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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

小沢大臣記者会見録(平成22年5月28日(金))


1.発言要旨

 閣議後会見でございまして、私からは1点御報告を申し上げたいと思います。直接閣議の関係ではございませんが、31日5時から、エコファーストについて第8回目の認定式及び5回目のフォローアップを行います。今回は、(株)川島織物セルコン、(株)クボタ、(株)熊谷組、戸田建設(株)、ニッポンレンタカーサービス(株)、三菱重工パーキング(株)、ワタミ(株)の7社から、いわゆる新規の申し出がありました。また、日産自動車(株)からフォローアップの成果を受けることにしております。私も国会日程の許す限り出たいと思っておりまして、こうした企業の環境配慮型の取組を促進していくことが重要と思っております。私からは以上です。

2.質疑応答

(問)今朝、泉南アスベストの関係の会合を、関係閣僚でやられたと思うのですけれども、そこでの結論はどうなったかということと、また小沢大臣として、どういう意見を述べられたかということをお聞かせください。
(答)まず結論から申し上げますと、もう一度関係閣僚会議も行い、また総理も入って結論を得るための会合を行うことにいたしました。私からは、環境省関係は御案内のように、近隣住民二人の方との関係でしたが、これは勝訴だったという状況を報告しました。その前に長妻大臣が「控訴は断念したい」という発言でありましたが、その主な理由は、今回の泉南の裁判については、他の事例と分けて考えることができるということでございまして、そういった意味では、そういった発言を受けて私からは「長妻大臣の考えを支持をしたい」という発言をいたしました。私の理由は2つ申し上げまして、1つは、今回の泉南の事案、少なくとも厚労省事案は屋内案件でありまして、そういった意味では他の事案に波及する可能性が無いと考えられること。それからもう1つは、環境省の立場から言いますと、いわゆる、原因企業が、この泉南地域ではすでに消滅をしているといった時に、被害者、患者の皆さん方を救うのは政治しか無いではないのですかという発言をいたしたのでございます。

(問)ジュゴン、沖縄のジュゴンについて、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に年内に選定するという一部報道がありましたが、政府としてそういうことを決めているのでしょうか。
(答)まだ未定です。ただ、ジュゴンについては天然記念物に指定されていて、環境省のレッドリストで絶滅危惧1A類に選定されております。保護のために生息状況調査、地域の理解を深めるための普及啓発等を行ってきておりまして、それを大事にしていきたいという思いは持っております。ただ、具体的に種の保存法の国内規制野生動物として指定していくかどうかということについては未定ということでございます。

(問)ここに来て検討が具体化して、検討の段階があがっているということではないのでしょうか。
(答)いや、ないです。ついでに申し上げると、国立公園化の話は前から環境省として取り組んできておりまして、私もその一環で奄美大島にも行かせていただきましたし、それはそれで進めているわけでありますが、今回の辺野古の話は、辺野古という話がでてきたのもついつい最近のことでありますし、そういった意味では、そうした一連の流れとは直接関係はありませんが、いろいろなものの見方はあるんだろうな、と思って読ませていただきました。

(問)日米共同声明に辺野古という地名がはいったと報道されておりますが、今後ジュゴンの保護を考えたときに基地の移設がどういう影響をジュゴンに与えるのか、またその影響を回避するためにどういうことをやっていかなくてはいけないのか。
(答)もちろん、海上に基地を作らない方がそれは何も環境に影響がないわけですから好ましいことは事実でありますが、ただ、基地の問題というのは、環境はもちろん大変重要な要素ですが、それだけではない、さまざまな総合的な判断で決まっていくことでありますので、そういった点においてはまだ詳細を知らされておりませんので具体的な話を申し上げることはできませんが、出来うる限り環境に与える影響が少ない在り方を当然考えていかなければならない、と、そう考えています。

(問)泉南アスベストの件ですが、今日の会合には菅さん、仙谷さん、千葉さんもおられたと思いますが、そういった方々の御意見というのは。
(答)あまりつまびらかにするのはどうかと思いますが。千葉さんは、法務省の事務方から説明があって、全体像の、全体への影響、特に初めての判決でありますので、アスベストに関しては、そういったことの影響というのを考える必要がある、と。こういう意見でした。仙谷大臣は、要するに最終弁論からいわゆる判決に至るまでの期間がどれぐらいかと聞いた上で、約半年という中で、対応がいま目の前にそういう資料を出されて2日までに決めてくれというのもおかしいじゃないか、と。もうすこし事前に、いろいろな対応ぶりというのがなきゃおかしい、と。そんなことがあって月曜日にもう1回という話になりました。菅さんも同じ旨の話を言っていました。

