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■議事録一覧■

中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会
家電リサイクル制度評価検討小委員会
産業構造審議会 環境部会
廃棄物・リサイクル小委員会 電気・電子機器リサイクルWG
合同会合(第16回) 議事録


日時:
平成19年12月10日(月)13:00~15:00
場所:
虎ノ門パストラルホテル 新館1階「鳳凰」
議題:
(1)
家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)について
(2)
その他について

5.議事:

午後1時00分 開会

○リサイクル推進室長 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会家電リサイクル制度評価検討小委員会、産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会電気・電子機器リサイクルワーキンググループの合同会合を開催いたします。
 委員の皆様にはお忙しい中お集まりいただいて、どうもありがとうございます。
 本日は、両審議会合わせて25名の委員のうち、中央環境審議会11名、産業構造審議会13名、計17名の委員からご出席のご連絡をいただいており、両審議会とも定足数である過半数に達していることをお伝えいたします。
 若干遅れるというご連絡をいただいてまだお出でになっていない方も、間もなくお出でになるかと思います。
 なお、本会合の開催につきましては、やむを得ずご欠席される場合には、代理の方に説明員としてご出席いただけるよう取り扱っております。本日は、稲城市長の石川良一委員の代理として猪塚様に、家電製品協会環境担当役員会委員長の佐藤委員の代理として牧野様に、三重県知事の野呂委員の代理として東様に、ビックカメラ代表取締役社長の宮嶋委員の代理として加藤様に、それぞれご出席いただいております。
 それでは、これ以降の議事進行を細田座長にお願いいたします。

○細田座長 座長の細田でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 議題に入ります前に、事務局より配付資料の確認と資料等の扱いについてご説明をお願い申し上げます。

○リサイクル推進室長 それでは、お手元の配付資料をご確認いただきたいと思います。
 議事次第にございますように、配付資料は資料1と2、それから参考資料1と2でございます。資料の不足がございましたら、お申しつけください。

○細田座長 よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、審議に入らせていただきます。
 議題(1)家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)について、前回からの変更箇所を中心に、事務局よりご説明をお願いいたします。

