を循環していきましょうということで、リサイクル産業を素材産業化していくという視点かと思いますので、こういった物質循環という視点を、LCAだけではなかなか評価しにくいものでございますので、この物質循環の視点をぜひとも、この検討会、作業チームの中に新たな視点として加えていただきたい。
 3点目は、LCAでCO2が排出が多い少ないという議論を今しておりますけれども、同じ報告書にも温室効果ガスの排出量ということで、これは別の報告書ですけれども、平成12年にこの廃棄物部門で850万トンのCO2が出ておりますが、平成18年には1,500万トンのCO2が出ておりまして、75%もCO2が増大しているわけでございます。こちらのほうは、容器包装プラスチックの業界でもケミカルリサイクルのみCO2排出量としてカウントされておりまして、材料リサイクルのほうはカウントされていないわけでございますけれども、こういった実際にCO2が出ているエネルギー起源のCO2の視点からも、材料リサイクルのほうの評価ということも、LCAのリサイクル効果だけで評価するのではなくて、実際出ているCO2という視点も入れていただきたいと考えております。
 あと、先ほど大垣委員から容器包装プラスチックの量を増やすということもございましたけれども、容器包装プラスチックだけではなくて製品プラスチック、その他プラスチックを含めて、プラスチック全体のリサイクルということも視野に入れて検討項目に入れていただきたいと思います。
 以上でございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 ちょっと、それじゃ。

○リサイクル推進室長 それでは説明させていただきます。
 まず辰巳委員からご指摘のありました、再商品化というところにチームの題目がかかっているけれども、検討事項というのは幅広くと考えていいのかということにつきましては、再商品化の手法の検討に関係のない事項というところだったら入ってきませんけれども、再商品化手法というもののあり方、あるべき姿と考えるときに、当然今回の進め方から、上流であるとか下流と、そこに影響を及ぼす関係するものは全部入ってくる。例えば8品目以外のことで何かこういうもので、それがプラスチックの関係と全く関係ないというか、関係性が薄いものについては、時間の制約もありますから議論はできないかと思います。全部広げてしまうと、何かもうほとんど法律の見直しみたいになってしまいます。あくまでも目的は、そういう議論の幅を広げることによって、この再商品化手法のあり方というものの最適化の議論を果たしていこうと、目的はそこになっているということでございます。
 また、分別の点についてご指摘いただきましたけれども、その点については中長期課題の中で、例えば地域における分別収集、また住民等への情報提供、さらには、例えば特定事業者における表示の問題とか、いろいろありますので、その中で次回作業チームの中で議論をしていけばいいかと思っております。
 続きまして、平野委員からご指摘をいただいた、製造の段階から見たときの再商品化のあり方についてのご提案でございますが、幾つかご指摘いただいたようなことについては、データをとるためにモデル事業といった形で政府のほうでもやらせていただいております。また自治体での取組等もあると思います。そういったものについては、ヒアリング等の場でご提示いただいたり、また我々としても独自にデータを集めて作業チームのほうの議論の俎上に乗っけていきたいというふうに考えております。
 本田委員のほうから、廃棄物処理法の現在見直しに向けて、専門委員会報告書に書いてある記述についてご質問というのがございましたけれども、廃棄物処理法についても、基本は循環基本法で示されております3Rの原則に従ってやっていくと。廃棄物処理法についても、ちゃんと基本方針がございまして、そういった考え方についてはそういったところで明記されていくものだと、現にされているものだと思っておりますので、そういった考え方、基本的な考え方を変えるものではないというふうに私のほうは理解しております。基本的な発想としては、今現在捨てられているといったものを有効に熱回収としての形で使っていこう、より使っていこうというのが基本的な理念としてあるものと承知しております。
 また、物質循環の視点といったものについては、若干本日の資料の5の4番目の議題にも関係してくるかと思いますが、それについては引き続き作業チームで議論していきたいと思いますし、CO2の関係でご提起いただいたことについては、次回の作業チームの資料の中で盛り込んで議論していきたいと考えております。

○永田座長 よろしいでしょうか。あとはよろしいでしょうか。
 どうぞ。

○花澤委員 ありがとうございます。
 各関係者から意見を聞くというところで、自治体からも意見を聞いていただくということで大変ありがたいんですが、そのときに、非常に再商品化をうまくやっている自治体というところだけじゃなくて、なかなか苦労している自治体ですね。私が聞くところによると、分別収集していたけれども途中からやめてしまった自治体もあるというようなことも聞いておりまして、結局、先ほど辰巳委員もおっしゃいましたけれども、この分別のところ、消費者から出て、それで自治体で集めている、この部分で、例えばですけれども、後のマテリアルリサイクルに向くものを集めるというところ、大変入り口で重要なポイントになるんだと思いますが、そこで皆さんなかなか苦労が多いというところがあると思いますので、その辺のことを優良事例だけじゃなくて、大変困っているところというふうなところも含めて分析をしていただければと思っております。
 それからあと、今度は再商品化製品の需要の部分といいますか─と申しますのは、例えば従来から言われているんですが、擬木なんていうのは、これは非常に循環型社会形成からいうと、私、森林の関係の仕事もしていたことがあるんですが、今まさに山が荒れて間伐をどうしようというようなときに、まさにいろいろな間伐材を使ってほしいということで、例えば私、JRの武蔵境の駅を利用していますが、その周辺のガードレールについては、武蔵野市が多摩の間伐材を使ったガードレールをつくって、わざわざ掲示して使っているようなこともございますが、容リプラの再商品化製品の需要というもの、本当にやはり市場が求めているものであるべきであって、そういったプラスチック製品に代替するようなものというふうな形で需要を把握していただきたい。
 それからもう一つ、私ども、特定事業者側として、昨年も何とかこの再商品化製品を我々としても積極的に使えないか、これは前回のご議論のところでもあって議論しましたが、特にパレットについて申し上げますと、我々、食品なもので、2つパレットには問題があって、1つは強度の問題でどうしても分厚くなっちゃうという問題がありますが、これともう一つ、やはりどうしてもにおいがする。微妙なにおいでも、やはり食品の場合にはちょっとしたことでもお客様から大変なクレームが来るということで、ですから、要するに再商品化製品として利用できるものを供給していただく。そうしますと、ただむやみやたらにマテリアルリサイクルということでどんどんつくっていくことがいいのかどうか。出口の部分から考えまして、やはり需要に見合った再商品化製品をつくっていただくということこそ循環がうまくいくことだろうと思いますので、そういった視点もぜひ検討の際にお願いしたいと思います。
 以上です。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 いろいろご注文いただいた内容があるから─ちょっとすみません。いいですよ、どうぞ。少し手短にお願いします。

○小阪委員 それでは、2点ほど。今回我々が注目しておりますのは材料リサイクルの優先的取り扱いということで、十分議論していただきたいと思います。材料リサイクルの優先、これを継続するのか。継続するのであれば、どういう理由で継続するのかということですね。そしてまた、そもそも優先的な取り扱いを受ける手法というのはどういうものであるのかということですね。期待したいと思います。
 それからもう一点、この別紙1の中ほどに書いています再商品化手法と地域偏在への対処等地域的特性のあり方ということで、昨年度お願いしたのですが、時間的なこともあり間に合わないということでしたが、中長期課題としてぜひ議論していただきたいと思います。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 ご注文はいろいろいただきました。そういうものを含めて、先ほどから事務局のほうで話しておりますように、かなり幅広く前広に議論をお願いしたい。情報収集をお願いしたいというとで、この作業チームのほうを開かせていただければというふうに考えております。
 この資料3の内容につきまして基本的に問題があるというご意見はなかったかというふうに思っておりますので、この資料3の方向で今後の議論を進めさせていただきます。
 それでは、続きまして議題の3番目、今後の検討を進めていく上での容器包装リサイクル法の目的・趣旨の整理、これにつきまして事務局のほうから説明させてもらいます。どうぞ。

