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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

小沢大臣記者会見録(平成22年7月6日(火))


1.発言要旨

 閣議後会見ということで、私からは2点申し上げたいと思います。まず1つは、先ほど皆さんにも冒頭入っていただきましたが、メキシコのエスピノサ外務大臣との会談を行いました。カンクンでCOP16が行われるわけで、その交渉が本格化していく中での、このタイミングで大臣と会談を持てたことは極めて有意義だったと思っています。閣議がその後あって、若干時間もまだ足りないという感じでありましたが、御案内のように、7月の22、23日のいわゆるメキシコでの会合、温暖化の対策会合がありますが、そこに出席する機会にまた、バイでの会談、あるいはまた全体会談での話を進めたいというふうに思っています。
 2点目でありますが、6月4日に申請のありました、チッソの水俣病特措法第8条に基づく指定について、本日昼頃、指定を行う予定としましたので、御報告を申し上げます。
 それから、エスピノサ大臣との中身に関しては、後ほど南川官房長から説明をしていただくことにしております。皆さん方にはですね。詳しく説明をさせていただくことにしています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)後で詳しく官房長の方からお話が有ると思うのですが、外相との話し合いの中で、特に大臣側からお伝えになったことと、向こう側からお伝えがあったことを教えていただけますでしょうか。
(答)ある意味では、国名を上げての話というのは、なかなか今申し上げられないのですが、皆さん御想像の通り、排出の多い国をどう巻き込んでいくかということに関して、率直な意見交換をさせていただきました。それに関連して、これも後ほど御報告をしておいていただきたいと思いますが、いわゆるMEFの会合で、メキシコの次官の方から2トラックでの成果というものをやはり求めていく必要があるというお話が有ったようでありまして、そのことに関しては、今日岡田外務大臣の話も若干出ておりますけれども、日本としては、いわゆる京都議定書の精神といいますか、大枠はもちろん今後も重要だという認識をしておりますが、具体的な2013年以降の目標については、先ほど話がありましたような、排出量の多い国々が入っていない話に関しては温暖化防止の効果が無いし、日本としてもそれは認めることはできないということは申し上げておりました。さらには、今後の議長国への期待というか、要望というか、という話も申し上げました。

(問)議長国への期待ということなのですけれども、具体的な、恐らくこういうふうにリーダーシップをとって欲しいとかそういうお話だと思いますが、もしできれば、どのようなお話だったのかを。
(答)率直に2点申し上げたのですけれども。カンクンでの成果をやはり挙げなければならないという大臣のお話は、極めてよく分かると。それについては、我々は全面的に支援するということを申し上げた上で、何を目指すのかを明らかにして欲しいと。早めに、提案を各国にすべきだと。少なくても前回のように、報道ベースでそれが伝わるような話ということは。で、結局最後は、デンマークは最後の最後まで出せなかったわけですから、首脳級会合まで。そういう話はあってはならないので、早めにとにかく、パッケージの提案を、するのであればして欲しいと。それから本会合までの調整に関しては、日本が全面的に協力をしていくということと、それからもう1つは、具体的な本会合での議事の進め方で、それまでに調整をしっかりした上ででありますけれども、ひるむことなくしっかり議事運営をして欲しいということを申し上げました。

(問)水俣の方なのですけれども、8条指定があって、次は事業再編計画ということになると思うのですが、大臣として、どういった条件がそろえば再編計画を承認できるというふうにお考えでしょうか。
(答)今回指定をするに当たっても、現地の皆さんとしっかりと話をして欲しいということを申し上げるつもりでおりますけれども、そういった話し合いがスムーズに行われること、それは必要不可欠なことだというふうに思っています。それから、事業計画の中身そのものは、これはしっかり見させていただいて、それが本当に特措法の想定している内容になるのかどうか、それが一番重要なことだというふうに思います。

