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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成21年1月26日(月))


1.次官会議案件等概略説明

 今日の事務次官等会議の案件は一般案件が1件、法律案が8件、政令が2件、配布が2件でした。
 大臣がご紹介されましたが、明日の朝、いわゆる日本版グリーンニューディールの関係で、朝7:00から、東京大学大学院の経済学研究科の吉川先生、伊藤先生からご意見をいただくということでありますので、前回はどちらかというと自然科学的、工学的な視点からの鈴木先生、安井先生からいただきましたので、今度は経済学の視点から教えていただければと思っています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
23日に中期目標の検討委員会がありまして、いろんな分析結果があります。それを受けて次官のご感想をお聞かせ下さい。

→この段階では選択肢の候補について仮分析した結果だということでありますので、この次に早く本格的な分析ということで精査をしていただくということが必要だと思っています。仮分析を踏まえて、次の本格的な非常につめた議論に向けて絞り込むという手順だとお聞きしていたわけでございますけれども、当日、各機関から膨大な分析結果、非常に様々なパターンが示されたということでありましたので、各委員に対して文書で意見を出してくださいということを座長から要請されたと聞いております。これからの本格的な作業に是非議論を進化させていっていただきたいと思っております。科学的な要請、きちんとした分析に基づいて精緻、合理的な議論が展開されればありがたいと思っております。

質問
その中で環境省としてこのへんが妥当じゃないかというのはありますか。

→官邸の懇談会で、それぞれの研究機関できちんと積み上げた議論をしましょうということでスタートしたわけでありますので、これから官邸で更に本格的な議論を進めていっていただきたいということを申し上げるにとどめさせていただきたいと思います。

質問
現時点でだいぶ数字のばらつきがある状況ですけれども、これからの議論の行程にどれぐらい影響があると思われますか。

→私も専門家ではありませんので、モデルの中の詳細はよくわかりませんが、概略をお聞きしたところでもなるほどと思うところもありますし、あるいはそれぞれのモデルでどうして幅がでてくるだろうと更に色々聞かないとわからないという点もありますから、そこはきちんとした議論をしていただくということに尽きると思います。政府としては、官邸懇でそうやって選択肢を示して議論をしていって、有識者会議で議論をしていただき、その後に政府として決断するということでありますので、あらかじめ私の方からここはこうだと言うのは適切ではありません。しかし、精緻に積み上げていってもらっているようなので、やはり研究者同士がきちんとした議論をして、学者として、あるいは研究専門家として合理的な数値を出していただくことが大切と期待をしているところです。

質問
1990年比と2005年比どちらでみていったほうが分かりやすいのでしょうか。

→京都議定書のゴールも厳密には排出数量で決まっています。90年比からスタートしようと、どこからスタートしようと、いついつに何トンまでと排出枠がフィックスされれば、何年比で表すかは、単なる計算の上でのことになり、あまりそのこと自体が関係あるわけではないと思います。
国際会議でその他でも、そうですが色々途中経過で、あるいはアピールの仕方で、色々な言い方があると思います。日本としては、これからの国際交渉の中で我が国がどう言っていくかという作戦がありますから、私が予断をもっていうのは良くないのですが、日本としては見かけのアピールではなくて、やっぱりセクトラルにきちんと積み上げて、現実可能であり、科学的要請にもマッチしたものを主張していくという路線をとっておりますから、何年度比何%ということでアピールするとか、交渉のイシューにするというのではなく、どれだけ削って何トンになるというその実質の答えで、正しい答えで論争するというそのような目で臨めればいいと私は思っています。

質問
ただ現時点でそういう出し方をしている国はないのではないのですか。

→それぞれどうなっているかまでは分かりませんが、何年比にするかが尊いのではなく、2020年までにそれぞれの国に何トンまで減らしていくが本質ですからそこを見据えていくべきだと思います。

質問
そこに議論をもっていきたいということですか。

→日本としてはそれが本当に何トンかということが大事であって、だからこそ、COP14に向けたサブミッションでも何年比というのは、特定の所だけを取るのではなくて、複数の示し方をすることが重要だという意見を出したことはあります。国際交渉の中でどうなっていくか、これから議論があると思います。

質問
そうなると国民には極めて分かりにくくなってしまうのではないのでしょうか。

→国際会議ではクールに合理的にやるということだと思いますが、低炭素革命をしていく、国民にどれぐらいのことをしなければいけないのかをどのように分かりやすく言っていくべきかという局面は重要ですから、両方の頭が必要だと思っています。

(了)

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