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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成21年3月30日(月))


1.発言要旨

 今日の事務次官等会議の案件は、一般案件が5件、法律案が1件、政令が13件、配布が2件で、環境省の関係はございませんでした。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
先週金曜日、政府の中期目標検討委員会が複数の選択肢の分析結果を公表しました。それについての所見、評価についてお願いします。

検討委員会でいくつかのモデルを作って、詳細な分析をしていただくことは、私どもが非常に重視していた事柄であり、きちんとしたいろいろな経済モデル、或いは経済影響等について分析したものをもって、これから世界に発信していくべきということでありました。ただし、作業は大変なようで、もっと沢山のシナリオがある中から、主たるシナリオに絞っていく作業をずっとしており、そのシナリオの中でそれぞれの前提の違いやつじつまがどうかなど精緻詳細に議論をしていただいたということです。先週金曜日の時点で一部のシナリオにまだ分析中の数字が出ていない、更に精査しなければいけないところがあるということであり、あの形で確定したというわけではありませんので、断定的なことは申し上げにくいことであります。更にこの作業を精緻化していただいて、そこから委員の方々の議論も深めていただかなければなりませんし、更に言えば、各方面の意見も伺っていくなど、きちんとしていく必要があると思います。私の年来の主張との関係で言えば、マクロモデルで経済影響を解くと、どうしても、政府が介入しない場合に対する乖離を解析する、政策介入をした時にどんな乖離が出てくるかというモデルになりますから、どうしてもGDPに対して、マイナスの数値がモデルで解かれて出やすいのですが、それに対して、グリーンニューディールというようなことをやるわけですから、それによって、新しい産業を創出したり、経済構造を変えるメリットはあるはずという議論であります。また、押し下げ効果と言っても、実際に伸びて行ったところからいくら押し下げているかということですから、現状から下がるわけではないので、今の生活とどうかということをもう少し解りやすくする必要があります。対策コストだけと言っていますが、放っておけばダメージも出てくるわけですから、それと比べてどうか。もう少し経済のところの分析で言うと、こういう対策をやったらエネルギーコスト等も省エネ型になる、将来にわたって輸入するものは海外に財が流出してしまいますが、国内で対策を取れば、国内の経済効果として残ってきます。どうもプラスのところが上手く捉えられないという感じがします。どうしても経済のマクロモデルというのは、今までのモデルがそういう構造をしているので、やむを得ないのですが、プラスのところは少し捉えにくい感じがいたします。そこは、なかなか同じような精度で分析するのは難しいので、私たちもどうしたら良いかと思っておりますが、それを含めて、更にシナリオの数字が入っていないところも補っていただいて、大いに議論をしていただくこと、経済影響についてもグリーンの経済ということでプラスになるような要素も加味して大いに議論を行ってもらいたいというのが私の考えです。 

質問
来月のイタリアの環境大臣会合では、どんなことを話し合われるのでしょうか。

もちろん温暖化対策が大きなテーマになると思いますが、G8環境大臣会議でありますので、昨年の神戸会合で積み上げていただいた事柄について取り上げていただけるとありがたいと思います。今は、各国の提案を受けて、イタリア側がアジェンダをまとめるということですから、まとまった時にご紹介をしたいと思っております。その際、温暖化対策以外の私どもが関心を持っているテーマを是非取り上げてもらいたいと思っております。 それから、今、少し分かっていることは、AWGに竹本審議官が行きますが、ちょうどその前に4月3日から5日、イタリアのG8環境大臣会合の流れですが、G8の低炭素技術に関するハイレベルフォーラムがトリエステで行われます。これは、低炭素技術に関して議論をするもので、要するに低炭素社会についての国際研究をしなければいけない、各国一緒に協力するようなネットワークを作って欲しいと昨年の神戸のG8の時に話しをして、各国の了解をいただいておりました。そのキックオフの会合も一緒にやりたい、1つは、低炭素技術について、或いは低炭素社会での様々な社会や社会像についての研究ネットワークを作りましょうということに、連続性を持って4月の3日から5日のトリエステの会合で竹本審議官にやってきてもらいたいと思います。 G8は、私どもの温暖化だけではなく、神戸から言っている話について、強く取り上げていただきたいと思っております。ある程度、相手方と固まったらリリースしたいと思っております。 

質問
その前に事務レベルで何かやるのでしょうか。

市場レベルの準備会議を行って、ある程度議論してきております。G8の神戸の会議で議題にした生物多様性の議論など、温暖化だけではなく取り上げてください、と話しはしてあります。ただ、G8各国の準備会合で事務レベルで相談した時に各国が言ったことを、まだイタリア政府が整理しているところで、イタリアが議長でアジェンダを作ります。その中に、私どもはハイライトしていくべき課題が取り上げられると思っておりますが、今の時点で私から申し上げることはできませんので、イタリア政府がもう少し整理をしてからお話させていただきたいと思います。

質問
トキについてですが、4羽目の雌が本州に飛来したという情報がありましたが、お考えをお願いします。

以前にも申し上げましたが、野生に放ってから、そもそも海峡を越えて飛ぶと想定していなかったと思いますし、その前から想像していたよりは非常に生命力がありますし、行動についても非常に私たちの予想を越えるものだと思っております。4羽の雌が新潟に渡ってしまったというのは、全く想像を越える事柄でございまして、自然の力に学ばなければいけないと思っております。4月10日に専門家会合を予定しておりますので、専門家に良く議論をしていただかないといけないと思っております。様々な自然の中での行動で、人間の想像を越えるようなトキの行動を観察できることは、私は大変素晴らしいことだと思います。ただし、佐渡で今まで行ってきた実績、佐渡の人の気持ちも踏まえつつ、終局的には日本の野外に定着しなければいけないわけですから、そのためには、今後どうするか専門家に良く議論をしていただきたいと思っております。

(了)

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