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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

松本大臣記者会見録(平成22年9月28日(火))


1.発言要旨

 最初に、国際生物多様性年に貢献する国連総会ハイレベル会合のことについて読み上げたいと思います。
 9月の20日から26日まで米国に出張し、22日にニューヨークの国連本部で開催された、国際生物多様性年に貢献する国連総会ハイレベル会合に出席しました。また、この会合に合わせて本年10月に、我が国が議長国を務める生物多様性条約第10回締約国会議、COP10の成功に向けた主要国の閣僚との会合等を開催しました。ハイレベル会合では、「自然との共生」をテーマとしたCOP10の議長国として、生物多様性の新たな世界目標となるポスト2010年目標を始めとする主要議題について合意を目指す決意を表明をしました。また我が国からの提案である、SATOYAMAイニシアティブの紹介等を行いました。そのほか、生物多様性を担当する閣僚や国際機関の代表者が世界各地から参集されましたので、その機会を利用して、生物多様性の主要国閣僚を招待したCOP10の成功に向けた会合、二つ目は、COP10の重要議題であるABSの検討状況に関する会合、COP10の準備状況に関する記者発表について、我が国の主導により開催をいたしました。また、主要国や国際機関等との間で個別に生物多様性や気候変動など、地球環境問題について意見交換を行いました。今回お会いした国や国際機関の方々からは、COP10の成功に向けていろいろな励ましをいただいたり、決意をいただいたり、パートナーシップをしっかりしましょうという話をいただいたりして、熱烈な期待が寄せられました。そういう意味では、私としてもこれを成功させ、自然と共生をする社会を作るために努力をしていきたいというふうに思っております。総理も国連演説の中で、COP10についても触れられましたし、そういう意味ではかなり、1週間の滞在でありましたけれども、様々な各国の皆さんの熱い思いは伝わってきたということを、御報告をしたいというふうに思います。
 以上です。

2.質疑応答

(問)先ほどおっしゃっていただいたニューヨークでのハイレベル会合、それとモントリオールでの会合とがあったかと思います。ABSに関していえば、最後の事前会合になるはずだったモントリオールでの会合について、なかなか厳しい状況であったというふうに聞いてます。カナダの方はやはり、派生物に関連してですけれども、言葉が変わったとしても、ある程度定義をきちっとした方が良いというふうに言ったということも聞いております。で、そこで会合が紛糾してしまったと。そういうような形で、これから議長国日本として、どのような形でABSをまとめていくのか、その辺のお考えを教えていただけませんでしょうか。
(答)ジョグラフ事務局長とも会いましたし、モントリオールに行かれた英国の、名前は忘れましたけれども、女性の方もおられました。決して悲観はしておられないというふうに思っています。当然、時間が、もう後20日でありますから、そういう時間の短さはありますけれども、決してあきらめてはいないし、派生物の問題、遡及の問題等々、いろいろな問題はありますけれども、議長国としてとりまとめていくために、努力を改めてしていきたいなというふうに思います。担当者の話はずっと聞きましたけれども、これからの時間を利用してしっかりやるという決意は伺えました。
(問)日本としては、ABSの議定書、名古屋議定書をなんとかまとめていきたいというふうに、変わりはないでしょうか。
(答)はい。先進国、途上国で、いろいろな意見が分かれていますけれども、G77のイエメンの方がおられましたけれども、彼もある意味では、成功をさせてくださいという話はありましたし。たくさんバイ会談というか二国間折衝がありましたので、いろいろな局面でいろいろな方々と会ったので、返答というか、本当にしております。デンマーク、あるいはスウェーデン、それからEU、イエメン、インド、いろいろな方々とお会いしました。それぞれに、インドの方はパートナーシップをしっかりしましょうということも言われましたし。逆に勇気づけられたというか、しっかりやらなければという思いが募りました。

(問)インドのことが言及にあったのですけども、インドは、遡及に関連しては、条約発効前までに遡及を考えることが考えにくいのではないかというようなことを記者会見等で言っていたという報道等聞きましたが、そのようなお話というのはおありではないでしょうか。
(答)それは具体的には聞いておりません、まだ。話は聞きましたけれども、具体的に文書で見たとか、そういうのはちょっとありませんので。
(問)バイでお話しになられた時も、遡及に関連して。
(答)いや、そういう話は無いです。
(問)無かったということですね。
(答)はい。