○リサイクル推進室長 資料2-2をごらんいただきたいと思います。
 資料2-1は、前回の審議会において事務局から提出いたしました報告書素案に対し、先生方からいただいたご意見を踏まえ、修正した溶け込み版でございます。修正箇所を見え消しで表記したのが資料2-2でございますので、本日は、資料2-2に従って、修正点を中心にご報告いたしたいと思います。
 まず、1ページの「はじめに」でございます。
 上から6行目、「メーカー」という言葉を「事業者」と直しております。これは、廃棄物処理法改正に基づく適正処理困難物に関する規定を正確に書くべきであるというご指摘を受けまして、修正しているところでございます。
 2ページでございます。
 真ん中より下の「なお、」以下で家電リサイクル法制定時の議論について言及しているところでございますけれども、その4行目、前払い、後払いの議論につきまして「環境配慮設計の促進や拡大生産者責任の観点からも前払方式を採用すべきとの意見があった」ということで、環境配慮設計の促進からの観点があったという大塚委員のご意見を踏まえて、修正したものでございます。
 それから、このページの最後の部分でございます。家電リサイクル法制定時の、だれがリサイクルに要する費用を負担するかについての議論の整理でございますけれども、前回の素案におきましては、若干省略した形で書いてあったわけですけれども、これについては解釈するのではなく、正確に書くという観点から、産業構造審議会の報告書、そして生活環境審議会の報告書を、基本的にそのまま引用する形で書き直しております。
 3ページでございます。真ん中より下の審議会の名称につきましては、正式な名称を書いているところでございます。
 4ページでございます。「第1章 現行家電リサイクル制度の成果」の2つ目のポツでございますが、「小売業者が引き取った排出家電について、リユースする者又はリユース品販売業者に引き渡す場合には、メーカーに引き渡さなくてよいこととされている」そして「約303万台については、アンケート調査等に基づく推計によると、リユース品販売業者等に引き渡されている」と記載しているところでございますが、これはアンケート調査等に基づく推計であり、実際にリユースされたかどうかについては確認されていない旨を正確に書くべきであるという森口委員のご指摘を受けまして、修文しているところでございます。
 5ページから7ページは、修正がございません。
 8ページ以降「第2章 リサイクルに要する費用の回収方式について」でございます。
 9ページの上の部分、家電リサイクル法における再商品化等料金の設定の仕方でございますけれども、「「再商品化等に必要な行為を能率的に実施した場合における適正な原価」を上限としつつ、「排出者の適正な排出を妨げることのないよう配慮しなければならない」」と書いてある規定についての考え方の記述でございます。これは①と②に分けて書いておりますけれども、①と②の関係が正確に書かれていないのではないかという指摘がございましたので、これも生活環境審議会の報告書を引用する形で書いております。
 その下にございます拡大生産者責任についてですが、家電リサイクル法は、再商品化の実施という物理的責任をメーカーが負う制度として、拡大生産者責任の一形態であり、これにより環境配慮設計が促進されることをはっきりと書くべきだという大塚委員のご指摘を踏まえまして、修文しております。
 10ページでございます。
 2つ目のポツで「また、」以下を追加しております。「また、前払方式のうち受益と負担が一致しない場合について消費者に料金支払を求める理由を追究すると、料金の性格が税金類似のものとなる可能性があり、こうした点について今後十分に検討する必要があるとの意見があった。」こういった意見があったことを明記すべきであるという中島委員のご指摘を踏まえまして、修文しております。
 11ページ以下は、「第3章 現行家電リサイクル制度の課題と解決の方向性」という部分でございます。
 12ページは、単なる「てにをは」の修正でございます。
 13ページでございます。
 課題(4)の下の方「そのほか、」と書いてある中で、「また、メーカーのリサイクル技術の維持・発展についても課題として指摘されている」リサイクル技術の問題についても研究すべきであるという酒井委員のご指摘を踏まえまして、修文しております。
 その下でございますけれども、課題解決に向けた施策の方向性を(1)から(4)まで書いた後、「その際、」ということで、今回の見直し後の施策の方向性について重要な点ということで、「関係者の基本的な役割分担に基づき、各々がその役割を果たすことを前提としつつも、より良い家電リサイクル制度を目指して、関係者が、「共に創る」という考え方の下、互いに手を差し伸べ合い積極的に連携協働することが重要である」、これは基本的な考え方として連携協働の上で関係者が制度をともにつくっていくという考え方をしっかりと書くべきであるという崎田委員のご指摘を踏まえまして、この「共に創る」という言葉も、崎田先生のご発言を踏まえて書かせていただいたものでございます。
 15ページ以降は「第4章 個別課題への具体的な対策」でございます。
 一番上の「再商品化等費用の透明化と消費者への情報提供」というところでございます。この上の方でございますけれども、「メーカーに再商品化等費用の実績とその内訳の定期的な報告・公表を求め、その適正性について透明な議論が行われるような仕組みとする」ということで、これはきちっと仕組みとするべきだという崎田委員、佐々木委員ほかのご指摘を踏まえて修文しております。
 それから、2つ目のポツでございます。「また、再商品化等費用の透明化に際しては、メーカーのリサイクル技術に関する詳細な情報も併せて消費者に周知し、消費者が納得してその費用を支払うような普及啓発方策の検討が必要である」ということで、リサイクルの金額のみならず、リサイクル技術に関する情報についても言及すべきであるという酒井委員のご指摘を踏まえて修文しております。
 16ページの真ん中でございます。
 「小売業者によるリユース品引取りの促進」のところでございますが、「ただし、」以下を追加しております。「ただし、リユース品の引取基準については、リユース流通の適正性や省エネ家電普及等による地球温暖化対策等の観点を踏まえた検討が必要である」ということで、酒井委員、永浦委員ほかのご指摘を踏まえて、省エネ家電普及等による地球温暖化対策等の観点を追加しております。
 それから、17ページでございます。
 真ん中の「小売業者の引取り・引渡しに関するチェック体制強化」の2つ目のポツで「さらに、小売業者に、」というところでございますが、「消費者から引き取ったすべての排出家電について、その引渡先やリユース取扱の基準などの記録・報告を求め、その適正性について透明な議論が行われるような仕組みとする」ということで、ここも先ほど透明化の部分でご指摘があったのと同様、「仕組みとする」ということで修文いたしております。
 それから「特に1社当たりの家電流通量が非常に多く、また、収集運搬を他者に委託するケースも多い大手家電量販店については、こうしたチェック体制の強化を通じた引渡義務実施の適正化が、消費者の信頼を更に醸成し、適正排出を促進する観点から重要である」これは崎田委員のご意見等を踏まえ、修文しております。
 それから、このページの一番下「リサイクル・リユースの仕分けガイドラインの策定」の中で「なお、その際、地球温暖化対策等の観点等を踏まえた検討が必要である」これは16ページの修文と同趣旨でございます。
 18ページでございますが、1カ所誤植がございます。「離島地域における収集運搬の改善」の1つ目のポツの下から2行目でございます。「海上輸送コスト等について、メーカーが資金面も含めた協力を行うことが必要である」と書いてありますが、この「メーカー」の後に「等」が入るべきところが落ちております。家電リサイクル制度上、メーカーのほかに輸入業者も同様に整理されておりますので、ここは「等」が入るべきところ、落ちております。
 19ページの上の部分でございます。
 「不法投棄が悪質化し、回収の手間が増えているとの指摘がある。加えて、回収した不法投棄家電について再商品化等料金を支払ってメーカーに引き渡していることに係る自治体の財政的負担が重いとの指摘や、」ということで、これは他の部分にも同様の記述があったわけでございますが、整合性をとる観点から、ここにも入れております。石川良一委員、近藤委員のご指摘を踏まえて修文しております。
 その下でございますが「家電不法投棄は、家電リサイクル制度全体に関わる問題として、関係者がその知恵を寄せ合って協力しながら取り組むべき課題である」ここは石川委員のご指摘を踏まえまして、「知恵を寄せ合って対応していく」という表現にしているところでございます。
 その下の「不法投棄対策に関する資金面を含めた関係者間協力体制の構築」の中で、「市町村は、小売業者、メーカー、廃棄物収集運搬許可業者、消費者等と一体となって、」「不法投棄未然防止対策に取り組む必要がある」ここは前の部分にも同様の表現がございましたけれども、整合性をとる観点から修文しております。
 それから、その次に「また、こうした不法投棄対策に積極的な市町村に対し、メーカーが、」とありますが、ここも先ほどと同様「メーカー等が、」の「等」が落ちておりますので、直していただきたいと思います。
 それから、この節の最後の部分ですけれども、「なお、この協力体制の具体的な設計に当たっては、市町村が実際に活用しやすいものになるよう留意することが重要である」これは佐々木委員ほかのご指摘をいただいて修文したところでございます。
 20ページの「廃棄物処理法違反に対する厳正な対処」につきましては、家電の回収業者等による廃棄物処理法違反については、もっと厳正に対処する旨を書くべきであるという永浦委員や加藤代理のご指摘を踏まえて修文し、「家電の回収業者等が不適正に廃家電の収集運搬・処分を行うことは重大な法違反である。小売業者による適切な回収の仕組みに影響を及ぼすおそれがあることも踏まえ、家電回収業者等が廃棄物処理法に違反した場合には、引き続き自治体が厳正に対処するべきである」という強い表現に直しております。
 このページの下から2つ目のポツでございますけれども、HSコードについての言及がございます。水際対策として、もっときちっと実態を把握すべきであるというご指摘が何人かの方からございました。これにつきまして「さらに、貿易統計(輸出統計品目表)上の分類コードであるHSコードにおいて、家電4品目について新品とそれ以外の物について新たに区分を設けることにより、貿易統計における家電4品目の中古品輸出把握を促進するとともに、輸出先国の法制度にも整合した輸出が図られるよう取組を進めるべきである」という前向きの表現を挿入しております。
 21ページでございます。
 「品目拡大について」の2つ目のポツでございますけれども、「家電リサイクル法が制定された背景には、市町村における適正処理困難物への対応があることを踏まえ、市町村において処理困難と考える機械器具のうち、」これこれのものについては「対象品目として追加する方向で随時検討を行うことが必要である」ということで、最初の方は、家電リサイクル法が制定された背景には、市町村における適正処理困難物への対応があることをきちっと書くべきであるという佐々木委員のご指摘を踏まえ、修文しております。また、「随時検討を行う」というのは、必要な場合に随時検討を行うべきであるという東代理のご指摘を踏まえて修文しております。
 それから、21ページの一番下は石川委員のご指摘を踏まえて修文した部分でございますけれども、「なお、メーカーリサイクル技術の維持と発展という観点から、リサイクルの質を、再商品化率という基準以外でどう評価するかについて、検討を続けていくべきとの指摘もあった」ということを追加しております。
 22ページ、下から2つ目のポツですが、これは先端技術の活用等の可能性ということで、ICタグなどを用いたトレーサビリティの問題に言及している中で「ただし、現状においては、個品管理のためのリーダライタ整備や家電所有者情報に係るプライバシー保護などの制度的課題」が多く残るという記述でございますけれども、プライバシー保護について、「家電所有者情報に係る」ことであることをはっきり書くべきであるという大塚委員のご指摘を踏まえて修文しております。
 23ページでございます。
 まず、最初のフレーズを追加しております。「今後、国においては、この取りまとめを基に、循環型社会の構築に向けて家電リサイクルの一層の推進がなされるよう、施策の具体化に取り組んでいくことを期待する」これは後ろの方から記載箇所を変更しております。
 その次の段落は、追加しております。「この取りまとめに位置付けられた各種施策は、家電リサイクル法ルートによるリサイクルの促進や家電不法投棄の防止等を目的としているが、国は、これらの施策の進捗と効果を把握するため、関係者の協力を得つつ、小売業者による引取り・引渡しの状況や家電リサイクル法ルート以外のルートにおける処理の状況などの排出家電のフローや家電不法投棄の状況について引き続き情報の把握に努める必要がある」、これは引き続きこうした状況の把握に努めるべきであるという石川委員、大塚委員、酒井委員、森口委員ほかのご指摘を受けて追加しております。
 その下の段落でございますけれども、「こうした排出家電のフローや家電不法投棄の状況等を踏まえ、今回の検討から5年後を目途に、制度検討を再度行うことが適当である」この後を修文しております。「その際、本取りまとめに位置付けられた各種施策が期待された効果を挙げていない場合には、費用回収方式等を含め、制度の全体的な在り方についても制度検討を行うことが適当である」今般の見直しの中で「制度の全体的な在り方についても」という表現があるわけでございますが、前払い、後払いという費用回収方式の問題についても、今後、全体的な在り方の制度検討の対象とすることを明記する必要があるという複数の委員のご指摘を踏まえまして、修文しております。
 その下の段落でございますけれども、③で「EUや韓国など諸外国においては、環境負荷抑制を意識しつつ、電気・電子機器を幅広く対象とした価格内部化方式によるリサイクル制度が整備されつつある」環境負荷抑制を意識しつつリサイクル制度が整備されていることを明記すべきだという酒井委員のご指摘を踏まえて修文しております。
 それから「ただし、諸外国のリサイクル制度については、我が国とは地域の実情などが異なる点も考慮すべき」という点については、複数の意見がございましたので、表現を調整し、このようにしております。
 その下、「上記のような環境の変化は現行制度に大きな影響を及ぼす可能性があり、諸外国の状況も含め、今後とも、様々な社会状況の変化を随時把握しながら、必要に応じ柔軟に対応を行っていくことが求められる」という表現にしているところでございます。
 修文は、以上でございます。
 最後にメンバー表でありますとか審議経過についてもつけております。
 なお、参考資料1として参考資料集をつけておりますが、これは、これまでの審議会に事務局から提出させていただいた資料を編集し、整理したものでございまして、この報告書案を公表する際には、これもつけて皆様の便宜に供したいと考えております。

