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■議事録一覧■

中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会容器包装の3R推進に関する小委員会(第10回)

日時:平成22年3月23日


午前10時00分 開会

○リサイクル推進室長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会容器包装の3R推進に関する小委員会を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただき誠にありがとうございます。
 まず会議に先立ちまして、委員の方の変更等がございましたのでご紹介させていただきます。
 幸智道委員にかわりまして、ビール酒造組合容器環境部会委員の石川保久委員でいらっしゃいます。

○石川保久委員 石川です。よろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長 新たに加わっていただきました、容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局副運営委員長の羽賀育子委員でいらっしゃいます。

○羽賀委員 よろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長 南部美智代委員にかわりまして、全日本自治団体労働組合中央執行委員・現業局長の森下茂委員でいらっしゃいます。

○森下委員 よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 大澤總弘委員にかわりまして、日本製薬団体連合会環境委員会委員の吉儀尚浩委員でいらっしゃいます。

○吉儀委員 よろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長 どうぞよろしくお願いいたします。
 また、本日はご都合によりご欠席でございますが、倉田薫委員にかわりまして香川県善通寺市市長の宮下裕委員、近藤徳光委員にかわりまして京都府井出町長の汐見明男委員、志村明彦委員にかわりまして、社団法人日本経済団体連合会環境安全委員会廃棄物・リサイクルワーキング座長の澤田壽郎委員も交代しております。
 続きまして、お手元の配付資料をご確認願います。資料一覧をお配りしておりますので、資料の不足等ございましたら後刻事務局までお申しつけください。
 本日の出席状況ですが、全委員数24名のうち現時点で17名の委員がご出席されており、定足数である過半数に達していることをご報告させていただきます。
 また、本日は容器包装の3R推進のための自主行動計画を公表し、取組を進めていらっしゃる3R推進団体連絡会からも、ご出席をいただいておりますので紹介いたします。
 3R推進団体連絡会幹事長、紙製容器包装リサイクル推進協議会石坂隆専務理事でいらっしゃいます。

○石坂専務理事 よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 ガラスびんリサイクル促進協議会木野正則事務局長でいらっしゃいます。

○木野事務局長 木野です。よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 PETボトルリサイクル推進協議会松野健治専務理事でいらっしゃいます。

○松野専務理事 松野です。よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 プラスチック容器包装リサイクル推進協議会篠原龍浩専務理事でいらっしゃいます。

○篠原専務理事 篠原です。よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 スチール缶リサイクル協会酒巻弘三専務理事でいらっしゃいます。

○酒巻専務理事 よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 アルミ缶リサイクル協会安倉教隆専務理事でいらっしゃいます。

○安倉専務理事 よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 飲料用紙容器リサイクル協議会高松久夫専務理事でいらっしゃいます。

○高松専務理事 よろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長 段ボールリサイクル協議会佐野州範事務局員でいらっしゃいます。

○佐野事務局員 よろしくお願いします。

○リサイクル推進室長 以上の方々にご出席をいただいております。
 本小委員会の資料の取り扱いですが、原則すべて公開とさせていただきたいと思います。また、会合終了後に発言者名を示した議事録を作成し、各委員のご確認、ご了解をいただいた上で公開することとしてありますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、これ以降の議事進行を田中委員長にお願いいたします。

○田中委員長 皆さん、おはようございます。
 本日の進行を務めます、環境省の中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会容器包装の3Rの推進に関する小委員会委員長の田中です。どうぞよろしくお願いします。
 本日は、容器包装の3Rについての国の最近の取組状況について事務局等から説明いただいた後、ご質問をお願いしたいと思います。その後3R推進団体連絡会からの、容器包装の3R推進のための自主行動計画2009年フォローアップ報告についてご説明いただき、ご質疑をお願いしたいと思います。その他の議題も含めて審議は12時までの2時間を予定しておりますので、どうぞよろしくご協力願いたいと思います。
 それでは、最初に容器包装の3Rについての最近の取組状況について、事務局及び財団法人日本容器包装リサイクル協会から説明をお願いします。まずは資料1についてご説明お願いしたいと思います。

○リサイクル推進室長 それでは、事務局から資料1、説明させていただきます。
 おめくりいただきまして容器包装リサイクル法の制定の背景、制度の概要、また、おめくりいただきまして取組状況等書いておりますが、この辺りは現状でございまして、皆さんよくご承知のことと思いますので、説明は省略させていただきます。
 ページ番号で言うと3ページ、スライド番号5ページで、資料の概略の目次が書いてございます。容器包装リサイクル制度推進のための各種取組ということで、大きく3つの柱で現在進めているところでございます。1つはリサイクルルートの透明化・安定化、2つ目がシステムの高度化、3つ目がリデュース、リユース促進でございます。これに沿って簡単に説明をさせていただきます。
 まず透明化・安定化でございますが、昨年1年間の動きとしまして、3ページの下にありますが、透明化等に関する検討会というものが、昨年の6月に検討会の中間取りまとめができました。参考資料としては4番に添付しておりますのでご覧いただければと思いますが、これについては一部マスコミ等の報道で、特にプラスチックの容器包装について本当にしっかりリサイクルされているのかどうかと疑問が呈されたことから、透明化についていかなることができるかといったことを検討し、その結果を昨年6月にまとめたものでございます。
 基本的にはこの内容につきましては、後で出てきますプラスチック容器包装の高度化の審議会答申の中にすべて盛り込んでおりますので、そちらのほうに中身については譲りたいと思いますが、ポイントとしましては、検討の最初のところで法制度改正も含めて検討するということで、昨年の夏の時点で講じる措置は法制度で検証すべき事項と、それを伴わないでできる事項について整理をし、法制度によらないでできる事項について整理をして、まずその施行状況を見てみようと、その施行状況結果いかんによっては法制度改正についてもさらに検討をするということで、特にここに書いてありますのは法制度を伴わないで改定できる、対応できるものについて大きく書いてあるところでございます。
 めくっていただきまして4ページでございますが、こちらはペットボトルの独自処理に関する対応というところでございます。スライド番号7番を見ていただきますと、グラフがございますが、指定法人ルート、使用済みペットボトルの処理量というのは、何とか過去最高のパーセントまで来ましたが、依然としてかなりの市町村で独自に処理をされているという実態がございます。
 その中身について実態調査した結果は下のグラフになりますけれども、引き渡しの要件等も定めていないというのが35%ありますし、市民への情報提供がいまだなされていないというのが半分弱ほどあるといった状況にございます。
 そこで、隣のページに行きまして5ページのスライド番号9ですけれども、円滑な引き渡しを引き続きお願いをしたいということで、市町村に対してはさきに述べたような調査を行うとともに、その自治体に対して2点について周知を行ったと、その2点というのはスライド番号9番の上の四角の2つの丸でございますが、市町村が独自に処理される場合にも、環境対策に万全をぜひ期して適正にやっていただきたいということと、その処理状況については地域住民に対する説明をしっかりとして、説明責任を果たしていただきたいということでございます。
 続きまして、その下にペットボトルの落札単価の推移がございますが、20年度から21年度、緑の折れ線グラフで、急激にペットボトルの取引価格というのが上昇しているというところがわかるかと思います。
 それにつきまして次のページめくっていただきますと、市況の変化への対応ということで、これは昨年の本小委員会でもご報告させていただきましたけれども、リーマンショックに伴う中国のペットボトルの輸入というのがストップして、それに伴って国内の市町村の保管施設でのペットボトルの滞留と、また、再商品化事業者の間での処理先を探すのが非常に難しくなってきたという状況を踏まえて、対応のところにありますが、2点対応させていただいたところであります。
 1点は、困っている市町村に対して追加の申し込みを受け付けるという点、2点目は、困っている事業者の側のほうに年度途中の契約変更の容認というところでございます。こういった措置も相まって、先ほどの使用済みペットボトルの指定法人ルートの上昇といったものも、導かれたのかなというふうに思っております。
 続きまして、今度は高度化になりますけれども、プラスチック製容器包装の落札量、構成比の推移というグラフがございますが、これにつきましては特にその上のところのグラフ、赤い色が材料リサイクルの割合となっておりますが、これについては平成12年度から材料リサイクルの手法については、優先的に取り扱うということで入札の処理を行っておりましたが、とりわけ17年から18年にかけてその勢いが過半数に達するというふうな状況になりまして、その優先の根拠についての疑義が出されたことから審議会で一度議論をして、19年の6月に優先される材料リサイクルについては、一定の品質基準を満たすべきだという方針で臨んだのですが、それでもなお材料リサイクルの比率というものは非常に伸びておりまして、21年度56.6%とありますが、これは実際には材料リサイクルの処理能力に対して90%の査定と、77%の調整率というものを掛けて実質7割の量で、なお56.6ということでありました。
 このためその次のページ、7ページのスライド番号13になりますが、プラスチック製容器包装の再商品化手法と入札制度のあり方に関する検討会というものを、昨年の4月から再開をしたところであります。これにつきましては、昨年の9月に中間取りまとめというものを取りまとめて、大きく2点変更をしております。
 1つは、材料リサイクルについて全体で50%の総量の枠をはめようという点が1点でございます。また、それとともに総合評価といったものを行い、非常にすぐれた再商品化を行う事業者の方については、その50%の枠の中で特に優遇をするというふうな形で全体のバランスをとるということと、先ほど透明化の議論がございましたが、透明性の措置ということで協会の運営の厳格化でありますとか、市町村の例えば現地確認の制度を設けるとか、そういった透明性の確保の措置というものも設けたところでございます。
 ただこれについては22年度において導入すべき措置ということで、来月4月から22年度分が始まりますが、それ以後の中長期的課題といったものについては、そもそも優先というのはどうあるべきなのかといったものについては、引き続きこのときは概ね来年夏という、ちょっと資料が古いですが、今年の夏までに議論をまとめるということにしていたところでございます。
 それにつきましては、めくっていただきまして8ページになりますが、再商品化手法等のあり方に係る検討の再開とありまして、四角の1つ目は先ほど話をしたものがエッセンスでございますが、2つ目のところで22年1月とありますが、議論の再開をしたところでございます。
 その議論の進め方でございますが、1つ目の丸のところのポツが2つありますけれども、まず再商品化事業者の取組だけで、この材料リサイクルの優先というやり方を議論するのではなくて、その上流、例えば容器の製造、また利用、そして、市町村における収集選別、そういった段階であるとか、再商品化の下流であるペレット等リサイクル製品の利用段階、そういう全体を見て判断すべきではないかといった点と、そこまで大きく広げるんであれば、容器包装以外のプラスチックのリサイクルのあり方など制度に密接に関連する課題についても、同時に検討を行う必要があるであろうといった形で指摘がなされたところでございます。
 これらも踏まえまして今年の夏までに、材料リサイクルの優先というのはいかにあるべきかという点と、プラスチック全体のリサイクルの基本的方向について整理をしていこうということで、現在は関係者のヒアリングを行っているところでございます。
 以上が高度化でございます。
 また、こういった動きとあわせて市町村の取組といったものも大きく変わってきております。もっと分別収集の段階で集めたら終わりというんじゃなくて現地確認ができるとか、集めてもらっている消費者に情報提供がわかりやすくできるように、そのための条件整備をすると、そういったことも整備をしているところでございます。
 また、市町村の収集に役に立つようにということで次のページ、9ページになりますが、再商品化、分別収集の手引きといったものも作成して、頒布させていただいておるところでございます。
 さらにこれは法改正に伴う事項でございますが、平成18年の法改正で資金拠出制度というものが創設されました。この制度に基づく初めての資金の配分というのが、平成20年度分の拠出ということで昨年配分されました。その結果については10ページの上の19番の表のところに、約95億円の配分が8品目にはされたというところでございます。
 以上が、高度化に関する説明でございます。
 最後はリユース、リデュースについてですが、ペットボトルのリユースの実証実験の結果というものが昨年8月に出されました。21ページのところにありますが、ペットボトルリユースにつきましては、オープンについては、なかなか回収率というものにまだ改善の余地があってこのまま進めるのは難しいと、他方クローズドについては、一定の条件が整えば環境の点から見ても、リユースを進めることは望ましいというふうな形で出まして、宿題としてはオープンシステムの回収率の改善策の検討と、また、業務用ということでクローズドというものはとりあえず宅配しかやっていなかったんで、業務用といった分野があるんじゃないか、そういったことを検討すべきというような指摘を受けております。これについては引き続き検討をしているところでございます。
 そのほかリユース、リデュース施策につきまして、例えばレジ袋の削減等については12ページのほうに出ておりますが、13ページに新たにマイボトル・マイカップ、こういったものも例えば自治体で8都県市で取組が行われるといった動きもありますので、注目をしていきたいと考えております。
 以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 それでは、引き続き参考資料3について、財団法人日本容器包装リサイクル協会の石井専務理事から説明いただきたいと思います。

