本文へジャンプ
ここから本文
環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

小沢大臣記者会見録(平成22年6月2日(水))


1.発言要旨

 皆さん御案内のように、鳩山総理が辞意を表明いたしまして、先ほど臨時閣議をおこなってまいりました。こういう状況でありますので、一つの区切りとしてですね、皆さん方からの御要望もありましたので、記者会見を開かせていただいたということでございます。私の方からは、皆さんに大変お世話になりまして。次の大臣が決まるまでは職責は全うしたいと思っておりますが、皆さんに大変お世話になったことを、とりあえず感謝申し上げて、あとは皆さんから何かありましたらお答えをしたいというふうに思います。

2.質疑応答

(問)まず、鳩山首相の辞任を、いつ、どのようにお知りになって、どのように受け止めたかということをお伺いします。
(答)それは官邸のぶら下がりでも申し上げたのですけど、言わないことになっておりまして、御理解をいただきたいというふうに思います。私自身は総理の気持ちも良く分かっておりましたので、総理の気持ち次第と、こういう思いでありました。総理が続けると、頑張るという以上は、私が支える。次にバトンタッチということであれば、それはそれでですね、総理の決断を尊重したいと、そういうふうに思っておりました。

(問)鳩山内閣では、環境政策を重視してきたというところが特徴かと思います。90年比25%削減というような、新しい中期目標を定めた一方でですね、環境税とか国内排出量取引制度とか、未だ道半ばの取組もあります。こういったところについて、大臣御自身振り返って、思いをお聞かせいただきたいのですが。
(答)まさに今、御指摘をいただいた点が、本当に私としても残念だし、一緒にやっていただいた事務方の皆さん方に対しては、申し訳ないなというふうに思って、官房長始め、皆さんにもお詫びをしたところであります。国会がまだ途中でありますので、そういった意味で、今の時点でどうなるかまだ分からない訳でありますけども、なかなか環境が厳しいという前提で喋らせていただくとすれば、とにかく25%の高き志を出来うる限り現実的に行っていきたいと、それが私の役割だろうというふうに思ってやってきて、基本法もここまできましたので、そういった意味では、道半ばだという意味では大変残念であります。なんとかこれをものにしたいというふうに思っている訳で、そういった手が無いか、あるいはもし、後継の方々には、もし私ができなかった場合には是非それを仕上げていただきたいというふうに思います。何事もそうでありますが、一生懸命頑張って、やるとこまでやってというのが私の生き方、ライフスタイルなので、それはそれで、自分なりには精一杯やってこれたとは思っています。

(問)温暖化対策基本法案が会期ぎりぎりのところで今審議中です。民主党は会期延長しない方針だというふうに報道されております。あくまで基本法案を今国会で成立させるという方針には変わりないと考えてよろしいのでしょうか。
(答)大変環境は厳しいとは思いますけれども、なんとか手はないかというふうには思っているのですが、具体的な話は、次のとにかく政権を担う方が決まらないとですね。国会を延長しないという方針というのも現執行部の方がおっしゃっているだけですから、それは分かりませんので、最後まであきらめないという気持ちは持ちたいと思います。

(問)次の代表選が週内にもという話がありますけれども、次の代表になられる方にはどのようなことが必要だと思いますか。
(答)国民の皆さんはですね、自民党政治と違った新しい政治の在り方を期待してですね、民主党を選んでいただいたと思いますから、選挙を経た新総理ではないわけでありますけれども、国民の皆さん方の気持ちをですね、しっかりと受け止められる方になってもらいたいなというふうに思いますね。

(問)御自身が代表選に臨むというような気持ちはございますか。
(答)大変有り難いお話ですし、そう言ってくれる方もいらっしゃいますけど、鳩山さんを支えてきた立場の人間なので、ここでまた私がその後をまたやるという話も、これはなかなか他のグループの皆さん達に対してですね、言いづらいことは言いづらいんじゃないでしょうかね。

(問)今日は真っ先に官邸に行かれましたけれども、どのようなことを総理とお話になったのでしょうか。
(答)あの時は、松野副長官に電話入れたんですね、国会を出て。そしたらお越しになりませんかと言うから、じゃあ行きましょうかと言って、二人のつもりでいたら、平野さんもいて、松井さんもいてという状況で。私の方から総理には、お疲れ様でございましたというふうに申し上げて、いろいろやりとりあったんですけど、良いスピーチでしたという話を、ある方がおっしゃって、ベストスピーチでしたと。そしたら総理が、今までが悪かったということかと、いやベストというのは常に更新されるんですというようなやりとりがありまして。そしたら、まじめに総理が、僕の思いを引き継いでくれるといいんだがなあと言うから、それは我々も努力して、総理が思って言われた言葉はきっと引き継がれると思いますよと、そんなやりとりがありました。

