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環境省大臣記者会見・談話等>政務三役会議後記者ブリーフ要旨

大臣記者会見・談話等

政務二役会議及び環境省緊急対策本部会議後記者ブリーフ会見録(平成23年3月25日(金))


1.発言要旨

(政務官)お疲れ様でございます。今日は副大臣の閣議後記者会見をやっていただきましたけれども、今日は二役会議も、その後、午後になってから行い、また、環境省の方の緊急災害対策本部会議、第16回目、5時から行ったところでございます。環境省の方の災害対策本部の会議のペーパーは、お手元にお配りさせていただいているとおりでございますが、まず冒頭、副大臣から御発言をいただきたいと思います。
(副大臣)私の方から、ちょっと御報告であります。明日26日から27日、土曜日、日曜日でありますが、東北地方太平洋沖地震の被災地における災害廃棄物の最新の処理状況や、住民の避難状況を把握するため、樋高政務官を岩手県に派遣することといたしました。現地では、環境省現地対策本部の職員とともに、被害の大きな沿岸域や、災害廃棄物の集積場などを調査するとともに、避難所での生活を余儀なくされている被災者の方々とお会いし、様々な御要望をお伺いすることとしております。被災された方々の生活を一刻も早く改善するため、引き続き全力を尽くしてまいりたいと思います。
 以上でございます。
(政務官)ありがとうございます。
 あと私の方からは、お手元に写真集みたいなのがいってますか。これは昨日、岩手県釜石市並びに大槌町、三陸海岸のところでありますけれども、急遽、視察に行ってまいりました。私が被災地に入ったのは2回目でございましたけれども、今回は、災害廃棄物の処理をするという、これは、頭に円滑化に関する検討会議などと書いていますけれども、別に正式な名前という訳ではないわけですが、私が視察をするに当たって、やはり、災害廃棄物の処理を進めるに当たっては、環境省だけではなくて政府一丸となって取り組もうと、一体となって取り組むということで、ほかの役所の幹部の皆様方に御参加をいただきました。内閣府、警察庁、厚労省、農水省、国交省、環境省、6府省庁の皆様方と共に視察に行ってきたところでございます。現地におきましては、大槌町の副町長さんと面会をいたしまして、現状をお教えをいただいたというところでございます。プレスの皆さんにも、ちょっと急に決まった話だったものですから、急な御報告で申し訳なかったですけれども、現地・大槌町の避難所にも、メディアの方、お越しをいただいて、そこで発言をしたことも、この5ページのところ、これは昨日、近藤副大臣が夕刻、記者会見をしたことと同じことでございますけれども、いわゆる今回の災害というのは、地震だけではなくて津波も加わり、大変甚大な被害があるということで、阪神淡路大震災を超えた甚大な被害であることを鑑み、阪神淡路大震災を超える措置を検討中であるということを現地で発言をさせていただいたところでございます。
 私自身も、岩手に住んでいた時に大槌町をずっと回っていた時があったので、町並みが一変したので、ものすごい私自身はショックを受けて帰ってきたところでありますけれども。例えばこの写真、最後のページの一番下の写真は、広場みたいになってますけれども、これ全部家があったところ、そこにあったわけでございまして。だから平らなところは、全部家があったところであって、だいたいこの地域は、2階部分まで水がきたということで、水も丸々一日か二日か、水が引かなかったところもあったということなので、未だに水が残っている。
 私自身の所見といたしましては、早く地域の生活を取り戻すということのために、がれきの処理を一刻も早くやらなくてはいけないという思いを新たにさせていただいたというところでございます。
 私どもの方からは以上でございます。

2.質疑応答

(問)明日、明後日の樋高政務官の出張なのですけれども、何町とか、何市とか、そういうのは決まっているのですか。
(政務官)明日の、今、予定を組んでいる最中、調整中の部分も若干あるので。もし、一緒に行きますか。
(事務方)現地で是非。
(政務官)三陸、海の方ですね、行きたいなと思っています。私自身は、今、岩手県に行きたいなと。そして知事さんと面会したいと。昨日、会えなかったものですから。時間的にとても無理だったので。
 宮城の知事さんには、要望を、もう1週間前に承っておりますけれども。岩手県の知事さんとお会いをして、要望を直接承りたいなということと同時に、今のところは、まだ最終確定ではないのですけれども、岩手県の南部の海沿いのところ、大船渡あるいは越前高田辺りに行きたいなというところです。
(問)3回目になるのですか。
(政務官)3回目です。被災地に入りましたのは、ちょうど前回は日曜日、20日でございますけれども、20、21で宮城県に入りました。そして昨日、24日木曜日に岩手の釜石及び大槌。そして、明日、あさって、1泊でまいりますけれども、3回目、今度は岩手県の一番南の方。陸前高田という、水が2キロ、海から入り込んできたところでありますけれども、そこらも見て、あるいは避難所にもまいりたいと思っておりますし、地域の首長さん、市長さんにも、懇談をしたいなというふうに思っております。
(事務方)日程固まりましたら、またお知らせを貼り出しさせていただきます。