○石井オブザーバー おはようございます。容リ協会の石井でございます。
 それでは、私から参考資料3について報告をさせていただきます。時間がありませんので要点のみとさせていただきますが、まず最初、平成22年度のその他プラスチックの再商品化事業に関する入札についてでございます。
 ただいま資料1で説明がありましたが、プラの再商品化手法専門検討会での、再商品化手法及び入札制度のあり方に関する中間取りまとめというのが行われまして、そこでは平成22年度においては材料リサイクルの優先枠を、市町村からの引き渡し申し込み量の50%とすること、そして、優先事業者には総合的な評価を行い、その結果を優先枠の上に反映するということとされたところでございます。
 総合的な評価の実施に当たりましては、外部有識者からなる検討委員会を立ち上げ、評価の指標とそのウエートづけを審議、決定いたしました。結果は参考資料3の7ページに一覧表が載っておりますが、その表のとおりでございます。
 また、個別事業者の評価結果をどのように優先枠に反映させるかについては、同じ参考資料3の8及び9ページに詳しく記載してありますが、ポイントは2点でございます。1点目は、優先枠はさらに落札時の競争率が低く設定される優先枠A枠と、残りの優先B枠に分けられます。そして、再商品化事業者は優先A枠、次に優先B枠、そして一般枠、この順番で落札できるということでございます。
 2点目は、各優先事業者はA枠への落札可能量とB枠への落札可能量の両方を有しますが、その配分は個別事業者の総合的評価の結果により異なるということでございます。なお22年度の入札選定は既に終わっております。その落札結果につきましては、4月上旬に協会のホームページで公開をいたします。
 入札関連の報告は以上としまして、次に、中間とりまとめにおいて当協会に求められた運営改善の状況について報告いたします。2ページの2ポツに個別の進捗状況を記載していますので、後ほどお読みいただきたいと思いますが、その中で(4)に記載のとおり、平成22年度から市町村担当者がプラスチックの再商品化事業者を確認できるようにいたしました。そのことに伴い市町村と当協会との間で交わす確認書を定め、市町村に説明を行ったところでございます。10ページ及び11ページに確認書を添付しておりますので、後ほどご参照いただければと思います。
 また、透明性の向上に関しましては、4ページの3ポツに記載のとおりですが、その中で昨年10月には市町村を通じて住民の皆さんに情報提供がしやすいよう、協会のホームページに「わたしのまちのリサイクル」を掲載しました。これは住民の方たちが、自分が住んでいる市町村で収集された資源はその後どうなっているのかということを、日本地図を入り口として平易に検索でき、市町村ごとの情報を確認できる新しいコンテンツでございます。
 具体的な内容は14ページに記載しておりますが、現在約140の市町村のホームページと相互にリンクをしており、住民の方々への情報伝達ツールとして好評いただいています。ここにご出席の委員の皆さんも、ぜひ一度実際の画面でご覧いただければと存じます。
 以上簡単ですが、私からの報告とさせていただきます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 それでは、事務局、容リ協からの説明についてご質問があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 どうぞ。

○宮澤委員 宮澤です。
 先ほど事務局からご説明ありましたんですが、取組状況についてページが4、5辺りのペットの関係で質問があります。
 先ほど事務局から、一昨年暮れのリーマンショックでペットボトルが滞留しているということで特別措置を働いたと、追加措置を講じたということで、識者の中からは容リ法の枠組みにおいていわゆるセーフティーネットが働いたんじゃないかという、そういう感想も得ておりますけれども、ここで直近の貿易統計なんかから廃ペットボトルが中国に輸出される量が増えておりまして、国内では集まりにくくなっているという声も聞こえます。
 また、中国がベール輸入を解禁するというような情報が聞こえてきますけれども、この点について何らかの対策が必要ではないかと、いわゆる国内循環維持といいますか、体制を維持するといいますか、このままほうっておけば国内循環が崩壊して非常に不都合と感ずるわけです。
 それから、また、指定法人に契約している市町村において、一部独自処理との併用を行っている例があるということですけれども、その理由は明確になっているんでしょうかという、これが2つ目です。
 以上、お願いいたします。

○田中委員長 はい。

○リサイクル推進室長 まず国内循環維持の観点から施策の検討についてというところでございますが、現在の市況の新たな変化につきましては事業者の方からも逐次ご報告を受け、ベール輸入の動きについても把握に努めているところでございます。まずは先ほど委員のほうからご指摘がございましたように、容リ制度がセーフティーネットで働くようにということで、容リ制度は現時点では市町村を経由して一般廃棄物であるプラスチック、容器包装、またペットボトルというものを収集しているわけで、その市町村からの収集というものができるだけ率として上がるように、これを努めていきたいというふうに考えております。
 また、他方この制度が対応していない産業廃棄物系というのが、事業者のほうから排出されるペットボトルについてはこれのほうではフォローしておりませんけれども、これにつきましては別途ペットボトルじゃなくてプラスチック全体ということになって、その中には入ってくるのかもしれませんが、全体を資源化の観点からどう議論していくのかということで、再商品化の議論を今しているんですが、その中で別途そういった密接に関連するものも、議題に含めなければいけないというふうにしておるんですが、その中で議題としては一般廃棄物であるプラスチックと、産業廃棄物であるプラスチック、双方の視点をとらえていますので、そういった中で法律が対処しないものも現状どうなっているのか、何かできることがあるのかということは考えていく余地はあろうかというふうに考えております。
 あと市町村の実態、両方に出しているといったところでございますが、現在調査をかけておりまして、その集約をしているところでございますので、今回間にあっておりませんが、新しいことがわかったらデータとしては公表していきたいと思っております。
 以上でございます。

○田中委員長 はい。
 崎田委員、じゃ、お願いします。

○崎田委員 別の件なんですけれども、いいですか。

○田中委員長 はい。

○崎田委員 最初環境省の事務局からご説明があった資料を拝見していまして、これは環境省からのご説明ですのでこれでいいんですが、この前の容器包装リサイクル法の見直しのときに、利用企業者さんの発生抑制に対する努力とその結果を毎年主務官庁に報告するという、そのときの主務官庁は経済産業省なんですけれども、そういうのもこの見直しに入って非常に大きく一歩進んだかなというふうに思っているんですが、そういう状況など1年ぐらい前の関連の審議会で、ぜひ状況などを情報公開していただければ、熱心な取組に対して消費者も応援するとかそういうこともできるんじゃないかというお話をしたことがありまして、ぜひこういうときにそういう状況もご報告いただければ大変うれしいなという感じがいたしました。よろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長 昨年もその質問をいただいたんで、何とか今回間に合わないかなと思って事業官庁のほうにはご相談したんですけれども、一応全部そろって出そうとしていると、今準備を進めております。残念ながら作業が間に合いませんでしたけれども、数が多うございまして。発表ということは、進めるべく主務大臣間で調整をして進めております。次回の小委員会には発表できると思っております。

○崎田委員 わかりました。ありがとうございます。

○田中委員長 じゃ、石井専務、お願いします。

○石井オブザーバー すみません、先ほどの宮澤委員のご発言に関連して、指定法人として今の状況、現状を申し上げたいと思うんですけれども、実際にペットの中国への輸入解禁、この噂の影響かどうか知りませんが、独自処理でのベール価格はもう既に上昇しているというふうに我々も聞いております。
 アンケート調査等を行った結果によれば、財務的な理由により独自処理を行っているという市町村がやっぱり多いということで、例えば平成21年度、今年度ですが、指定法人に申し込んだ量を結果的に指定法人に回さないで、高く売れるからという理由で一部独自処理に回す市町村も発生しております。二、三そういう市町村も出ております。21年度指定法人への市町村からの引き渡し申し込み量は、初めて20万トンを超えて20万4,000トンだったんですが、現在の見込みでは19万トン弱ぐらいで終わるだろうと、実績としてそのぐらいの今見込みでおります。
 我々も2年ぐらい前から市町村を回って、できるだけ指定法人に回していただきたいというお願いをしておるところですが、やはり今後も市町村関係者の皆さんのご理解、ご協力をいただき、円滑な引き渡しをさらに進めていただきたいというふうに思っているところでございます。
 以上です。

