化審法 / 化学物質審査規制法
「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」の略称で、昭48.10.16 法律第117 号で公布された。(改正:昭50法68、昭58法57、昭61法44、平成2法33、平成5法89、 平成11法151) [目的](第一条) この法律は、難分解性の性状を有し、かつ、人の健康を損なうおそれがある化学 物質による環境の汚染を防止するため、新規の化学物質の製造又は輸入に際し事 前にその化学物質が難分解性等の性状を有するかどうかを審査する制度を設ける とともに、その有する性状等に応じ、化学物質の製造、輸入、使用等について必 要な規制を行うことを目的とする。 化審法では「第一種特定化学物質」「第二種特定化学物質」「指定化学物質」が定め られています。 →平成16年4月から「第一種特定化学物質」「第二種特定化学物質」「第一種監視化 学物質」「第二種監視化学物質」「第三種監視化学物質」になりました。) 第一種特定化学物質 .... 難分解性で蓄積性が高く、継続的摂取で健康や生態系に影響 のおそれがある化学物質と定義され、PCBs(ポリ塩化ビフェニル)、PCNs(ポリ塩 化ナフタレン)、HCB(ヘキサクロロベンゼン)、アルドリン,ディルドリン、エンド リン、DDT、クロルデン類、TBTO(ビス(トリブチルスズ)=オキシド)、フェニレン ジアミン類、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、トキサフェン、マイレックスの 13物質が指定されており、原則的に製造・輸入が禁止されている。 環境省の化審法サイトに対象物質一覧があります。 第二種特定化学物質 .... 難分解性かつ継続的摂取で健康や生態系への影響のおそれがあ り、広域の環境中に残留すると健康や生態系に被害が生ずるおそれがある化学物質と 定義され、23物質が指定されている。製造・輸入数量の予定・実績の届出、環境汚 染防止のための技術指針の遵守等が定められている。四塩化炭素,テトラクロロエチ レン,トリクロロエチレン,TPT(トリフェニルスズ化合物7種),TBT(トリブチルスズ化 合物13種)。 第一種と同じく、環境省の化審法サイトに対象物質一覧 があります。 第一種監視化学物質 .... 難分解性で蓄積性が高いが、継続的摂取で健康や生態系に影響が あるかどうか不明の化学物質と定義され、酸化水銀、シクロドデカン、塩素化パラフィ ン等22物質が指定されている。 環境省の化審法サイトに、一覧表のPDFがあります。 第二種監視化学物質 .... 従来の指定化学物質に相当し、難分解性かつ継続的摂取で健康や 生態系への影響が疑われる化学物質。製造・輸入数量の実績の届出が義務づけられてい る。2005.3.2現在で842種類が指定されている。 上環境省の化審法サイトに、一覧表のPDFがあります。 第三種監視化学物質 ... 難分解性で生態系への影響のおそれがある化学物質。製造・輸入数 量の実績の届出が義務づけられている。指定は2005.3.23現在、行われていない。