(問)小沢大臣はスピーチの内容はどのように評価されますか。
(答)いや、ベストスピーチだったと思います。その時にベストスピーチと言ったのは僕じゃないんですけど。
(問)どういった点が。
(答)やはり総理の新しい政治にかける思いも有ったし、同時に国民の皆さんにそれが伝わらなくなっていったという言葉の中で、自分なりのもどかしさも大変感じられましたしね、そういう中で次に託していきたいという話が大変良かったのではないでしょうか。

(問)理由として2つ挙げて、「普天間」と「政治とカネ」というのを挙げられましたけれども、その点については。
(答)明快だったのではないですか。私も会見の場でも、支持率の話が質問があった時に、全く同じことを答えておりますので。

(問)あと環境にからめていうと、スピーチの中で、水俣病ということに触れましたけれども、あれは総理はどういう思いを持っていたのでしょうか。
(答)あそこでどうしておっしゃったかはちょっと分かりませんけれど、これは前からも申し上げているように、水俣の5月1日は、総理はもうかなり早い段階から、そういう機会があるならば自分としては是非行きたいと言ってくれておりましたし、そういった意味では、総理としても、やはり思い出深いものの一つだったのではないかなというふうに思います。

(問)鳩山政権としては、一つの政治解決への道筋をつけたという意味では、水俣病としての成果だと思うのですが、その辺りの受け止めはいかがですか。
(答)そうだと思います。そこは本当に、田島副大臣、あるいはまた事務方の皆さん、環境省総力をあげてやれた良い仕事だったというふうに思います。昨日、実は水俣のチームの打ち上げをやったのですけれど、慰労を申し上げながら、是非これからのいろいろな作業をスムーズにいくように是非頑張っていただきたい、こう申し上げて、今もそういう気持ちです。

(問)総理との間で、今後党内で鳩山グループとしてはどのような形で党運営に関わっていこうというようなお話はされましたでしょうか。
(答)まだ全くしていません。実は今日、鳩山グループの夜の会合が予定をされていたのですが、さっきも、総理も出るかなという話も一時あったのですけれど、代表選もある中で、ここはあまりそういう話はあまりない方がいいねという、大畠さんが今、グループの代表を努めていただいておりますが、大畠代表の御判断もありまして、今日は延期をさせてもらいました。代表選の後やろうと。これは、たまたまだったのですけれども、今日の日が設定されていたのですけれども。それは延期をしたのですけれども。それを見ても、今回は、ある意味でいうと、鳩山グループの総理がお辞めになったわけなので、ここはグループとしては静かに対応していくということではないでしょうか。まだ、そういう話にまだ全く入っておりませんけれども、私自身はそう思っています。

(問)総理との間では、今回の退陣に至る経緯の中には、党内にも、これでは選挙を戦えないという声があったことも一つの原因だと思いますけれども、この点について、選挙、今後どういう厳しい情勢なのかというような意見交換はされましたか。
(答)それはもう常にしておりました。今回、総理、辞任をされた2つの理由は、2つの理由でそのとおりだと思いますけれども、やはり総理の気持ちの中には、仲間を討ち死にさせてはいけないという、大変鳩山さんらしい思いが強かったと思います。
(問)それを何か言葉で表現されていたような場面はありましたか。お話の中で。
(答)具体的に直接そうは言いませんでしたけれども、私にはそれがよく分かりました。

(問)政権ということで、昨日の段階では表向きはまだ、続投という情勢だったのですけれど、大臣御自身が、昨日の段階で何か今日の状況に至るようなのは、何か内々にはお伝えか何かあったのですか。
(答)それは言わないことにしておりますけれども、さっきあなたが入って来る前に質問があって、言わないことになっておりますが、さっきも申し上げたように、続ける、辞める、その判断自身は、私は総理の判断だと思っておりましたので、大局的に考えて、先ほど申し上げたような理由の中で、総理自身が判断されたのだと思いますし、それを尊重したいというふうに思っています。

(問)総理とお会いになる時、総理の様子としては落ち着いていらっしゃるような。
(答)あの人は宇宙人ですからね。ただ、さすがに最終場面では本当に寂しそうでした。挨拶、スピーチのところは。