○リサイクル推進室長 それでは、お手元の資料の4、今後の検討を進めていく上での容器包装リサイクル制度の目的・趣旨の整理、こちらをご覧ください。
 こちらにつきましては、先ほどの資料3の別紙1のところに課題のところに一番上に書いておりまして、「(確認)」というふうな形で書かせていただいておりますが、今回、議論を再商品化段階だけに限らず、幅広く上流、下流も含めて全体のあり方を議論しようということですから、そのときに根本となっている考え方は何かというのは議論のたびに立ち戻って考えないといけないだろうということで、これは現在の法律で規定されている、またその背景となっている資料から、特に3Rについての考え方、また役割分担についての考え方を抜粋して整理をしたものでございます。
 1ポツのほうは3Rについての考え方ということでございまして、容器包装リサイクル法といったものにつきましては、リサイクルということで分別収集により得られた分別基準適合物の再商品化、これを中心とした制度ではございますけれども、その排出の抑制でありますとか再商品化制度の利用の促進、こういったものも措置として含んでおりまして、現時点で想定される3Rに係る施策、容器包装については総合的に進めている制度だというふうに考えております。また、3Rにつきましては、これは今回議論も何度も出ておりますが、循環型社会形成推進基本法のほうで資源としての利用というのは、まず原材料というものを効率的に用い、再使用することができるものは再使用し、リサイクルできるものはリサイクルをする、できない場合には熱回収といった形で優先順位を設けて資源の有効利用と負荷の削減を進めるといったことを考え方として基本に置いているということでございます。また、喫緊の最近の課題でございます地球温暖化対策、こういったものにつきましても、今言ったような視点の中にあわせて加えて検討していく必要があるということを述べているところでございます。
 2番目のところにつきましては役割分担についての記事でございますが、一般廃棄物については従前市町村が全面的に処理責任を負うといった考え方がございましたが、この容器包装につきましては関係主体の適切な役割分担のもとで協力して行うという考え方に基づいて制度をつくったものでございます。具体的には、生産者が製品が廃棄された後も一定の責任を有するという拡大生産者責任の考え方、これを取り入れまして、事業者の方々に再商品化義務というものを課すとともに、また事業者の方々にあわせて資源有効利用促進法に基づいて容器包装廃棄物の分別収集とか再商品化、これらを促進するための措置もとっていただくこと、また、先ほど花澤委員のほうからご指摘ありましたけれども、事業者の方に再商品化製品の利用、こういったものについて進めていくといった義務の規定が、一応このブリッジ規定で資源有効利用促進法と容器包装リサイクル法あわせて規定してあるということでございます。また、市町村における分別収集、消費者における分別排出の努力、こういったものを求めるとともに、役割分担に関して費用負担の面につきましては、再商品化費用、こういったものについて製品価格に適切に反映、転嫁され、最終的には排出者たる消費者が負担すべきことというふうなことが盛り込まれているところでございます。
 なお、この拡大生産者責任、この考え方につきましては、循環型社会形成推進基本法でも、事業者は、容器等の設計の工夫及び材質または成分の表示も含めた適正な循環利用促進等の措置を講ずる責務を有しているというふうな形で記述しているところでございます。今後の議論を進めていく上で、こういった制度の目的、趣旨に照らしながら議論を深めていきたいと思います。
 今述べたようなことにつきましては、2ページ以降、参照条文として部分的には抜粋しているのでご参照いただければと思います。
 以上でございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 現在の制度、趣旨を整理したというのが、この資料の4でございますけれども、これ自体議論をするという対象のものではございませんが、何かご質問とかご意見がございましたらお受けしたいなと思っていますので、どうぞ。

○濱委員 質問ということではないんですが、ご要望ということで一言発言させていただきたいんですが、今、今後の検討を進めていく上で、容リ制度そのものの考え方を十分踏まえていくことが大切であるということの整理をしていただいたんですが、私どもは、これに少し文言を加えていただきたい。それは、そもそもの考え方が出てくる社会的また歴史的背景についても触れていただきたいということであります。
 具体的には、私たちはこれまで一貫して、こういった審議会とか意見書等々、答申にも触れられておりますように、大量生産、大量消費、大量廃棄、そしてまた現在では大量リサイクルと、こういった社会システムから脱却しなければ環境も天然資源も守れない、次世代に継承できないという現実に直面しているということでありまして、これは哲学とも言えますが、永田座長が再々触れられておりますような、ともにつくるという考え方、共創という考え方と同じように、関係者全員がそれぞれの努力と敬意をもって論議していく大前提として重要なことと思いますので、ぜひともお願いしたいということを申し上げておきます。
 以上でございます。

○永田座長 どうぞ。

○勝浦委員 私、1番のほうの趣旨のところですけれども、ここには幾つか、いわゆる資源循環法に基づくということでたくさんのことが書いてあって、例えばリサイクルできるものはリサイクルをという話があるとともに、もう一方ではCO2削減というのもやらなければいけないということで、なかなか今、必ずしもどこに注目するのかが非常に不明確になってきているのかなという感じがします。特にやはり今回、25%削減ということが国際的にも表明されているとなると、やはり産業界にとってみると、いわゆる地球温暖化ガス対策といいますか、CO2削減というのが非常に優先された、いわゆる優先的に取り上げなければいけない課題だというふうに考えておりますので、ここの今の法律では幾つかありますけれども、やはりCO2削減というところにかなり力点を置いて、今後、例えば先ほど後で出ますLCAの問題とか、それから議論をするというふうに、もう少し明確にしていただいたらいいんではないかなと。あまりに幾つも書いてあると、結局ある部分を読むと、これだからマテリアルがいいんですよと言う人もいれば、別のところをとって、いや、こうだからケミカルがいいんだとか熱回収がいいんだということで、議論がいつまでたっても拡散してしまうんではないかなという感じがちょっとしますので、そういうことまで含めてぜひ、この趣旨のところもやはり真剣に議論していただく必要があるんではないかなというふうにちょっと考えております。

○永田座長 どうぞ。

○森口委員 作業チームの主査という大役を仰せつかりましたので、そこで検討する内容そのものについては、今日は発言を控えさせていただきたいと思いますが、資料4につきまして、2点だけコメントをさせていただきたいと思います。
 1ポツのほうの末尾に、今もコメントがございましたように温暖化対策、二酸化炭素削減効果ということの重要性、ご指摘がございました。これに関しては、一般廃棄物に関して温暖化対策をどう進めていくのかといった議論を、環境省のまた別の場でされるのではないかと思いますので、ぜひ廃棄物・リサイクル行政全体として整合のとれた議論をお願いしたいということでございます。これは先ほど本田委員からご指摘があった、先日の廃棄物・リサイクル部会でもそういったことに関わるようなお答えがございましたので、そういったところをぜひ誤解のないように伝えていただきたいというのが1点でございます。
 それから2点目は、2ポツの後半のほうに書かれている、「再商品化費用は製品価格に適切に反映、転嫁され」といったところがございます。本会合で対象となっているその他プラスチックに関してはそのとおりかと思いますが、例えばペットボトルについては有価で売れるようになって、特定事業者による再商品化費用負担ということは実質上ほとんど行われないような状況になっている。そういったことも含めて、容器包装リサイクル制度そのものに関して、やはり根本的な見直しが必要ではないかというご意見が、先日の廃棄物・リサイクル部会でも経済学はご専門の委員のほうから、かなり強いご指摘がございました。そういったところは、先ほど来の議論で言いますと、作業チームのほうでは、やはりそれそのものを議論することはできないというふうに、それそのものをあまり重点的に議論をするわけにはいかないと思っておりますので、先ほど来出ております別途議論というところの検討スケジュールなり、それをどういう場でやるのかということについては、ぜひ早い段階で明確にしていただければ、私自身が仰せつかりました役割分担といいますか、そういったところもより明確になるかと思いますので、その点、重ねてこの場をお借りしてお願いしたいと思います。

○永田座長 どうぞ。

○横越委員 プラ推進協の横越です。
 私どもは一貫して、材料リサイクル優先ということについては将来的には外していただきたいということをずっと言い続けているんですけれども、今回、22年度50%というキャップを設けたということで、それは大変ありがたいことですが、今後もやはり優先枠というのを外すということは協議して続けていただきたいと思います。
 あともう一つ、循環型社会を形成するためにというのは、やはり環境、例えばCO2の削減とか、それと資源の有効利用、もう一つは社会性といいますか経済性、この3つがやはり成り立って成立していくんだと思うんですけれども、同じようにリサイクルの中にマテリアル優先、それだけがやはり有効なのか。CO2削減といったときに、やはりコストも大変重要な指標の一つだと思いますので、ほかの手法についても、実は後で出てくる問題かもしれませんけれども、CO2の削減というところだけ効率だけ見るといいけれども、経済性はあまりよくないですねというようなこともあるかと思いますので、やはりその辺も見直し、根本から見ていただきたい。
 そして材料リサイクルについても、やはり市町村のほうで分別収集、それから分別が一番有効だと思いますけれども、そこでの効率を上げるためには、最初から何か容器包装という視点だけで見ますと、先ほどからも出ていますけれども、実は材料として見た場合にもっと簡単に分別できるんじゃないかというようなこと。
 例えば私自身が容リ協会のホームページを見たときに、一体これはどっちなのかというふうに迷うことがありまして、見たときに、ここで具体例を挙げますと、クリーニングについてくる袋はこの中には入らない。マテリアルではないんですよ。そして薬局でいただく袋、薬を入れていただく袋なんですけれども、これはサービスとして提供するので容器包装リサイクルのマテリアルではないんですね。だけれども、レジ袋、これはマテリアルですよ。ですから有料化して削減されようとしているんだと思うんですけれども、ユーザーから見て、やはりとても今わかりにくい分別になっていると思うんですよ。そして市町村、地域によっても再商品化する施設のあり方が違うわけですから、それはあるところではマテリアル優先したほうが、その設備しかないとか、ある場所に行きますとケミカルリサイクルのほうがいいとか、実際経済性まで見たら分別の費用をかけるよりも、燃料補助材としてといいますか、最初から燃してしまって、ただしこれはサーマルリサイクル、出てくるエネルギーを再利用するということに限りますけれども、そのほうが実はトータルコストは下がるんだよ、そしてCO2削減も減るんだよということもあり得るかと思いますので、その辺もやはり議論としては続けていただきたいと思います。お願いいたします。