○細田座長 前回からの変更箇所を中心に、ご説明いただきました。
 それでは、ただいまのご説明につきまして、ご意見、ご質問等がありましたら承りたいと思います。
 いつものとおり、名札を立ててご意見の表明をよろしくお願いいたします。

○崎田委員 何度も会合を重ねてきまして、本当にいろいろと丁寧に文言などを訂正して、入れていただいて、ありがたいと思っております。
 今回、参加させていただいておりまして、本当にこの5年間で家電リサイクルのシステムはしっかりできてきた。けれど、よくよく考えてみると見えないフローという部分もあるということで、今あるシステムをできるだけきちんと回るようにしていこうというのが今回、最終的に大変重要になったと思っています。
 そういう意味で、13ページの下の方で、この制度をよりよく回していくために「共に創る」という考え方できちんとやっていこう、この文言を入れ込んでいただいて、大変ありがたいと思っています。
 もちろん実施されるメーカーさん、小売店さんにきちっとやっていただきたいのは当然ですが、私たち消費者もそれに合わせて、きちんと学び合いながら参加していくことが大変重要だと思っております。
 なお、細かい文言というか、内部のところで、ぜひお願いしたいことが2カ所ほどあります。
 まず16ページですけれども、そういう見えないフローをなくしてきちんと制度の信頼性を上げるということで、15ページの一番上、再商品化等費用の透明化と消費者への情報提供というところで、メーカーの皆さんに再商品化費用の情報公開を徹底してほしいということが入れ込んでありますけれども、この中で「透明な議論が行われるような仕組みとする」となっています。私は、こうやって仕組みとして制度化していくのが大事だと思うんですが、任意の方法よりは、私は、法律というような形になっていった方がより信頼性が高まって、消費者自身もそれをきちんと考えていく、そのような輪につながりやすいのではないかと思っております。
 なお、その後半に、情報公開の中で、例えば安かろう悪かろうみたいなことは困るので、きちんとした技術のことも入れましょうという意味だと思いますが、3行入っております。もちろん、そういうきちんとした技術に対してきちんとリサイクルコストを払う、そういうことを踏まえて、消費者もこういう制度の中できちんと歩んでいくことが大事だと思っております。
 なお、その上でならば、その下にリサイクルコストの低減化ということ、やはりこういうことにメーカーごとにチャレンジしていただきたいと私は思っております。
 もう一点、今度は17ページですけれども、小売店の皆さんの真ん中のところ。
 小売店さんの中できちんと引渡しが行われていなかったことが最近また新聞紙上などにも載っておりまして、ここのところ、テレビ番組の方から「何か法に不備があるのではないか」と質問されたり、やはり社会的な関心がかなり高まってきていると思います。
 そういう意味で、今回この仕組みに関しても、どのくらい引き取ってリユースやリサイクルにどのぐらい回したか、きちんと情報を把握して報告しましょうということを仕組みとすると書いてありますが、私は、ぜひここも法律として入れ込んでいただければありがたいと思っております。そういうふうにすることで、きちんとやっていらっしゃるところが評価され、消費者もそういうところを応援する仕組みができるのではないかと私は思っております。
 そういう流れで今回の見直しがきちんと進むことを期待しております。よろしくお願いいたします。

○辰巳委員 途中しばらく抜けまして、申しわけございませんでした。
 崎田委員からもご意見がありましたように、消費者がちゃんとリサイクル費用を払って出した家電が、そのとおり流れていなかったという話があったときに、別途考えられる問題として、現状、家電リサイクル券が発行されておりますが、あれがもう少し有効に働いていれば少しでも防げたのではないかという気もしております。
 といいますのは、あれを受け取りました消費者が全然理解していないところがあります。だから、小売店の役割として、家電リサイクル券を発行したら、そのリサイクル券の説明をきちっと消費者にしていただきたいと思っております。そうすることによって自分が何を受け取って、これはどういう役割を持っているのかがわかる。それで少しでも消費者が自分の出した家電の行方に関心を持ってくだされば、かなり防げるのではないか。
 だから、せっかくあります制度をうまく利用できるような形で、もう少しここに書き込んでいただけたらと思っております。
 それからもう一つ、文章の書き方の問題なんですが、4ページの上から2つ目のポツに「(ただし、実際にリユースされたかどうかについては確認されていない)」と括弧書きされた文章がどうしても奇異に感じますもので、できれば、提案なんですけれども、「実際にリユースされたかどうかについては確認されていないが、」というのを中に入れ込んでしまって、そして「アンケート調査等に基づく推計であるけれども、303万台」云々という形にした方がいいのではないかと思います。

○佐藤委員(牧野代理) 今、辰巳委員から家電リサイクル券の話がありましたので、我々は、ホームページその他で家電リサイクル券の仕組みについて、できるだけ消費者の方々にわかりやすいようなご説明を心がけているつもりでございます。でも、なかなか徹底しない。これは家電リサイクル法が始まる前に、私どもがコンビニで家電リサイクル券を扱っていただきたいとお願いしに行ったときの、大手コンビニの幹部の方とのやりとりを思い出します。
 皆さん、宅急便をよくお使いだろうと思います。宅急便は1年に大体数億件使われております。したがって、あらゆるコンビニのオペレーターの方は、1日数十回、宅急便を扱っておられます。そうすると、全く宅急便の仕組みを知らなかった人も、1日か2日勤務しますと宅急便の仕組みに必ず習熟するというか、そうしないと生きていけないという状態になります。
 不幸にして家電リサイクル券は、去年1年間で1,100万台ぐらいでございます。桁が随分違います。その結果、コンビニには扱っていただけなかったんですけれども、郵便局の方も消費者の方も、なかなかその仕組みを、1度は覚えていただくんですが、次の廃家電をお捨てになるときには、もう覚えておられないという状態があることも事実でございます。
 だからといって私ども、努力を怠ろうとは思っておりませんで、引き続き消費者の皆様方にわかりやすい家電リサイクル券システムを目指して努力はしてまいりますが、この非日常性といいますか、頻度の低さが非常に大きな制約になっているというのは、ぜひご理解を賜りたいと思っております。
 これが第1点。
 第2点は、この報告書の中で、リユースを含め小売店の皆様の適切な引渡しを確保するというご指摘がございました。これは、この長い期間の大切な結論の1つであろうと思っておりますし、その効果を上げることを期待しております。
 効果の上げ方というのは、いろいろあります。同じ規模の店が2つあったとします。つまり、テレビを10万台お売りになるお店が2つあって、同じ地域でそんなに変わらないとしますと、片一方が9万台の廃家電を製造業者等に引き渡していて、片一方は5万台の廃家電を引き渡しているとすると、この差は統計上、絶対に説明できません。したがって、今度の報告制度は、背景、事情まで所管官庁の方がきちっとごらんいただければ、おのずとおかしい行動をしておられるお店が見つかるような仕組みを提案されたんだと思っております。したがって、法律なのか任意の報告なのかは余り関係なくて、現実に、行政庁の方が報告されたデータをきちっと読み解いていただければ、恐らくこの審議会でご議論になった目的、すなわち本来メーカーの指定引取場所にあらわれるべきものをそこへ引き渡すようにするという目的は達成できるものと確信しております。
 そのためにも、いい制度設定と適切な履行体制の確立をお願いしておきたいと思います。
 長い間ご審議を賜りましたことを御礼申し上げます。