(問)先ほど行われた臨時閣議の中では、総理からどういったお話があって、総理の御様子はどんなふうだったかというのは教えていただけますか。
(答)これはいつものとおりでありますが、臨時閣議の中身は、いわゆる次の政権ができるまでは、それぞれの職責をしっかり果たしていただきたいと、いわゆる政治あるいは行政の空白があってはいけない、という話が中身の話。あと我々閣僚に対して、本当に自分を支えてもらってありがたいと、特に連立を組んでいる亀井大臣に対して、本当に感謝を申し上げたいという話がありました。

(問)地球温暖化対策基本法案ですが、仮に審議未了で廃案ということになったとすればですけれども、25%削減というものの法的な根拠を作る前に無くなってしまうということですけれども、次の体制で、この25%というのはどういう扱いになるとお考えでしょうか。
(答)是非それは継続してやってもらいたいと思いますし、いわゆる国際公約としての25%は立ってますので、条約事務局にも登録をしているわけですから、よほどのことが無い限り、それは引き継いでもらえるものというふうに思っていますけれども。

(問)10月にCOP10が控えていますけれども、そこに向けた国際交渉への影響などはどう見ていますでしょうか。
(答)それはまだ時間の余裕がありますから、無いのではないでしょうか。新体制でまた頑張っていただければ十分対応できるというふうに思います。

(問)基本法の議論がストップしてしまうと、排出量取引制度とか環境税に関しても後倒しになるのではないかというふうに考えられますけれども、環境政策を進める上でブレーキになるのではないかというようなお考えはあるでしょうか。
(答)そこのところが、ですから一番残念だし気になるところです。ですから、もう一息だったわけで、ただそうは言っても、まだ国会本当にどうなるか分からないのですけれど、なんとかならないものかなというふうには思っているのですけれど。やはり、基本法ができるのとできないのとでは、全然拠って立つ根拠が違いますから。そこはやはり大きいと思うんです、基本法の成立というのは。

(問)間もなく代表も替わり、執行部も替わるわけですが、社民党との協力等々考えた場合に、社民党は普天間に対するスタンスを変えるように要求されているわけなのですけれども、その辺はいかがお考えでしょうか。
(答)普天間に関しては総理自身も今日おっしゃってましたけれども、私も、この間も会見で申し上げたけれども、総理の努力、それは大変、私は意味のある努力だったと思うのですが、結果として上手くいかなかったということで、社民党もそうした対応になっているのかもしれませんけれども。出来れば社民党も、思いは同じであるならば、さらに一緒に努力をしてもらいたいなとは思います。

(問)今のことに関連しますけれども、大臣は、先日の日米共同声明に沿って、新しい体制でも行くべきだというふうにお考えですか。
(答)今日、総理も言っていましたけれども、決して、未来に渡って、いわゆる県外・国外を捨てたわけではないし、それから、自らの、まさに国民が自らの国を守ると、そういうことを忘れてはいけないという話も言ったわけで、まあタイムスパンの問題だと思いますけれども、やはりそういった点で、社民党の皆さんにも理解をしていただき、共に協力をしていただきたいと思います。

(問)当面その方針が変わらないとなりますと、今日、総理御自身でも、2つの主要な理由のうちの1つとして上げておりますけれども、なかなか支持が大きく回復するというのは難しいのではないかということもあるのですが。
(答)国民世論という意味ですか?支持率という意味ですか?そこは、そのことが良いことかどうかは別にして、皆さんには申し訳ないのですけれども、支持率というのはかなり弾力的に変わり得るものだと思っておりまして、森さんから小泉さんに総理が替わった、あれは我々にとっても大変、逆な意味でショックだった件でありますけれども、全く同じ自民党政権で、確かあの時は6%ですかね、6%から80%まで支持率が上がったわけですから。ですから、支持率というのはそういうものだというふうに思います、私は。変われるというふうに思います。

(問)今の文脈でいって、国会の流れ、国会審議ということになると、逆に言うとスタンスを変えないならば社民党の協力というのはなかなか難しいというのが、今、現状を見ていいてそう思うのですけれども、この辺はいかがお考えでしょうか。
(答)国会審議はそうなのだと思います。そこは、国会審議というか、社民党との関係に関しては、社民党の対応はそう変わらないというふうには思います。ですから、選挙を経てという話になるのだろうと思います。