(問)先ほどおっしゃった、エスピノサさんに対して、早めに何を目指すのか示して欲しいということに対しての向こうの反応といいますか、回答というのはどういうものだったのでしょうか。
(答)そこに関しては直接お答えがいただけない前に時間切れに実はなっておりまして、ですからそれもまた後ほどやりましょうという話でありました。その前の段階の、いわゆる排出量の多い国への対応という話に関しては、先般大統領も米国を訪問してオバマさんとしっかり話をしたのだとか、そういうやりとりはあったといういうことで、先ほどの私の提案に対するお答えは聞けないままで。

(問)では具体的にどのようなお話になったのでしょうか。具体的にはっきりと答えられなかったということで、それはどのような言い回しで、早めに提案を示してして欲しいということについて。
(答)いや、時間切れだったのです。お答えになる前、その前に、先ほど冒頭申し上げた排出量の多い国、こことここがポイントだよねと。こういう話に関しては、先ほど申し上げたように、カルデロン大統領もオバマさんと会って色々な話をしたのだという返答があって、2番目の、というか私の、早く提案をして欲しいという要望についてのお答えは、聞けないまま時間になってしまいました。

(問)エスピノサ外相はですね、昨日国連大学で演説された時に、パッケージでの合意を目指すと。資金とか技術とか、そういうどちらかが合意することは無いというふうなお話をされてたのですが、今日はそういう強い意思表示とかはあったのでしょうか。
(答)ありました。そういう話だったので、であるならば早くそれを示していただいたほうが良いと、そういうやりとりが有ったということですね。
(問)大臣自身はですね、例えばそういう部分的な資金とか技術とかそういう部分的な合意だけでも目指すべきと考えていらっしゃるのか、やはり同じようにパッケージで包括的な合意を目指すべきだと考えていらっしゃるのか、そのあたりいかがでしょうか。
(答)もう当然ベストはパッケージの、それも排出量の多い国が入った合意であることで間違いないですよね。ただ現実的にどういう形でいくのかというのは、今後の交渉の動きを見ていかないと分からないということだと思います。

(問)大臣、水俣ですけれども、改めて事業再編計画の許認可と、救済策の進捗状況。それの関係についてはどのようにお考えでしょうか。
(答)これはですね、元々特措法の想定している話でありますので、まさにそういった救済をしっかりやるためにもですね、必要なことは必要なタイミングで進めていくというつもりでいます。地域の中の皆さん方はですね、ある意味でいうと救済が進まない中での分割逃げ切りみたいなことに対する危機感があるのは十分私も承知をしておりますが、しかし、それと同時に、逆にいうと、そういった話を進めていただかないと救済が進まないんだという要望書もまた患者団体の皆さんからはいただいておりますので、そこの地域の住民の皆さんの感情をしっかりと受け止めながらですね、現実的に対応がしっかり出来るようなやり方をしていかないといけないというふうに思っています。

(問)大臣、確認なんですけど、本日付で水俣の件ですけども、申請を認定したということでよろしいでしょうか。それについてはいかがですか。
(答)申請について指定を本日中に行うということです。8条に基づく指定を行うということですね。

(問)COP10の関係ですけれども、今週末から新たなABSの再開会合が始まりますが、日本も大枠の資金を拠出して、新しい追加の会合ということですが、改めて今回の会合の意義と期待される成果についてお願いします。
(答)ABS、本当に重要な会合になると思っています。私としてもそこは、大いに期待をしているところでありますし、その状況を踏まえてですね、10月までに何が出来るか、具体的な対応策も考えなきゃいけないと思ってますので、そういった意味では注目をして、大いに、しっかりと議論をしてきてもらいたいというふうに思ってます。
(問)現状では、相当、先進国と途上国の間に主張の開きがあるようですけども、この状況はどう受け止めてらっしゃいますか。
(答)そういう報告もあると同時にですね、しかしですね、やはり何らかの成果を挙げなければいけないという意味では、先進国も途上国もそういう認識はあるという話も聞いておりますので、最初は当然のことながら、それぞれの見解を強く主張するという話の中で、どこでそれが妥結をしていくのかですね、探っていく重要な会合だろうというふうに思っております。

