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環境省大臣記者会見・談話等>副大臣・大臣政務官記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

近藤副大臣・樋高大臣政務官記者会見録(平成23年7月21日(木))

1.発言要旨

(政務官)いつもありがとうございます。まず冒頭、副大臣から御発言が2点ございます。
(副大臣)私の方から2点御報告をさせていただきます。
 まず1点目は、22日、明日ですけれども、南川事務次官の、福島第一原子力発電所避難区域における調査のことであります。御承知だと思いますが、環境省としては、第一原子力発電所20キロメートル圏内、避難区域の災害廃棄物処理の検討のためということで、第2次補正予算案に放射性物質濃度調査等を計上しているわけであります。補正予算成立後、なるべく早く調査を実施することとしておりまして、その調査を前に、江田大臣の指示を受けて、明日、南川事務次官を筆頭に職員数名を派遣して、事前の調査を実施するということであります。明日10時半、JRいわき駅を出て、被災地調査を2カ所ほどして、17時半、JR福島駅に着という予定であります。また詳細はお問い合わせいただければと思いますが、そういうことであります。それが1点目であります。
 もう1点、前も御案内をさせていただきましたけれども、熱中症予防声かけプロジェクトであります。現在の状況をちょっと御紹介したいと思いますけれども、地方自治体や民間企業等に積極的に参加のお声掛けをしてまいっております。賛同会員は、民間企業が60社、民間団体が21団体、行政が17団体ということで、98団体になりました。また、今の民間企業60社の参加店舗数、それぞれの企業にいくつか店舗をお持ちのところがありますから、参加店舗数は合わせて947店舗になったと、7月20日、昨日現在でありますが、947店舗になったということであります。また現在、参加を検討中の企業は約1500社というふうに聞いておるところでございます。
 そして賛同会員においては、例えばイトーヨーカドーでは、飲料販売コーナーの他、フードコートや休憩スペースにおいて、5つの声かけのポスターなどの掲示をされております。ポスター、御覧になっていると思いますが、このポスターであります。また佐川急便では、高齢者向けの宅配便の包装に、声かけのロゴマーク、メッセージを印刷して、荷物の手渡しの際に、更に直接声掛けをする予定、これはまだ始まってませんが、今月末から始めるということであります。ポスターを掲示するだけではまだまだ、ポスターを掲示することとともに、そうした個別の企業で、ロゴマークとメッセージを印刷して直接声を掛けてもらっているということであります。
 熱中症の大半は、一人一人が正しい知識を持つということ、予防を実施すれば防げるのだというふうに考えております。前もお願いをしましたが、是非、報道の皆様にも、それぞれお気をつけていただくとともに、またそうした啓発活動というか、そんなことを積極的にしていただければと思います。御承知のことと思いますが、7月17日までのトータルで、熱中症によって救急搬送された方が2万128人。2万人を超えたと。昨年が非常に高いペースだったわけでありますが、それを残念ながら上回っているということであります。環境省としても、直接、または、先ほど申し上げた、いわゆるそうしたことに賛同していただいている企業を通じて、積極的に熱中症の予防に努めてまいりたいと思っています。
 以上です。

