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大臣記者会見・談話等

長浜大臣記者会見録(平成24年11月27日(火)10:57〜11:16 於:環境省22階第1会議室)


1.発言要旨

 閣議前に地球温暖化問題に関する閣僚委員会が開催をされ、昨日からカタール・ドーハで開幕しました気候変動枠組条約第18回締約国会議に関する我が国の対応ぶりについて議論をしたところでございます。閣僚委員会では、私から、我が国としては、全ての国が参加する公平かつ実効性のある国際枠組み、これを構築するとの最終目標を目指して、国際交渉に臨むこと。特に、COP18においては、2020年以降の新しい法的枠組みに関する2015年までの合意に向けて、交渉の基礎的なアレンジメントを整えたとの明確なメッセージを世界に示すことを目指すこと。我が国が目指している2国間オフセット・クレジット制度について各国の理解を広めること。我が国が京都議定書の目標達成に向けて引き続き最大限取り組んでいくことを改めて明確にすること。こういう我が国の考えを示して、了承をされたところでございます。総理大臣からはこうした方針に従い交渉に臨むよう御指示をいただきました。また、2012年までの3年間に150億ドルの途上国支援を行うとの約束を174億ドル、既に実施されたことにより達成されているということに触れつつ、厳しい経済環境の中でも我が国が国際的な貢献をしっかり進めて行くことが重要である、こういう御発言があったところでございます。COP18へは、12月3日に出発をいたしまして、閣僚級会合に出席をして、当該方針を踏まえて、交渉の進展に全力を尽くしてまいる所存でございます。
 発電所の環境アセスメントの迅速化についてでございますが、環境省と経済産業省で2ヶ月にわたってヒアリングや意見交換を行ってまいりましたが、今般、取りまとまった事項を中間報告として公表をいたしているところでございます。詳細については、事務方から説明いたしますが、環境アセスメント手続において、国の審査期間の短縮、それから新設工事に先行して行われる既存設備の撤去工事を対象外とすること、事業者が活用することによって調査期間の短縮が図られる環境情報の事前収集・整備の方針等について、結論が得られたところでございます。事業者による環境配慮、地域の方々からの意見聴取など、環境アセスメント手続の質は維持しつつ、運用上の取組によって、通常3年ほど要していた手続を、環境負荷の低減が図られる火力発電所リプレースについては最大1年強まで、風力・地熱発電所については1年半程度までに短縮することを目指すものでございます。その他の残された課題については、引き続き検討して、年内を目途に結論を得るよう事務方に指示をしているところでございます。

