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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

細野大臣記者会見録(平成23年11月15日(火))


1.発言要旨

 遅くなりましてすみません、失礼いたしました。
 きょうは、閣議、閣僚懇ともに、私自身と直接かかわる、皆さんに御報告することはございませんでしたので、御質問にお答えをいたします。

2.質疑応答

(問)共同通信の大倉です。
 大臣、先日の12日の第一原発の視察の際に、最終作業に入りたいということをおっしゃっていましたけれども、イメージされているのは、これまでの作業とは別の新たな手続に入られるという趣旨なのか、それとも、これまで継続してきたことの最終段階に入ったという認識を示されたのか、そこら辺を確認させてください。
(答)基本的には後者ですね。これまでやってきたことと全く違う作業をやるということではなくて、これまで進めてきた作業をしっかり継続をして、確実に安全が確認をできるという状況をつくるということです。
 今週17日にロードマップの更新もありますので、そこでも少し皆さんに考え方を御説明したいなというふうに思っておりますが、現場も非常に落ち着いてきましたし、状況も改善をしてきましたので、いろいろな意味での対応の幅が出てきているというふうに思います。ですから、そこも含めて年内の冷温停止状態の達成というのを確実に皆さんに御報告できるようにしっかりやっていきたいと思っております。
(問)フリーランス記者の上出と申します。
 同じく12日のことに関連しまして。今回初めて、直接記者も入って、同行取材という形になりました。残念ながら、我々フリー記者は入ることはできませんでした。朝日新聞の方が最初の段階で、なぜフリー記者は入れないんだということを質問していただいたりもしているんですが、結局入れなかったんですが、現実に御覧になって、フリーの人も代表で入るというような準備をしていたんですね。何か支障があるようなこと、あるいは秩序を乱したりというようなことがあり得るのか。今度やるときに、是非入れるようにしていただきたいんですけれども、その辺の御所見と、もう1点、今回、検閲というような名前で一部の新聞も批判的に取り上げていましたが、写した写真とか映像を確認させてもらうということがはっきり告知書の、取材の御案内の中に出ていたんですね。こういうことがなぜ許されるのか。特に高い公益性を持った事業として、公益事業として国民にオープンしていくという立場から見て、その辺も含めて本当に見て、本当ははっきり言ってお仕着せのコースになったと思うんですけれども、それでも行った意義はすごくあると思うので、もっとやはり見たいものを見られるような、洗いざらいとは言いませんけれども、そういうありのままの姿を見られるような仕組みというのはできないのかどうか、どういうふうにお感じになっているか、御所見をお聞かせください。
(答)フリーの方に入っていただけなかったのは大変申しわけないというふうに思っておるんですが、多分、行った方は皆さんお感じになったというふうに思うんですけれども、どうしても人数の物理的な制約があります。さらには、環境が厳しい。中自体の環境はよくなっているんですけれども、入る人という意味では、依然としてフルフェイスのマスクをかぶらなければならないという、そういう厳しい環境ですので、そういったこともトータルに考えて人数を制限せざるを得なかったということですので、そこは是非御理解をいただきたいと思っております。
 この後どういうふうに取材を皆さんにしていただくかというのは、今考えているんですけれども、やはりできるだけオープンにしたいというふうには思っておるんですが、現実的には自由に出入りをしていただくということはまだまだ難しいですし、また、単独の取材をお受けするということも、やはり率直に言うとこれは当分難しいだろうというふうに思っておるんですね。ですから、次どういった形で入っていただけるのか、フリーの皆さんも含めてですね、しっかり関係者で詰めたいというふうに思います。できるだけ開いていくというのが大きな方針ではありますので、少し時間をいただきたいと思っています。
 写真を見せる、見せないの話なんですけれども、途中で私もその話を聞きまして、そういうことはしないほうがいいというふうに私自身の判断でとりやめにいたしました。ただ、若干経緯があったようでして、調整をしていた人間は、できるだけ幅広く、どこででも写真が撮れるようにしたほうがいいだろうというふうに思ったようです。結果として、どこででも撮ったら、撮った写真について、例えば機密情報に当たるものは問題があるということで削除していただくというようなことを考えたようです。ただ、それよりは、やはりそういうセキュリティに関わるところについてはあらかじめ限定をしておいて、そこは写真撮影できないようにするというのが一番わかりやすい対応だというふうに思いましたので、私のほうでそういう整理をさせていただきました。
(問)ありがとうございました。ちょっと補足だけ。今のことなんですが、普通の取材であっても、時々、企業の秘密ということで防衛産業とか、そういう関連したところの工場視察なんかでは制限がかかることはあるんですけれども、今回は放射能の問題という国民が特別に関心を持っている問題ですね。その場合の、普通の企業機密とかとはまた─前、黒塗りの資料の問題が出ましたけれども─とは違うと思うんですが、ある意味では、それを少し風穴を開けてメディアに公開すべきことがあると思うんですが、その辺はどうお考えでしょうか。
(答)今回の取材では、できるだけ皆さんにしっかり取材をしていただけるようにという、そういう手配をしたつもりです。ですから、御指摘のような方向でできるだけ開いていきたいというふうに思っております。