(問)この写真にある船というのは、使えるのでしょうかね。
(政務官)プロの人に聞かないと分からないのですけれども、まずこれ見てびっくりしませんか。これ、海にあったやつが、ここに上がってきているのですよね。多分これって、ものすごい重たくて、多分、重機でできるのかな。多分、とりあえず、これが倒れて2次災害にならない限り、ちょっとしばらく置いておくのかなという感じですよね。分からないですけれど。これは公安なので、国交省なのかもしれませんし、あるいは地元の市なり、あるいは県なり、どうするかということを考えているでしょうが、まだ、そこまでまだまだとても。まずは生活の基礎的インフラ、道路を確保するかとか、また、行方不明の方々の捜索。自衛隊の方も一所懸命やってらっしゃいましたね、現場で。

(問)災害廃棄物に対する法的な関連での指針が、今日出されましたけれども、樋高政務官が現地を視察されて、その指針に基づいて行えば、それなりに支障なく対策は進むでしょうか。
(政務官)私、委員会に入ってましたので、ちょっと詳細はまだまだ伺っていないのですけれども、それらをよく見て、ちょっと精査してみたいなと思います。
 私の問題意識は、法的なことももちろん、一丁目一番地は法律、法治国家ですから、法律にのっとってやるということでありますけれども。一方で、実を挙げる。私はもう2回見た、そして明日3回目見てきますけれども、現実に早くがれきを撤去しないことには、生活は取り戻せないと、生活の回復はならないというふうに思っておりますので。では、実務上の指針というのをこれから温めていくべきなのではないかな、というふうに思いますけれども。
(問)法的な問題はとりあえずクリアできたのですけれど、次、早い撤去のためには、何が一番課題だというふうに感じてますか。
(政務官)もちろん、環境省のプロの方がいろいろ考えていただいて、もう既に取り組んでやっていただいてますけれども、私が、今まで宮城の、例えば名取市の閖上地区、一面本当に、今まで家があったところがゼロ、真っ平らになって、がれきがずっと、もう見渡す限り360度みたいなところや、あるいは今回見させていただいて、一番、車の中から見ていて危険だなと思ったのは、ガスが、こちらは都市ガスですけれども、向こうの、三陸の沿岸域って大体プロパンガスで生活してらっしゃるみたいなのですね。プロパンガスって、普段は開けてますでしょ。開けて、当然、コンロに火を出しますでしょ。で、多分そのまま。余裕があれば閉めてから避難なさったりするのでしょうけれど。あるいは地域の人が、消防団の方々が閉めて回ったという話もちょっと耳にしましたけれども。もし開いていて、プロパンガスが斜めになっているのですよね、あるいは転がっていて、ゴムでつながっているのですが、あれが壊れたりしたら、そのままプロパンガスが、そのままそこら辺に充満して、もし火が引火したらどうするのかなと。そういう危険物、災害廃棄物を処理するに当たって、危険物に対しての、などをきちんと、実務をするに当たっては、やはり国の方から、こういうことは気をつけてくださいということを発出をしていかなければ危ないのかなというのは、私、思ったのですね。
 あるいは自動車なども、ガソリンが入っているのですね。ガソリンが。しかも、波でさらわれて車がひっくり返ったり、電柱に横たわっていたり、家の3階に車が突っ込んでいたり、あるいは家の1階に突っ込んでいて、車にガソリンが入っていて、2階にまだ生活をしている方もちょっと。あるいは、いろいろな位牌とかアルバムとかを取りに行ったりしている方もいて、本当に危険だなと私思いますけれども。まず、安全を担保するためにまず、廃棄物を処理するに当たって危険なことを実務上、そういうことをまずお伝えしなくちゃいけないのかなと、一例で申しますと、私は思わさせてもらいました。