○永田座長 ちょっとここで一旦区切らせていただいて、最初に濱さんのほうからご指摘のあったような話ですね。この辺は、ここは法律の話を整理していただいたんですけれども、それの背景とか、あるいは制定された当時から時代も随分変わっておりますので、その背景自体も変化してきているということもあります。その辺はまた報告書を出しますので、その中で整理させていただくということでよろしいでしょうかね。
 それから、温暖化の話もいろいろ出てくるんですけれども、これについては、例えば容リプラが全体的な位置づけの中でどういうことになるか。いろいろな環境問題があるわけで、そういうことも少し議論の対象になってくるんだろうなと思っています。作業チームには負担ばかりかけちゃって申し訳ないんですけれども、そういう話を議論していただきながら進めていただくのも重要かなというふうに思っています。
 先ほど来話がありましたように、再商品化手法って、私もこれを見ていて、中長期的な問題をやるときに、この題名というのは何となく合わないなと思っているんですけれども、ただ、そこをさっきの話じゃないですけれども切り口にして、あるいは糸口にして、それに関係するものは取り上げていきましょうよという発想で広く議論をしていただければありがたいというふうに考えております。さっきの資料にありましたように期間は比較的短いんですけれども、精力的に何回もやっていただくということになっていますので、よろしくお願いできればと思います。
 それから、それ以外の話についていろいろ質問があったかと思います。その辺の取り扱いを事務局のほうから説明してください。

○リサイクル推進室長 濱委員、勝浦委員からのご指摘については、座長からお答えいただいたとおりかと思います。
 森口委員から、別途議論との扱いの整理といったご指摘もございました。これにつきましては、整理がつきました段階で、できるだけ早く明らかにして議論を開始したいというふうに考えております。
 また、横越委員からご指摘がありましたコストの問題でありますとか、CO2削減とトータルに見ていくといったご指摘につきましては、今回の進め方の中で、例えば資料の3になりますけれども、3ポツの[1]のところで科学的知見の評価や経済的観点からの評価といった形であわせて議論しておりますし、またLCAの科学的評価の中では循環といった視点に合わせてCO2といったものも入っておりますので、そういった中で整理ができていくものというふうに考えております。
 以上でございます。

○永田座長 それじゃ、辰巳さんのほうからいかせていただきます。

○辰巳委員 ありがとうございます。
 資料4に関して根本的な考え方を整理してくださったということでいいと思っているんですけれども、多分2に関係するのかなというふうに思うんですが、ちょっとこういう言葉も入れてほしいなというふうに思っておりまして、例えば一番最初の段落のところには、最後のところ、「関係各主体の適切な役割分担の下で協力して」と書いてあって、このとおりなんですけれども、そう書いてあるのに公平じゃないですよね、現実問題は。うまく抜けちゃっている方もいるし、逆に、私は市民だから市民の立場から言うと、全く分別しなくてもいい人もいれば、本当に丁寧にやらなければいけない人もいるしとかって、そういう不公平があっては私はやはりいけないと思っているんですよ、やはり法律で決めていることなので。
 市民の側は、先ほど言ったように出しやすさとかで検討してくだされば、そういうことってかなりよくなると思うんですけれども、やはり事業者の方たちが一定の役割を担うときに結構抜けている─抜けると言うと変だな。何でしょう、うまくやっている方がいらっしゃるような気がしますよね。いろいろと調べたりもされているかもしれないんですけれども、やはりこれにきちんと参画してくださっていないと、みんなでよくしていけないなという気がしますもので、そういう意味で、あいまいな言葉ですみません。要するにリサイクル費用を負担していない事業者もいらっしゃるというふうな話を、まだまだいらっしゃるというふうな話を聞いておりますもので、だからそこら辺の公平性のことをきちんとやはりもう少し、このあたりで美しく書かないで書いていただいたほうがいいかもと……。

○永田座長 この中に。

○辰巳委員 そうです。無理ですか、これは法律の文章で。

○永田座長 ちょっとこれ、こういう趣旨で定められたものですよというので、ですから議論はしていただくという……。

○辰巳委員 かしこまりました。

○永田座長 どうぞ。

○崎田委員 あまりこの資料4で議論を広げちゃってもあれなんですけれども、一言すみません。
 1番のほうで、やはり先ほど来、そもそも論のCO2削減のもっと強調とかいろいろ、あと、あるいは大量生産の課題を明確にとかいうお話があって、もし本当にそもそも論を入れるならば、やはり温暖化対策ということそのものが低炭素社会と循環型社会づくりと生物多様性社会の、このバランスよい発展を目指していくんだと。中長期的な視点をもってそれを判断するときに、今後そこがとてもこういうときは重要なんだというか、そこが大変なんだというようなことをぽんと最初にしっかり書いていただくということが大事なのかなと思いました。
 それと、2番目のところなんですけれども、私自身、消費者側の、例えば消費者の分別排出の努力とか、割にかわいく書いてくださっているので、もうちょっとしっかりと消費者に分別排出を求めとか、あるいは義務─義務ですよね。義務ではなかったでしたっけ。責務ですよね。何かもうちょっと消費者にしっかりとそこを、そういう言葉で言い切っていただいてもいいんじゃないかというふうに思います。
 それで、容リ法の場合の再商品化というのは最終製品ではないんですけれども、今社会で課題になっている一つに、再生資源が最終製品で使われているものを消費者が選ぶというところの率が非常に少ないと。リサイクルに関心がある人は8割方なんだけれども、そういう購入のときにグリーン購入をやる消費者が10%から15%ぐらいしかいないという、そういう循環計画上のデータが出ている。あの辺も大変問題だと思うので、何かそういうグリーン購入につなぐための工夫みたいなことも、やはり課題としてはすごく残っているのかなというふうに思います。

○永田座長 わかりました。どうもありがとうございました。
 何かさっきからお話の中には、報告書のときに書かなくちゃいけないことがいっぱい出てきた。もう準備ができつつあるかなという、前文のほうですけれども、そんな印象を受けています。
 ちょっと事務局のほうからもありますので。

○リサイクル推進室長 すみません。今ご指摘いただいたものの中で、具体的に措置として対策として考えていかないといけないものと、そもそも目的、趣旨として書いてあるものと、多分いろいろ一緒にご提案いただいたんだと思います。ここのペーパーは、基本的に今の制度の中でどう書いてあるかということで、この趣旨に基づいて何ができるかといったこと、何をしなければならないかというのは、まさに中長期課題のところにいっぱい落ちていますので、そういった対策レベルの話は作業チームで一度整理をして、また合同会議の場でご議論いただければと思います。
 実際に、数年前に環境立国戦略というのを閣議決定したときも持続可能な社会というのがあって、その下に低炭素の社会、循環型社会があって、場合によってはその双方の施策というのは相反することもある。そういったものは全体のバランスをとりながらやっていくというのは、政府の従前からの方針でございます。ただ、具体的にそれをどう折り合いをつけるかというのは、個々の問題の中で解決していかないといけない話だろうと思いますので、容器包装リサイクルについても、この次の議題、また作業チームで整理できたものを合同会議ということで議論を重ねたいというふうに思っております。

○リサイクル推進課長 今ご指摘いただいた公平性の問題、これは再商品化手法というところというよりも、もっと全体の、座長ご指摘のように制度の検討の中で非常に重要なテーマであると思っておりまして、今のままでいいと思っているわけではもちろんございませんで、ただどういうやり方があるのか、捕捉率を上げようとすると大変なコストがかかるとか、普段からの帳簿とか、そういったものの整理とか、証拠書類をつけておくとか、大変な事務コストもかかってくることとの兼ね合い。その事務コストというのは、最終的にはここにもあるように転嫁されて、消費者の方にみんな回ってくるということにもなりますので、いかに効率的に、かつ公平にできる仕組みがあるか。IT技術なんていうのも進んできておりますので、そういうものも活用なんていうのもあるかもしれませんし、あるいは、例えば外形標準でも決めてしまうというようなやり方。ただそれは削減努力とつながるかとか、いろいろな議論が公平性一つとってもあると思います。いずれにしても、制度の大きな議論の中でそこは検討していく大きな課題だと思っています。
 それから、事業者の努力の中で、いわゆるDFEとか、それから、なるべくリサイクルを原料に使うということと、それが消費に結びつくかどうかというところ、これは大変重要な問題で、なかなかそういったDFEを行ったり再生材を原料に使うと、それが価格が逆に高くなったりとか、あるいは商品の機能が損なわれたりとか、そうすると環境にいいかもしれないけれども価格が高くなったり機能が落ちたりするんであれば、むしろ価格、機能のほうをとってしまうというところがあって、そこをどういうふうに市場の選択の中に「見える化」ということも重要だと思っておりまして、それもあわせて別途今いろいろ検討しているところでございまして、非常に重要なご指摘であると。
 ちょっと全体の思想について触れているものですから、すみません。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 それじゃ、よろしいでしょうか。この件に関しましては、さっきの3のほうの流れの中でいろいろ検討しなくちゃいけないご指摘をいただいたということで処理をさせていただきます。
 続きまして、本日の最後のお話になるかと思います。議題の4番目、プラスチック製容器包装に関するLCAについてということで、事務局のほうから資料で説明してもらいます。どうぞ。