○田中委員長 ありがとうございました。
 長谷川委員、お願いします。

○長谷川委員 重ねるとくどくなりますけれども、私も今日はペットは気になったんですけれども、せっかくうまくいきかけているところに水を差すようなこの話が、急激に降ってまいりまして、さっきご説明資料の中で35%ぐらいの市町村が、まだ品質的にも引き渡し要件を設けていないということで、気にしているという、調査をしているよというお話があったんですけれども、この辺りが失礼な話ですけれども、設けていないということはあまり検証もされていないということですから、こういうものが例えば中国と特定するわけじゃありませんけれども、行ってしまった場合例えばバーゼル法だとかああいうもので、また問題を起こしてほしくもないですし、それから、リサイクル事業者は当然そうやってしまえば、くどいですけれども疲弊してしまう、またはまた疲弊してしまうわけですね、一昨年の。そのときにまた急に戻ってきてもまた混乱が起きかねないなと懸念していますんで、そこのところはくどくなりますけれどもよろしく、プラスチックの中でとおっしゃいましたけれども、ペットを特出ししてケアしていただきたいなと、そう考えております。
 それから、もう一つお願いしたいんですけれども、冒頭時間の関係もあるんでしょうけれども、私いつも質問しているんですけれども、背景、実績、円グラフが今日は示されていて飛ばされてしまいましたけれども、この全体的、総体的な動き、総量的なもの、円グラフは内数、パーセンテージですけれども、この増減がどうなっているかというのはやっぱり年に数回、1回か2回しか開かれないんで、報告の中に資料として入れていただきたいなと思います。よろしくお願いいたします。

○リサイクル推進室長 ご指摘の点については留意をしたいと思います。基本的には制度発足当時から大きく数字は変わっておりませんが、推移がわかるように工夫をしたいと思っております。

○田中委員長 じゃ、宮田委員。

○宮田委員 すみません、ちょっと内容が変わるんですが、よろしいですか。

○田中委員長 はい。

○宮田委員 拠出制度が始まったということで、昨年の秋からリサイクル協会のホームページにも各市町村の額が載っているんですが、それを見ている中でちょっと気になったのが、私は千葉県なんですけれども、例えば佐倉市と四街道市という市があって、割と進んだ取組をやっている。そこに出た金額を見ると四街道市のほうが小さい市なんだけれども、拠出金は2,000万を超えている。佐倉市は400万ぐらいということなんですが、内容を見ると佐倉市は4種類の分別収集をやっているんです。四街道市は2種類のみで、プラスチックは容器包装でなくて、プラスチック類の回収をしてクリーンセンターで分別して協会のほうに出すのか、容器包装として処理しているということで、市民として考えた場合にどっちがいい市なのかなというと、四街道市のほうがいいんじゃないかなんていうふうにも見えるんですが、実態のところ市のかけている費用とかは見えませんので、その辺せっかく全国の一覧が載っていて、それを全部見るなんていうのはとてもじゃないと思うんですが、特徴のある市の取組を分析していただいて市のやる作業、それから市民のやる作業、そういったところで拠出金も無駄なく活用できるというところを分析していったほうが、トータル費用の削減には今後役に立つのじゃないかなと思います。その辺でせっかくこれだけデータがありますので、ぜひご活用お願いしたいなと思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
 場合によっては、大学の研究テーマにもなりそうですね。
 杉山委員、お願いします。

○杉山委員 その他プラスチック容器の再商品化についてご質問したいと思います。
 たしかモデル的に再商品化手法を選んで自治体がその他プラスチックを集めるという仕組みがあったと思うんですが、よく自治体の方とお話をしたり、あるいは市民の方とお話をしても、どこまできれいにしていいのかがよくわからないということをよくお聞きします。
 その場合に再商品化手法によってはこのぐらいまでは大丈夫だという手法もあれば、もうちょっときれいにしてほしいとか、その辺の再商品化手法とどこまできれいにするかというのは、かなりつながりがあるのではないかと私は思っているんですが、せっかくモデル的に自治体によって、うちはこの商品化でやるという選択ができるモデル事業をしていらっしゃるというふうに記憶していますので、その辺りの再商品化手法による分別度合いの違いとか、そういうようなことをもしおわかりでしたらぜひ教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○田中委員長 引き続いて羽賀委員、お願いします。

○羽賀委員 事前に資料を見せていただいて、容器包装の3Rを進める全国ネットワークとしての意見をまとめてまいりましたので、質問ではないんですけれども、6点あるんですけれども、読み上げさせていただいてよろしいですか。

○田中委員長 ええ。

○羽賀委員 リサイクルの高度化には事業者のさらなる努力こそ必要です。プラスチックリサイクルの高度化について市民の分別や、自治体の収集のみに課題があるとするような議論には疑問があります。ベール品質が悪いのは、市町村や住民の努力が足りないからだとしているように感じられますが、事業者の努力も問われるべきではないでしょうか。リサイクルに適さない複合素材などにもプラマークがついていたり、同じ素材の材質のものが決まり事によって分別対象になったりならなかったり、消費者の努力をそぐような仕組みの中でリサイクルの高度化を求められても無理な要求です。むしろリサイクルするものは、マークを統一して一目でわかるよう表示したり、汚れが簡単に落ちる容器包装を開発するなど事業者の開発努力も問われるべきです。初めから後のことまで考えて製造すべきであり、出てきたものへの対応では遅いのです。
 2、レジ袋の無料配布は、全廃するような制度を設けるべきです。この間のレジ袋削減運動は呼びかけとしては評価できますが、実際の削減率には疑問があります。削減の実績を確実にするためレジ袋の無料配布を禁止すべきです。
 3、公共施設では使い捨て容器の不使用を義務づけるべきです。多くの公的会議の場でペットボトル入り飲料がテレビに映し出されるのは恥ずかしく思います。諸外国ではペットボトル入りの水を販売禁止とする自治体が急増しています。我が国でも公共施設でこそ率先垂範するべきです。
 4、マイカップ・マイボトル等は、公共施設での優先的な使用を義務づけるべきです。マイカップやマイボトルの推進を行うに当たっては、公共スペースでの給水スポットを確保するようにすべきです。
 5、事業者が真剣にリデュース、リユースに取り組むような仕組みを設けてください。容器包装リサイクル8団体の取組は一定の評価はできます。しかし、取組が進んでいるのはリサイクルについてのみです。過剰包装の廃止や使い捨ての容器の削減、さらにはリユースによる発生抑制の効果は極めて弱いと言わざるを得ません。ぜひ事業者が真剣にリデュース、リユースに取り組むような仕組みを設けてください。
 6、事業者が登場させた容器を使い終わった後の処理責任をもっと強めてください。これまでの制度では、使い終わった後の処理責任を容器包装を使用した事業者がきちんと負わないので、いまだに塩化ビニール製の容器包装がなくなっておらず、リサイクルの弊害となっています。
 古くは緑色のペットボトルがありました。消費者がどれだけお願いしてもなかなか改善してもらえませんでした。アルミ、紙、プラスチックでつくられた容器包装というのもありました。リサイクルに向かないと言われた耐熱性ペットボトルはどうなったのでしょうか。超軽量ペットボトルのリサイクルはうまくいっているのでしょうか。そして、今日ではリサイクルに適さないマルチパックや鉛入りレジ袋まで登場してしまいました。どれもこれも事業者が使い終わった後の処理責任を負っていない。ごく一部の再商品化費用しか負担していないので、容器包装を設計するときに環境配慮義務が働かないからなのです。この問題を解決するためにも、使い終わった後の処理責任を事業者がきちんと負うような制度を設計してください。
 以上です。

○田中委員長 ありがとうございました。
 全国ネットワークの疑問、提言、コメントとして受け止めたいと思いますが、それぞれの場でまた参考にしていただければと思いますが、今までのところで何か。

○リサイクル推進室長 杉山委員からご指摘のあった分別排出のときの目安でございますが、資料の1の9ページのところのスライド番号17で、プラスチックについての分別収集の手引きというものを作成しました。これはケミカル、マテリアル、手法にかかわらず共通するものをまとめたものでございます。
 基本はそこに見にくい写真であるんですけれども、きれいにして出してくださいと、ただし汚れの落ちないものはまぜないでくださいということで、その辺りは基本方針にも法改正のときに書き込んだんですけれども、そこらをわかりやすく書いたつもりでございます。
 ただマテリアルに特化してやった場合どうなるか、ケミカルに特化してどうなるかといったことについては、モデル事業の成果も年度明けたら第1期の分については出していくことになると思いますし、それらについては現在この審議会の小委員会とは別に再商品化手法の検討会のほうで議論をして、そこで材料リサイクルの優先のあり方とともにそれらについても議論をすることになると思いますので、特化した場合についての新たな提言というのはそこで出せるかもしれませんが、まずは共通するものとしてこういった手引きを作成しておりますので、後ほどでもまたお手元に届けるようにしたいと思います。
 3Rのネットの方からのご提言については、今後の施策、また審議の場で参考にしていきたいと思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。
 資料2の、容器包装の3R推進のための自主行動計画2009年フォローアップ報告について、3R推進団体連絡会幹事の紙製容器包装リサイクル推進協議会石坂隆専務理事から説明をお願いします。