○宮嶋委員(加藤代理) 17ページの販売店の記述に関し、私は、どちらかというと販売店はコンプライアンスが不十分と言い続けてきたので、最近のニュースを見て、胸の半分は痛むけれども胸の半分は「やっぱりか」という感じがあります。今から4年前の暮れに福岡の事件が起こったとき、テレビのワイドショーでまで取り上げられて、北朝鮮に持っていくのはけしからんといったようなことがいろいろあって、もちろんいろいろな対応をして、調査もご指導も受ました。あのとき、役所からすべての量販店にはっきりと通達が出ているんですね。家電リサイクル券の管理をしっかりするように、突合するようにと。それを3年半後になって、たまたま家電リサイクル制度の見直しをして「行方不明だ」と調べてみたらいろいろ出てきた。そこの社長さんたちが「いや、業者に任せていた」とか「販売競争で忙しかった」と発言しています。これは悲しいことではありますが、もし法律で対応するのであれば、大規模家電販売店業法をつくって、第1条に「法律を守ること」と規定するところから始めなければいけないのではないかという状況です。
 何を言いたいかといいますと、法律を改正するよりも、間断なくきちんと監視できるシステムをつくっていただかないと、3年半前、4年前の教訓が生かされないということです。法律をいたずらにどうこうというよりも、いろいろ人的な面とかで大変でしょうけれども、きちんと運用をしていただきたい。
 やはり大手の量販店は社会的責任が大きいと思いますので、例えば今回、かなり大きなところもあって、3年半前にああいうことがあって通達が出たのに、「知らなかった」とか「業者に任せていた」というのを注意とかいう処分で終わらせるのは、やはりおかしいと思うんですね。今回の審議が終わったら取り締まりとか監視は一休みということにならないようにしていただくことが大切ではないかと思っております。
 2番目に、リサイクルとリユースの仕分けの中に「地球温暖化」ということを書いていただいたのは、多分フロンのことだと思います。直近の不正事件で、行方不明の7万何千台かのうち5万5,000台ぐらいかのエアコンで、明らかにスクラップになってフロンが全部放出されているわけですから、考えてみると、仮に5割の回収率だとして、家電リサイクル法が施行されてから6年半の間に一体どれだけのエアコンとか冷蔵庫からフロンが、たとえ日本国内であろうと輸出先であろうと放出されているのか。そう思うと、これをオフセットするために、片方で国民運動とかいって1日1人1キログラムとか言っているCO2の削減をどれだけやらなければいけないのか。
 ここは別に国会ではありませんので、答弁を求めるつもりはありませんが、そこは是非そういうことを、バーゼル法の対象外とかいうことではなくて、これだけの規模になった量販店の社会的責任として、きちんと対応させるようにしていただきたい。
 また、量販店というのは協会もできていないんですね。協会をつくろうと思うたびに一番大きいところが何かいろいろと言って先送り、先送りになっているんですけれども、これだけ問題の多い業界ですから、もう少し役所も腰を入れて指導して、業界としてもきちんとこういうことに対応できるようご指導願いたい。もちろん私はちゃんと業界内で言っているんです。言っていてもなかなか言うことを聞いてくれないものですから、役所に救いの手を求めているわけですが、きちんとした指導をお願いしたいと思っています。
 トータルとしては、よくまとまっていると思います。また本来はやむを得ない事情のときしか出てはいけない説明員なのに、細田座長を初め他の委員の方も事務局も、私の発言を受けとめてくれたことに感謝したいと思います。
ありがとうございました。

○森口委員 前回、発言させていただいたところをかなり踏み込んで書いていただきまして、ありがとうございます。
 今、加藤代理からもご発言ございました17ページについては、やはり今回の見直しによって小売業経由の流れをしっかり見ていこうということかと思いますので、ぜひここについてはリユース品を含めてよろしくお願いしたいと思います。
 その点で、先ほど辰巳委員から4ページの2段落目、ちょっと気持ち悪いというご発言ございました。これ私、前回ぜひ書いていただきたいとお願いした立場からは、括弧はとっていただきたいと思っておりまして、3段落目、4段落目も見ていただければわかるとおり、こういう趣旨でやっているんだけれども、そううまくいっていない部分があるということを反省を込めて書かれているところかと思います。また、それを踏まえて17ページに、こういうふうにしっかりアカウンタビリティを確保していきましょうということかと思います。また、リユースというのは、特に消費者の方がリサイクルよりリユースの方がいいと思ってお出しになったものかと思います。その信頼が裏切られてはいけないということも込めての意味でございますので、もしできますれば、ここのところは明確に書いていただきたいと思っております。
 それで、こういう発言をするのはまだ時間としては少し早いのかもしれませんが、この17ページを踏まえて、23ページに「終わりに」として明確に書いていただいた今後の進め方といいますか、フォローアップのところについて意見を述べさせていただきたいと思います。
 これは前回も2巡目の発言で述べさせていただいたことでありますけれども、今の加藤代理のご発言とも少し関係して、これで一段落だ、次は5年後だということでは決してないということで臨んでいただきたいと思います。前回申し上げたことは、アカウンタビリティを高めようということでありまして、高めた結果こういうふうにいくんだろうと想定されることがあるわけですね。小売業の流れを太くして、小売業が引き取られたものはメーカールートに流れていくことを想定されているわけですので、今回の見直しが予想どおりうまく効力を発揮すれば、当然メーカールートの台数はふえてくるはずである。もしそうならなかったときには、やはりそれは何らかの手を打たなければいけないということかと思います。
 今、どうなるかはわからないわけでありますけれども、せっかくしっかりモニターしていきましょうということをここで書いたわけですので、23ページの2段落目に、国は引き続き情報の把握に努める必要があると書いてあるわけですけれども、ただ国が見えないところで把握しているということではなくて、その結果は皆さんの非常によくわかるところへ出していかれる必要があるだろう、そういったものがきっちりフォローアップできるような形をとっていただきたいと思います。
 それから、これは恐らく23ページから24ページにかけての編集上の問題かと思いますけれども、5年後を目途に再度検討を行うと書いた後で、なお書きで書かれている中の特に1番目、国際的な資源循環の状況は非常に急速に変わる可能性があろうかと思います。そういったことを考えますと、先ほど申し上げた透明性を確保して、見えないフローとされていたところも含めて状況が把握されている中で、場合によっては5年よりも早い段階で手を打たなければいけないということも出てくるのではないかと思います。
 それから、23ページの冒頭の最後の段落では、制度の全体的なあり方、かなり抜本的な見直しもあり得ると書かれているわけでありまして、今回も随分時間がかかったと思います。その抜本的なことを考えるとすれば、5年たった時点で抜本的にやらなければいけないな、それから手をつけたということでは、これは非常に時間がかかるのではないかと思います。そういった意味で、しっかりと監視した結果を公開していくこと、それを踏まえて早目、早目に手を打っていくということでありまして、5年たった時点でデータを眺めてみて「こうだったな」それから考えましょうという意味ではないということだけ、ぜひ確認をお願いしたいと思います。

○濱田委員 同じく17ページでございます。
 2.の(1)、少し書き方が柔らかいのかなと受けとめております。何か努力義務のようなイメージがあるものですから、もう少し踏み込んで記載していただいた方がいいのではないかと思います。
 ユーザーの方からリサイクル料金を預かってやる行為ですから、これははっきり言うと契約になるんだろうと思いますし、そうなると、注意義務というのも当然発生してくるんだろうと思います。ですから、このあたりのことはもう少し厳し目に、踏み込んで書いていただきたいと思います。

○南部委員 私は途中から委員になりまして、審議の途中から参加したということで前後することもあろうかと思いますが、少し意見を述べさせていただきます。
 自治体で働く労働者でつくっております自治労という組合からの代表で参っております。今日、ほぼ終わりということで聞かせていただきまして、この間、前払い、後払いの件でかなりの議論がされたということで、やはり不法投棄の問題が一番大きかったと思います。
 その中で、今回の審議の中でメーカー側、また販売店、消費者、そして自治体の責任というところで議論がなされて、今まで以上の法律の改正になろうかということで、私自身はかなり前進したという認識を持っておりますし、皆さんのご協力と、審議の経過の中で、本当にメーカーの方々のご努力には相当なものがあったと、私は自治体で働く者としまして感謝しております。
 その中でですけれども、この法律になっていく過程におきまして、今後まだまだ見えないフローがございます。その点につきましては、自治体に通知を徹底する、また、メーカーの方も消費者にいろいろな形で説明責任を果たす、また量販店につきましては、先ほどご意見があったように、量販店としての責任をどうしていくか、今後まだまだ問題が残ってこようかと思いますので、先ほど森口委員からありましたように、5年という区切りの中の今後の改正になっていこうかと思いますが、その以前にどこかで検証がなされてもいいのではないかということを一つの意見として申し上げ、ご検討いただきたいと思います。
 5年間の中のどこかで、今、改めたところがちゃんとなっているかをどのように検証するかということを併せてお願いして、私の意見にかえさせていただきます。