○リサイクル推進室長 それでは、お手元の資料5、プラスチック製容器包装に関するLCAについてという資料をご覧ください。
 資料の5につきましては、大きく1ポツと2ポツで、過去のLCAについての簡単な取りまとめ、レビューと、2ポツでそのLCAを用いるに当たっての留意事項といった形に分けております。
 1ページ目でございますが、まず過去のLCAにつきまして、これまでに重立ったものとして3つほど、公的セクターでLCAについて実施したものがございます。平成19年に容器包装リサイクル協会が行った報告書、これにつきましては、本審議会の議論の中でも過去何度か委員のほうから言及されておりますが、結果の概要のところにありますように、材料リサイクル手法というのは特段すぐれているとは言えない。詳しく言いますと、下に書いてありますが、材料リサイクルについては削減効果の幅と振れ幅が大きくて、またエネルギー資源消費等、さまざまな観点からケミカルリサイクルよりもすぐれているという場合、こういったものがありました。また、ケミカルリサイクルについては、二酸化炭素の削減効果、そういった観点から総じて材料リサイクルよりもすぐれているということが言えますが、また、そのケミカルリサイクルの中の各手法間でのばらつき、そういったものもあるということでございます。
 めくっていただきまして、1ページから2ページにかけてのグラフは、それぞれの二酸化炭素、資源エネルギー削減、SOx、NOx、そういった効果について各手法について並べたものでございます。
 3ページ目でございますけれども、よく言及されるのは、容リ協の報告書でございますので、その容リ協の報告書を言及する際に留意しておかなければならないことといったものを事務局のほうで少し整理をして議論に供したいと思って並べております。具体的には、この結果の概要に大きく影響する前提条件というものが幾つかキーになるものがあって、そこのところについての当時の知見というのは十分でなくて、まだまだ考慮が必要なものがあるんではないかということでございます。4つ挙げております。
 まず最初には、コークス炉化学原料化。これにつきましては、協会報告書の時点では、評価の範囲というのはコークス、コークス炉ガス、炭化水素油の生成までということにして、コークス炉ガスというものは重油代替という形で整理されています。ただ、その当時、既往研究をいろいろ調べてみますと、コークス炉ガスとか高炉ガスといったものは電力代替として評価する場合が多いということで、そのあたりの評価の範囲をどこまでにするかといったものが重要であろうと。
 また、(b)になりますけれども、この協会の報告書というものは、当時の既存の技術がいかなるデータであったかというものを見込んで評価をしているんですけれども、中長期的課題といったものであるべき姿というところで考えれば、削減ポテンシャル、どこまで削減することができるんだろうか、そういった評価というものが重要でしょうと。例えば、産廃プラというものを材料リサイクルの場合は、その強度の補強とか機能の補完という形でまぜて使うということになるんですが、産廃プラの混入自体にもリサイクルの効果というものがありますので、それを減殺するために、LCAを評価するときにはまぜた分だけ減らしているということがあります。また、まぜることによって全体の需要量が増すということで、この(c)のところがあるんですが、このときの材料リサイクルの容器包装の廃棄物から、例えばペレットをつくって、それから利用製品ということでパレットというものをつくったとしますと、そのパレットは基本的には単純焼却という形になっている。そこを例えばカスケードであるとかケミカルリサイクル、固形燃料化、そういったことにして環境負荷の削減に回す。実際に行われているところも多数あると思いますし、削減ポテンシャルというものを考えるというのであれば、そういったものも含めて考えることが必要であろうと。そのときは、これをやったときは基本的には割り切りでやったものですけれども、今後、この作業チームの中で議論していくに当たっては、こういったところもやはり改めて見ておかないといけないのではないかというところでございます。
 最後になりますが、(d)としまして、再商品化の工程というのは、昨年の中間取りまとめでも他工程利用プラというふうな形の用語の定義をさせていただきましたけれども、再商品化の工程というのはそもそもどこであろうかと。物が入ってくるという段階で容器包装の廃棄物が入ってきて、そこで他工程利用を分けているんですけれども、そこからスタートするというふうな形で手法間の比較をするというふうなことを考えれば、結果というのはかなり違ったものになってきている。どこを評価軸に置いていくのかといった視点も重要なのではないかというふうに考えている次第でございます。
 4ページ目には、その協会のグラフの中で、今問題として指摘をさせていただいたものがわかるような形でグラフをつけております。例えば、このグラフ、上段が材料リサイクル、下段がケミカルリサイクルでございますが、先ほどの産廃プラの混入の影響といったものにつきましては、材料リサイクルの上のグラフを見ていただきますと、リサイクル、オリジナルで差し引きした削減効果となっていますが、リサイクルのところの斜線の部分、製品使用後処理というところで大きくリサイクルのところの排出量を押し上げている。その結果、差し引きしたものが小さくなっているといったところが挙げられるかと思います。
 続きまして5ページを見ていただきます。
 その後、平成19年度、翌年になりますが、環境省のほうでLCAの報告書というものを作成させていただきました。発表自体は20年3月の日付で発表させていただいておりますが、この報告書では、先ほど問題点として挙げたもの一部について考慮して修正をかけております。まず1点としまして、コークス炉のガス、高炉ガスといったものを電力代替として見たらどうか。先ほどの3ページでいいますと(a)の指摘を踏まえた対応をしてみた。もう一つは、削減ポテンシャルと、その時点での技術、既存技術の評価ではなくて削減ポテンシャルということで、将来ここまでよくなるということも考えてもいいんじゃないかというふうな形で設定をした数字を出してみたと。具体的に協会報告書とどこを変えたかというのは5ページの下のところがありますけれども、例えば先ほどの産廃プラの効果で混入の効果というのがありますけれども、容リパレットと、もともとの樹脂のパレットの重さ、例えばリターナブルの欄、上から2列目を見ていただきますと、樹脂パレット20キロに対して容リパレット28キロということで、混入をしているんですけれども、環境省の場合、イーブンでやってみたらどうだろうか、そのまま使ってみてどうだろうかといったような形で修正を加えているところでございます。
 6ページのところは、先ほどのバウンダリー、評価範囲のところで電力代替のところのイメージを報告書から抜粋して書かせていただいております。
 その結果が7ページになりますが、7ページ、よく使うのは一番上のグラフですけれども、いろいろな手法が下に並んでおりますが、四角で囲んであるのは協会で使われた定義でございます。それ以外に四角で囲んでいないものは新たにシナリオとして追加したものでございますが、コークス炉、化学原料化というものを電力の範囲まで比較すると、例えば二酸化炭素で見ても資源の節約量、削減量─これは削減量で一本だけ見ていますので水色のグラフで見ていただきますが、若干差がある。それは火力平均ではなくて全電源平均で見るとある程度下がって、また、先ほどの削減ポテンシャルというふうなことで見ると、材料リサイクルのほうはまたかなり上がって、その差し引きで見ると材料リサイクルのほうがよくなるということで、ここは、このときの結論としましては、シナリオによって材料リサイクルが有利であるということもあるし、ケミカルリサイクルが有利であるということもある。そのシナリオの設定の仕方というのをもう少し吟味しなければならないということが結論でございました。
 8ページをご覧いただきますと、平成20年度、もう一度翌年、環境省のほうでLCAの調査をしております。このときは手法間のシナリオを直接比較するというのではなくて、消費者の疑問に答える視点、これは1)ですけれども、燃やして発電したほうがいいのではないか、リサイクルしないほうがいいのではないかというふうな議論になりましたので、そういったものに答えられるかどうか。また、高度化という、今回いろいろ議論しておりますが、例えばごみ排出側の取組ですね。再商品化段階に入ってくるベールの品質が上がってくるんだったら、よくなるのかどうか。そういった視点で幾つかLCAをやらせていただいております。