(政務官)どうもありがとうございます。どうぞ、無理のない節電をお願いをできればと思っております。
 私から1点だけ。毎週報告させていただいておりますが、災害廃棄物処理の進捗状況についてであります。岩手、宮城、福島3県の沿岸部32の市町村におきまして、発生推計量の4割以上、量にしまして、いよいよ900万トンを超えるがれきが仮置場に搬入をされ、着々と進んでいるというふうに思っております。もう何度も繰り返し言っておりますけれども、もう6割の市町村では7月末までに、そしてほぼすべての市町村では8月末までに、いわゆる、お住まいの近く、住宅地近傍という言葉を使っておりますけれども、における災害廃棄物を仮置場へ搬入できる見込みでございます。
 また、仮置場に搬入するだけではなくて、中間処理も着実に実はもう進められております。先般、岩手県の大船渡でも、あるセメントの会社さんでも御協力をいただいて、焼却処分が始まっているということも報道でもされておりました。そして、過日、副大臣が行かれた石巻におきましても、木くずにつきまして、7月15日から市内のリサイクル業者によりますパーティクルボード化を開始をして、中間処理も実はしっかり始まっているということでございます。
 また、環境省の職員、あるいは研究者、技術者で構成をしますチームによる巡回訪問、2回目もスタートをして、今、まさしく回っている最中であります。そんな中にあって、とても良い取組の事例が多くあるものですから、災害廃棄物処理に関する優良取組事例集、グッドプラクティスと言っておりますけれども、これの第2版を7月15日に公表させていただきました。バージョンアップしたものを皆さんに公表させていただいております。これについても、市町村の横のつながりの中で共有をしてもらって、良い取組事例を学んでいただいて、是非、安全、確実、そして迅速ながれき処理を進めていきたいというふうに思っております。特に、この中の優良取組事例として紹介しておりますけれども、仮置場におけるフェンスを設置をすると、あるいはネットで覆うということによって、飛散とか流出を防止するというのはすごく重要なことでありまして、特に、台風が今、接近をしてきたわけでありますけれども、台風対策としても重要だというふうに思っております。処理の優良事例の普及も図りつつ、今後とも、がれき処理の円滑かつ迅速な処理について最大限努力をしてまいりたいと思っています。
 それとあともう1点、予算を執行するという面におきまして、概算払いという方法をとらさせていただいておりますが、災害廃棄物処理事業費補助金に係る概算払いにつきまして、とにかく環境省では、早く被災地に、元になる予算を届けたいということで、昨日まででなんと約208億円の交付を、素早く決定させていただいたということも併せて報告をさせていただきます。
 こちらからは以上でございます。皆様方からお願いします。

2.質疑応答

(問)2つ教えてください。明日の南川次官の訪問なのですけれども、大臣の方から、こういうところに気をつけて見てきなさいという御指示があればというのと、事前調査が終わった後の、本格調査というのは、一応、明日国会で補正が成立すれば移行できると思うのですけれども、日時開始の目途があれば教えてください。
(政務官)次官に聞いてみてくださいというのと、本格調査というのは、まずは、明日予算が確実に通るのを見届けてからなのかなというふうに思っておりますが、とにかく、今回、次官を筆頭に現地に入っていただくことによって、環境省としては素早く次のステップ、つまり本格的なモニタリングをしたいという気持を持っているのは事実でございますので、また、本格実施をされる、あるいはされた後の状況につきましても速やかに皆さんに報告させていただければありがたいと思っております。

(問)先ほど政務官が台風対策の重要性を主張されましたけれども、正に、今台風が来ているわけですが、台風対策で、既にこういうことはやりましたということと、6月にも1回台風は来ているので。それと、秋に向かって、本格的な台風シーズンに向かって、これから8月、9月なにをしていかなければいけないのか、教えて下さい。
(政務官)御案内のとおり、先ほど申し上げました、住宅地近傍からの期限を切って、7月末あるいは8月末、マスタープランでは8月末までにがれきを撤去するということを早い段階で申し上げさせていただていおりますけれども、これは台風の襲来も一つ前提においているわけでございます。その中にあって、巡回訪問をしたその先々において、やがて台風も来るから、それに備えてアドバイス、助言等を行うということも、現地を回られている環境省の職員、あるいは技術者支援チーム、研究者の皆さんと話しになってるという話は伺っております。それと再度、私のほうから、事務方に指示をさせていただいて、今の襲来している台風について、特に二次災害等の恐れがあるので気をつけていただくようにということを、発出を、文書にはしておりませんけれども、させていただくなど、細かい今回の台風対策についても取り組まさせていただいていると。つまり、計画的に住宅地近傍のものを撤去するというだけではなくて、今回の台風襲来に備えるということについても、環境省から気をつけてくださいと、なにかお困りのことがあったらなんでも言って下さいというふうに、声掛けもしっかりと、環境省として丁寧にさせていただいているということでございます。 
 秋に向かってということでありますけれども、まずはとにかく、一次仮置場に搬出をするというのが大前提でございます。御案内のとおり、岩手県におきましては、中間処理について民間の業者に委託をして、どういう計画でやるかということが、いよいよ決まりつつある、あるいは決まったというふうに伺っておりますし、宮城でも準備中であるいうことでありますので、正しく、そういった危機管理、リスクマネジメントを踏まえた上で、しっかりと対処をしていただいくということが重要なのかなというふうに思っているところであります。また、グッドプラクティスの中にも書いてありますけれども、ネットで覆うということをしっかりやることによって、飛散とか流出が行われないようにするという具体的な事例もきちんと御紹介もし、そして一緒に環境省とジョイントして、市町村あるいは県あるいは環境省が、一緒に協働して対策を講ずるということをこれからも更に強化をしてまいりたいというふうに思っております。何よりも大切なのは、スピード感、そして安全にがれきを処理することだろうというふうに思っております。

