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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年11月10日(月))


1.次官会議案件等概略説明

 今日の次官会議等案件は、一般案件が4件、配布が1件ありました。いずれも環境省と直接関係するものはございません。
 私から申し上げたいことは、資料はこの後お配りしますが、先週の7、8日に、北京で、気候変動技術の開発及び移転に関する北京ハイレベル会合がありまして、環境省からは竹本地球環境審議官他が出席しました。このハイレベル会合では、技術移転や技術開発の重要性についての主要な事項をうたいあげた北京ハイレベル声明がまとめられました。また、この会議の開会の挨拶を温家宝首相がされましたが、中国が、COP14を前に、技術開発移転に関する会議を自らホストして開かれたということは、非常に意味があると思っております。次回はインドで、COP15の前に同様の会議が開かれます。バリロードマップを決めたCOP13の際に、中国、インドが、技術移転については大事なことだから、ホストをしましょうということになったということで、そのような会議をもたれたということは非常に心強いことだと思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
ハイレベル会合についてですが、会合の前の段階では、技術移転の推進のために、先進国に対して、知的財産権の解放要求がされるのではないかという憶測も聞いていましたが、この辺りはいかがでしょうか。

→後程、声明を参照頂ければよいのですが、10項目あって、気候変動枠組条約やバリ行動計画の意義を再確認すること、気候変動への対応のため国際協力がいること、共通だが差異のある責任の原則に則ること、技術が果たす役割が非常に大きいこと、また、技術移転の障害を乗り越えるというのは、何も知的財産権だけではなく、制度や、財政や全ての切り口から障害を乗り越えていかなければならないということが書かれております。それから、現在のメカニズムの活用と新規のメカニズムの開発、NGOや民間セクターの参画など、重要な事項が盛り込まれており、特定の事項だけフォーカスして主張したものではなく、堂々たる声明になっていると思います。それ故に、あまり細かい点は書かれていませんが、必要なことが堂々と書かれているということで、非常によいことだと思います。中国がホスト国として堂々と声明をまとめられて、今後インドで取り組むということで、そういう積み上げが重なっていくことは非常によいことだと思っております。

質問
土曜日の夜に、本州に渡ってきたトキ1羽が確認されたとの連絡入りましたが、その時の状況を教えていただけますでしょうか。また、今はどのような状況でしょうか。

→報告されたとおり、土曜日の午前10時半頃に、関川村の西部の休耕田で目撃され、写真も提供されました。振り返って考えますと2羽行方が分からず、8羽は小佐渡などで大体確認されておりました。行方の分からない2羽のうち、03番のメスは何も装着していませんので、放鳥後、何も情報がなく、10番のオスは一応信号がありましたがGPSのデータがなく、その後信号が得られませんでした。10月末に、本州側にトキがいるとの比較的精度の高い情報が得られたときに、羽に緑色のマーカーが付いているのが見えたことから、私は、10番のオスの可能性が高いと思っておりました。今度、確認されたのは脚輪の確認により03番のメスだということです。今まで目撃情報がなかったので、この03番のメスが新潟まで元気に飛んでいることがわかり、大変喜ばしい限りです。8日の確認情報を含めて、昨日までに31件目撃情報をいただいており、7件は2羽を見たという情報もありますので、10番のオスも渡っている可能性は排除されないと思っています。そういうことで見ると、私の想像以上に大変な生命力があると感激しているところであります。これからもしっかり粘り強く情報を集めていくことが必要ですが、どういう行動範囲かということも分かりませんので、当面は、新潟県、新潟大学の協力を得て、専門家と相談しながら、また、各地でボランティアの方に見ていただいております。そういった方の目撃情報を集めて、動きを注視していこうと思っております。

質問
先程大臣と一緒に官邸に行かれたということですが、どのような話をされたのでしょうか。

→官房長官に大臣が会いまして、最近のいろいろな事柄について申し上げたということです。特に、COP14も迫っておりますし、いろいろな国際会議もありますから、大臣としては、積極的に取り組みたいという話でした。

質問
大臣のCOP14の参加の話についてはいかがでしょうか。

→もちろん大臣は行きたいとおっしゃられています。今答えがでるものではありませんが、重要な会議が今後あり、COP14の閣僚級の会合は、とりわけ大切で、是非行きたいということです。そのほか、これから、温暖化の問題について国際的にも一層力を入れていかなければならないことを強調されたところです。

質問
COP14以外に年内に重要な国際会議はあるのでしょうか。

→日中韓三ヶ国環境大臣会合を始め、様々な重要な会議があります。

質問
トキが本州に来たことで何か環境省で新しく検討を始めるということはありますでしょうか。

→まずは情報をつかむということが重要だと思います。これは、大勢動員して騒がしく調べればいいというものではありませんので、ボランティアの方、専門家の方の協力を得ながら、もう少し情報を集めていきたいと思っております。

質問
これから餌の少ない冬になりますが、佐渡は餌場をいろいろと確保していると思いますが、本州側はそういった整備はされていないかと思いますが、いかがでしょうか。

→これは本州に飛んだトキだけではなくて、佐渡のトキも含めて、その後の情報を踏まえて、専門家の意見を聞くことが重要であります。どこまで情報が集まったところでやるかという踏切りはいるわけですけれども、当然、いずれやらなければいけないことだと思っております。実は、今回の10羽の動向に加えて、放鳥第2陣はこの10羽の成績を見てどうするのかということもありますから、検討すべき課題は多いと思っております。今の時点でどこまでの情報で見切って、いつ専門家に聞くかは、まだ整理がついておりません。新潟まで飛んでいった1羽の情報は先月のことでありますし、その時の1羽と同じかどうかはわかりませんが、写真によって確実な情報が得られたのは土曜日ですので、もう少し情報を集めたところで専門家にご相談したいと思います。

(了)

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