 まず1)、8ページの下で、焼却して発電する場合とリサイクルする場合どうなのかというものにつきましては、9ページのグラフを見ていただいて、[4]のところのグラフの水色のところが削減効果が一番大きくなっておりますが、ここが現行制度によって容リプラを全量分別収集、リサイクルするシナリオ。[2]、[3]が何らかの形で高効率の発電焼却を行うといったことで、その下に結論を書いておりますけれども、高効率の発電という形で焼却発電を行う形と比べても、なお現行の容リリサイクルの制度によるリサイクルというものはCO2の排出が少ないということが言えるのではないかというふうに結論づけております。
 また、10ページになりますが、ごみ排出側の取組によってベール品質が高度化した場合の効果につきましては、残念ながらこのときの設定方法では条件として大きな変化がなかった。もう少しシナリオの工夫というのが余地があるかどうか検討する必要がありますが、この時点ではデータ不足等により、現状とベール品質が高品質化した場合というのは、333万トンの削減量が331万トンになるということで、あまり結果として表れることがなかったということでございます。
 最後は、今回少し議論にもなっておりますが、容器包装以外のプラスチックを含めた場合の効果の検証はいかなるものかということで、シナリオを3つほど設けてやりましたけれども、これにつきましては、容器包装以外のプラスチックを含めた場合というのは、現行の容器包装のみのリサイクルよりも負荷削減効果が高くなり得るということが明らかになったというところでございます。
 なお、この資料の数字、[2]と[3]、[2]の数字なんですけれども、これ、一回発表を昨年の夏にしたんですけれども、オリジナルのベールの品質を間違えて数字を代入していたという関係もあって、当初発表していたのは[2]のほうの削減効果が若干多くて382万トンで、[3]のほうが376万トンで、そちらのほうが少し小さかったんですが、結果的に全部やり直しをして359万トンということで、全量ケミカルリサイクルのほうが大きくなるという数字になりました。これについては後刻、昨年の秋、訂正の発表をしたところでございます。古いデータをご覧になった方であれば、そこのところはご注意いただければと思います。
 そういった、今まで説明した3つのLCAの結果につきまして、これらを再商品化手法として用いる場合の留意事項としてまとめたのが12ページでございます。12ページのところのポイントは、まず従来の分析において、有意に差があると明らかに言えたのは、とにかくリサイクルというものは廃棄物発電に比べれば環境負荷が低いということが言えるのではないかというのは、ある程度コンセンサスが得られる結果が出ていると思います。そこで、この両者の手法の比較の件でございますが、そもそもLCAといったものは、構造的な差異、また要因間の水準等を比較・把握したり、前提条件設定とそれに伴う結果の分析を通じて技術、また制度の課題、そういったものを抽出するというのが、その機能としてあるものでございまして、これを再商品化手法の比較という形で用いる場合には、先ほどの3ページの1の(1)[2]で指摘したように前提条件の設定とか技術の係数、またシステムの対応、そういったもので結果が大きく左右されるということですから、そういったものの設定に当たっては十分に検証して、慎重に用いることが必要であるということが言えるかと思います。
 また、LCAの視点、今回、昨年中間取りまとめでLCAのみで判断するものではないというふうなことで書かせていただきましたし、そういった委員からの意見もありました。それを事務局のほうでかみ砕くとどうなるかというのを少し列挙させていただきましたけれども、6点ほど指摘しております。
 まず、LCAの数字だけ見ると大きく出るということの、その背景というのをよく考える必要があるだろう。例えば、オリジナルシステムで石炭というものを利用して従前いたものを置きかえるということで、結局、たまたまオリジナルシステムが何を使ったというところに大きく左右されて、その手法の中における努力というものと、その前提となって何を使ったかというものの関係というのが、結果の数字だけ見ると見えてこなくなるというので、それはちゃんと石炭を利用しているのか、どういうことで効果があったかというのを注意をしておかないといけないという点が1つ。
 また、代替をするものといったのが、対象は何を代替しているのかというのも議論をするとき、最終的な判断をするときはよく考慮をしないといけない。例えば、先ほどの議論の中でも擬木の話がございましたが、バイオマスの資源を代替しているのかどうか、また枯渇性資源を代替しているのかといった話でありますとか、枯渇性資源の中でも、それはさらに希少性の高いものをやっているのかどうか。だから、石炭、石油というものも同列に扱っていいのか、その希少性といったものも考える必要があるのではないかといった視点。
 さらには、LCAで数値の評価というものをやっておりますが、そもそも3Rの原則、循環基本法で言わせていただいている原則なんかのもとにもなるのかもしれませんし、こういったご発言をされている学識者の方もいらっしゃいますが、リサイクルを考えたときに、なるべく工程、ステップというのは少ないほうが、環境負荷としては理想を言えば少なくなるはずだと。ただ、それぞれのステップの負荷の大きさというものがそれぞれ違いますから、足し上げた結果ひっくり返るということというのはあるんですけれども、なるべく小さなループのほうが、シンプルなもののほうが、より環境負荷というのは基本的には少なくなる。だから、例えばリサイクルとリユースを比べてリユースというのが上位にあると、そういった発想というものも、その数値を見るときによく、どういうリサイクルのシステムを通ったものであるかというのを手法間を比較するときに考える必要があるのではないかと。
 4つ目につきましては、じゃ、循環ということでやったときに、その循環というものがどの程度しているのかというのを、環境の効果だけ、負荷の効果だけじゃなくて循環の実態というものをよく見ていく必要があるだろうと。今回のプラスチックで言えば、プラスチックの構成分である炭素分、水素分といったものがどういうふうに循環しているのかといったものも考えるべきであろうと。さらには、実際にこのシステムを動かしていく上で、それぞれの主体がこれならやっていこうという納得感というものが得られることが大切で、そのわかりやすさ、こういうリサイクルだということが誰でも納得できて、そのために何をしたらいい、自分のやっていることは何が意味があるのかというもののわかりやすさというものが必要ではないか。それが前回の議論の中で何回か、物から物へのリサイクルというふうな委員の指摘があったかと思いますけれども、そういったことなのかなということで書かせていただきました。
 最後に、これもいろいろな方から意見をいただいておりますけれども、結局環境への面だけではなくてコストの面、これもあわせ持って考えなければいけない。コストの面というのは、コストが高過ぎるから、これは最後はその手法でできないという考え方もありますし、逆にコストが高いけれども環境の上ですごくいいというふうなことであれば、そのコストの面があるゆえにイーブンの条件ではできないから、ある程度優先しなければいけない。両方の意味に働くということで、これもコストのところについては判断するときには重要なファクターになってくるのかと考えております。
 最後のところは、座長もよくおっしゃっておりますが、共創ということで、LCAというのは、あるオリジナルシステムというものを設定して、そのシステムの中のどこを変えたらどれがどのぐらいよくなるか、悪くなるか影響を見るということで、今回のシステムでは、どこの段階の主体が何を変えればどういうことができるかということで、全体として、これ、プラスチックのシステムをよくしていこうという発想であれば、各主体がどこを自分のところで変えればどれだけよくなるよと、そういうふうな積極的な取組というものを探して判断していくためのツールということですので、ぜひそういう積極的に取組を生かすという視点でLCAも用いていただければということで、最後書かせていただきました。
 13ページにつきましては、今言ったような議論の参考になるように、現状の手法の物の流れを協会で発表されている実績に基づいて、19年度でございますが、使って資料として整理させていただいております。
 以上でございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 これについてご意見をいただきたいというふうに思っていますが、中心的にはこういう検討とかこういう内容の見方もできるんじゃないかというご意見がいろいろ出てくるのかなと思っています。もう事務局のほうで何かそれに対して回答するということはほとんど考えていません。そういう意味では、森口さんのところに最終的には行って、そこでどう料理していただけるか、そういう話で議論といいますか、ご意見をちょうだいしたい。今日、これだけ上がっていますので、あと30分、ぎりぎり時間がないので、申し訳ないですけれども手短にご発言いただきたいということをお願い申し上げておきます。
 それでは、上山さんのほうからまたお話ししてもらえますか。