(問)そういう危険物とかは、恐らく市町村の防災計画とかそういうのがあるとは思うのですけれども、それは、消防であるとか警察であるとかが機能していての話かなと思うのですけれども。どうでしょう、ちょっと行かれた感じで、こんな、なくなってしまったような町で、消防とか警察とか、どういうふうな活動になっているのでしょうか。
(政務官)私が短時間でありましたけれども、聞いた中では、国会の委員会でも、答弁でも申し上げておりますけれども、地方行政の機能が麻痺あるいは著しく低下をしているというところに該当するなと、私は思いました。要するに、事実上もう、役場がそもそも持っていかれてしまっていますので。住民票がそもそもちゃんと取り出せているのかどうか分からないですけれど。何かそういう消防団の連絡先とか、何かあるか、ちょっとそういうのでもないような、私は感覚を受けましたけれども。

(問)あと今日は、法的な課題についての法務省の見解といいますか、検討会議の指針が出され、通知されたのですけども、お金の部分とか、それも間もなくかと思うのですが、ただ、町が無くなっているところだと、市町村単位でやるじゃないですか。これについては、マニュアル指示ということになるのでしょうかね、つまり隣の町が手伝ってあげるとかそういうふうな、あるいは県が代わってやるとかそういうふうな。
(政務官)法律に基づくと、本当に御存知のとおり、ゴミというのは、市町村がやるのですけれども、おっしゃっているのは、そういうふうに、残念ながら機能していない状況に、残念ながら陥ってしまっているということについては、やはり、実態としては県のほうでお手伝いをいただくなど、いろいろ検討をしていかなくちゃいけないんじゃないかなと、私は思いますけれども、それらも含めて、正しく実務、法律上の指針が出されたとしても、実務上、こういう場合はこうしてくださいというような指針があることが望ましいのではないかなと私は思います。
(問)マニュアルに落とし込むような形になるのですか、それとも、もう少し行政上で検討が必要なのか、その辺はまだ検討中。
(政務官)そこら辺は廃棄物だけじゃなくて、他の部分でもそうだと思うんですよね。ただ、少なくとも環境省としては、いろいろな、それぞれの地域においての機能はどうなのかということなど、今、一所懸命現状把握をしていると。そもそも大槌町は携帯が通じないんですよね、着きましたということを皆さんにお知らせすらできないんですよ、基地局かなんかがやられているし、電気が通らなくて。とにかく、是非、ペンの力で、地域の皆さんがいかに困っていらっしゃるかを、世間に発信していただけたら私はありがたいと思います。
(問)今の、実を挙げる指針というのが、この現地のブリーフで答えられた、災害廃棄物処理の基本方針というふうに受け止めていいですか。
(政務官)瓦礫撤去の時期について記者から問われ、災害廃棄物処理の基本方針を早急に策定し、ということですね。要するに、国の方で早くまとめられるように努力中でございます、あと財政的なことも努力中でございます、今の段階でなにか申し上げることには、すみませんが、なっておりません。
(問)これは環境省が中心となって作っているということですか。
(政務官)今はもう環境省のみならず、視察団の皆さんと、連携をとりながらやらさせていただいていると。
(問)大変細かい話なのですけれど、東北に限らず、千葉県の旭市などでも倒壊家屋がたくさんあるというのですが、その千葉県のほうで、例えば産業廃棄物の協会と話合いとかがされていて、例えば、倒壊した家屋の瓦など、これがやはり、災害廃棄物か一般廃棄物かになりますが、産業廃棄物の民間の安定型の最終処分業者が、受け入れても良いという協力の態度を示しているのですが、その時に、いわゆる産業廃棄物と同一性状の一般廃棄物であれば、それを受け入れても良いという特例措置がありますが、それが適用されるのかどうかが、大変不安だという意見がありますが、これについては。
(事務方)現場でですね、どういう性状かというのは、基本的には県がやはりチェックした上で、安心感を持ってやっていただく必要があると思いますので、もし、そういう要請があれば、改めて県の方にも確認をしてみますけれども、しっかり千葉県が対応してくれると思います。
(問)県が現場で対応を確認するということになるんですね。
(事務方)はい。
(政務官)あと、別件ですけれど、ホームページにアップしてあります、この間、聞かれたので、いわゆる協力要請を各種団体にさせていただいた、レスポンス結果というものがあるんですね。見ていただければありがたいと思います。大変なみなさんの御支援いただいてですね、ホームページに出ています。小さい紙で一番後ろにですね、人員1200人以上、パッカー車300台以上、バキュームカー70台以上、ダンプ車80台以上、ホームページを見ていただければ、具体的なことを情報発信しておりますので、そちらのほうも是非、御覧いただければありがたいと思います。
(問)自治体から出ている国庫補助率10分の10の話なんかも、基本方針の一角としていっている財政支援の方針の中で示す、10分の10になるかは分かりませんけれども、それを示す形になるのですか。
(政務官)ありがとうございます。財政措置は別なのかなと思ってまして。私も今日、午前中の参議院の環境委員会で申し上げたのですけども、第一ステップ法的な指針ですよと、第二ステップは実務上の指針ですねと、第三ステップは財務的な指針ですねと。で、第一ステップのところまで先ずきましたね、そして実務的なのはこれからですね、財政的なところはまだこれからですねということでありますけども。従って、第二ステップと第三ステップ、つまり、実務上の話と財政上はまた別個ということです。県の側に立ってみれば、まず法解釈はどうするのかということを一番最初に聞くんですね、この法律はこう書いてますけど、こうしていいんですかねっていうことを尋ねてくるものですから。その次に法律の解釈は分かったけど、実際の実務として具体的に、さきほど申し上げましたとおりに、留意事項はなんですかねと、実際に行う時に、危険物を気をつけてください。プロパンガスが転がってますので気をつけてくださいということをいっていく。あと、それに対する三段階目で、やはり金銭のことですよね。昨日もこちらで副大臣も申し上げているとおり、阪神淡路大震災を上回る措置を検討させていただいているということです。