○佐々木委員 今回、この報告書をまとめる過程の中で、環境省並びに経産省の関係者の方々の努力があってこういうものがまとまったんだと考えております。その努力について、本当に感謝を申し上げたいと思います。
 そういった中で、若干意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 まず、前払いの件でございますが、今もお話がありましたように、不法投棄対策等の意味から前払いがいいのではないかということで、自治体の関係者はいろいろな場面でお願いしてきたところでございますが、今回はいろいろな審議の過程の中で、現行制度をベースにしてということになりました。ただ、前払いについても、終わりの部分での費用回収方式を含め、制度全体の在り方についても検討を行うといったくだりがございます。あるいは問題になっておりました不法投棄対策につきましても、事業者側からの申し出があり、前進できたんだろうと思いますし、19ページにあります不法投棄対策につきましても、自治体が使いやすいようにしていくというご配慮をされております。非常に期待を持って、今後、考えていきたいと考えております。
 次に、リサイクルをめぐる透明化の議論の中で、公表・報告制度というのがきちっと触れられております。私は今回は、崎田委員がおっしゃったように、きちんとした仕組みでやってほしいということを再度、強く申し上げたいと思います。それぞれが任意にやるのではなくて、きちっと同じ土俵の中で、同じルールのもとに公表・報告制度をぜひやっていただきたいと考えております。
 次に、17ページのチェック体制のこと。不幸にしてまたああいう新聞記事を見まして、一体どうなってしまうのかなということで、こういった意味のチェック体制というものも今後きちっと議論をして、二度とそういうことのないように、関係者の方々がきちっとルールを守る、そういった仕組みづくりをしていただければと思っております。
 21ページの品目拡大についても、一定の品目は追加されましたが、我々、まだまだ処理に困難な大型廃棄物、重量廃棄物というのもございますので、そういった記載がされたということで、品目拡大について今後も引き続き検討していくものがある、そういうふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後に、見直しの議論でございます。今回の議論を十分踏まえた上で、また5年後に一からの議論をするのではなくて、今回、いろいろな議論で関係者の方々のいろいろな意向といいますか、そういったものも明らかになっております。先ほど森口委員から言われましたように5年間云々ということでなく、実際に起きている問題を一つ一つ解決しながら循環型社会をきちっとつくっていく、そういった方向でやっていただければと思っています。

○永浦委員 地域の小売店の立場で二、三申し上げたいと思うんですけれども、まず第1に、最近、新聞、テレビ等を賑わしている違法行為ですね、あれ、我々としては大変迷惑なことなんです。あのような形でいかれると、消費者から本当に信頼がなくなりまして、何人かのうちには「これ、間違いなくリサイクルされているのかよ」ジョーク混じりにそのように言われる方もいらっしゃるわけですね。
 あのような違法行為が何年も前からされていたのに、なぜ見出せないのかというと、リサイクル券に1つ欠陥があるのではなかろうかという感じがするんですね。
 まずは、立入検査をしないと違反がわからない状況ではないか。今、牧野代理がおっしゃったように、販売台数から見てリターンされるリサイクル商品、その台数が同等の量販店においてことごとく少なければおかしい、こういう見方もできるということなんですけれども、リユースが存在する中では非常に難しいと思うんですね。だから、リサイクルとあわせてリユースの報告もさせないと、トータルで見ないと非常に難しいのではなかろうかという感じがするんです。
 ですから、17ページのリサイクル、リユースの仕分けガイドラインというのはどのような形で策定されるのかわかりませんけれども、私の脳裏から離れないんですが、かつてリサイクル券のスタートの段階で、何かしら、一番最後にはがきがついていたような記憶があるんですよ。これがどうしてなくなったんだといったら、リサイクルに50円の費用をかけるのはいかがなものかと。これは定かではないですよ。何かそういったあれが過去にあったなと。ということは、「間違いなくこの商品がリサイクルに回ったよ」というはがきが必ず排出者に行くわけですよね。
 それがなくなってどのように変わったかというと、何ページかに、消費者に渡される伝票にフリーダイヤルがあるんですね。出した人は、ここに電話をかけて番号を言えば必ずわかりますということなんだけれども、こんなことをする人は、ここに出ている消費者代表のお二方ぐらいで、一般の人はほとんど出したらそれでもう終わりですよ。忘れてしまいます。だから確認なんて、これ、どの程度確認されているのか後でお聞きしたいと思うんですけれども、本当にごくわずかではなかろうかなと。このように大きな法律違反が起きるのであれば、出したものが消費者にはがきか何かで連絡が行くことにすると、少しは足かせになるのではなかろうかな、このような感じがいたします。
 恐らく経産省、環境省も、いちいち量販立ち入りだ何だと全国何百店、何千店というところに立ち入りする費用を考えるのであれば、補助金を出してもはがきをぜひつけていただいて、「消費者にこれが必ず行きます」と。先ほどどなたかリサイクル券の説明が必要だと言われました。私たちは、最近はほとんど慣れっこになってしまって説明はしていませんけれども、もしそのようなはがきがあるのであれば「これが先方に届いたならば必ずこのはがきが戻ってきます。それを確認してください」この程度の説明はできるのかなと。
 ただ、問題が1つあるんです。引き取った販売店でどれほど期間を持っているかということですね。これをきちっと決めないと、いわゆる出して1週間や2週間で「電話をかけたら届いてないと言うじゃないか」こういう問題も起きてくるわけですね。だから、そのスパンを何カ月持つのか、その辺も問題なんですけれども、できるならば、いずれこの立入検査をしなくても違反行為がわかるような、全く今のリサイクルというのは道交法と同じで、スピード違反、測定がなければ違法ではない、引っかからないんですね。だからスピード測定をやって初めてわかる。このリサイクルも、立入検査をしたら初めてわかった、こういうことでしょう。そして持っている券の在庫、届いたもの、引き取ったもの、その辺を全部照らし合わせないとどれだけの違法が出ているのかもわからないという、非常に手間ひまかかるリサイクル券なんですね。
 今度、多分商品が追加されるでしょう。そうすると券もつくり直されるわけですから、ぜひそのときにこういったことを参考にしていただきたいなと思います。
 それから、この審議会が始まった当初、環境整備をしてくださいよと。それが後々「買い子」という表現で出てまいりました。無料です、違法ではありません、合法です、そういったものが存在している以上は、果たして5割が6割、7割と上がっていくだろうかなと。
 もう一つは、経済上、有価物として価値のある状態がどこまで続くのかなという問題もあると思いますね。これが全くのごみであれば、多分そちらの方に流れる部分は少ないだろうし、買い子の数も少なくなるだろうと思います。ただ、中古業者というのがきちっと大手でありますよね。そういった方たちにもきちっと報告の義務か何かをいただければ、もっともっと内容がオープンになってくるのではなかろうかなという感じがいたします。