(問)今後、今回の国連総会あるいはモントリオールの会合を受けて、政府内で改めて対処方針検討されるプロセスはどのようにお考えでしょうか。
(答)政府内ですね。先ほども言いましたように、ものすごく、思いが皆さん熱いということがあって。ですからそういう意味では、今日も閣僚懇がありましたけれども、その席でも、COP10の成功ということを発言をしましたし。名古屋で会いましょうと、成功させてくださいと、名古屋で会いましょうという言葉がずっとでてきて、もうあと20日しかありませんけれども、そういう意味では、国際会議に、いろいろな閣僚が行かれる時に、必ずこのことに触れてくださいということをお話ししましたし。また、在外公館等も、そういうふうに、COP10の重要さというのをやはり知らせてほしい、アピールをしてほしいということも、今日の閣僚懇談会の中でアピールをさせていただきました。
 なぜかというと、議長国ということの責任は、十分私たちはその責任を感じながらやっていきますけれども。一つやはり人類にとってシリーズがずっとあって、COP16や2012年のリオプラス20がありますから、そういう地球環境問題にとって、ここで絶対空白を作ってはならないということのシリーズの、やはり2010年という意味では、これを成功させることが議長国としての責任でありますけれども、地球環境を守る、生態系を保全したいという人たちの大きな願いですから。そういう意味では、これを成功させることは、私たちの願いですけれども、やはり、いろいろな人たち、世界各国の人たちの願いだろうというふうに思いました。

(問)これまでは、副大臣級の会合で対処方針を詰めるようなことが多かったですけれども、閣僚級でお話しされるようなことはあるのでしょうか。
(答)これからですね。

(問)地球温暖化対策基本法案についてですけれども、臨時国会の日程が、およそ固まったという報道がされてますけれども、いつごろに提出を目指されたいかというのをお願いします。
(答)前も申し上げましたとおり、早い時期にというふうに思っておりますけれども。日程等々を見ながら、そして恐らく、COP10の開会式ということもありますし、その他ずっと18日から29日までありますので、その辺はしっかり見ながら、これから組み立てていくということですね。

(問)国連のハイレベル会合で、確か、環境省含めて、首相の出席ということをずっと要望されてきていたのですけれども、今回、外務大臣という形になって、首相は、議長国だったけれど出られなかったというのは、時間的な問題だったのでしょうか。
(答)そこの事情は、とにかくニューヨークで、行っていましたので、外務大臣と総理の話というのは、とにかく毎日、毎日、スピーチとかバイがありましたので。
 そういう意味では、そこの事実関係はどうなのですか。
(事務方)内閣改造日程と、どうも外交日程の間の調整の結果だと思います。留守部隊はそんな感想です。
(答)ずっとニューヨークで。20日からニューヨークに行っていまして、日本の情報というのは、ほとんどあのころ入りません。副大臣の話も、いろいろな意味で、後から情報が入ってくる。前もって環境省はもう知っていましたけれども。私は防災もやっていますけれども、そこの副大臣も向こうで聞くということで。留守部隊はそっちだけれども、私たちはニューヨークにいましたので、なかなかそういう成り行きというのがよく分からなかったということです。

(問)今後、COP10の成功を巡っては、中国の関与というのが、やはり大きな鍵になると思うのですけれども。今、尖閣諸島問題などで、日本対中国の間でいろいろうまくいっていないところがあると思います。これから議長国として中国と調整を図る上で、そういったことが何らかの影響が出てくるというふうにお感じになっているところはありますでしょうか。
(答)尖閣の問題等々については、総理や官房長官の見解と私は一緒ですけれども。これから、その問題が、できればもう冷静に対応していただきたいというふうに思いますし。COP10の問題については、いろいろな意味で、これからの世界の生態系を保全する、あるいは持続可能な世界を作ると、あるいは遺伝資源の問題等々ありますので、それはまた、ある意味では、この枠組みができたら、経済とか、様々な地域社会とか、あるいは企業の社会的責任とか、在り方とか、そういったものに波及をしてくるというふうに思いますので、中国にしろアメリカにしろ、やはり無関係ではいられないような状況も、このCOP10で作っていきたいなというふうに思います。

(問)さっき、アメリカとおっしゃっていたのですけれども、アメリカのCBDへの加盟に関連して、アメリカは加盟国ではないのですけれども、批准をしているわけではないのですが、これに関連しても、その地でああいう形の会合があったので、何らかの働きかけも含めて、確か出発される前に、できることがないか考えていきたいということをおっしゃっていたかと思うのですが、実際に行かれて、そのことに関連して何か言及されたりということはあったのでしょうか。
(答)いいえ、ありません。これから、やはり少しずつ考えていきます。

(問)防災担当大臣との兼務の件ですけれども、その後、官房長官とお話しになられましたでしょうか。
(答)はい。話しました。私の依頼していた件、19日の朝、官房長官に伝えて、その後、官房長官に、午後の場面かな、よく知らない、向こうに行っていましたので、しっかり対応するということを言っていただいたし。また、防災ですから、やはり東京近辺の副大臣、政務官ということで対応していただきましたので少し安心しております。
(事務方)21日の官房長官会見で言及されているのではないかと思います。
(答)留守でしたから。

(以上)

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