2.質疑応答

(問)毎日新聞の比嘉と申します。よろしくお願いします。COP関連で2点お伺いします。まず国際公約の扱いについてお伺いしたいのですけれども、90年比で25%削減するという国際公約について慎重に検討するということで、維持する方向で臨むことになりますけれども、各国からその削減目標について、各国と議論になった場合、日本としてどう対応するかということが一つと、あともう1点は、COPの初日で環境保護団体から化石賞が贈られることになりましたけれども、その受けとめについてお願いします。
(答)25%の削減目標の件は、従前より御質問をいただいている部分でもありますが、基本的には9月に策定をしました革新的エネルギー・環境戦略において、年末までに2013年以降の地球温暖化対策の計画を策定をすることとなっているわけでございます。我が国が国連に提出をしている、前提条件付の25%削減目標というのが議論に出るかもしれませんけれども、今申し上げた、我が国での計画の策定期限と今回の会議が開催されているこの日程の関係、また、この計画の検討と併せて、国際交渉に与える影響等にも留意をしつつ、慎重に検討していくという状況を説明をしていくということになっていくのだと思います。これは従来から説明をしているところでございます。化石賞の関係でありますが、この第二約束期間に入らないという状況の中で、日本国のみならず当該諸国に出されたようでありますが、基本的に、いつも申し上げているように、京都議定書については現実には、締約国の排出量を合計をして世界全体の4分の1以下であるという、こういう状況を国民の皆様方にも、あるいは会議に参加をされている環境保護団体の方にも、当然、置かれている状況がお解りになっているとおりだと思います。京都議定書を作った頃の97年の頃は、少なくとも6割を超える国々の中において、地球温暖化の問題にどう対処していくかという問題を議論をしていたわけでありますから、今、申し上げたような形での25%、締約国で25%、それから現実的に第二約束期間には入らないという国々を除くと十数%という状況の中で、果たしてこれが国際的な約束になり得るのかどうかということも、残念ながら、正面から議論をしていかなければならないと思っております。カンクン合意に基づいて基本的には目標や行動を掲げている国の排出量は8割を超えているという、こういう状況の中でのカンクン合意に基づいた議論を生産的に進めていくということが大事ではないかというふうに思います。前回だったか、前々回だったか、この会見でも、日本がリーダーシップを取れますかという御質問がありましたが、基本的に共通の目標に向かってすべての国々が差異があるという状況を認識しつつ、すべての国が参加をすると、公平性という概念を大切にすると、こういう原点に戻って今、私達はカンクン合意に基づいた行動をしていくことが重要だというふうに思っておりますので、第二約束期間に入らないということをもって化石賞ということであるならば、私はもう少し生産性のある、あるいは世界の各国が参加できる、前回も申し上げましたが、行動の原点に立ち返った議論を進めていくという問題提起でリーダーシップを発揮できると思っております。

(問)共同通信の樋口と申します。COP18関連で引き続きお願いします。資金援助の話で、既に150億ドルを超えて174億ドルでしょうか、使ったということですけれども、まず、この174億ドルというのは、温暖化だけに特化したものなのか、それともODAその他含め、他の目的と併せて支出している部分があるのか、その辺を教えていただきたい。
(事務方)これにつきましては、例えば途上国の排出削減でありますとか、更には気候変動の影響への適応策というのでしょうか、そういった脆弱な国々に対する支援というものにつきまして、官民合わせて174億ドルという拠出を本年10月末現在まで実施しているということでございます。
(問)すべて温暖化対策のみということですか。要するに途上国の中から開発とかですね、そういうことと絡んでいる支出はないという。
(事務方)細かなことをどういうふうに見ていくかという話があると思いますが、排出削減と適応策。要するに緩和策と適応策ということにつきまして、そういった支援を行っているということでございます。

(問)13年以降の途上国の資金援助をどうするかということが大きな議題になっていますけれども、今回は日本としては追加の資金援助の表明はないということでよろしいのでしょうか。
(答)具体的な、例えば金額がどうこうというよりも、おっしゃられるとおり、13年以降どうしていくかという中においての資金の問題がどういう議論をされるのか。されたことに関しては対応していこうというふうに思っております。

(問)もう1点なのですけれども、先ほどのお話の中で25%目標を今回はそのままいくというお話の中で、年末に決める温暖化の計画の検討と併せ、国際交渉に与える影響を検討しつつ、各国に対して説明していくということなのですけれども、国際交渉に与える影響というのは、ここで例えば日本が25%から大きく引き下げるようなことになってしまうと、交渉全体に悪い影響を及ぼし兼ねないという、そういう配慮があるということでよろしいのでしょうか。
(答)例えば25%を引き下げますと、それではいくつですかと言われた時に、その数字が出ないような状況の中においては、やはり責任ある行動とは言えませんので、その問題を詰めるためには、今申し上げた13年以降の計画を作らなければならないので、できないということでございます。