(問)アスベストの大気濃度の調査に関する通知は今日付で出すのですか。
(事務方)今日出せるのか、少し調整するところがありますので、いずれにしても近々に出します。また、出した時には当然、情報提供をさせていただきます。
(問)ダイオキシンについては、なにか対応はされてますか。
(事務方)災害廃棄物の野焼きというのは、法律的にはできることになっているのですけれども。阪神淡路の時に、結構野焼きをして、ダイオキシンが問題になったケースも結構あったようでございますので、やむを得ずやるということは、これはしょうがないのですけれども、非常に慎重にやっていただこうと。併せて、我々も新たな問題というのは、それなりにやっていく必要があるなと思っておりまして。大気課は準備されておるのでしょうか、ダイオキシンについてもコメントがあればしてください。
(事務方)ダイオキシンに関しては、今回モニタリングの方を、補正で対応していこうという動きで、今、内部で検討中です。
(事務方)準備を、今、進めているということですね。
(問)仮置き場と、それから最終的な処分場、あるいは中間処理の確保というか、その辺は、今、どのような状況になっていますでしょうか。
(事務方)仮置き場は、今、ようやくそれぞれの自治体で、場所を決めて動き始めたところですね。今回の法律的な指針も、お示しできましたので、とりあえず、目の前のゴミを仮置き場に移すという作業は、随分進むんじゃないかと思います。御存知のように、一旦、仮置き場に置いたものを、それなりの期間かけて、しっかり焼却処理するなり、リサイクルをするなりしていくわけでございますので、ようやくその第一歩が進み始めたということだろうと思ってます。
(問)その仮置き場とかの設置に関わる費用も、災害廃棄物の、今、財政支援しようとしているじゃないですか、この対象にはなるのでしょうか。
(事務方)借り上げていただく場合については、借り上げ賃について補助対象となります。
(問)例えば、有害物が染み出さないような、加工とかもあるのかなと思うのですが。
(事務方)大きな意味で処理に必要な費用というふうに認められるんじゃないかと思います。
(問)最終処分の方で、阪神淡路の時はね、大阪湾フェニックスがあって、受け入れる先があったと、今度は無いわけですよね、その辺は。
(事務方)最終処分場というのは非常に悩ましくてですね、港湾とも当然、政府連携の中で、樋高政務官ヘッドの体制を、今、作りつつあるわけですけれども、大きな課題になってくると思います。あと、陸上部分についても、瓦礫の処理を始めますと、予定していた期間の受け入れができないと、非常に短期間で満杯になってしまうと、少し長い目で見て、処分場の確保というのは大きな課題じゃないかと思っております。

(以上)

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