○石坂専務理事 皆さん、こんにちは。
 3R推進団体連絡会幹事長の石坂と申します。今回このような報告の場をいただきまして大変ありがとうございます。
 私どもの団体は平成18年に自主行動計画を発表いたしまして、毎年そのフォローアップ報告を行ってまいりました。今回ご紹介するのは、昨年12月に行いました第3回目のフォローアップ報告の内容をご報告したいと思います。
 我々の自主行動計画は、5カ年ということで来年度は目標年度ということでございますので、こういった目標達成及び連携の強化に向けてさらに進化してまいりたいと思います。この場で委員の皆様のご意見をいただきまして、さらにそれらを生かして進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
 資料に関しましては、資料2の内容に沿ってご報告したいと思います。関連資料は資料2(別添)というフォローアップ報告の内容とちょっと離れますが、参考資料6でございますが、容器包装3Rに関する消費者意識調査レポート、これらが関連する内容となっております。また、事業者の資料等も添付いたしましたので、報告内容に関連するところがございますので参考いただきたいと思います。
 それでは、まず資料2に沿って報告いたしたいと思います。我々3R推進団体連絡会は、こちらにあるように8つの素材のリサイクル団体によって構成されております。本日のフォローアップ報告の内容でございますが、<1>として事業者による3R推進ということで実績に関して数値目標をとっておりますが、それらに関して報告します。内容としては2008年度の実績ということになります。<2>の主体間の連携に資する取組に関しましては、期間的に申しますと2008年12月から今までというような期間でというふうにとらえていただければと思います。
 それでは、2ページ目でございますが、我々3R推進団体連絡会の経緯ということで、これは毎度ご紹介しておりますが、前回の法改正の審議の中で事業者の役割の徹底と深化ということと、それから主体間連携の強化という、この2本の柱で自主行動計画を構築して発表しているという内容でございます。
 シート4は、まず事業者による3R推進に向けた自主行動計画ということで3R、リデュース、リユース、リサイクル、それぞれに関してこういった取組をしていくということをまとめております。
 3ページ、シート5でございますが、主体間の連携に資する取組としましては、消費者、自治体、国との連携に資する取組として関係8団体共同で1つの行事、取組を行うということと、各団体が共通のテーマで取り組む内容ということになっております。情報の提供であるとか調査・研究、そういった分類で活動を進めているということでございます。
 シート6は昨年もご紹介した内容ですが、定量指標を報告するに当たってということで、リデュース、リサイクルに関しましては数値目標を掲げておりますが、その中でもやはり素材やその業界等の関係で、指標の統一がまだ十分できていないというご指摘を受けておりますが、そういったものに関してできるだけわかりやすく統一できるような方向で進めておりますが、今日の発表の内容ということでご理解いただきたいと思います。リデュース等の取組の成果というものに関して、数値として表し切れないという部分もございますが、データの捕捉体制、そういったものも整えて今後進めてまいりたいと思っております。
 4ページでございますが、まずリデュースから報告いたしたいと思います。リデュースに関しては要約としては、多くの容器で着実にリデュースが進んでいますというまとめにしております。
 その後シート8で各団体の目標及び08年度の実績、参考として07年度の実績を述べております。ガラスびんは1本当たりの平均重量ということで目標を立てているということです。
 ペットボトルに関しては主な容器サイズ、用途ごとに1本当たりの重量の軽量化ということです。
 紙製容器包装とプラスチックに関しましては、総量的な見地からの削減ということで進めておりますが、実績としてはガラスは1本当たり1.4%の軽量化が進んでいる。
 ペットボトルに関しては15種のうち13種で軽量化が進んでいるということでございます。
 紙製容器包装に関しましては1.3%の削減、プラスチックに関しましては削減率を策定するための分子に当たる削減量、これを報告している段階でございます。
 1としては3R事例集、今お手元にあるかと思いますが、そういったものからのリデュースの事例、それから実際に削減した量を積算して出したものでございます。2に関しては原単位というような見方で、例えば商品トン当たりのプラスチック資材の使用料、そういったものを前年度差から換算して削減量を出しているということで、単年度の分子に当たる削減量といったものを公表しております。削減率の分母に関しましては削減効果の指標となるような量、こういったものを検証中ということでございまして、これらに関しましては、次回のフォローアップ報告で報告するように予定しているといったことでございます。例えば指定法人への特定利用事業者の申し込み量、こういったものなども参考にして削減率を算定していこうということでございます。
 シート10に関しましては、そのほかの4素材でございます。スチール缶、アルミ缶に関しましては1缶当たりの平均重量の目標値でございまして、スチール缶に関しましては目標値を達成したというような状況でございます。
 アルミ缶に関しては着実に目標に近づいているという状況でございます。
 飲料用紙容器に関しましては重量を平均1%軽量化ということでございますが、現状維持という内容でございます。
 そこにあるように商品の品質・安全が最優先であるということで、削減に向けた取組は検討段階ということでございますが、実際に牛乳などの品質・安全の注意というのが最優先されるわけですが、現在リデュースを行う原紙を製造する海外原紙メーカーと、原紙を利用する国内容器飲料メーカーとで協力して試験的な取組を進めております。今後実証確認がとれ次第採用拡大を図っていくということでございます。
 段ボールに関しましては、1平米当たりの重量を1%軽量化という内容で、これも目標に着実に近づいているという内容でございます。
 めくっていただいて6ページでございますが、リデュースに関して個々の事例ということでご紹介しております。まずペットボトルに関しましては、絶対量の多い4種について軽量化の状況を述べております。その用途によって若干スペックが違うということで、それぞれの取組になっているという内容でございます。
 下は紙製容器包装に関する事例でございまして、のり代の短縮化であるとか箱の形状の工夫、それから、内容物自体をコンパクト化して包材を減らすといった小さな内容でありますが、着実に事例を伸ばしております。
 また、詰めかえ容器の取組であるとか紙ラベルのはがしやすさ、それから、これはリデュースではございませんが、ミシン目等を入れて収集時に減量化できるような取組が大きく広く実施されております。
 次のページ、アルミニウム缶に関しましては、これも去年のと同じデータでございますが、生産量は伸びておりますが、缶胴の重量に関しましては減量化が着実に進んでいるという内容でございます。下の段ボールの原単位の推移に関しましても、着実に下がっていることがご覧いただけると思います。
 次のページでございます。リデュースの取組事例ということで適正包装の推進、詰めかえ容器の開発等進めているといったことが出ております。それらを改善事例集というような形で製作して、事業者全体のレベルアップを図るといった取組を進めております。
 次、リユースでございますが、これに関しましてはガラスびんとペットボトルに関してご報告いたしております。ガラスびんに関しましては、ホームページでリターナブルびんポータルサイトを公開いたしまして、取り組む企業や商品の紹介、あと地域の活動、そういったことを見える化したということでございます。それと地域でのシンポジウム、そういった取組を進めております。
 ペットボトルに関しましては、先ほど行政のほうからご紹介、ご報告があった内容とダブりますが、ペットボトルリサイクル推進協議会自身もそういったものに入って取組を進めているということです。1としてリターナブルペットボトルの消費者誤用実験については、代理の汚染物質を入れて洗浄した結果の報告が、やはり除去し切れないであるとか、許容濃度を超えて析出するといったことが確認されて、臭気物質感知器による選別が不可欠であるというようなまとめになっているということです。
 それから、環境負荷に関しましては先ほど述べていただいたような内容でございまして、ワンウエーペットボトルはリターナブルに比べ90%以上の高回収率で、短い輸送距離のクローズドシステムを除いてオープンシステムでは、環境負荷が小さいといった報告になっております。
 引き続きましてリサイクルに関して述べたいと思います。一部の容器包装でリサイクル率等が低下したものの、全体として着実に進展しているという状況でございます。めくっていただいて2007年度の実績が隠れたような状態でございますが、内容を説明いたします。ガラスびん、ペットボトル、紙製容器包装、プラスチックに関して、それぞれ指標を用いて目標値を設定しております。
 2008年度の実績では、ガラスに関しましては66.5%という内容でございます。隠れておりますが、2007年度の実績と比べるとちょっと数値的には下がっているということもございました。あとガラスびんでは今年からカレット使用率という指標もあわせて報告しておりまして、1本のびんにおける再生材使用割合といったものを表しております。要は1本のびんの中でカレットが75%以上というのが目標値、残りはバージン材ということになります。それに関しても目標値に近づいているという状況でございます。
 ペットボトルに関しましては回収率の目標をクリアしております。
 紙製容器包装に関しましては14.2%という実績でございました。これも若干前年度に比べると数値が下がっている状況でございましたが、基準年に比べると改善しているという状況でございます。
 プラスチックに関しましては収集率ということで環境省の分別収集実績、そういったものから率を求めて率を目標値としておりますが、59%ということでございます。
 次にスチール缶、アルミ缶、飲料用紙容器、段ボールでございますが、スチール缶に関しましてはリサイクル率が目標を達成したレベルをキープしている。
 アルミ缶に関しましては昨年度でしたか、リサイクル率の目標値を85から90%に変更いたしておりますが、2008年度の実績としては87.3%という実績でございました。
 飲料用紙容器に関しましては42.6%、段ボールに関しましては95.6%と依然として高い回収率を維持しているという状況でございます。
 次、11ページでございますが、リサイクル性の向上ということでは、つぶしやすい容器包装の開発といったところが主な取組となっております。
 それと、普及啓発というところでは、ガイドライン等も設定した取組を進めていると、業界としてのガイドラインといったものを進めているという内容でございます。
 次、12ページでございますが、リサイクルに関して自主回収、識別表示等の推進ということでは、そこに書いてあるような取組がなされているといったことでございます。飲料用紙容器に関しましては回収ボックスを1,670個、累計で1万4,000といった取組を進めているという内容でございます。
 以上が、自主行動計画の3Rの数値目標に関する報告内容でございます。
 これからは主体間の連携に資する取組の内容をご報告いたしたいと思います。13ページが2009年度の取組、「予定を含む」と、これはちょっと古い資料でございますが、実際これらの取組はすべて全部完了しております。
 3Rフォーラムは、今年度は京都で10月に実施いたしました。
 市民セミナーに関しましては、仙台市で先月2月2日に実施している状況でございます。
 リーダー交流会、これは3年目になりますが、市民リーダーとの交流で情報提供ということを進めております。
 展示会への共同出展としてはエコプロダクツの出展、それから、3R活動推進フォーラム全国大会、今年度は千葉市での大会でも展示をいたしております。
 そのほかの取組として下でございますが、容器包装消費者意識調査、これはインターネット調査でサンプル3,000で実施しております。
 それからもう一つ、消費者連携に重要な役割を果たすマスコミとの連携ということで、新時代フォーラムを共催して実施いたしました。
 もう一つ、一般消費者に広く3Rを啓蒙するということで、ACジャパン支援による広告を今年度も展開しております。「リサイクルの夢」ということで、今年度は交通広告も実施して電車の中づり等をやっておるという状況でございます。
 次のページは、2008年度の取組の概要を述べたものです。その下が今年度行った「容器包装3R推進フォーラムインin京都」という内容でございます。10月22日にフォーラムを行って、23日は見学というスケジュールで実施いたしました。245名の来場者をいただき京都大学の植田教授の基調講演の後、次のページでありますが、4つの分科会で自治体の方々や消費者との意見交換を行ったという内容でございます。2日目はリサイクル施設等の見学というスケジュールでございました。
 シート30は3Rセミナーの開催ということで、これは2009年3月に行った市民セミナーin京都でございますが、今年度は先ほど言いましたように2月2日に市民セミナーin仙台ということで、仙台では150名の参加者をいただいて開催しております。
 次に3Rリーダー交流会に関してご報告いたします。リーダー交流会は消費者と事業者の連携の基盤づくり、相互理解促進、それと同時に情報発信ということで進めました。2007年度は双方の取組、要望についての意見交換、2008年度は、生活者が必要とする情報はどういうものかといった話を進めたということで、今年度は、市民にとって必要と思われる情報の提供ツールについて、具体的な成果物を目標に取組を進めたという内容でございます。
 資料にはございませんが、3年間の情報交換から市民の効果的なリサイクル行動に関する情報を、リサイクルの基本としてまとめました。大体こういう内容で10ページ程度の内容におさまるかなと思いますが、8素材の情報を統一した1つのフォーマットでまとめたということと、なぜ分別排出が必要かといったところを、素材の特性や再商品化工程の情報までわかりやすくまとめたという内容になっておりますので、今後こういったものを活用してさらにそういった啓発が進むものと考えております。それがリーダー交流会の内容でございます。
 次に、展示会への出展に関しましてはエコプロダクツに8団体共通ブースを設けて、さらに同じ場所で展示をするということで共同の取組として行っております。
 17ページは容器包装3Rに関する消費者意識調査の内容でございまして、これは先ほどちょっと言いましたように参考資料の6に5ページほどでまとめております。その中の1つを抜いてあるわけでございますが、関心のある環境問題は何かといったことでトップ3にはCO2であるとかマイバッグ、家電といったことで、容器包装のリサイクルは15位という結果ではございましたが、関連するような項目も多く、レジ袋の有料化ですとかマイバッグも関係するということで、消費者の興味としてはあるんじゃないかというふうに思っております。
 ただ3Rに関する言葉の理解度というところでは、やはりリサイクルに関しては90%を超える方が言葉を理解しているといったことでございましたが、3Rであるとかリデュースというところは、まだまだ本当の意味を知っているという方が少ないという状況がわかったという内容でございます。
 めくっていただいて消費者一般に啓蒙するためのACジャパンの広告でございますが、昨年度は「なくなるといいな『ごみ』という言葉」ということで展開しておりましたが、今年度はJR東日本の協力も得て、新幹線を入れた内容で「リサイクルの夢」というテーマで展開している状況でございます。これに関しましては、環境コミュニケーション大賞の中のテレビ環境CM部門で優秀賞をいただいているという状況でございます。
 その他ホームページの開設ということで、今言ったような情報を載せているという取組を行っております。
 シート38以降は各団体が取り組む共通のテーマという内容でございますので、内容を見ていただければと思います。情報提供・普及活動という内容と、調査・研究活動という内容で取組をしている状況でございます。
 最後のページになりますが、今後の取組として各団体における3Rの取組の推進ということでは、2010年度の目標年次に向けて着実な資源循環を目指した取組を進めると、主体間の連携に資する取組を継続し、さらに深化するという内容で今後も取り組んでいきたいと思っております。
 以上、私のほうからの報告でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 ただいまの石坂説明員からのご説明のあった内容について、ご質問がございましたらお願いします。なおご質問への回答は、本日ご出席の各団体代表の方々にしていただきたいと思います。
 それでは、大塚委員、お願いします。