(問)ブルームバーグニュースの渡辺ですが、そうしますと確認ですが2020年までに25%という公約はそのままでいくけれども、年末に温暖化の計画を作るまではそれだけれども、これ自体が変わるという可能性はもちろんあるということですよね。それで、既に9月に出ている革新的エネルギー・環境戦略の中で、これでもう5%から9%しか削減できないという数字、2020年ですが、出しているということは、もうできないと既に言ってしまっているのに、まだ2020年までに25%ですという公約はそのままですと言い続けることに、あまり意味がないような気がするのですが、その辺はどう考えますか。
(答)言い続けるというよりは、私よりも前の大臣の時においても国会答弁等の中においても、なかなか25%の達成は厳しい状況になってきたというコメントももう出していますが、おっしゃられたとおり5%から9%、これに森林吸収源とかCDM等々を足し合わせていくつになるのか。こういった問題等々も含めて、先ほどの質問でもお答えしたように新たなる数字の提言が、いわゆる国際機関への登録という意味での数字が、まだ今、正に2013年以降の計画の中で作っている最中でありますので、新しい数字を表明できないということであって、25%を維持しますよと言い続けるという意味ではありません。

(問)ダウ・ジョーンズの岩田ですけれども、さっき冒頭でおっしゃったCOP18の関係の中で、二国間クレジットについての各国の理解を深めたいとおっしゃっていましたけど、今は各国の理解は、だいたいどのくらいのところにあるのでしょうか。
(答)どのくらいというのは、例えばインドとかインドネシアとかこういった国々と二国間クレジットで話し合いが進んでいるという部分もありますし、二国間クレジットの持つ意味というのも、これも前回の会見のときにも申し上げましたけれども、本当に地球から温暖化ガスを減らしていくためにどういうことが効果的なのかという状況の中で、発展途上国に対する、先ほどの御質問ではありませんが、お金、資金援助以外の中において、とても有効な手段は技術協力の部分にあるのだと思っております。今、削減義務を負ってない発展途上国が、共通だけれども差異ある責任を共有しながら、公平性を担保していく中において、一方的に排出削減を押しつけるというよりは、技術を協力することによって、日本の技術が、仮にA国、B国、C国の地球に対するCO2の負荷を減らすことができれば、立派に気候変動枠組条約の中における先進国としての役割を果たし得ると思いますので、そういう意味においては、二国間オフセット・クレジットの果たす役割というのは、ひょっとしたら、まだ理解をされていない、それはいったい何なのとおっしゃっている国々に対しては説明責任を日本国は負っているのではないかなと思っております。理解をされている発展途上国もあると思いますし、ひょっとしたら、アメリカの場合は発展途上国ではありませんが、アメリカ、中国だけで40%を超える排出量の割合を占める、もう一つの国といったらアメリカ以外といったら中国しかないわけですが、そういった国々に対しても私自身からすれば、日本が協力できる範囲というのは随分あると思いますし、そういう意味においては、是非、すべての国が参加できるような形での20年以降の国際的な約束を、なんとしても15年までに枠組みを成立させるという意味においての13年、14年、15年のこの3年間は非常に大きな意味があると思っております。

(問)二国間クレジットなのですけれども、一つは、そこで発生するクレジットの扱いというのがどうなるのかわからないと、なかなか踏み切れない国なり、企業なりもあると思うのですが、そこで発生するクレジットの扱いをどういうふうにしていきたいのかということと、それから、インドネシアとベトナムとは元々年末に調印する予定だったと思うのですが、それは予定どおりにいくのでしょうか。
(答)そういう認識です。
(問)で、クレジットは。
(答)クレジットは国際的にご承知のとおり、CDMを補完する二国間オフセット・クレジットの意味合いが国際機関でどうやって認識されていくかということ自身が、正にこの会議の中でも議論されていく部分があるのではないかというふうに思います。
ダイレクトに言えば、二国間オフセット・クレジットは、京都メカニズムの中にはないわけですから、こういった状況が全ての国が参加するスキームの中において、大変有効ではないかということを申し上げているわけです。
 私は出発をしますが、既に出発されている記者の皆さんもいらっしゃるでしょうし、これから出発される方もいらっしゃると思いますが、現地でもお会いを出来る方とは現地でまた取材に応じていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 

(以上)

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