○上山委員 質問です。この12ページのテーマ、LCAの視点以外という点について、非常に重い課題が設計されておるんですが、私、質問なんです。これは作業チームで論議されていくのか、どこでこの問題を論議していこうとお考えかということ。これは質問です。

○永田座長 作業チームでも論議していただきますし、そこで論議した結果をまた上げていただいて、この委員会でも論議することになると思います。

○上山委員 それが主たるテーマですね。じゃ、森口先生のところでそれはしていただけると。わかりました。

○占部委員 新日鐵の占部です。
 今回、この作業チームでLCAの評価をきちんとやっていただくということで、これは非常に、この大人数ですとなかなかそこまで評価できないので、いいやり方だと思っていまして、これできちんとした評価が出ることを本当に期待しております。
 その作業チームのやっていく中で、12ページに視点が書いてあるんですけれども、視点につけ加えることをちょっと2つお話しさせていただきたいのと、それからまとめ方で1点、合計3点、ちょっとお話しさせていただきます。
 まず、この視点の中で、12ページの丸の3つ目のポチのところですけれども、プラスチック中の炭素分とか水素分にも着目した循環性というのがあるんですけれども、この中で、我々今、コークス炉、それからJFEさんのやっている高炉法ですと鉄鉱石の還元に使われているんですけれども、この還元反応というのは、単に空気中の酸素と燃えているわけじゃなくて、鉄鉱石のFeOという酸化鉄で、その酸化鉄をFeという鉄に還元する機能がありまして、これは非常に化学ポテンシャルが、プラスチックのそういうエネルギーが鉄へ還元する機能と置きかわっているというふうにも考えられますので、還元とかいう、そういう機能も評価の視点にぜひ加えていただきたいということが1点でございます。
 それから、その下の、モノからモノへと繰り返されるリサイクルと消費者の共感の得られやすさという、こういうことも非常に大事だと思っているんですけれども、LCAだけが万能ではないと思っていまして、こういう何にリサイクルされているかというのは非常に重要で、例えば我々、ケミカルリサイクルでも、ナフサ循環できちんとプラスチックに戻るようなことは非常に大事であると思っていますし、それから、マテリアルリサイクルのところで先ほど擬木の話が出ましたけれども、確かにそういうもともとの木材に対してプラスチックで代替するというのはどういうふうに評価するのか。やはりプラスチックはプラスチックに代替されるということが評価が重くされるんじゃないかというふうに思いますので、ぜひそういう視点でも、パレットなんかもそれに近いと思うんですけれども、ちゃんとプラスチックに代替されているのかという視点もぜひ加えていただきたいというふうに思っております。
 それからあと、まとめ方なんですけれども、今日上田室長がずっと説明されたんですけれども、2ページとか7ページとか、いろいろなやつを並列で評価で並べるんですけれども、このときに現状のままの、現状できている棒グラフもありますし、それから改善を折り込んだ棒グラフもあって、それが一律で並べられているので、わかっている人はいいんですけれども、ぱっと報告書を見た人はなかなかわかりにくいので、まとめるときに、まず現状認識ですね。現状はこういうふうになっているということをちゃんと整理していただいて、そこから改善を加えるとこういうふうになりますと、その改善を加えた部分ときっちりわかるようにしてもらいたいんですね。その改善の難易度ですね。今までは、ちょっとLCAの評価の方だけだと、なかなかそれがどれぐらいの難易度かというのがわかりにくいかと思うんですけれども、今度産総研のプラスチックの専門の方が入るということですので、そういう改善の評価を折り込むときに、その難易度もぜひわかるようなふうにしてもらうと非常にわかりやすいのかなというふうに思いますので、以上3点、よろしくお願いしたいと思います。

○永田座長 どうぞ。

○大垣委員 大垣です。
 今、上田室長からご説明もありましたように、結局、このLCA評価の現状認識に従えば、材料リサイクルを特段に優先する有意差というのは得られないということと、リサイクルすることによって焼却するよりは効果が高いという2点が明らかになったと思います。これ以上、例えば材料リサイクルの品質がバージン並みに上がったらどうかだとすれば、確かにケミカル並みのデータは出てくるんでしょうけれども、特段に材料リサイクルを優先すべきというようなデータが果たして出てくるかというと、これはかなり疑問がございます。
 それから、他工程利用だとか、使用済み製品をケミカルあるいはサーマルと組み合わすということをやれば、これは当然、特段すぐれたLCA結果が出るはずです。でも、そのためには、また新たなリサイクルシステムを構築する必要がありますので、やはりこの辺で、材料リサイクルの優先性を議論するときにLCA的な観点というのは、もう結論が出ているのではないかと思います。ですから、ここにありますように、新たな視点ですね。このが次のステップとして掘り下げていくことの重要性が非常に高いかと思います。
 以上でございます。

○永田座長 どうぞ、勝浦さん。

○勝浦委員 私のほうは、もう少し容リだけではなくて、引き下がってちょっとこの数字を見た結果、これは私が勝手に計算したので正しい計算かどうか、ちょっと不安もありますけれども、やってみたのは、CO2削減コストがどうなっているかということを、ちょっとこの表で、かなり乱暴なんですけれども、けた数がわかればいいやというぐらいのつもりでやってみました。資料の9ページにあります、この[2]番と[3]番の差ですね。この差が結局現状の容リ法をやっていることによるのが[3]番で、やらなければ[2]番だというふうに見ますと、年間約83万トンのCO2が今の現行容リ法で削減されているというふうに読めます。じゃ、このためのコストは幾らかといいますと、ご承知のとおり特定事業者が約400億円これに払っている。それから、自治体の収集コストというのはなかなかはっきりした数字は出てこないんですけれども、例えば江戸川区さんが発表している数字ですと、トン当たり約5万5,000円だというのがあったので、それを採用しますと、64万トン掛けますと約350億ということで、これも大体自治体が、いわゆる限界的にかかっている費用というので、ほぼオーダーは合っているのかなということで、これで合計いたしますと約750億円。750億円で83万トンのCO2を削減しているんだという、これはもうCO2削減だけに限っての非常に乱暴な議論ですけれども、そうするとCO21トン当たり9万円ということになります。この9万円というのはなかなかぴんとこないんですけれども、現在の排出権取引は大体トン当たり3,000円ぐらいと聞いているので、もちろん3,000円がコストだとは言いませんが、要するにオーダー的に見ると1けた、30倍ぐらい違うコストをかけて、このCO2削減をしているということにもつながるわけで、そうなってくると、本当に今の仕組み、例えば収集コストも含めてかなり大幅なコストダウンをしないと、少なくともCO2削減という観点からは優先順位が非常に低いということになってくるのかな。そうすると、これまでいろいろ議論してきた再商品化手法の非常に細かなところの数字で、ケミカルがいいんだとかマテリアルがいいんだということを幾ら議論しても、もっと抜本的に、他の全く別の手法とか、例えばリデュースの効果は本当にどうなのかとか、そんなことも含めて議論をしていかないと、この小さなコップの中で、あっちがいい、こっちがいいという議論にとどまっていたのでは、なかなか正解は出てこないんじゃないかなというふうに思っております。
 それともう一点、ちょっと追加しますと、この資料の1にRPFが出ておりますが、これは非常にCO2削減効果が高い。この中では一番高い効果が出るということになっているわけですけれども、残念ながら、まだ今はこれは正式に認められていない。ここについては、RPFにつきましては、私どもプラスチック工業連盟が経産省のご指導も得てJIS化を検討してまいりまして、つい1月になってJISも制定されました。そういうことでは品質的にもある程度一定の品質基準ができたということで、これは石炭ですとかコークスの代替ができるという非常にすぐれた燃料だということですし、それから、先ほどお話にあった需要という面でも非常に引く手あまたというか、かなり需要があるんだけれどもなかなか物が出ないというふうに聞いておりますので、これはぜひ容リのプラの手法として早く認めていただきたいなと。
 それと、例えばこの1ページにも、実例がないためにデータが出ませんというようなことが書いてありますけれども、これも早く、少なくとも試行的にある一部のところでもいいですからやって、ちゃんとした正確なデータを出して評価するということをしていただきたいというふうに思っております。
 そういうことで、ちょっと2つほどご意見を申し上げます。以上です。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 どうぞ、小阪さん。

○小阪委員 先ほど占部さんが言われたコメントと同じですけれども、この3ページのところに、結果に大きな影響を与える前提条件の(b)の上から2行目で、今後の削減ポテンシャルを見込んだ評価がされていないとあります。ポテンシャルを見込むことは、目標として示すのはいいんですが、あたかもそれが実現したような、そういう誤解を与えるのではないかと思います。だから、先ほど占部さんが言われましたように難易度を示して、それが果たして何年後にできるのか。中長期課題だから、それを折り込んだら、それは達成したというのではなくて、あくまでもそれは何年後にできるものだということを示していただきたい。ポテンシャルはあくまでもポテンシャルであり、現段階でそれが技術的に達成できているのかということが重要ではないでしょうか。もしそれが達成できるのであればという条件は明確に、誤解のないようにしていただきたい。先ほど環境省さんのレポートで、こういうことをやればケミカルよりも材料リサイクルのほうが有利になるということでしたが、これだけ見ると、材料リサイクルは、もうこれを達成しているのかというような誤解を与えると思います。あくまでもこれはポテンシャルですということをきちんと明記していただきたいと思います。