○大塚委員 数字についてお伺いしたいんですけれども、随分頑張っていただいていると思いますが、2点お伺いします。
 1つはスライドの19枚目ですけれども、ガラスびんのリサイクル率ですが、目標自体が昨年度出ていた2010年度目標よりも大分下がっていると思いますし、実績についても下がっていると思いますけれども、先ほどもおっしゃったと思いますが、この辺はどういう状況になっているかというのをご説明いただけるとありがたいと思います。
 それから、もう一つでございますけれども、スライドの11ですが、ペットボトルについて耐熱500ミリリットルとか無菌500ミリリットルですが、軽量化の度合いが昨年に比べて少し後退していると思いますけれども、これは限界に近づきつつあるというようなご認識なんでしょうか。より一層の軽量化を進めていく必要もあるとは思いますが、その辺の状況についてご説明いただけるとありがたいと思います。
 以上でございます。

○田中委員長 それでは、崎田委員、お願いします。

○崎田委員 事前に質問項目を出させていただいたときもお話をしてあるんですけれども、この3R推進団体の皆さん、各事業者集まって本当に3Rについて熱心にやっていらっしゃるのは大変すばらしいというふうに思っております。
 それでなお、こうやって今全部の状況を伺うと市民が暮らしの中で、自分たちの行動できちんと実践をするということを巻き込んでリデュース、リユースを推進していただくという部分を、もうちょっと増やしていただくと市民も動けるんじゃないかな、動きが増えるんじゃないかなという感じがしておりまして、この質問をさせていただくんですが、今のお話のちょうど資料ページで言うと8ページ、パワーポイントで言うと15ページ、16ページ辺り、このリデュースの最後のところの詰めかえ容器の開発というのもそうですし、その次のリユースのガラスびん、そして、その次のペットボトルという、やはりこの辺のところを、研究開発からもう少し定着させるというところへ全体各業界の皆さんが、少し積極的に考えていただくと大変ありがたいのではないかなという感じがしております。
 循環基本計画の見直しに関するアンケートというのを、毎年環境省でやっていらっしゃるんですけれども、今年度発表されたのを見るとリサイクル参加している人が80%、レジ袋削減でマイバッグでお買い物をしていると答えた人も70%、けれども、リターナブル容器を利用していますかという方が10%、再生品を活用していますかという方が15%という、やはり非常にいろいろな問題に関しての差が出ているという感じがいたします。
 私は各事業者さんがせっかくいらっしゃっていますので、この詰めかえ容器とリユースと、先ほど環境省のご発表の最後のページの13ページ、パワーポイント25ページにあるマイボトル・マイカップの普及などの、こういう次の展開という、この辺に関して積極的に協力していただけるような場があるといいなというふうに思っておりまして、その辺に関してご意見をいただければありがたいというふうに思っております。

○田中委員長 大塚委員と崎田委員の質問に対して石坂さん、回答される方をご指名いただけますか。

○石坂専務理事 それでは、大塚委員のほうのご質問、ガラスびんに関しては木野委員から、それから、ペットボトルに関しては松野さんからお願いしたいと思います。

○木野事務局長 それでは、ガラスびんのリサイクルについてご報告させていただきます。
 実は2010年に向けた自主行動計画をつくりましたときは、ガラスびんの一つの指標はカレット利用率という指標で実は目標をつくりました。これはその当時ガラスびん業界の中では、カレット利用率という指標しか従来持っていなかったものですから当初はそういう指標。ただこれは資源有効利用促進法でガラスびん容器をつくるときに多くの再生材を使うと、こういう目的なんです。実はそういう意味でつくっていわゆる市場に出すということから、分母が生産量で分子が総カレット使用量、こういうような分母、分子だったものですから、実際に溶解したものの中の再生材の割合ともちょっと違うんです。既に95、96%という指標になっておりました。
 それをスタート当初は、短期間の間に自主行動計画を2010年に向けてつくりましたものですから、昨年度からその指標ではなくて抜本的なリサイクル率という指標に実は変えました。そのときに従来とっていなかったものですから、基準年度からの比較ということも実はできておりません。過去データがございませんので、リサイクル率の。
 それで、昨年度から始めたんですけれども、そのときにいわゆるびん用途にリサイクルされているものが全体の約85%なんです。その他用途、いわゆるグラスウールですとか道路の路盤材、これにリサイクルされているものが全体の約15%というふうに推計しているんですけれども、びん用途の85%は指定法人ルートも、いわゆる指定法人でないルートも、すべてエビデンスとしてしっかり把握しております。それとあとその他用途の指定法人ルート、これは当然ですけれども、指定法人からデータをいただいておりますので、つかめております。
 ただつかめていない推計領域がございまして、これはいわゆる自治体、あるいは産廃事業者辺りからその他用途に回るもの、これが実は推計でございます。その分をいわゆる指定法人ルートで、1年間に約14万トンぐらいその他用途にリサイクルされているんです。従来2年間はそれの約半分ぐらいがいわゆる随意といいますか、自治体あるいは産廃業者からその他用途に、引き渡されているんではなかろうかというふうに推計をしたわけですけれども、昨年度状況をヒアリングしてみますと、半分もないんではないかということで実は従来7万トンほど、ですから指定法人ルートが14万トン、それ以外を7万トンで見ていたものを、実は3万トンということで見たこの4万トン部分というのが、一つの数字としては減っている。
 この4万トンは全体におけるウエートは約3%弱ございます。今のリサイクル率、この数字的に見ると3.6%減っておりますので、そのほとんどは7万トンを3万トンに単年度見たという、ここが一つの大きな原因なんですけれども、そういった意味ではその前の年に遡って推計ということも不可能だったんで、とりあえずそういう形でご報告したんですけれども、やはり大きな問題は、指定法人ルート以外のところでその他用途にリサイクルされているもの、これが一体どの程度あるのかということを、22年度容リ協さんのほうでもいわゆる再商品化のポテンシャルということで、その他用途の業界のところを研究されるそうでございますんで、私どもも一緒になってその領域でどれだけリサイクルされているかというところを、把握していきたいと思っております。
 以上です。

