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ノーモア・ミナマタ熊本訴訟の和解成立に関する環境大臣談話(平成23年3月25日)

 本日、熊本地方裁判所において、いわゆるノーモア・ミナマタ熊本訴訟原告との間で、和解が成立いたしました。
 ここに至るまでの各関係者の御努力及び御決断に、心から敬意を表します。熊本県のほか、鹿児島県、水俣市をはじめとする関係各方面の皆様方に御助力を賜ったことにも厚く御礼申し上げます。

 水俣病問題について、平成16年のいわゆる関西訴訟最高裁判決後、最初に訴訟を提起され、最も大きな原告団であった原告との間で、今回和解が成立したことは、水俣病問題の解決に向けた大きな前進であると考えております。また、提訴から5年以上にわたる、原告の方々の御苦労に対して、改めて敬意を表します。

 さらに、来週月曜日の大阪地方裁判所の期日で和解が成立すれば、熊本・大阪・新潟・東京の4つの裁判所で提起されたノーモア・ミナマタ訴訟の原告全体、約3,000人余りという多くの方々との間で和解が成立することになり、50年以上にわたる水俣病問題への取組みにおける、大きな節目になると考えております。

 昨年の5月に、鳩山前総理が述べたとおり、かつて公害防止の責任を十分に果たすことができず、水俣病の被害拡大を防止できなかった責任を認め、この機会に重ねて衷心よりお詫び申し上げます。今後は、関係地方公共団体の御協力を仰ぎつつ、今回の和解に基づく支給や、地域の振興や福祉の充実、もやい直し等に努めてまいります。同時に、特措法の救済措置についても、引き続き、周知徹底を図り、あたう限りすべての被害者の救済に向けて、全力を尽くしたいと考えています。