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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

細野大臣記者会見録(平成23年10月7日(金))


1.発言要旨

 私からは2点報告申し上げます。
 まず第1点目ですが、本日の閣議で、水俣病被害者の救済の支援に係わる国庫補助のために92.5億円の予備費を使用することが決定をされました。これは、昨年4月16日の閣議決定で、水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法の救済措置の方針などが決定されておりまして、その閣議決定に基づき、速やかに水俣病被害者の方々が一時金等の支給を受けることができるようにするための措置でございます。チッソ株式会社の支援措置を行うという形になります。
 続きまして、週末の私の出張について御報告申し上げます。
 まず、明日8日、岩手県及び宮城県を訪問いたします。岩手県知事、宮古市長及び宮城県知事と面会をいたしまして、災害廃棄物の処理の一層の推進や復興のあり方について意見交換を行う予定をしております。
 また、環境省においては、災害廃棄物の広域処理に向けまして積極的な支援をしていかなければならないというふうに考えておりまして、被災地における仮置き場、焼却施設などの視察をしっかりしてまいりたい、現状把握をしてまいりたいと思っております。特に私は、これまで福島県を主に、訪問を継続してまいりましたので、岩手、そして宮城、それぞれ廃棄物という意味では非常に深刻な問題を依然として抱えておりますので、そこをしっかり見てきたいというふうに思っております。
 そのほか、明日は陸中海岸国立公園の主要な利用拠点であります浄土ヶ浜を視察をいたします。復旧・復興に向けた三陸復興国立公園、これに、これまでのこの地域の環境を、その地域の公園を再編をしていくということを目指しておりますので、その現場を確認をしてまいりたいと思っております。
 また、3連休の最終日、10日でございますけれども、富士箱根伊豆国立公園、ここを訪問いたしまして、現場のレンジャーの皆さんから具体的な説明を受けてまいりたいというふうに思っております。こうした国立公園の管理というのは、環境省が行っている非常に重要な仕事の一つでございまして、まだ私は現場を見ることができておりませんでしたので、ぜひ早いうちにということで、週末を利用して行ってまいります。
 具体的な日程については、この会見の後、記者クラブのほうに貼り出しますので、詳細はそちらをごらんください。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)NHKの相澤です。
 緊急時避難準備区域の解除からちょうど1週間になりますけれども、地元の自治体では住民の帰還に向けた動きが進んでいますが、大臣から見て、この1週間で見えてきた課題や、あとは今後の政府のフォロー体制などについてお話しいただけたらと思います。
(答)それぞれの自治体から復旧計画を出していただいておりまして、課題はその時点でかなり明確になっておりましたし、それから1週間を経まして、それがよりはっきりしてきたというふうに思っております。政府の側も、体制を今しっかりと作っておるところでございまして、具体的には医療については、今日ですけれども、センターが厚労省のほうで立ち上がるという報告を受けております。また、インフラの整備であるとか学校の再開などについても、それぞれの省庁が順次進めておりますので、具体的に一つ一つ解決していくことですね。それぞれの市町村が課題としていることがもう出てきておりますので、一つ一つ確実に自治体と一緒に問題を解決をしていく、そういう姿勢で臨みたいというふうに思っております。

(問)京都新聞の勝と申します。
 先ほどのお話にも、国立公園の管理、重要なお仕事だということのお話がございましたが、昨日、一昨日か、関西広域連合のほうから嘉田県知事が副大臣のほうへ、地方環境事務所の丸ごと移譲について要望があったと思います。そこで非常に難しいというお話があったというふうに承っているんですけれども、一方で閣議決定がありまして、日程も法案提出というスケジュールがあると思います。その一方で原発事故の収束に向けての地方環境事務所の位置づけというものも今後議論されるというふうに伺っていますが、スケジュールを見直し、あるいは丸ごと移譲にかわる腹案というのをお考えでしょうか。
(答)まあ、しっかり一回見てきます。

(問)共同通信の大倉です。2点伺います。
 1つは、IAEAの除染ミッションが今日から来日しますけれども、一番大臣として期待される部分を教えてください。
 もう一点、年内実現の冷温停止ですが、いよいよ10月中旬を迎えますので、どのタイミングで、どういった形で工程表の表現を見直される考えがあるかどうかを教えてください。
(答)IAEAのほうですけれども、恐らく今日、もしかしたら夕方になるかもしれませんが、およその日程についてはまた皆さんにお知らせをできると思います。私も、恐らく最終段階になると思いますけれども、具体的な御提案をいただけるようですので、それを承るべくしっかりお話を聞きたいというふうに思っております。
 このIAEAのミッションは、世界の中でもこれだけの大規模な除染というのは、恐らくどこの国も経験をしたことがないぐらい大きなものになるというふうに思いますので、そういった中で、世界の様々な英知を結集をして結果を出していきたいというふうに考えておりますので、IAEAというのは、そういう意味では一番、世界の様々な英知が集まっている場所だというふうに承知をしています。幅広いアドバイスがいただけるものというふうに期待をしております。
 ステップ2ですね、毎月17日をめどにということで、若干曜日によって前後する可能性はありますけれどもやってきておりますので、10月もロードマップは更新をいたします。今、その準備に入っておりまして、まだちょっと日がありますから、どういう表現ぶりにするかということはそのときに御説明を申し上げたいと思います。