○永田座長 わかりました。
 どうぞ。

○崎田委員 ありがとうございます。
 とりあえず今後、作業部会で考えなければいけないことがとてもたくさんあるなということだけは大変よくわかったんですが、いろいろご意見があるように、きちんとしたLCA評価をみんなでできるだけきちんとつくった上で、やはりその数字だけではない、やはり社会全体の信頼感とか分別回収、参加のしやすさとか、そういうこともきちんと入れた上で、どっちかがいい悪いではなくて、両方よりよくしていくにはどんなふうにしてそれができるのかということをきちんと考えた上で最適なバランスをきちんと考えていけるような、そういう建設的な話し合いに参加できればいいなというふうに思っています。
 1点だけ、あと、この評価をするときに、日本の今のシステムだと、資源を輸送するのにたくさん、かなりCO2を分別収集、運搬─運搬のところにかなりかかっておりますよね。その運搬のところをどういうふうに要領よくやればどうなるのかみたいなところまで今後考えていくのが大変重要なのかなと思って伺っておりました。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 どうぞ、辰巳さん。

○辰巳委員 ありがとうございました。
 最後の12ページの2のところでまとめてくださったように、私もこれは共感で、私の知っている範囲では、LCAというのは全体を評価する前に、まずライフサイクルでの評価をすることで、どこに負荷があるかを自分たちで見つけて、そこへの負荷を削減するためのツールではないかと。だからDFEに生かしたり、そういうためのツールじゃないかというふうに私は理解していましたもので、その結果でもってこっちがいい、こっちがいいというのも、ちょっと必ずしも断定的にするのは問題だということに、これは多分結論はそういうふうなことだというふうに私は理解しまして、いろいろな点を判断していきましょうという話を出してくださったことで、今回の作業チームに参加する意味があるなというふうに思いました。
 以上だけですけれども、感想です。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 どうぞ、濱さん。

○濱委員 この資料の13ページのほうにすべての現在の手法での工程以下、ざっと簡単に出ているわけですが、私どもというか個人的なあれなんですが、リサイクルに携わる、そういう立場から見て、なぜこういうシステムになっておるんだろうかというのが不思議でならない点の第1点目が、ここにありますように高炉還元、コークス、ガス化、油化、材料についても同じなんですが、造粒物を同じようにつくっているんですよね。先ほど言われました輸送に関わるCO2排出量であるとか、コストにもかかってくるんですが、なぜ全体で最も合理的なコストダウンできるような、そういう手法がとれないんだろうか。そういった考え方に基づいて、部会のほうである程度方向性を示していただいて検討して、最も社会全体で、それこそ短期的なコストじゃなくて、今現在も危機的状況にあると、こういう状況の中で、ほうっておいたらますますコストが、社会的コスト、将来コストがまだまだ大きくなる。そういったことを認識した上で全体が、それこそ座長がおっしゃいますように共創していく、ともにつくると、そういうシステムをつくり上げるという、そういった姿勢でやはり臨んでいくと、なぜそういうふうにいかないのかなというのが個人的な感想でございます。
 以上でございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 どうぞ。

○平尾委員 このチームに入れさせていただいて、非常に身の引き締まる思いで、やることがたくさんあるなと感じております。1つだけ、これまではLCAはLCA手法の専門家チームでいろいろと進めてきたのですけれども、今回の作業チームでは消費者代表の方にも入っていただきますので、先ほども辰巳委員からご指摘がありましたように、今回の議論の中では、ぜひリサイクルシステムの中に入っている人たちがどういう役割をしたら全体としてよくなるか、という議論に持っていきたいなと考えております。LCAというのはインベントリー分析というような、グラフを出すところが終わりではなくて、LCAの結果そのものを最後にしっかりと解釈をして、システムの改善に活かすというところが本来のLCAのあり方です。つまり、またLCAをもうちょっと詳細にやりましょうというようなことよりも、もちろん場合によっては新しいデータでやり直すということも必要だとは思うのですけれども、しっかりと全体のバランスがよくなっていく方法について、議論させていただきたいと考えております難しい課題を与えられているとは思いますが、議論に向けて決意表明をさせていただきました。よろしくお願いいたします。

○永田座長 ありがとうございました。
 どうぞ。

○平野委員 2点ございまして、1点目は、先ほどご提案させていただきました処理にかかる、いわゆる加工のコストが、もし分けることができたら半減しますねというお話と、もう一つ、それがそうできるということは、LCAの計算上、環境負荷のところも当然半減するんだと思いますので、それは非常に効果があることなんじゃないか。コストも下がるし環境負荷も下がると思いますので、つけ加えさせていただきます。
 2点目なんですけれども、先ほど擬木とパレットのお話の中でちょっと悲しい思いをしていたんですが、パレットをつくってみたらくさくて重かったという話なんですが、ここ、いつも思うんですが、素材としてのポテンシャルの問題と製品の機能保証の問題のところがあって、いわゆるマテリアルというのは、いつも申し上げているんですがプロダクツではなくてマテリアルですよと。我々製品メーカーとして市場に供給させていただいているのは、基本的に現行の製品の規格を保証したものであるので、容リ材を売らなければいけないという前提で、容リ材100%でつくりましたという製品は、どちらかというと我々から見るとレアケースで、容リの原料をまぜてどれだけ使えたかという製品を供給させていただいている時点において、くさいとか重いとか質が悪いという話は一切ないというふうに、ちょっとご説明をさせていただきたいと思います。すみません。

○永田座長 どうも。
 どうぞ。

○本田委員 秋田エコプラッシュの本田です。
 4ページの下のグラフでケミカルリサイクルの二酸化炭素削減効果とございますけれども、先ほど新日鐵さんのほうからございましたように、LCA以外のコメントになりますと還元効果というふうにうたわれて、FeOにプラスチックのCとHのものを入れるとFeで還元効果がありますと。そうすると、容リプラ1トンに対して還元効果のある石炭代替って、恐らく1トンを下回って0.7トンとか0.8トンとかになろうかと思います。ただLCAになると、これはエネルギー削減効果ということで、石炭代替でプラスチックのほうが石炭よりもカロリーが多いわけですから、当然ながら石炭の削減量は多くなって、LCA上はオリジナルシステムが非常に高く評価されて削減効果が多く出るというような傾向があろうかと思いますので、単純にケミカルリサイクルということであれば、還元効果でやはりLCAを評価するということで、エネルギー効果を評価に入れるのであれば、ちょっと議論が必要かなというふうに考えております。
 それから、10ページのところでございますけれども、2)のところで、ベール品質が高度化した場合の効果の検証で、現状が66で、材料リサイクルのところを見ていただければと思うんですけれども、ベールを高品質化すると材料リサイクルのCO2削減効果が下がるというような結果になっております。これはどういうベール品質が、どの部分が高度化したのかと記載していないのでわからないんですけれども、通常これ、例えば塩ビが少なくなっていれば、当然材料リサイクルとしては除去のプロセスがなくなるので効果が上がるでしょうし、この中でPPとPEの比率が高まれば、当然ながら残渣が減りますので効果が大きくなるというはずですので、このあたり、非常に情報の出し方をもう少し注意していただきたいなと思います。
 あと、同じ10ページで3)のところで、容リプラと非容リプラを区別せずに分別収集しというところでございますけれども、11ページのところに結果がありまして、ケミカルと材料リサイクルのところで材料リサイクルの削減幅が少ないわけでございますけれども、この非容リプラのところの樹脂成分を港区のほうで今、我々の分析した結果では、製品プラスチックの樹脂成分がPPが9割ぐらいを占めていたという結果がございまして、そうすると、非容リプラというのは非常に材料リサイクルに向いた樹脂であるということが言えるんではないかと思いますので、そういったものを加味すると、材料リサイクルのCO2削減効果はもっと大きくなるんじゃないかと思いますので、この辺の非容リプラの材料の素材・組成分析など、ほかの自治体も含めてもっと調べていただければと思います。
 最後に、先ほどもしましたけれども、LCAだけではなかなか手法間の比較というのは、違う商品を比べているものですからLCAの限界であるかと思いますので、やはり材料リサイクルということの優先権を外せという意見が多いと思うんですけれども、やはり資源循環率と素材産業化という視点から、改めましてLCA以外のところでも、この材料リサイクルの必要性というところを主に検討していただければと思います。
 以上でございます。