○岡嶋委員 まずもって大手家電量販店の代表といたしまして、ここ最近の家電量販店の不祥事に関して、このシステムに対する国民の皆様方の信頼感を揺るがせた点について、深くお詫びを申し上げます。今後このようなことが起こらないように、我々家電量販店といたしましても管理を徹底していくべく、経産省の指導のもとにしっかりとやっていきたいと思っている次第であります。
 特に今回の事件の中で出ておりました、やはり人間での管理についてはもう限界があるということで、特に大手量販店については、電算システムを活用した管理体制を早急に各事業会社が構築していくことが必要ではないかと痛切に感じておりまして、それにつきましては、家電量販店の事業者の皆さん方にそのようなお願いしてまいりたいと思っている次第であります。
 また、先ほどからお話がありましたし、また報告書にもあるように、見えないフロー等の中で、リユース、リサイクルに関して、やはり家電量販店みずからがそれについての管理体制を強化する、もしくはそれについて定期的な報告をするといったことについても、我々としても全面的に取り組んでいく必要があると思っている次第であります。
 今後、リサイクルはもちろんのことリユースにつきましても、ガイドラインもしくはそういう管理の報告の中身に従って、しっかりとそれについて会員の皆さん方にお願いして、しっかり報告してまいりたいと思っております。
 こんな不祥事が続いているということで、なかなか皆さん方に「安心してください」と言えませんけれども、一生懸命頑張ってまいりますので、ぜひとも皆さん方、家電量販店はこれから家電リサイクルの信頼を回復すべく努力してまいりますので、見守っていただければと思う次第であります。
 さて、今回のリサイクルのまとめでありますけれども、本当に私どもの意見につきまして、相当前進があったと理解しております。特に回収に当たっての家電量販店の負担感につきましては、ABの共有化について大きな前進を見たということで、これも行政の皆さん方のご指導、またメーカーさんの大変なご協力で、今後、回収に当たっての物流の合理化が図れるのではないかと期待している次第であります。
 また、地域の格差がありました離島問題についても取り上げていただいたということで、これにつきましても地域間格差について、少しでも消費者の皆さん方の負担感が和らぐのではないかということで、期待している次第であります。
 また、今後、アナログ停波が想定される2011年に向けての義務外品の回収につきましても、特に行政、そして我々地域家電量販がしっかりと連携しながら、義務外品の回収についても、我々として協力できることはできる限りしていきたいと思う次第であります。
 最後に、品目拡大につきまして、今のシステムでいけば妥当なところで落ち着いたのかなと思っております。やはり配達商品ということが一つの大きな制約の中の仕組みでありますので、そういう面では、配達にかかわる品目拡大というところに一定の制約があったということで、いたし方ないのかなと思う次第であります。
 ただ、今後ますます地球環境が問われる中で、品目拡大が今後、非常に大きな課題になろうかと思いますけれども、そんなときには、やはり今のシステムでは限界があるということで、我々としても当初からお願いしておりましたように、すべての家電製品が循環型社会の中でリユース、リサイクルされる、そんな仕組みというのはどういうものであるべきか、今後、見直しもしくは抜本的な改革が必要ではないかと感じた次第であります。

○佐藤委員(牧野代理) 意見ではございませんで、永浦委員からお話があった件について、ご説明でございます。
 家電リサイクル券は、私ども自由自在に設計しているわけではございませんで、2つの機能、1つは消費者の方からお店がリサイクル料金その他をお預かりして、それをメーカー等に支払う、いわゆる決済のための手段。もう一つは、法律で管理票の発行が義務づけられけておりますので、管理表の機能がございます。
 ちなみに、管理票の記載事項として消費者について定められておりますのは、2点でございます。消費者の氏名と電話番号だけでございます。したがいまして、券面を幾ら見ても、現在は郵送できるようなシステムにはなっておりません。
 では、何もしていないかというと、そうではございませんで、私どものホームページにアクセスしていただいて、お客様番号といいますか、券面についているユニークコード、この数字を叩いていただきますと、引取りの確認ができるようになっております。ではインターネットを持っていないとできないかといいますと、私どものフリーダイヤルにお電話をいただきまして、そのユニークコードのナンバーを読み上げていただきますと、引取りの有無について確認できるという格好になっております。
 券面記載事項について言えば、当時の両主務官庁、だから当時の通産省、厚生省と流通の皆様との間でいろいろなやりとりがあったと仄聞しておりますけれども、その際に、個人情報保護というご議論が少しくあったという私のおぼろげな記憶でございます。とりあえず、ただいま現在の券面には対応できる状態になっておりませんので、ご理解賜りたいと思っております。

○石川(良)委員(猪塚代理) 全国市長会の担当部長でございます石川稲城市長から文書を預かってきておりますので、朗読して紹介させていただきます。
 これは、これまで委員の皆様が言われたことと重複するものでございますけれども、ちょっと読み上げさせていただきます。
 「今回、前払い制が実現しなかったことは甚だ残念であるが、そのような中で、新たな仕組みや方向性が打ち出されたことについては前進と受けとめております。引き続き国際情勢を初め諸般の状況の変化を見きわめながら、見直しは5年後と限定することなく、必要に応じて随時協議、検討していくべきだと思います。特に、当面は見えないフローの実態についてさらに解明していただくとともに、不適切処理の改善が図られるようにしていただくことが必要であろうかと思います。本報告書を契機にして、全国の関係者はもとより国民全体が排出家電についての正しい認識を持ち、モラルの向上につながっていくことを期待するものであります。」
 こういう文書を預かっておりますので、ご報告させていただきます。
 それから、蛇足になりますが、今回の報告書がまだ文案の最終調整をする余裕があるのであれば、ちょっとお願いといいますか、1点ございます。「廃家電」という表現と「排出家電」という表現が両方載っておりますので、どちらか整理されたらいかがかと思います。

○中島(賢)委員 20ページの貿易統計のところですけれども、分類コードで分けるということで、家電4品目の新品とそれ以外のものと書いてあるんですけれども、「雑品」と称して輸出されているものは、今、分類コードの中では「その他の鉄くず」という中に入っていて、それは現状、普通のスクラップも雑品も一緒の形で統計されているんですね。
 その中で、350万トンぐらいの雑品が「その他の鉄くず」という名前で分類コードの中に入っていて、実態が把握できていないという感じがするので、普通のスクラップとその他の鉄くずみたいな形の分類をもう少し明確にしてもらえると、バーゼル法等も踏まえて、もっととらえやすくなるのではないかと思っています。
 ですから、分類コードをもう少し細かく分けてもらうことも、ぜひお願いしたいと思います。

○御手洗委員 大変長い間の議論をこういった形にまとめたというのは、まあきちっとまとめられたのではないかという感想を持っています。
 最初の議論の中で、料金の支払い方法だとか不法投棄の問題だとか、見えないフローの問題だとかいろいろなことがございましたけれども、結局、今回のこのシステムの中で、それらを解決するためにはどういう手だてがあるかということで、当事者として行動を起こさなければいけない立場としてメーカーの役割は大変大きいわけでございまして、その中で、不法投棄の問題についてもいろいろな形で協力していくだとか、あるいは料金が若干高いことがそれを助長しているのではないかとか、あるいは不明朗ではないかといったご指摘についても、きちっと開示していこうだとか、料金も見直しをしようと。今、この家電の事業というのは我々メーカー、大変厳しい状況下で、リサイクルについてもかなり厳しい状況で、各社赤字の形で運営されているところでございますけれども、できる限りの努力をやっていこう、こういった決意も申し上げているわけです。
 そしてまた、この開示の方法についてもここにちゃんと「こういった内容で」と出ていますので、そういったこともきっちりやっていこう、こういうことで、先ほど法制化したらどうかという意見もありましたけれども、そういったことがあろうがなかろうが、きちっとやっていくという形で対応したいと今は考えているところでございます。
 見えないフローの問題については、先ほど来、いろいろなご意見がありましたけれども、ぜひその効果が上がっていくのかどうか、モニタリングだとかそういった工程を通して、今、やっている日本のリサイクルが世界で一番先行したシステムだと思いますので、その成果がきちっと上がっていくようになればと念じております。