(問)フリーランス記者の上出と申します。
 つい近日の報道で、米国の原子力規制委員会委員長が、福島原発にはそもそも設計の段階で問題があったというような発言が報道されております。これについて、そういう情報をどういうふうにお持ちかも含めまして、これの受け止め方などがありましたらお聞かせください。
(答)私、昨日たまたまニュースを夜見ていましたら、その映像が一瞬映ったので、ヤツコ委員長が御発言されたんだなということは承知をしておるんですが、すみません、今朝、まだどういった中身の御発言なのか正確に把握することができていませんので、把握した上でお答えしたいと思います。ただ、ヤツコ委員長と私、3回会っていますので、かなり長時間にわたっていろいろな協議をしていますので、いろいろなお考えになっていることは承知をしております。ちなみに日本側からも問題点を指摘をしていますので、IAEAの報告書の中では、例えば集中立地の問題であるとか、さらには津波への備えの問題であるとか、そういったことについてかなり具体的に日本側からもう既に提示をしているんですね。ですから、ヤツコ委員長の御発言というのは、日本側のそういう提案も踏まえて米国側としても課題を提供されたものではないかというふうに全体としては受けとめています。
(問)そうすると、これについて、特に深くこれを受け止めるためのいろいろなやりとりとか、そういう情報集めということまではお考えではございませんか。
(答)御発言については、しっかりと確認をしてみたいとは思いますね。

(問)朝日新聞社の平井と申します。よろしくお願いいたします。
 水俣病に関してですけれども、新たに92.5億円の予備費の活用ということですが、この一時金の支給に関して手を挙げる方が想定を超えるような数になっているかと思います。一方で対象者の確定ということも、いずれなされなければいけないというのが法的要件ですけれども、現状認識をお願いいたします。
(答)こうした新たな救済の枠組みが両者の間で、国と水俣病患者の皆さんとの間でいろいろな協議を経てできましたので、きちんと救済をしていく、結果を出していくというのは非常に重要だというふうに思っています。したがいまして、予備費のこうした活用という形にはなりましたけれども、予想を超えた方々が手を挙げられたということについては、私は積極的に受け止めております。
 最終的にいつまでの受け付けとするのかというのが、ちょっとなかなか悩ましい問題としてあるわけですが、当分は年内、どれぐらいの方が手を挙げていただけるか。つまり、いろいろなペースなどを見ていれば、大体これでほぼ出たというふうに判断できるかどうかという材料も出そろうと思いますので、年内のこの受け付けの状況を、件数なども見た上で、いつまでの期間とするかということについては考えたいというふうに思っております。
(問)その御判断を年内にされるということですか。それとも、その結果を見てから、改めていつまでにするか御判断されるという……。
(答)まずは23年末までの申請状況というのを把握をして、その上で被害者団体の皆さんとはやはりしっかり意見交換をしたいと思います。そうした皆さんの意向も踏まえて、期限をいつまでにするかというのを見極めるということになります。

(問)すみません、日本テレビの広瀬と申します。
 IAEAのアドバイスということですけれども、具体的にIAEAとしましては、除染の方法について様々な見地を持っていると。今朝、成田空港で記者団にそのようなことを話していたんですけれども、実際福島においては、その除染の方法というよりも、仮置き場がこれ以上ふやせないというような状況で、なかなか除染が進んでいないという現状があるかと思うんですけれども、政府としては、IAEAからのアドバイスというのを、これからの話かも知れないんですけれども、現状を踏まえてどのような立場でIAEAと向き合うというふうにスタンスをお持ちなのかを、ちょっと確認したいんですが。
(答)IAEAには、まさに率直に現状についてお伝えをして、アドバイスをいただくということですね。仮置き場の話は、これはもうIAEAにお願いできる話では当然ありませんから、政府として責任を持ってやっていくということです。

(問)テレビ朝日の辻井ですけれども、おはようございます。
 話題が大きく変わって恐縮なんですけれども、昨日小沢元代表の初公判が行われまして、昨晩遅くに大学病院に緊急入院されましたけれども、腰痛として命に別状はないというふうに思われるんですけれども、今回、小沢代表、入院されましたけれども、どのように受け止めていらっしゃいますか。
(答)命に別状はないという表現は、ちょっと表現としてはいかがかと思います。お元気だと聞いておりますので心配はしておりません。

(問)フジテレビの丸山ですが、その小沢さんの話ですけれども、昨日の初公判で無罪主張をされて、その後の会見でも改めて無罪の主張をされたんですが、この経緯についてコメントをお願いいたします。
(答)司法の場でもう既に始まっておるわけですから、そこでしっかりと小沢元代表には御自身の主張をしていただきたいというふうに思います。

(問)共同通信の太田です。
 除染の進め方についてなんですけれども、費用の負担という部分ではなくて進め方として、1から5ミリはスポットで行って、5ミリ以上は面的に行うという目安を検討会ではこれまで示されてきたと思うんですけれども、国会の発言なんかでは見直すというようなこともおっしゃっていたと思うんですが、その進め方の考え方について、今どういうふうにお考えになっているか、お願いいたします。
(答)その話は、もう昨日も相当国会でやりましたので、その議事録をごらんください。ですから、1ミリ以下を目標にしっかりやっていくということです。
(問)その5ミリという目安は設けないということでよろしいんですか。
(答)ちょっと、そこはもうさんざんやってきているので、しっかり国会を見てください。そこは国会という場所が一番正式な政府としての立場を声明する場所ですし、繰り返し答弁していますので。

(以上)

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