(問)がれきについてお伺いしたいのですけれども、さきほど樋高政務官が昨日までで、208億円の交付を素早く決定させていただいたという話だったのですけど、これが、国会では遅いというような指摘の趣旨で質問があったと聞いているんです。これが遅くないという理由をもう少し聞かせていただけますか。
(政務官)今日が7月21日であります。一番早いところでは、青森県階上町におきまして6月14日に既に提出をいただいていると、1ヵ月以上前でございます。階上町においては、今月の初旬、七夕の日に交付を決定していると、これは一つの事例でありますけれども、十分に、早くお届けをさせていただくという体制をとらさせていただいているのは間違いがないというふうに思っております。今、7月20日現在で、先ほど申しましたとおりに、17の市町村から概算交付にかかる書類の提出が行われておりまして、これらも速やかに行ってまいりたいというふうに思っております。環境省の職員が巡回をして、申請手続きにアドバイスあるいは助言をするということと同時に、私のほうからは事務方の皆さんにお願いをして、一緒になって書類を作るぐらいの気概で、巡回訪問をお願いしますというふうに申し上げさせていただているところでありますけれども、これは確実に日々刻々と申請もあがってきておりますので、是非、しっかりと、力強く支援してまいりたいと思っております。なお、国会でそういう議論があったのも私も承知をしております。別のいろいろな理由もあるやにも聞いておりますので、一つ一つの、なんでそうなのかということも、私なりに検証させていただいて、具体的な指示なり、あるいは後押しをしていきたいと思っております。
(事務方)事務方から一点申し訳ありません。昨日国会でそういう御質問があったというのは存じ上げておりますが、その時に元になったデータというのが、20日の示達額を含まない額、約5000万円を前提として御質問されたのかなと思っております。今日、政務官が申し上げたように、208億円ということで、昨日時点の示達額でございまして、どんどん進んでいるのかなという感じもいたします。
(政務官)是非イメージとして考えていただきたいのですが、208億円というのはもの凄く大きな金額だと私は思っております。環境省の一年間の予算が、特別会計も含めて2,000億円です。それの一割を今回執行したというのは私は大きなことだと思っておりますし、今回一次補正予算で3,519億円という環境省の一年間の予算の2倍近い金額を一次補正予算で通していただきましたので、これを速やかに、着実に執行させていただきたいというふうに思っております。そうすることによって、とにかく被災地のがれき処理が一刻も早く速やかに行われるように、最大限努力をしてまいりたいなというふうに思っております。大変な金額、大きな金額だと私は思います。
(問)関連してなのですが、補助金で足りない分は、今、地方交付税で実質国が全額負担という形にされてて、野党が出している代行法案では10分の10補助ということで、昨日同じ質問の中で、総理はそういったことについて、環境大臣と地方の負担についていろいろ考えてみたいという趣旨の発言もされていたのですが、環境省内部で実際になにか現行のスキームを直す検討はされているのですか。
(政務官)私どもは閣法で、政府として閣議決定をさせていただいて、政府案として内閣法として提出をさせていただいております。これはもう閣議決定を経て提出させていただいて、今は立法府、第一義的には今衆議院のほうのようでありますけれども、衆議院のほうで、立法府においてこれから議論がなされるものであります。まずはとにかく、衆法で出されている野党案と、それと閣法と、立法府において闊達な議論がなされることを心から期待をしているところであります。その中身について、今、直ちに言及する立場にはないというふうに思っておりまして、内閣として政府としてベストなものを提出させていただいております。あとは、国会において、是非とも一刻も早く議論がされ、党派を超えて被災地のための法案が成立をするということを心から望んでいるところでございます。具体的な中身については、既に、まずは閣法という形で出来た段階で、終了しているものというふうに認識をしております。ただ、注目はしっかりとしてまいりたいというふうに思っております。
 今日は涼しいですけど、熱中症には気をつけてください。どうもありがとうございました。

(以上)

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