○大塚委員 前に申し上げた私の意見も随分入れていただきまして、どうもありがとうございました。
 2点だけ申し上げておきます。一般的な話でございますけれども、先ほど岡嶋委員が最後におっしゃった話、私も大変同感するところがございまして、家電リサイクル法ができたとき、98年だったと思いますが、この仕組みが非常にかっちりした仕組みであったがために、実はなかなか対象が広がらないということが出てきてしまったところがあって、パソコンとか資源有効利用促進法の方でおやりになることになったりして、家電について、一般的な仕組みは今のところできていないわけでございます。
 それはそれで、個々の製品によっていろいろな特殊性がありますので、理由はあるところもございますけれども、すべての家電製品のリユース、リサイクルがうまくいくためにはどうするのが適当かという視点は、なくさずに保っていっていただけると大変ありがたいと思っております。費用回収の方式等々も、それとも関連する問題でございます。
 もう少し具体的な話として、先ほど来、出てきている17ページのチェック体制の問題ですけれども、廃掃法の管理票の問題は、もちろん皆さんご案内だと思いますけれども、あれは最後に最初に排出した人のところに返っていくところでチェックが終わるというのが最も大きなポイントでございまして、個人情報の問題もあると思いますけれども、実はこのリサイクル券の方は、残念ながらその最大のポイントが失われているということだと思いますので、ぜひチェック体制の強化という観点からは、今の点は一つのポイントであることは重要な点だと思います。
 ただ、廃棄物の管理票自体が、そういう体制をとっていてもなお十分ではなくて、最近、電子マニフェストの方に移行することを環境省さんの方でもおやりになっておられるように、それでもなおあらは残るんですけれども、それでも最初に排出した人のところに「ちゃんとリサイクルしましたよ」という情報がきっちりいくというのがマニフェストの最大のポイントなものですから、リサイクル券の場合、残念ながらそこが必ずしも十分に対応されていないのではないかということを意見として申し上げておきたいと思います。

○崎田委員 不法投棄対策に関しての地域の連携・協働を図るという今回の行政の皆さんの動きに応じて、メーカーの皆さんも費用負担を含めてお考えになるという新しい仕組みができまして、本当にこういうことをきちんとやっていくことで、消費者も排出しやすくなるのではないかと思っております。
 なお、今回、19ページのその文章のところなど、地域での具体的なものがかなり消してあって「別紙4参照」となっております。それでいいんですけれども、私は今後、実際に国全体の制度ではなく、それを運用する地域の仕組みをつくるときには、本当に地域の消費者あるいは小売店さん、そういう方も行政と一緒になって地域の中の仕組みを考えていくような、そういう連携・協働が起こっていった方がさまざまな地域で不法投棄に対応できるきちんとした仕掛けが定着できて、小売店さんも地域の核としてより人気が高まっていくような雰囲気が醸成できる可能性があるのではないかと私は思っておりますので、今回これが消えたことに対しては了解いたしますけれども、こういう精神は続けていただきたいと思っております。
 なお、今後の展開に関して、やはり費用負担などそもそものところを含めて、きちんと考えていきましょうということを「終わりに」にちゃんと書き込んでいただいて、ありがたいと思っております。多くの方のご意見とともに、私も、5年後ではなく定期的にフォローアップできるような流れの中で、この推進を多くの方と見守っていけるような形になれば嬉しいなと思っております。
 よろしくお願いいたします。

○細田座長 それでは、事務局サイドでお答えできることがあったら。コメントが大分多うございましたので、その扱いについては後でご説明させていただきます。

○リサイクル推進室長 まず環境省の側から、お答えできるところはお答えしたいと思います。基本的には経済産業省も同じ内容だと思いますが、後ほど経産省からもコメントいただければと思います。
 最初に、4ページのリユースの303万台について「(ただし、実際にリユースされたかどうかについては確認されていない)」となっているところを、括弧をとって本文としてきちっと表記すべきだという点については、座長ともご相談して、そのような趣旨になるように直したいと思います。
 2つ目に、何人かの委員から、この委員会での政策の方向性を示す報告書が出た後、どのように取り扱うのか、とりわけ料金の透明化とチェック体制の強化について、法律で対応するのかという点についてのコメントがあったところでございますが、これにつきましては、委員の先生方のご指摘も参考にしつつ、この審議会の報告書が取りまとめられた後、政府としまして法律で対応するのか、政省令その他で対応するのか検討の上、この報告書の内容がきちっと実現できるよう対応を行うよう考えております。
 3つ目に、とりわけ最近の家電量販店における引渡義務違反の事例を中心に、この審議会の審議が終わったら取り締まりチェックは一休みとならないようにというご指摘をいただいているところでございますが、これにつきましては、私どもとしても今後ともきちっと対応していきたいと考えているところでございます。
 4点目に、「終わりに」の中で5年たったところで検討することが適当であると書いてあることに関しまして、状況をきちっとチェックをし、必要な場合には5年より早く検討することも考えるべきだというご意見を何人かの委員からいただいております。
 23ページの下の方に「今後とも、様々な社会状況の変化を随時把握しながら、必要に応じ柔軟に対応を行っていくことが求められる」と書いてあるところでございまして、そのように対応していきたいと思いますし、また、今後、家電リサイクルに関する進捗状況について定期的に審議会を開催するなど、調査結果を報告する機会をきちっと設けていきたいと考えております。
 5点目でございますけれども、小売大手量販店を中心とした引渡義務違反の問題につきまして、チェック体制を強化することが書かれているわけでございますけれども、具体的に、17ページに書いてございますところの小売業者に、リユース品としての引渡し等の場合も含め、消費者から引き取ったすべての排出家電について、その引渡先やリユース取扱の基準などの記録・報告を求める仕組みとするという点につきましては、別紙にありますリユースとリサイクルを区別するガイドライン、環境省的に言えば、リユースに回すのが適当か、それとも廃棄物としてリサイクルに回すのが適当かという判断になろうかと思いますが、こういったガイドラインを検討するのと同時に、どのような場合にどのような報告を求めるかについて、本審議会が終わった後、中央環境審議会の中に委員会を設けて、そういったものを検討していくことを考えております。
 これにつきましては、メーカーによるリサイクル率を決める審議会とはまた別に、小売業者によるリサイクル、リユースに関する基準といいますか、考え方を整理する検討の場を設けたいと考えており、ここで先生方のご指摘も踏まえて、技術的な検討を行う予定にしているところでございます。
 6番目に、市長会の猪塚代理からご指摘がありました、文中における「廃家電」と「排出家電」という用語の使い方でございますが、基本的には「廃家電」というのは廃棄物として出てきた家電であり、「排出家電」というのは、廃棄物として出てきたものと有価物といいますか、リユースものとして出てきたものの両方を指す言葉で、基本的には「廃家電」と「排出家電」と別の意味を持っていると考えて書いているところでございますが、そこは必ずしも厳密に使っていないところがあるかもしれませんので、猪塚委員のご指摘も踏まえてもう一回チェックして、必要であれば、そこはきちっと使い分けるように修正したいと考えております。これについては、また座長ともご相談したいと思っております。
 7番目に、中島委員からご指摘のありましたHSコードの問題でございます。
 20ページの「貿易統計上の分類コードであるHSコードにおいて、家電4品目について新品とそれ以外の物について新たに区分を設ける」ということで、いわば雑品、スクラップについてどのように取り扱うかということでございますが、これについては現在、税関の方と、技術的にどのように分類を設けるかについては協議を行っているところでございます。大まかには、ここに書いてあるような形で新たなコードを設けられるのではないかといった状況にございますが、税関の実務との関係で、スクラップまでさらに細かい区分ができるかというと、もしかすると難しいかもしれませんので、その辺は、税関の実務との関係も踏まえて検討してまいりたいと考えております。
 最後に、崎田委員からご指摘がありました19ページの点でございますが、19ページの「さらに、」以降を削ったのは、この不法投棄対策に関して、地域単位での協力体制を構築するということを削ったという趣旨ではございませんで、単純に、上の方に「小売業者、メーカー、廃棄物処理業者、消費者等と一体となって」という言葉が入って、また別紙4というのが入ったものですから、単に表現上、重複するのではないかということで削除しただけでございまして、もちろん不法投棄対策に関する協力体制が地域ぐるみで行われるべきであるというのは当然のことでございます。地域の実情に応じて対応し、かつまた市町村が実際に活用しやすいものになるよう、具体的な仕組みは今後つくっていくことになろうかと思いますが、ご指摘のとおり、地域ぐるみでこういった対応が行われるよう、関係者の協力を求めていきたいと考えております。