○松野専務理事 ペットボトルの軽量化のお話でございますけれども、ここの資料2というやつをお開きいただきたいんですけれども、我々の8団体の報告になっておりまして、その3ページの表1に、リデュースに関する2008年度実績というところでペットボトルのところ、これは私どもの計画が……

○田中委員長 資料2別添ですね。

○松野専務理事 すみません。別添の資料2でございます。3ページでございます。
 主な容器サイズ、用途ごとに1本当たり平均重量を3%軽量化するという目標で今取り組んでおりまして、2008年度の実績が15種のうち13種、0.1から11%、それから、2007年が15種のうち8種で0.9から10%という結果になっているんですけれども、これじゃ全体がわからないんで15種類の平均値というのが、公表しておりませんけれども出ておりまして、2007年度で4.2%の軽量化が進んでおります。それは15種を加重平均したものでございます。2008年が4.7%ということで年々軽量化が進んでいるという状況になっております。
 それで、具体的に24ページをお開きいただければと思いますけれども、図1というのがございまして、その15種類のうちどのぐらい減ったかという割合を示すものでございます。それで、ここで一番大きく減っておるのは無菌というものでございますけれども、これは従来からほかのところのものがありまして、先ほどのご指摘のペーパーがございますけれども、スライドの11枚目で耐熱でありますとか耐圧という部分は、過去2004年までにかなりの部分が軽量化が進められてきておりまして、今軽量化の中心になっておりますものが、ごく最近出てまいりました無菌というところで比較的量も多いものですし、ここがかなり進んでおるという状況でございます。
 以上でよろしゅうございますか。

○田中委員長 ありがとうございました。
 いいでしょうか。
 園田委員、お願いします。

○石坂専務理事 崎田委員からのご質問……

○田中委員長 ああ、崎田委員ですね。

○石坂専務理事 崎田委員からのご質問でございますが、リデュース、リユースに関しての詰めかえであるとかリユースの定着といったところで、ガラスびんに関しましては報告の中にありましたように、いろいろなホームページであるとかそういった取組をしているわけでございますので、そこら辺補足があればガラスからもお願いしたいんですが、あとはやはり我々8団体は容器包装の製造と利用、中身メーカー等の集まりが主体でございまして、こういったマイボトルであるとかマイカップといったところは、やはり消費者との接点のあるところの事業者、そういったところともさらに連携を進めるといった取組が、必要ではないかというふうに考えている状況でございます。

○田中委員長 木野委員、補足があればお願いします。

○木野事務局長 先ほど崎田さんのほうからお話のあったのは、いわゆるリユースの取組について市民ともいろいろ連携しながらやっていこうと、こういうご指摘だったかと思うんですけれども、ちょうどいい機会でございますんで、昨年2010年に向けてリユース、調査・研究という目標として表現させていただいておりますけれども、どういう方向の中で取組を進めているかということをご紹介したいと思っています。
 私どものほうとしては残念ながらリユース、リターナブルびんというのが年々減少傾向にあると、これは一つのやはり、社会のライフスタイルが変化したことによって購買行動も大きく変化した。いわゆる一般のお酒屋さんから量販店で買う。あるいは配達で購入していたものを店頭で買う。あるいはケース買いしていたものをばら買いすると、こういうふうに消費者の購買行動が変化したことによって、いわゆる宅配で同じものをまとめて買うことで支えられていたリユースのびんが年々減ってきていると、こういうとらえ方の認識でございます。
 そういった中でやはりリユースが環境負荷が低いのは、確実に空びんが返ればこそ初めて環境負荷が低くなりますんで、いわゆる飲食店市場を初めとした限定市場で何とかリユースに変えられないかと、こういう方向を今打ち出しながら、環境省のご支援もいただきながらワタミフーズさんで、メーンのお酒をワンウエーだったものをリユースに変えたりとか、こういう取組をしております。こういう外食チェーンでそういう取組が始まれば、いわゆるチェーン展開しておりますから、全国でそういうリユースの取組が始まるという方向にもつながる可能性があります。
 もう一方、空びんを昔は酒屋さんに返していたのが、今自治体のほうに出始めています。これを何とかもう一度販売店のほうに返らないかという取組を、びん商さんとも一緒にしながら進めているということで、大きく言うと需要拡大に向けた取組をそういう限定市場の中でいかにやっていくか、これが1つ大きなポイント。
 2つ目は空びんが回収強化されてちゃんと回ると、こういうインフラをつくっていく。これが2つ目のポイント。
 3つ目のポイントは、これは崎田さんのほうのご意見に関係してきますけれども、やはり普及啓発に向けた取組をどういうふうにやっていくかという中で、リターナブルびんポータルサイト、見える化ということで、これは商品の見える化だけではなくて、リユースに関する全国で取組をされているさまざまな団体の皆さんの活動を、タイムリーにご紹介しています。お互いの情報交換の場になるようにということでつくってあります。
 それと、昨年度は仙台から福岡まで5地域で、地域のNPOさんと地域のびん商さんと地域の企業、この3者が一緒になってその地域で回すことができるリユースというところを話し合いながら、やはり全国的なリユースだけではなくて、地域で小さいけれども回るリユースもあろうかと思っておりますんで、そういう取組、仕掛けを行いましたりとか、そういうような方向で今進めておりますんで、ますますまさに今崎田さんがおっしゃった連携しながらやらないとリユースというのは、事業者だけでもだめですし、やっぱり市民だけでもだめだと思っておりますんで、一緒にやっていくことが大事だろうと思っております。

○田中委員長 はい。
 じゃ、室長お願いします。

○リサイクル推進室長 崎田委員のご発言で一言だけコメントしますと、リユースにつきましては、環境省リサイクル推進室のほうでも来年の施策の目玉として、リユースを総合的に今推進していこうということで予算を計上しております。予算案が通り次第、リユースについてわかりやすく市民の方に取り組んでいただける、また、事業者と自治体との連携もとれるといったような形で、容器に限らないんですが、家電でありますとかいろいろなものがリユースとして取り上げられる中で、どうしてもやっぱり市民の方との接点といいますと日ごろ使っているので容器が多くなるので、容器についてもその中で対話の機会を設けて「これがリユースで取り組めるんだ」と、先ほどの数字の取組が低いといったところをご指摘いただきましたが、そういったものが高くなるような工夫を、皆さんとも相談させていただきながら進めていきたいと思っております。

○田中委員長 ありがとうございました。
 それでは、園田委員、お待たせしました。

○園田委員 園田です。
 消費者代表だと思うんですけれども、私は、やはり消費者意識のアップということが非常に大事だと思っておりまして、特に買い物のときの意識というものが向上していくということが、事業者の取組と相まって進んでいくのではないかというふうに思っています。
 それで、その中で3Rの取組事例集というものに非常に注目しているんですけれども、一般の消費者に啓発をしていくときというのは、大きな数字というか全国統計の数字というよりも、こういった一つ一つの事例の中でどのくらい減量努力がされているかみたいなことを、アピールしていくことが大事じゃないかなというふうに思っております。
 それで、神戸のほうで石川先生ですとかごみじゃぱんというところが、「減装ショッピング」という試みをされておりまして、そのお話も何回かお聞きしているんですけれども、それとこれがうまく連動して進んでいくことを望んでいるんですけれども、やはり等身大というところで消費者にアピールする工夫をいろいろと進めていただきたいということと、それから、消費者として一番気になるのは、減らしたとき簡易包装化したときに、その売れ行きがどうなるのかというか、いわゆる客の需要という、その辺がどうなのかというところが非常に気になるところです。
 それで、物によっては事業者の方の努力とか、アピールとかということで進んでいくものもあるとは思うんですけれども、むしろ行政ですとか市民団体が、アピールしていくべきところもあるんじゃないかなというふうに思っています。ちょっと容器包装の端がつぶれたとか、ちょっとおせんべいの割れがあったとかと、そういうことでも売れ残ってしまうとかという話も聞きますので、その辺のところを上手に役割分担していくことが大事ではないかと思っておりますので、それについてご意見をお聞きしたいということと、それから、環境省の報告のほうにも関連してくるんですけれども、ここまで進んできたものをこれ以上どう進めていったらいいかということに関しまして、もうちょっと調査を深めるというか、モデル実験もされているようですし、それとは関連していないんですけれども、京都市ですとかの再組成分析をされているようですので、そういったものを利用してどういう観点でどう調査していくかという、そこの項目をきちんとして、それで調査して、ほかの調査もあわせて利用しながら次にどう進んでいったらいいかという目標、そういうようなところを見つけ出していけたら、皆さんそれぞれが共有して同じ目標に向かっていけるんじゃないかなというふうに思っております。

○田中委員長 ありがとうございました。
 場合によっては、標準的な調査項目を設定してお互いに比較できるようにということも考えられますよね。
 石坂さん、ご指名、あるいは。

○石坂専務理事 幾つかご指摘、ご質問があったかと思うんですけれども、1つはやはり消費者の方が納得しやすい具体的な事例で、取組の進度とか今後に向けた活動というところを進めていく具体的な情報であったり、具体的な活動が必要じゃないかというようなことじゃないかと思います。
 事例集をその他プラとその他紙ということで広い分野でやっておりますから、事例集という形でいろいろご紹介しているわけですけれども、そういった中でもできるだけ削減に関しては、率だけじゃなくてどれぐらい減ったのかというような量に関しても、出していただくように取り組んでいるという状況でございます。
 なかなか例えば絶対量が、商品の生産量情報とかそういったところに結びつくというような懸念もあって、出にくいという状況はあるんですけれども、やはり具体的に今の委員のお話のようなことを入れて、具体的な削減量ができるだけつかめるように進めていきたいと思っております。
 それと、ちょっとした傷で商品として置けなくて返品されるとか売れないという状況等に関しても、やはりそういう状況も確かにあるのかなという気はいたします。ここら辺もやはり市民がどういった情報を欲しいのかと、そういったところをよくつかんで、商品とそれを保護するための包装がこういうものだというようなことを、具体的な事例でいろいろお知らせしていくのが、我々の役割の一つかなというふうにも思っております。
 確かに消費者の買い物における意識というところは非常に重要かなと思っておりますので、まだまだそこはこれからやらなくちゃいけないことがあるかというふうに思っています。