(問)毎日新聞の江口といいます。
 2週間後に南アフリカでCOP17が始まりますけれども、昨年まででしたら、閣僚委員会等を開いて政府の方針を決めたかと思うんですが、今年はどのように政府の方針というのを決めるのか、段取りが分かっていれば教えてください。
(答)閣僚委員会はやりたいというふうに思っています。ただ、閣僚委員会というのは、関係閣僚全員集まって議論するというかなり詰めの作業の段階での会議だというふうに思っておりまして、かなりの頻度で外務省、経済産業省、そして我が省ということで実務的、さらには局長級の打ち合わせをしておるんです。COP17ということに関して言うと、閣僚の中でも私が責任者ということになりますので、そこは非常に回を重ねて綿密な打合せをしておりますので、まずそれをしっかりやりたいと思っております。COP17の会議の前には、少なくともしっかりと1回は閣僚委員会をやって、そこで政府としての方針を確認するということでいきたいと思っております。

(問)世界日報の山本と申します。
 昨日、政府のほうで原発の安全確保のためにテロ対策強化ということも打ち出したということで報道されているんですが、例えば、柏崎刈羽原発にこの間ちょっと行かせてもらったんですが、全く海に面しているところは無防備なような状況だったんですけれども、そうした点に関してどのようなイメージでテロリスト対策をされるのか、お考えがあれば教えていただけないでしょうか。
(答)柏崎刈羽であるとか、さらには東京電力の福島原発に限らず、原発のセキュリティの問題というのは非常に重要だと思っております。特に今年これだけ大きな自然災害がありましたし、その中で脆弱性が原発にあるということも世界が知るところになったわけですね。来年はソウルで核セキュリティ・サミットもあるという状況ですので、私のほうからも警察、自衛隊を始め関係の部署に対して、このセキュリティをしっかりやってもらいたいという要請を、実はこれまでも再三しております。その中で、昨日のような形でより強化をしていくという方向性が出ましたので、そのことは私は前向きな動きとして歓迎をしたいというふうに思っております。
 どういうセキュリティかという、この中身については、これはまさに機微に触れるところでございますし、すべてオープンというわけにはなかなかまいりませんが、警察、自衛隊、そして海側は海上保安庁という、その連携のもとで、あらゆる可能性にしっかり対応する体制を作らなければならないというふうに思っております。ですから、今年から来年にかけては、さらにそれを充実しなければならないし、原子力安全庁という新しい省庁が誕生しますが、その下でも危機管理というのは非常に重要なテーマに掲げておりますので、責任を持ってやれる体制をつくらなければならないというふうに思っております。

(以上)

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