○環境リサイクル室長 本日は多数のコメントをいただきまして、ありがとうございました。
 皆様方からちょうだいいたしましたコメントにつきまして、我々経産省、環境省、しっかりと受けとめまして、この報告書案について必要な見直しはやっていきますし、その他、今後これに基づいてやっていくべき施策につきましては、しっかりとやっていきたいと考えておるところでございます。
 特に、繰り返しございましたけれども、5年という区切りの中で、5年間何もしないのかということではなく、我々としては引き続き、このやられていることをしっかり監視するとともに、当然のことながら、最近、小売業者さんのところで不適切な取り扱いといった部分につきましては、今後とも厳しく監視、指導等していきたいと考えておるところでございます。
 その他、家電リサイクル券その他、さまざまコメントをちょうだいしたわけでございますけれども、そのあたりにつきまして当然しっかりやっていく必要がある一方、コストエフェクティブな対策も非常に重要であると考えております。最終的なコストというのは、最後には消費者のところに返っていくわけでございますので、そうしたことによって消費者が逆に「やっぱり出しづらいわ」といった制度にはならないようにしていきたいと考えておるところでございます。

○細田座長 まだ若干時間が残っておりますので、もう少し。

○中島(康)委員 大変中身の充実した報告書をありがとうございました。
 この審議会が始まるに当たって、メーカーとしては再商品化率も十分達成しているし、リサイクル技術も開発しているし、あるいはDFEも進めているということで、メーカーとしては十分役割を果たしてきたかなというスタンスで臨みましたけれども、審議会を通して、メーカーに対する期待の大きさとか、まだまだやることがあるよということをいろいろ聞かせていただく中で、改めてメーカーとしての役割を認識した次第でございます。
 この報告書に書かれているようなメーカーに対するいろいろな期待に対して、これから実務的にはやることがたくさんありますけれども、真摯に精いっぱい取り組んでいきたいと思っています。
 私自身もこの活動、この審議会の成果がいかにあらわれるか期待していますので、既に委員の方が述べられたように、ぜひ中間で、どうなのかなということが環境省あるいは経産省の方から報告されるとありがたいなと思っていますので、よろしくお願いします。

○細田座長 そのほか、よろしゅうございますでしょうか。
 ありがとうございました。
 いろいろ意見を出していただき、活発なご議論をしていただいて、まことに感謝申し上げております。本合同委員会の報告書案につきましては、基本的なところでは、おおむね皆様のご理解が得られたのではないかと考えております。つきましては、本日の案をベースに最終取りまとめを行うこととし、文言等の技術的な修正等は座長に一任とさせていただき、さらに報告書案をパブリック・コメントに付して、最後の取りまとめに向けた作業に入らせていただきたいと考えますが、いかがでございましょう。
 それでは、そのように進めさせていただきます。
 パブリック・コメント等の今後の進め方に関しましては、後ほど事務局の方からご説明いただきたいと思いますが、本合同会議においてこれだけの議論を尽くしていただきましたので、事務局におかれては報告書案に書かれた施策の具体化に取り組んでいかれることを強く期待しておりますので、環境省、そして経済産業省、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、事務局の方から何かございますでしょうか。

○細田座長 本日はご多忙のところ、長い時間にわたりご熱心にご議論いただき、ありがとうございました。
 ここで事務局より報告書案の今後の取り扱い及び審議会の今後の議論の進め方について、ご説明していただきたいと思います。

○リサイクル推進室長 本日はどうもありがとうございました。
 本日いただいたご意見につきましては、座長と相談させていただいた上で、報告書案の修正という形で反映し、その反映させた報告書案につきましては、準備が整い次第、環境省、経済産業省の両省においてパブリック・コメントに付すことといたします。
 パブリック・コメント終了後の取り扱いにつきましては、座長にご相談の上、事務局から審議会委員の方に後日、改めてご連絡させていただく予定でございます。
 これまで家電リサイクル制度の評価、検討につきご熱心にご議論いただき、まことにありがとうございました。最後に、環境省廃棄物・リサイクル対策部長の由田より一言ご挨拶を申し上げます。

○廃棄物・リサイクル対策部長 昨年6月に第1回の審議会を開催させていただきまして以来、数えてみますと16回ということでございます。大変な回数にわたりまして活発なご議論をいただきまして、本当にありがとうございました。
 おかげさまで、現在の家電リサイクル制度における課題と具体的な対策がかなりよく整理されたのではないかと思っております。この報告書案、本当にうまくつくっていただけたのではないかと思っております。
 これから一月ほどパブコメにかけさせていただきまして、報告書として取りまとめられることになるわけであります。環境省としましては、経済産業省とも連携いたしまして、今後、これらの状況を踏まえまして、個別具体的な対策を着実に実施してまいります所存であります。
 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところ審議会にご出席いただきましたことを改めて感謝申し上げまして、私からのご挨拶とさせていただきます。
 本当にありがとうございました。

○リサイクル推進室長 続きまして、経済産業省の岡田商務情報政策局長からご挨拶申し上げます。

○商務情報政策局長 経済産業省の岡田でございます。
 この合同会合では、昨年6月から約1年半にわたりまして家電リサイクル制度のあり方について熱心にご審議をいただきまして、まことにありがとうございました。
 この間、家電リサイクル施設や中古製品の取扱業者へのご視察なども含めまして、審議期間を延長して長期間にわたる議論をいただきまして、このたび課題解決の方向性を示した報告書が取りまとめられましたこと、改めて感謝申し上げます。
 現行の家電リサイクル制度は、回収台数や再商品化率が着実に増加しているなどの評価がありましたけれども、他方、リサイクル費用、収集・運搬、不法投棄などの多くの課題をご指摘いただきました。この合同会合では関係者の皆様の間で、崎田委員のおっしゃるように「共に創る」という考え方に立って、それぞれが協力して知恵を出し合うという形でご議論が進んだと思います。自治体代表の方々からは不法投棄について重要な問題提起をいただきました。関係者が協力して不法投棄対策に取り組むことについて議論を進めることができたと思います。小売業者の代表の方からは、消費者との直接の接点に立って、廃家電の収集・運搬の改善について貴重なご意見やご指摘を賜りました。製造業者代表の方からは、消費者や小売業者、自治体などに配慮したさまざまな協力を提案していただきました。消費者代表の方からは、消費者にとって使いやすい制度にしていくために大変貴重なご意見をいただいたと思います。そして有識者の委員の方々からは、専門知識や知見を生かした貴重なご提言を賜りました。
 委員の皆様の前向きで真摯なご議論に改めて感謝を申し上げます。
 この報告書案では、費用、料金の低減や不法投棄対策、収集・運搬の改善など幅広い視点から大切な施策がまとめられたと思います。これからパブリック・コメントに付されることになりますけれども、これからは、これを確実に実現していくことが私たちの役目だと思っております。この「確実に実現」の中には、現行のシステムをきちっと法律を守ってきちっと実施していくこと、そして、今回の提言に盛り込まれました内容を確実に実施していくことの両方が含まれていると思います。経済産業省としては、適正なリサイクルの促進のために環境省と連絡を密にしながら、低減の実現にできる限り努力してまいりたいと思います。
 そして、この報告書の中では、見えないフローや不法投棄の問題について引き続き情報の把握に努めるべきだとのご指摘がございます。この点についても引き続き手を緩めることなく、しっかりと対応してまいります。
 また、制度のあり方については不断の見直しをすることを心がけたいと思います。
 最後に、長い間、円滑に議事運営をしてくださいました細田座長に心から御礼を申し上げますとともに、関係者の皆様のご努力に対して感謝の気持ちを示しつつ、これからも引き続きご指導を賜りますようにお願い申し上げます。
 どうもありがとうございました。

○細田座長 それでは、これをもちまして合同会議を閉じさせていただきます。
 本日はどうもありがとうございました。

午後2時41分 閉会

―了―