1.日時
平成17年10月28日(金)10:10~12:15
2.場所
ホテルフロラシオン青山「はごろも」
3.出席者
- (合同部会長)
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熊谷 洋一
- (委員)
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安達 とう子
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石井 信夫 |
石原 收 |
市田 則孝 |
大井 玄 |
大澤 雅彦 |
大塚 直 |
栢原 英郎 |
川名 英子 |
栗田 亘 |
小塚 茂 |
齋藤 勝 |
桜井 泰憲 |
佐々木洋平 |
篠原 修 |
白幡洋三郎 |
瀬田 信哉 |
立花 直美 |
田部井淳子 |
中道 宏 |
服部 明世 |
浜本 奈鼓 |
速水 亨 |
原 重一 |
増井 光子 |
森戸 哲 |
森本 幸裕 |
山岸 哲 |
鷲谷 いづみ |
渡辺 修 |
和里田義雄 |
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(五十音順、敬称略) |
- (事務局)
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環境省自然環境局長、大臣官房審議官(自然環境担当)、自然環境計画課長、野生生物課長他
外務省、文部科学省、農林水産省、国土交通省
4.議事概要
事務局(環境省自然環境局)から、「新・生物多様性国家戦略の実施状況の点検結果(第3回)」について報告。
その後、地方公共団体の取組として、以下の団体がそれぞれの取組を報告。
- 滋賀県琵琶湖環境部自然環境保全課
生物多様性の保全に向けた滋賀県の主な取組について説明
- 神奈川県秦野市環境農政部
秦野市における里地里山の保全再生の取組について説明
委員からの主な質疑・意見は以下のとおり。
○点検方法について
- 生物多様性に関わる問題について、施策の取組の点検にとどまらず、取組に対する現場での成果や改善点がわかるように、可能なものについてはそれらを数値で表わすなどの整理ができるといい。また、施策の取組状況については、その進捗度合いの表示方法や課題に対する解決への示唆などを示していくべき。
- 各地域での取組状況や地方公共団体の活動については、出先機関を通じた把握も有効ではないか。
○生物多様性の危機に対する施策の方向性
◇第1の危機に対して
- 第1の危機に対する取組としてその実効性をもたすため、情報整備という点で生態系上重要な地域を特定すると同時に、それらの地域にかかわってくる開発行為の整理が重要。
- 点検整理に関して、第1の危機に対する対応として、保全の強化に加え、環境影響評価の取組事項も加えるべき。
- 国連及びIUCNの保護地域リストへの日本の保護区の登録やカテゴリー整理などを図るべき。
◇第3の危機について
- 外来生物法の制定・施行による新たな対策及び迅速な外来生物指定など、外来生物への着実な対応が図られている。さらに特定外来生物指定の検討の余地があるものも多数あるので、引き続き指定に向けた検討が必要。
- 水際での外来生物対策における実効性の確保や国内の動植物の地域外移動の問題に関する取組や施策の方向性について次回説明をいただきたい。
○環境教育・市民活動について
- 今の若者は自然や生態系に無関心である人が多く、生態系の中で人間は生かされていることを実感していない。情報共有型の教育ではなく、自然との体感共有的なコミュニケーションを与えることが必要。文部科学省には、その点に力を入れて頂きたい。
- 比較的年配の方のNPO活動は継続的であるが、学生レベルのNPOは、活動数は多いものの、活動が深まることが少ない。その辺りをうまくコーディネートすることが重要。学生中心のNPOと比較的高齢者が中心のNPOに対する扱い方を分けてうまくリードしていくと効果が出るのではないかと考える。
○環境調査データについて
- 環境情報のGISデータの重ね合わせについては、貴重な情報を得ることができるが、取得されたデータは、その調査手法や調査努力に依存するので、単純なデータの重ね合わせやその比較は科学的な意味を損ねるおそれもあることに注意を払う必要がある。今後の連携の方向性としては、調査データを比較する部分での可能な範囲での標準化や気象状況などのデータとの連携も期待。
○その他
- 環境省と文化庁が希少生物保護で連携をとっていることは結構なこと。軍事施設関連など特殊な事情を抱えている地域の保全活動の推進するためには、環境省や文化庁からも防衛庁に連携を働きかけるべきではないか。