○田中委員長 今の質問に対して上山さん、何かコメントございますか、売る立場で。

○上山委員 非常にシンボリックには、石川先生が神戸市でやっておられる「減装ショッピング」がまず1つあるんです。昨年度私どものお店あるいはダイエーさんのお店、コープさんのお店で1度やって成功した。それはごみも大幅に減りましたけれども、CO2も2けたでダウンしたという。
 先ほどちょっとご心配がありました売れ行きでありますけれども、いわゆる戦略的な簡易包装と、その横に通常商品を並べて販売をして質問に対して直接答えるという、そういう体制を3カ月間とって、2けたの、3分の2の方は戦略的簡易包装のほうを選ばれた。これは売価は一緒です。中身は一緒です。包装が違うだけです。したがって消費者の理解を得れば、消費者はそちらのほうを選ばれるということははっきりしたわけです。
 この運動をさらにレベルを上げるための第2段階の実験を、今神戸でやっているんです。第1段階の実験を今札幌のほうに提案をして札幌の行政さん、NPOさん、それから、小売業でやろうと今しているように、徐々にほかの地域に転移し始めているということで、具体的にこの審議会等でいろいろ論議があったことが、一つの触発された形でこういうものが各地で今起こり始めているという意味では、そういうものをさらに具体的に世の中に公表するようなことをやれば、非常にこれはプラスになるのではないかというふうに思っております。効果は出ているというふうに思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
 それでは、酒井委員、お願いします。

○酒井委員 先ほど園田委員のほうから次の一手の調査を進めてほしいという、その中で京都の再組成分析のご紹介がございましたので、京都市と関わっている者といたしまして少し発言をさせていただきます。
 ごみの再組成分析、これまでリサイクル制度を考える上での次の一手という意味では、そういう意味ではごみから見た情報という意味で、一定の役割を果たしてこられたのではないかというふうには思っております。この容リ制度、そもそもできたきっかけになったと思いますし、また、最近では生ごみのリデュースを訴える意味での情報提供という意味では、一定の役割を果たしていると思います。
 現在注目しておりますのは、その中でさらに素材とか含有物質とか、こういう目で見たときの情報というところでございまして、ごみの質に関しても努力を始めております。また折を見てご披露してまいりたいと思います。
 そういう中でごみから見た基礎情報、これはもちろん大事なんですが、この場でやはり必要なことというのは、次のシステム展開に向けた調査をどうするかということであろうかと思います。今お話のあった「減装ショッピング」、こういう取組を次にシステム化するためには一体何をどう調べなければならないのか、こういうところの次の今見えないある種の発想をどう調査へ結びつけるかという、そういうところが多分必要だろうというふうに思いますので、ごみから見る視点とともにそういう次の一手のための調査というところは、ぜひこの場に期待をしたいというふうに思います。
 そういう中で今日の議論を聞かせていただきまして、全国ネットの羽賀さんから6点の要請を出していただきました。これはまたそれぞれ皆さん頭に置きましょうということでおまとめになられていますが、その視点と、今日ご紹介のあった3R推進団体連絡会からのご報告との中で十分に接点になっている部分、これは非常に結構だろうと思うんです。例えば汚れが落ちやすい容器包装を開発せよとおっしゃられた。それはまさに洗いやすい形状と何かお考えになられている。そういう意味で接点としてマッチングしているところは非常に結構だろうと思うんです。お互いこれで進んでいくと思いますが、ただ全く接点のないような状況というのも、まだあるんではないかというように聞かせていただきました。
 例えば複合素材に関する点に対してどう取り組むのか、あるいは最初の点としておっしゃられた、製造物としてのいろいろな素材に対しての注意喚起を羽賀さんのほうは出された。それに対して一体どんなふうに取り組まれて、あるいはその中でもっと社会の制度にしたほうがいいようなものというのもあるかもしれない。そういった意味での少し今回お互いやられていることの中で、接点がまだ見えていない部分に対してうまくまたコーディネートしていただくということも、特にこれは事務局のほうに期待をしたいというふうに思っております。
 以上です。

○田中委員長 ただいまのご発言に対して何かございますか、石坂さん。

○石坂専務理事 今後に向けてこういったところ、確かに接点があるところとないところというのは見えていますので、そういったのを検討していきたいと思っております。
 複合素材に関しましても、リサイクルという点で単素材と比べれば問題があるのかもしれませんけれども、それ以外、総合的な面でやはり環境に非常に貢献している部分もございますので、そういった情報をどういうふうに出していくかといったところも課題かなというふうに思っております。

○田中委員長 ありがとうございました。
 それでは、羽賀委員、お願いします。

○羽賀委員 4ページのリデュースの取組のところで、各製品の削減とか軽量化とか非常に述べられているんですけれども、プラスチック製容器包装については3%削減が目標になっておりますのに、実績の部分は削減量と換算値が出ているんですけれども、これは削減のパーセンテージにするとどのくらいになるのかということをお伺いしたいのと、それから生産量、各商品もそうなんですけれども、何%軽量化とか述べられておりますけれども、これ以上に生産量が非常に増えていると思うんですよね。生産量が増えた結果ではどの程度になっているのかもあわせて公表していただけると参考になると思うんです。
 軽量化とか薄くとかというのは、もう極限状態ではないかなと思うんですけれども、今後はどういう取組をしようとなさっていらっしゃるのかもあわせてお伺いします。
 以上です。

○田中委員長 それでは、石坂さん。

○石坂専務理事 では、プラスチックに関しては篠原さんのほうからお願いします。

○篠原専務理事 プラの篠原です。
 今ご指摘のところで、過去3年フォローアップ報告に対しては単年度の削減量の実績として報告してまいりました。先ほど石坂幹事長のほうから報告がありましたように、次回フォローアップ報告のところにおいては、目標に対しての率といったところを報告しようというふうに予定しております。
 今現時点そこの表にありますように[1]、[2]と分けて1つは事例による把握、これはいろいろな3Rを進めていく中で改善が図られたといったところで、例えばトレーの厚みを薄くした。1つどれぐらい薄くなったかというところがわかりますので、それを年間を換算して数量どれだけ削減したかといったところを出しています。
 それと、[2]のところについては各事業者がいろいろな生産指標として管理しております。それがトン当たりであったりとか、それぞれ単位当たりどうだったかといったところで見ております。それの前年比の差を出して、当年の使用量で換算して換算値として出しております。そういったところで現在今09年度もそうですけれども、実際数値の把握をしているというところでございます。あわせて分母のところが、これから私ども推進協議会として明らかにしていかないといけないというところです。
 今の指標のとり方、一例として「例えば」とここは挙げておりますけれども、そういったところも含めて10年度数値を把握して、次回のフォローアップに報告したいというふうに考えています。

○田中委員長 ありがとうございました。
 ほかに何か。

○石坂専務理事 あと総量に関してのということでございます。それと、軽量化以外の何かそういった取組がないかといったことかと思いますが、総量に関しましては一部の団体では報告しておりますし、幾つかの団体ではそういった情報も持っているということですので、そういったところももし8団体の中で説明があればお願いしたいかなと思います。
 あと軽量化以外の取組、これはまさにこれからどういうふうにしていくのかといったところかと思うんですけれども、それはそうとして、やはり事業者として一番関与できるしやらなければいけないところは、やはり軽量化といったところでございます。総論ではこういった率で述べていますが、個々の事例ではまだ改善の余地もあるといったところがございますので、事業者としては第一義としてはやはり軽量化、使用量削減といったところを、さらに詰めていくべきかなというふうには思っております。
 それに関して何か、例えばガラスさんとかペットさんのほうで何かあればお願いしたいと思いますけれども、どうでしょうか。ないですか。
 じゃ、以上でございます。

○田中委員長 特になければ。
 ほかにご質問、ご意見ございますでしょうか。
 園田委員、ございますか。

○園田委員 先ほどの質問に関してご回答ありがとうございました。
 それで、組成分析をさらに進めたほうがいいんじゃないかということと、それから、次の方向ということで、家にたまたま入ってきたというか、そういうもので気になったものを持ってきたんですけれども、1つは楽天の通販の本をとったときに来たものなんですけれども、紙の裏側にプラスチックが貼りついていまして、分別しようと思っても分けられない。
 そんなもので、以前通販を利用したときは、普通の商品よりも包装が少ないなというふうに思っていたんですけれども、結構これはかなり大量に全国的に出回っていると思うんですけれども、これが容リ法の対象に多分なっていないんだと思うんですけれども、そういう辺りも探っていったほうがいいんじゃないかなということで考えているんですけれども、それと、あと容器包装自体の削減も必要なんですけれども、附属品みたいな例えば乾燥剤とか脱酸剤とか、それから、プラスチックのいろいろなスプーンだとかストローだとか、そういうものですとか、保冷剤みたいなものも、感覚的にはちょっと過剰で希望していない人のところにまでついてきてしまっているんじゃないかなと、全部が全部だめとかそういうことではないんですけれども、まだ削減の余地がさらにあるんじゃないかというふうに思いますので、その点をできればお願いしたいというふうに。

○田中委員長 それに対しては事務局からお願いします。

○リサイクル推進室長 今ご指摘いただいた点につきましては、ちょうどプラスチックの再商品化手法の検討会のほうで、そもそも素材も踏まえてリサイクルの優先のあり方はどうあるべきかといった議論をして、その素材のデータとかも集めてなるべくその議論に供したいと思っていますので、8品目すべてというわけではないんですけれども、まずはその辺りからそういった議論ができるようなデータを、そちらの小委員会のほうには出していきたいと思っております。ご指摘いただいた先ほどの件については、少し調べてみたいと思っております。

○田中委員長 世の中に出るいろいろな商品をアメリカでもラルフ・ネーダーという人が、コンシューマーレポートというんですか、どんなものが使われて、そのいい悪いとかそういう評価をしたレポートを出していましたよね。そういうようなものが求められるというご指摘だと思いますけれどもね。
 石井オブザーバー、どうぞ。

○石井オブザーバー 事業者の方がどなたも言わないんで、あえて私からちょっと言わせていただきますけれども、例のプラの複合素材について、確かに私どもリサイクルするほうから見れば複合素材というのは、リサイクルしにくいのは当然のことですけれども、この複合素材というものが、リデュースに非常に大きな寄与をしているというふうに私は考えておるんですけれども、その辺は事業者の方はどのように考えておられるのか、事業者の見解をお聞きしたいなと思いまして。

