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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

江田大臣記者会見録(平成23年7月29日(金))


1.発言要旨

 おはようございます。今日は午前8時15分から閣議がございました。閣僚懇談会もございましたが、法務、環境、両省とも特に御報告するようなことはありません。
 私の方から一つ御報告をしておきます。環境大臣として、明後日、31日ですかね、福島へ視察にまいります。現地の視察は今回で環境大臣としては2度目ということになりますが、今回特に、避難区域と、それから福島第一原子力発電所の構内にも入って状況を見てまいりたいと思っております。避難区域内では、津波の被害を受けた楢葉町山田浜の災害廃棄物の状況も視察をする予定であります。避難区域内は、災害廃棄物の放射性物質による汚染の状況というのは、またほかのところとは違った状況があると思いますし、構内の状況もしっかり把握をしておかないと、今後の廃棄物の処理のイメージがつかめないということで、行ってまいります。これを御報告しておきます。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)明日の視察とちょっと関連あることかもしれませんが、昨日、枝野官房長官が、放射性物質に汚染されたがれきの法案を議員立法で検討されているというふうにおっしゃられてましたけれども、党側の検討のことではありますが、政府としては、検討されている法案をどう評価しているのか、法案の中身としては、環境大臣が地域を指定して決めるということも取りざたされていますが、その辺りにつながるための今回の視察ということなのでしょうか。この2点お願いいたします。
(答)これは御承知のとおり、原子力施設から放射性物質が施設外に飛散するということは、法は予定をしていなくて、その部分が空白になっているわけです。しかし、法は予定していなくても現実にはそういう事態が起きていますので、環境省としては、放射性物質により汚染されたおそれのある廃棄物という、やや技術的ですが、そんな概念でこれの処理に取り組んでいるわけです。しかしこれは、今、一時保管までで、その後のことはこれから検討と。更に、避難区域とか計画的避難区域とかの中のことはできていないということがありますので、やはり正面から、放射性物質により汚染された廃棄物というものを検討しないわけにいかないのです。ただ、今回の、今、現実に目の前にある事態に対応することを越えて、広く環境に飛散した放射性物質、あるいはそれにより汚染されたものをどうするかという検討を本来はしなければいけないので、その検討も、環境省としてやっていきますが、もう既に着手もしていますが、やはり時間がかかるということがありますので、議員立法で、国会の方で与野党の皆さんで議論していただくなら、これは大変、私どもウェルカムということで、その状況をしっかりみながら必要な協力をしてまいりたいし、またそうした動きを見据えて、環境省として次の準備もしていかなければならない、そんなことで今回視察に行ってまいります。

(問)昨日、入国管理局から発表があり、指名手配犯である外国人4人が出国審査をくぐり抜けて逃亡していたということが明らかになったのですが、このことについて大臣の御見解をお願いします。
(答)これは誠に遺憾なことです。法律上も留め置くということになっているわけですが、見逃してしまったということで、そういうことのないように、しっかり対応するように指示をしたところです。
(問)去年以前も、複数人が逃亡していたというふうに言われているのですけれども、これまで全く公表されてこなかったのですが、今後また同様の事案が発覚した場合に、きちんと公表されるおつもりがあるのかどうかというのをお聞きしたいのですが。
(答)見逃してしまったわけで、したがって私どもが分かってなかったのですよね。見逃したのですから。だから、分かってないことは公表も何もしようがないので、皆さんの方で、いろいろなチャンネルからそういう事態を把握をされれば、それはそのことを確認して、確認できれば公表いたします。

(問)昨日で死刑の最後の執行から1年を迎えたのですけれども、そのことについての大臣の所感をお聞きしたいのと、それから昨日の新聞で当面死刑については執行を命じないというような記事が出ましたけれども、それについて改めてお考えをお聞きしたい。
(答)千葉元法務大臣が死刑を執行されたのが最後で、それからちょうど1年ということになりました。私が本年1月に就任して以来、まだ執行はしていないのですが、最後に死刑が執行されてから法務大臣が、1人、2人、3人目ということになりますかね。ちょっと代替わりが多かったので、あっという間に1年ということになったと思いますが、1年経ったということ自体に特別の意味があるとは思っておりません。私としては、就任のときに申し上げたように死刑というのは悩ましい性格を持った刑罰なので、しっかり勉強していきたいということを申し上げているわけで、執行しないというように報道されましたが、そういうことを言っているのではなくて、今、悩ましい状況にしっかり悩みながら勉強をしている最中で、悩んでいるときに、はい、執行ということには、なかなか私の気持ちとしてはならないということを申し上げただけでございます。
(問)死刑の在り方についての勉強会開催中にはないという理解でよろしいでしょうか。
(答)いや、それはちょっと違うのではないでしょうか。勉強会は、これは勉強するということで、勉強をしている間に執行はないというような、何か一律のそういう決め方をして、よって執行しないという論理を組み立てているわけではありません。
(問)法務省が行っている死刑の在り方についての勉強会についてなのですけれども、これはある意味、千葉元大臣のときに大臣が残していったものだと思うのですが、今後どうやって継続していくかとか、それから、議論の着地点について大臣としてどのように見てらっしゃるのでしょうか。あるいはどういうふうにしていきたいと思っているのでしょうか。
(答)千葉さんが大変な決断で執行されて、執行すること自体もありますが、同時にその執行を契機にして、死刑について国民的な議論も是非起こしていきたいということで、部分的ですが刑場の公開をしたりとか、というのと併せて今の勉強会を残しておられるので、これはしっかり千葉さんの思いも受けて勉強を進めていきたいと思っています。今、識者の皆さんのお考えを聞かせていただいたりはしたのですが、まだまだ私としては、私の心に強く響く、そういうところまで勉強ができたなという感じは、まだ持っておりません。
 国会の中に、死刑を考える議員連盟がございますので、この議員連盟の皆さん方は、重無期刑の設定とか、当分の間の死刑の執行の停止とか、国会の中への調査会の設置というような、法案の準備もされているので、いろいろなこうした動きについても近々御意見を伺おうと思っています。着地点とかというのを決めて勉強しているわけではございませんし、また、いつごろまでという目処をつけてやっているわけでもありません。

(問)視察についてなのですが、以前から、最終処分場をどこにつくるかという問題が課題になっていたかと思うのですけれども、今回の視察の中で、県知事であるとか自治体の首長などに、この件で懇談される御予定ってありますでしょうか。
(答)今回はその時間的な余裕がありません。もう、行って、帰ってくるという、しっかり見てきたいと思いますが、山田浜と、それから構内、その2カ所と、あとは道中、ちょっと降りて見るというようなことはあるかもしれませんが、誰かに会ってという予定はありません。

(問)視察、福島ですが、県と国のどちらの意向で。
(答)私の方です。

(問)経産委員会で、今、再生エネルギーの付加金の問題が議論されていますが、今、0.5円というのが取りざたされていて、これだと4%ぐらいしか出ないのではないかという懸念もあるようですが、大臣、それについてはお考えありますでしょうか。
(答)まず法案が成立することが第一で、あとは経産大臣としっかり意見交換をしていきたいと思います。

(以上)

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