(問)ABS議定書というのが、名古屋といったり、愛知名古屋を付ける人もいるんですけども、まだ正式には、実際はCOP10の場で決めるということなのですけども。名古屋という冠が付く、COP10においてでですね、いろんな名古屋ターゲットとかですね、なにかこれを付けるのが、一番合意もしやすくて、分かりやすいんじゃないかなという見方というか、見識はありますかね。
(答)合意もしやすくてと言われると回答が難しいですが、やはりポスト2010年の目標というのはですね、やはりこれはそういう時期でもありますから、ここはなんとしてでも合意をしなきゃいけないと思ってますね。ABS、カルタヘナ等々は、これはやはりかなり経済的な問題でもありますので、そこは出来うる限り詰めていきたいと、そんな思いでいます。
(問)ポスト2010年というのが、名古屋ターゲットみたいな名称になるのかなと。
(答)そこは最大で成し遂げなきゃいけない話だと。こういうふうに思ってます。

(問)環境から話題が離れるんですけども、角界の野球賭博に関連して御質問させていただきたいのですが、公益法人である相撲協会がですね、当初、賭博に関与した力士の名前を公表しなかったりとか、厳重注意で済まそうとしたりとか、運営に問題があるのではないかというふうな指摘がなされましたが、民主党は公益法人の在り方について、事業仕分け等でですね厳しくチェックをしてこられていると思うのですが、公益法人としての相撲協会の在り方というものについて、大臣どのように見ていらっしゃるのかということと、20人近くの力士が休場したうえで開催される名古屋場所についてどのように見ていらっしゃるのかというこの2点をお願いしたいのですが。
(答)思わぬ質問で難しいですね。これも個人的な見解でお許しをいただきたいのですが、環境大臣というよりもですね。公益法人の在り方に関してはですね、有る程度文科省も権限も無い中で頑張ってくれてるという気はしますね。公益法人の在り方そのものに関しては、出来る限り民間ベースでですね、しっかりとやっていってもらうというのが原則だろうと思うし、しかしそうは言ったって公益という名前が付いている以上は、許認可官庁がですね、そうなれば責任を負うという、大変有る意味では二律背反する難しい範囲の中で、今回の専門家委員会を作って、ああいった形でやっていただいたという方式はですね、極めて私としは有効だったというふうに評価をしています。直接文科省があれこれという話ではなくてですね。それが一つと、それから20人欠く名古屋場所ということで、大変残念ではありますけれども、要するに、辞めても問題解決にはならないわけでありますから、処分は処分としてしっかりやったうえで、国民の皆さんの期待も有るでしょうから、そこは開くのは、私としては歓迎をしたいと。昨日名古屋に行ってきたばかりでもありますので、暑かったですけど。熱い名古屋場所をまた盛況にやっていただければいいのかなというふうに思いますね。

(問)選挙ですが、非常に総理が消費税の話をされて、ちょっと非常に逆風的な要素もあるのかと思ってるんですが、今の時点ではどういう見通しをされていらっしゃるのかなと。
(答)率直に言って、回っていてもですね、厳しい意見は頂戴をしております。ただ、日本にとって重要な論点でありますだけに、ここはですね、我々はしっかりと国民の皆さんがこれを機会にこの問題を考えていただいて、そして御判断をいただくという意味ではですね、大変意義ある選挙なのかなという気がしています。前も一回申し上げたのですが、私としてはですね、もっとムダを省くということを更に徹底してやり、同時にまた強い社会保障という総理の言う中身を更に具体的なメニューとして提示をし、そして、その上で税率問題というステップが重要だと思ってまして、出来る限りそういう順番になるように努力をしていきたいと思っております。

(以上)

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