本文へジャンプ
ここから本文
環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成21年4月2日(木))


1.発言要旨

 今日の事務次官等会議の案件は、法律案が1件、政令が2件、配布が2件で、環境省の関係はございませんでした。
 何かPRすることがあれば、ぜひともと思っていますが、今日のところは私からございませんので、またお願いしたいと思います。

2.質疑応答

質問
年度替わりということもあって総括的な質問ですが、京都議定書の第一約束期間に入って1年が過ぎました。一方で、他国からの排出枠の購入も順調に進んでいるという状況ですが、改めてマイナス6%に向けて、現状をどうお感じになっているのかお聞かせください。

もともと毎年の温室効果ガス排出量の速報なり、インベントリーを出すごとに、よほどの努力をしていかなければ大変だというデータが出ている訳です。その中でいくつかに分けて言えば、産業系は横ばいとはいえ一層の努力が必要という状況、もちろんこの頃の経済状況の変化は注意していかなければいけないと思いますが、引き続き努力が必要だという状況です。それから特に電力のほうは、電力の排出原単位の係数は原発の状況等に影響されるという状態があります。そこも議定書の約束期間のうちに目標に到達するように努力していただかなければいけない。それから環境省が一番引っ張っていかなけない、他省との関係で言えば、なかなか縦割りの業務では捉えにくい家庭からの排出抑制についてはやれる努力はしてきているとは思いますが、数字で目覚ましくキャッチできるところまで至ってはいないと思います。私としては、ひとつは自動車の低燃費化、次世代自動車の普及という事柄については、そのスピードは更にもっと加速することに越したことはないと思いますが、税制であるにしても国民意識でもだいぶ根付いてきてかなり軌道に乗っている訳であります。これは今後の経済対策の中でも、更にどんどん加速していくように考えていただければと思っています。実際、今年の税制は自動車重量税の減免など、かなり自動車の次世代化をプッシュするような税制になっていると思います。それから主力は経済産業省でありましたけど、太陽光発電を普及させることについても、補助金の復活でありますとか、固定価格買取制度でありますとか、一時はドイツと比べてどうかというところでしたが、政策ツールとしてはかなり並んできた訳ですから、これからの効果が期待できるし、それをプッシュしていかなければならないと思っています。あとは以前より私が気にしていた家電製品です。エコポイントを始め、オフセットもありますし、いろいろな手段で生活の隅々まで省エネの意識や技術を浸透していくということが王道です。2012年度までにどこまで間に合うか、次期枠組への対応もあります。だんだんと理解は深まってきているし、いくつかの政策ツールも揃ってきて、テイクオフしてくるのではないかと思います。さらにこういう努力をして、効果が見えるようになってくれば、私達だけではなくて、事業者の方や国民の方々、取り組んでくださる方々の励みにもなって、良い方向に拡大していけばいいなという思いでいっぱいでございます。

質問
2008年度分の排出削減の成果とか実績というものは数で出ているのでしょうか。

年度で計算をしますのですぐには無理ですが、温室効果ガス排出量の確定報を作る前に速報を作る、その速報もできるだけ早くやろうじゃないかとは言っておりますが、秋ぐらいになると思います。通年のいろいろなエネルギー統計に係数を掛けて積み上げなければならないものもありますので、それはたぶん秋になるのではないかと思います。それから2008年という年は、注意して見なければならないと思います。CO2削減の全体、マクロについてはそう容易なことではない状況は変わらないと思いますが、各部門ごと、それからCO2とCO2以外のいろいろなデータはよく見る必要があります。2008年という年は、前半はエネルギー価格の高騰、税制をめぐってもいろいろな議論がありましたし、後半はエネルギー価格は下がりましたが、経済も世界的に急激に冷えてくるということがあった年ですから、2008年に起こった事柄は単に1年間の合計で眺めるのではなく、細かく分析をする必要があると思っています。私達も深くかつスピーディーに分析する能力を持たなければならないということで、今年から環境と経済の研究機能を強化しようと言っている訳ですが、やはり2008年という年は、何がリアリティーがある事柄かと判断するには難しい年だと思います。いずれにしてもリセッションがあるからといって、対策を緩めていられるようなものではなくて、むしろ温暖化対策、環境対策を使って経済にも良い影響を与える政策を行うというのが世界の潮流ですから、そこはしっかりやっていきますが、元のデータはやはり秋ぐらいになると思います。また地球局に確認をしてお知らせをします。

(了)

▲Page Top