○田中委員長 具体的にはどなたに。
 じゃ、篠原さん。

○篠原専務理事 プラの篠原です。
 複合素材、先ほどもお話出ましたけれども、まず複合素材を使用するのは内容物の特性、鮮度とか保護をするといったところで、その食品資源を有効に使用する効果が得られる、発揮するのに必要最小限の容器包装を実現したのが複合素材というふうに考えています。
 まずそういう考え方で、例えば先ほど園田委員のほうからも現物がありましたけれども、ここにいろいろな容器包装の複合素材がございますけれども、例えばこの厚みが50ミクロンございます。1,000分の50ミリですけれども、それを単一に相当すると、例えばポリエチレンで相当すると13.5ミリに相当する。これは申し訳ございません、酸素透過度から見るとそういうふうな厚み、それから、重量にして270倍になるというふうに聞いています。
 ですから複合素材の目的というのが、まず食品を確保してそれを前提にリデュース、そういうところで進めていっているというふうに考えております。

○田中委員長 いいでしょうか。
 じゃ、事務局から。

○リサイクル推進室長 今複合素材の話が出ましたが、その点につきましてもちょうどプラスチックの件でお話しいただきましたように、別途審議会で議論をしておりますプラスチック製容器包装の再商品化手法の検討会のほうで、どういった素材がといったものについて、ちょうど来週だと思いますけれども、特定事業者の方からまたヒアリングしたり議論もするということになっておりますので、そちらの議論も参考にしていただければと思っております。
 また、事務局からというか環境省からということで、今日事業者の方から資料を発表いただきました資料の2で、いろいろな方との交流ということで自治体また消費者の方と交流というふうなのがありましたが、あわせて例えばそういうリサイクルの立場から見た交流、対話ということで、リサイクルの事業者と皆様容器のメーカー方の対話で「これはできる」とか「これは難しいね」と、そういった対話、コミュニケーションが進めば、そういったいろいろ言われている問題についても、進捗があるところがあるんじゃないかなというふうに思っておりまして、そういった点について、たしか次回のヒアリングの項目にもなっていると思っておりましたので紹介だけさせていただきます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 大体時間が参りましたけれども、私のほうから二、三確認したいと思いますけれども、1番目の議題では3Rについての最近の取組状況を説明いただきました。容リ法で資金の拠出制度が初めて動くようになって、結果的に21年度は95億円という金額が自治体に戻されたということで、その制度の問題は特にないのか、それから、拠出されたお金が自治体によってどのような使われ方をしているのかというようなことは、今後検討していただければいいなと思いますが、今の時点で何かあれば伺いたい点でございます。
 それから、2点目はリサイクル率とか回収率とか削減量とか、そういうような数字がいろいろ出ていますが、国際的によく比較されて日本は進んでいる、遅れているとかいった場合に、先進国と比べてその算出の根拠というのは整合性がとれているのかな、あるいはそういう海外との情報交換をして算出の仕方は比べられるようなものなのかどうか、それを確認したいのが2点目です。
 ついでに言いますと3点目は、非常に企業が努力していることに対して報いられるような仕組みが大事かなと思うんですよね。だからやったけれども、マイナスではなくてビジネスとしてもプラス、あるいは褒められるとかということが、企業もイメージが上がって、それで結果的にはこれがいいことだというようなことになればいいなと思うので、その辺が経済的にも報いられ、企業の発展になっているというようなことをちゃんと確認しながらやっているのかどうか、それが知りたい点です。
 今日の情報、非常に豊富で非常によくやっているなという印象を受けたんですけれども、それだけ報いられるような、後押しして無理やりにやっているんではないよということが望ましいなと思うんですけれども、何か。
 最初に石井さん、どうでしょうか、拠出金の件で。

○石井オブザーバー 拠出金ですね。実際に拠出事務、いろいろ計算をしてやっている容リ協の立場としてほぼうまくいったかなということですが、これは私個人的な考え方になるかもしれませんけれども、それをお断りしておきますけれども、今の制度の中でちょっと考えなきゃいけないのが2点ほどあるのかなと。
 1つは、やはり想定費用というのは年度の初めに出すんです。それと現に要した費用の差になるわけですから、現に要した費用というのは実績ですから、これはもう変えようのない実績です。想定費用というのはある意味見込みの費用ですね。その中で想定単価と想定量を掛け合わせて出すわけですけれども、この想定単価が今のところ例えば20年度から始まりましたけれども、そのときの想定単価というのは17、18、19の3年間の平均値、これが3年固定されるんです。そうすると20年、21年、22年と、その単価がそのまま使われるわけです。
 そうすると例えばプラのように年々下がっている場合には、相当高いところの単価が3年間そのまま固定されて想定単価として使われる。じゃ、その3年たった後どうなるかというと想定単価がその後の3年になりますから、相当下がった後の想定単価にガタッと落ちるわけです。
 そうすると想定単価がその時点でガタッと落ちて、想定費用が本当にどのぐらいになるのかなというのが、想定費用自体が相当今のよりも下がるだろうと、そうすると現に要した費用の差がどうなるのかなというのがちょっと、今20年代は九十何億出ましたけれども、そういう状態が何年間かは続くかもしれませんが、その後どうなるのかなというのが見えないところがあります。
 それから、あと想定量、これは私も当時審議会に事業者として出ていたときに相当注文をつけたと、想定量なんですが、これもいわゆる市町村の方が、今ですと容リ協に前の年に来年これだけ渡すよと、言ってみれば申し込み量が想定量になるわけです。ところが、さっき言ったように、まずその申し込み量自体の精度というのが相当どのぐらいを要求されるのか。例えばさっきペットの例を言いましたけれども、ペットなんかが中国の輸出がどんどん進んで、年度途中で申し込んだはいいけれども、協会に渡すのをやめてそっちへ行っちゃったとなったら、見かけ上今度は現に要した費用がガタンと落ちて、差がいっぱい出る形になっちゃうんです。
 そういうところに本当に拠出金を上げることがいいのかどうかと。やっぱり想定費用をどう見るかというのが、本当にこれからこの制度を存続させようとすると、もう一度どこかで考え直す必要があるのかなという気は今のところしています。
 あと事務的には私ども協会は利益を出しちゃいけませんので、年度が終わった後で、今の従来からの再商品化費用と実施委託費用と拠出委託料と、両方精算という形になるものですから、かなり特定事業者の方に「これは一体何なんだ」という説明を、非常にややこしい説明をしなきゃいかんと、これは事務的に何年かたてば多分事業者の方も理解していただけると思いますけれども、今のところは精算が煩雑で、説明をきちっとしないとまずいかなというところはありますけれども、そんなところを今感じています。

○田中委員長 ありがとうございました。
 木野さん、どうですか、リサイクル率とか、そういう国際的な提示には。

○木野事務局長 一般的には海外のリサイクル率というのは、私どもも情報としては集めたりしていますけれども、基本的には大きく日本とは変わっていないと思います、リサイクル率に関しては。

○田中委員長 定義が、計算の仕方が。

○木野事務局長 分母、分子です。

○松野専務理事 今日本のリサイクルにおける指標なんですけれども、2002年に産業構造審議会の中の指標の検討会がありまして、そこで大体大枠が決まっておりまして、それに従って大体やっておりますんで、大体国際的にも見た指標かと思います。
 その中で決まっているのは、1つは回収率と、それから、再資源化率というものが決まっております。それから、回収率・再資源化率というのがございます。これがいわゆるリサイクル率と呼んでいるものでありまして、ですから回収率及びリサイクル率というのが、そこで定義的に決められておりますんで、それに従って今やっていると。

○田中委員長 ありがとうございました。

○木野事務局長 それと、最後の点いいですか。
 いわゆるいろいろ企業が、そういう環境への取り組みした部分がどう評価できるかというところは、いわゆる静脈部分はもう参画できませんから、容器の設計だとかリユースへの取組、こういうところだろうと思うんです。
 そういう意味では紙とかプラでは、そういう軽量化事例というのを具体的にラベルを出して、メーカーだとか商品だとかわかるような形でどんどんつくられていますし、ガラスびんなんかでもホームページのほうで、今回3月にアップしますけれども、商品のセールスポイントまで入れた形で少しでもそういうものを広く知っていただくと、取組を、そういう方向でどんどん開示していくつもりです。
 それともう一点大事なのは商品の部分だけで、あるいはホームページもあるんですけれども、先ほど園田さんから話がありましたけれども、やっぱり売り場でどれだけそういう環境情報というのがありますんで、私どものほうとしては今後量販、上山さんのところですとか一緒になりながら、消費者に対してどういうふうにそういう環境情報というものを伝えていくかというようなところも、今後の課題として認識しています。

○田中委員長 ありがとうございました。

○石坂専務理事 もう一点よろしいでしょうか。
 先ほど企業努力というところで別の見方なんですけれども、確かに複合素材に対する問題であるとか、部品としてついてくるものの過剰性、ここら辺受け取る側もそれぞれまた違う見方もあると思います。
 そういったところを例えば直接消費者の方からそういった事業者に向けて、そういった情報を伝えていただいたりすると、そういうことがひいてはそういった事業者のレベルアップにつながりますし、やっている事業者のウイン・ウインの関係にもつながると思いますので、そういった積極的な関与をお願いできたらさらに進むんじゃないかなというふうに思います。

○田中委員長 ありがとうございました。
 事務局からは何かございますか。いいですか。
 それでは、今日はありがとうございました。
 それでは、次の議題のその他ですけれども、事務局から何かございますでしょうか。次の日程など連絡があればお願いします。

○リサイクル推進室長 その他で特にご議論いただく事項はございません。
 次回の日程等詳細につきましては、また決まり次第、関係各位にご連絡させていただきたいと思います。
 以上でございます。

○田中委員長 ありがとうございました。
 本日は熱心なご審議どうもありがとうございました。こうした取組状況につきましては、今後とも定期的に報告していただきたいと思います。
 それでは、本日の会議をこれで終了したいと思います。どうもありがとうございました。

午後0時03分 閉会