(問)控訴断念になった場合に、救済法の見直しへの影響というのはあるというふうにお考えですか。
(答)裁判の結果に関わらず、アスベスト対策全体を、もう一回しっかりと検討してまいりたいと思っておりますものですから、そういう作業の中で、これは環境省だけではなく、いろいろな関係省庁とも連携をとってやっていかなければいけないわけです。

(問)他省庁のことで申し訳ないのですけれども、長妻さんが控訴を断念したいとおっしゃった後に、控訴を断念した場合に、例えば労災の更なる改善であるとか、何か法整備だとか、そういったものの改善については、言及というのはありましたか。
(答)今日はありませんでした。

(問)来週の6月1日から、ドイツでまたAWGが再開されますが、4月の時は、コペンハーゲン合意を重視するとか、交渉官の方に大臣から指令といいますか、があったと思うんですね。CDMの強化とかですね。今回、行かれる交渉官の方に何かアドバイスというか、環境省の大臣としての方針みたいなので伝えられることというのはどういうふうなことですか。
(答)実は先般、関係者集まって、いろいろこれまでの分析含めて、協議をしたのですけれども、これは環境省だけではなくてですね。環境省からは森谷さんが中心になって行ってもらいますけれども、今回は、少なくともLCAの方の議長提案が出てきておりますので、そういった意味では、前も申し上げたように前進は前進だというふうに思っておりまして、それをしっかりサポートして、できるならばそれをオプションの形ではなくて、一本化していくための意見をしっかりと日本としては述べていきたいというふうに思っています。

(問)辺野古についてなのですけれども、福島大臣が、辺野古という言葉が入るならば署名しないというふうにおっしゃっていることで、同じ閣僚として、福島大臣のこういった御発言をどのように評価されてらっしゃるのか。
(答)これは、とにかく、ちょっと案件が熱すぎますので、もうちょっと経ったら結論がはっきりすると思いますから、コメントはその後に、是非させていただきたいと思います。あまり話を混乱させるような発言をするのは、閣僚としては望ましくないと思っておりますので、是非それは御理解をいただきたいというふうに思います。

(問)関連なのですけれども、罷免とか更迭という話も出ていますけれども、それに対するお考えと、今後の参院選への影響についてお考えを聞かせてください。
(答)ですからそれも同じ理由でちょっと控えさせてください。
ただ、環境省案件ではありませんけれども苦労しています、私も。

(問)総理が日中韓サミットに行かれますけれども、環境分野でどういった合意というか、成果を期待されておりますでしょうか、またそのことで、総理とはどのようなお話し合いをされましたでしょうか。
(答)行く前にもですね、打ち合わせをして、私、環境大臣会合に臨まさせていただきましたし、一昨日に報告もさせていただいたのですが、一貫して二人で話をしているのが、東アジア共同体の中で、共同体という中身をどう詰めていくかと議論をしているわけですが、通常であれば外交安保、その後、経済協力とくるわけですが、それと同様にですね、環境というのが、今日的には、極めて大きな柱にならなければいけないと、そういう認識です。それは私からも総理に申し上げておりますし、総理もまさにその通りだと、こういう思いでいて、それをしっかり受けた形で、私も北海道での発言をさせていただきましたので、発言をしましたところ、中国も韓国も予想以上にですね、受け止めが良かったので、そういった報告をしてきたところであります。うまくいけば、東アジア共同体の柱という意味ではですね、なかなか外交安保、これは色々問題もありますし、EPAはEPAでそれぞれ、かなり利害の激突もありまして、環境が一気に先行してですね、東アジア共同体構想の柱となって引っ張っていけるのではないかと、そういうふうにも実は思っておりまして、総理には是非そういった観点で頑張っていただきたいなというふうに思っております。

(問)普天間でですね、共同発表文書で、辺野古に1800メートルの滑走路を作ると明記されてますけど。環境大臣としてですね、改めて、今後どのように対処していくのか、環境アセスの面も考えてですね、今後どういうふうにに動いていこうというふうに思ってらっしゃいますか。
(答)それはまだ私の手元には来ていないんですけども、それを見させていただいてから発言させてください。いずれにしても、環境省としては最大限環境を保全し、更にはその周辺の環境を含めてですね、豊かにしてくための努力はしていきたいと思いますし、更に言えばですね、これをきっかけに、日米のですね、環境に対する考え方を前進をさせていくというような作業も是非やらせていただきたいと思っています。

(以上)

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