(問)明後日、代表選挙ですけれども、どなたが最適かなということに御所見ございますか。
(答)ですからそれも、鳩山総理を、ある意味では、我々は出させていただいていたわけなので、その総理がお辞めになった直後でありますから、他の皆さん方には本当に御世話になったので、どなたにという話ではなく、静かに対応したいというふうに思います。

(問)代表選は何人か方の名前が取りざたされていますが、数多く、ある程度の数の方が出た方が良いのか、あるいは割と少なめの方が良いのか、その辺は。
(答)それぞれ、メリット、デメリットありますよね。ただ、期間が短いですから、沢山出ても、そんなに党が割れるとか、バラバラだという話ではなくて、賑やかになることは私自身は歓迎ですけれど。

(問)さっそく野党からこんなわずかな期間で首相が替わってしまうのか、という厳しい批判がでていますが、この点についてはどう思われますか。
(答)野党としてはそうだと思います。そう言ってくるものと思っています。そういった意味では、さっき申し上げたように選挙を経てトップリーダーが選ばれていくというのが最も望ましいものだと、こう思っていますが、世の中常にベストなことが行われるわけではないので、やむを得ない事態ということで、その中のセカンドベストを目指してがんばるしかないのではないでしょうか。

(問)大臣個人のお気持ちとしては、鳩山内閣で4年間という気持ちが強かったのでしょうか。
(答)それはもちろん。そう思っていましたけどね。

(問)鳩山総理が、僕がもう一度出ようかな、とはおっしゃっていませんか。
(答)それは言っていませんね。
(問)衆・参同日選挙の可能性は。
(答)ゼロですね。と思います、私は。

(問)国際交渉の現場に立たれていて、やはり日本はリーダーがよく替わると声が他国から寄せられていると思いますが、国際交渉に与える影響は。
(答)そういった印象が定着しているから、そういった意味からはあまり関係ないのかも知れませんが。国際交渉の観点からすれば当然あまり人が変わらないで継続していくことがやっぱり。人間というのは1回より2回、2回より3回会った方が不思議なものでだんだんうち解けていきますので、そういった個人的な信頼関係が大事なので、こういったことは決して望ましいことではない。ただ、僕はつくづく、大臣をやらせていただいて、日本の今の国会の、政治の在り方で何年かやるというのは、よっぽど息の抜き方とか、そういうことがうまい人でないとなかなかこの仕事は大変だな、と思います。僕は実は国会改革というのをずっと一貫して自分のテーマの一つに思っているのですが、国会と政治の在り方がすこし変わらないと、海外出張一つ、縛られてなかなか出来ないとか、国会の審議で日程が立たないとか、そういうことがあるとなかなか身が持たないですよね。今までは民主党も与党経験がありませんでしたから、お互い様ということになっていけば、すこしは違った、フレキシブルな政治との関係が作れるのではないでしょうか。そういったことをしないで任期だけ長くなるというのは大変だと思います。

(問)一言で鳩山内閣を言い表すとどういった内閣だと思われますか。
(答)志と意欲が極めて高くて、経験不足で若干未熟だった、と。

(問)ロードマップの試算で小沢鋭仁試案となっていますが、継続するのでしょうか。働きかけはなさるのでしょうか。
(答)僕の固有名詞がついていますけれど、環境大臣試案という位置づけでありますので引き継いでもらいたいと思います。いつも申し上げていることですが、国会審議でも申し上げていますが、モデル分析はモデル分析でありますので、最終的に政府がどういう判断をして決めていくかというと、基本法が出来た後にやろうと思っていたのですが、そこが最大のポイントですけどね。

(問)幹事長の辞任についてはどのように考えていらっしゃいますか。
(答)鳩山さんの、ある意味では二人のツートップの政治とカネの問題を一気に解決したいという強い思いと、幹事長がそれを受け入れて決断してくれたという、そういうことではないでしょうか。

(問)鳩山政権について意欲は高かったけれど若干未熟な部分があったとおっしゃっていましたが、どのような面で大臣はそのように思われましたか。
(答)次々といろいろな構想、アイデア、プランを出させていただいたと思っています。ただ、同時に、それを仕上げていけなかった、まさに普天間というのはその最も典型的な例だったと思いますが、そういったところだと思います。若干自画自賛ですが、環境政策はかなり現実的にやってきたと思っておりまして、そう言った意味ではもうすこし時間があれば、時間さえあればこの国会で一つの完結した姿を見せられた、と思っているのですが。

(問)大臣留任というのはないのでしょうか。
(答)基本的にはないと思います。

(以上)

▲Page Top