○永田座長 どうぞ。

○八木委員 明円工業の八木でございます。4点ほど意見させていただきたいと思います。
 まず1点目なんですけれども、今、本田委員からもちょっと指摘がありましたけれども、10ページの2)のところの表なんですけれども、現状とベールを高品質化したときの比較ということで、この表だけ見ると高品質化してもあまり変わらないというふうに見えてしまうんですけれども、そのちょうど上の3番目の丸のところに理由がちゃんと書いてありまして、「再商品化製品の品質向上などの効果については、データが不足していたことから今回の設定条件においては」。データが不足していたからということで、必ずしも十分でないというふうに思いますので、この表だけがひとり歩きしないような取り扱いを十分お願いしたいと思います。
 それから、2番目は、LCAだけじゃなくてライフサイクルコストですね。社会的な総費用の検討も非常に必要かと思います。これについては、現時点での手法間の比較というのはあまり適当でないと思いまして、というのは、将来的に例えば石油と石炭の資源の価値が変わることも十分考えられる。樹脂も高騰するとリサイクルの製品も上がっていきますので、そうなった場合にどういう変化が表れるかとか、そういう将来的な展望も十分考慮しながら、そういうコストというのを考えていかなければいけないのかなと思います。
 それから、LCAについても、今後将来的な改善ポテンシャルを見込んだ評価ということでしていただいていますけれども、大事なのは、どうしたらこの評価に近づく制度になるかという検討ですので、これは作業チームでやっていただけるものと思っております。
 それから、4番目が、平野委員から指摘がありましたマテリアルに向いている素材、ケミカル、もしくはサーマルに向いているという素材というのも、確実にこれは物理的に存在しているものだと思いますので、これを社会的費用をどう上げずに分けるかというのも一つ検討課題として作業チームでやっていただければなと思います。
 以上です。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 安達さん、何かご意見ありますかね。いいですか。もし何でしたら一言発言いただいて。

○安達委員 我々マテリアル事業者は今のシステムでいきますと、もう相当存続が困難な状況になっていると思うんです。今いろいろ今後の制度についてお話ありましたけれども、マテリアル優先とかということではなく、本当に各手法が残れるような制度を設計していただきたい。もうそれだけでございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 最後に、いろいろ責任が重たい森口さんにご発言いただいてまとめたいと思いますので、どうぞ。

○森口委員 この資料5につきましては、事前に永田座長とも相談しまして、皆様方のご意見を一通り、コメント、あるいは質問等をお伺いした後に発言させていただくということにしておりましたが、1点だけ、実は先に説明しておかないと誤解を招くかなと思ったところもございまして、その点も含めまして各論を3点と、それから総論的なことを1点申し上げたいと思います。
 各論の1点目は、10ページの、先ほどの八木委員がおっしゃった1点目でございまして、あと本田委員もお触れになったんですが、ベール品質が高度化した場合の効果の検証ということで、時間がなくて上田室長は2番目の丸、大きな変化がなかったということだけお触れになったんですが、逆に言えば、その大きな変化がなかったというような設定しか置けなかったということでございます。これはまさに本田委員がおっしゃったところ、あるいは平野委員がおっしゃったところにも関わるわけですけれども、ベール品質が高度化することによって再商品化工程の見直しといいますか、そこの効率化ができれば、ここは当然差が出てくる可能性があるというのが認識でございます。ただ、先ほど来ご議論がありますように、その「れば」というのが本当にどのぐらいの蓋然性があるのか、本当にできるのかということについても、しっかり再商品化事業者さんも説明していかれる必要があろうかと思います。
 それから、なぜこのような設定としたかということについては、あまり細部は、私、今、不正確な発言をするといけませんので申し上げるべきではないかと思いますが、これもある種のヒアリング結果、再商品化事業者さんにヒアリングをさせていただいた結果に基づいていると理解しておりまして、現行の中ではなかなか高品質なベールが来るということが望めないということの中で、再商品化事業さんは、ラインをつくっておられる。そういったものに基づけば、やはりこういう数字になってしまうということなんだと思います。ですから、将来良い品質のベールが来るのかどうか。これは容器包装プラスチックに限るのか、あるいは先ほどご議論がありましたように、よりマテリアルリサイクルに適したプラスチックというものが効果的に集まってくるのかどうかといったことにも非常に関わってくるところかと思いますので、そういったところも作業チームのほうで預からせていただきたいと思います。
 2点目は、崎田委員からご発言がございまして、運搬のところに結構エネルギーがかかっているのではないかというお話でございますが、ここのところはちょっとあえて、大変失礼ながら多少の訂正をさせていただければと思います。一般に認識されているほどには運搬のところにはエネルギーがかかっていないというのがLCAの専門家の見解でございます。これは、例えば中東から原油を運んでくるところについてもそうですし、あるいは自治体さんが分別収集をされるところについてもそうですし、あるいは再商品化事業者さんが自治体の選別保管施設から再商品化施設に運んでいかれるところについてもそのとおりであります。なぜそのような認識が生まれるかといいますと、自治体さんの分別収集のコストが高い、したがって、そこの部分がやはりエネルギーを食っているのではないかという、こういう認識は一般にはあるかと思います。今日は自治体さん、全都清の佐々木委員がご欠席のところでこういうことを言うのは、ちょっと欠席裁判のようで大変申し訳ないんですけれども、そこのところの説明責任は果たしていかないと、コストとエネルギーの話が相当に混乱してしまうのではないかなということをちょっと懸念しております。
 そのことは3点目、勝浦委員がおっしゃったCO2の削減コストとして見た場合にどうなのかということとも関わってくることでございまして、おっしゃったCO2トン当たり数万円という数字は、おっしゃったような計算方法でやる限りは私は正しいと思います。私も計算しておりますのでそういった数字になると思います。ただ、それは自治体さんのトータルのコストとして、本当にこの容リ法によってどう変化したのかということまでやはり見てやる必要がある。容リ法によってプラスチックを分けたことによって、ほかのコストが本来は中長期的には下がっていくはずであると思っております。そういったところに関して自治体さんのほうで廃棄物会計等を実施されて、そういったところを説明していかれないと、なかなか適切な、あるいは公平な費用負担というのはどういうものなのかということも議論がしにくいんだと思います。こういったところについては、作業チームでお預かりするところの範囲をどうも超えているような気がいたしますので、先ほど来何度も申し上げておりますように、別途議論という話をぜひ進めていただきたい。ただ、どういう別途議論をやっていただく必要があるかということについては、ぜひ私のほうで主査を務めさせていただく作業チームのほうでも、できる限り整理をさせていただきたいなと思っています。
 総論と申しますのは、そういう意味では、今日いろいろご指摘のあったことに関して私なりの思いといいますか、こういうふうにやるのが一つの姿なのかなということはある種思い描いております。けれども、冒頭に石井専務理事が謝罪というようなことをなさったということもありましたが、やはり皆さん思いがある、それぞれの中で、やはりこういうふうにしていくのが最適ではないのかという思いを、それぞれ持っておられるのではないかと思います。ただ、私がこれから作業チームで議論していこうというときに、こう思っているというようなことを、予断を持ったことを申し上げるのは大変不適切なことだと思いますので、今日は控えさせていただきたいと思いますけれども、それは皆様方に誰にでも納得のいくようなものをというようなお話がございました。それに向けて努力をしてまいりたいと思いますので、平尾委員も決意表明をされましたので、その種の決意表明をしたいと思いますが、ただ誤解のないように申し上げますと、作業チームはあくまで整理をさせていただく。私どもが決めて、こうするべきですと申し上げるのではなくて、あくまでこの場で決めていただくための、あるいは決めていただきやすいようにするための、あるいはさらに言えば、本当に決めるのは、別にこういった審議会ではなくて、もっと別の場で決めるという議論もあろうと思いますので、そういう決めやすくするための材料整理をさせていただくということが私どもの役割だと思っておりますので、微力ながら力を尽くさせていただきたいと思います。
 以上でございます。

○永田座長 どうもありがとうございました。
 さっきから申し上げているように、プラスチックという範疇には限られますが、リサイクルを、そこを起点にしながら上下流、さまざまな議論を展開していただきたいというふうに考えておりますので、そういう意味では、これと似たような格好の会議体で運営されるというふうに思いますけれども、活発にご自由にご議論いただけるとありがたいなと。その中で何が焦点になったか、どういう問題が出てくるか、それから、そこの中で情報が必要だというんでしたら、さっきヒアリングの話もありましたが、事務局にも申しつけていただいてそういう情報を出すような話を、時間がかかるのは時間がかかると申し上げると思いますので、できるだけこちらからそういう意味では資料となるようなものを出させていただくということで議論を進めていただければというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
 次回といいますか、今後の会議の予定等につきまして、事務局のほうから最後に申し上げさせていただきます。どうぞ。

○リサイクル推進室長 本日は熱心なご審議、どうもありがとうございました。
 次回は、先ほどご説明させていただいたとおり、作業チームの開催という形でやりたいと思っております。作業チームの第1回会合は、できるようであれば2月の早い段階、中旬とか下旬とかで開催できればとは思っておりますけれども、追って関係委員には正式に日程調整した上でご案内させていただきたいと思います。また、そのほかの委員の方々にも、その日程についてはご連絡をさせていただきますので、あわせて申し添えます。
 以上でございます。

○永田座長 それでは、よろしいでしょうか。本日の合同会合のほうはこれで終了させていただきます。
 どうも、貴重なご意見を賜りましてありがとうございました。また次回もよろしくお願いいたします。

午後0時00分閉会