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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年11月6日(木))


1.次官会議案件等概略説明

 今日の次官会議等案件は、政令が3件ありまして、環境省の直接関係するものはありませんでした。
 私からは、特に申し上げることはありません。

2.質疑応答

質問
昨日、アメリカでオバマ新大統領が選出されまして、温暖化政策でブッシュ大統領の政権とは色々とスタンスが変わってくると言われております。議会選挙でも民主党が有利になってきて、色々変わってくることが出てくると思いますがどうご覧になられておりますでしょうか。

→かねて候補者であるときにオバマ候補の気候変動政策として示されたものに、キャップアンドトレードによる排出量取引の実施に賛成するということ、2050年までに1990年比の80%削減を目指すということなどを掲げておられましたので、温暖化対策には熱心な方であると認識しているところです。来年は次期枠組みの協議、議論が本格化いたしますし、いずれにしても、これから長期に渡って地球温暖化対策を強化していかなければなりません。そういう場面で米国の果たす役割は極めて大きいわけですから、新大統領が温暖化対策に積極的に取り組んで行っていただけると大いに期待をしております。

質問
アメリカの新政権がらみですが、現政権は京都議定書の歴史とか含めて色々あって、難しい面があったかと思いますが、日本のアメリカに対しての働きかけを含めて日本の環境政策が新政権に対して変わっていくのか、見通しがありましたらコメントをいただけますか。

環境政策を進めるにあたって、たとえば温暖化対策でもAPPということで、太平洋を挟んで米国と手を携えていくことは重要だと思います。今まで京都議定書の取りまとめをはじめ、温暖化対策のそれぞれの場面で日本はアンブレラグループとして、米国、オーストラリア、カナダといった国と協議しながら対応し、また、ヨーロッパと米国との間を必要に応じてはつなぐという役割をしながら、米国と一緒に環境政策を組み立てていくということをしてきたわけです。政権が交代しても、当然米国と協調しながら環境政策を前進させていくということを基本に進めるというのは当然だと思っております。
 更に新大統領がどういう方かは先ほど申し上げたとおりです。私がかねて伺っている範囲では、更に積極的な取り組みをしていただけるのではないかと期待をしております。いずれにしましても、次期枠組みというのは、日本の立場は主要排出国全てが参加して実効のある枠組みを作るべきであるというのが一番の基本であります。一方では、中国、インドのような新興経済国は参加するということは当然ですが、米国が参加するというのが極めて重要なことでありますので、そういう態度で進めていくことが重要と思っております。

質問
オバマ新政権がCOP14にどういう形で関わってくると思いますか。

このような交代期に米国がどういう形で代表団を送っていただけるかはわかりません。私どもとしては、COP14にも何らかの形でそういうスタッフの方も来られて、それを良い機会として、意見交換をしていくことができれば良いと思っております。何しろ相手があるわけですから、今の時点ではどのように展開するかは解らないというお答えしかできません。

質問
日本政府はどういう方が参加される予定でしょうか。

COP14は是非とも大臣に行っていただきたいと思っております。大臣を先頭にそれなりの体制にしていきたいと思います。ただし、それは国会の許可が得られるなどの条件が整えば、ということですので決定ではありません。

質問
昨日、石川県知事にお会いになってトキの分散飼育についてお話をされたと思いますが、どういう内容を話されたのか、これから環境省としてどういう方針で分散飼育を決めていくのかを教えていただけますか。

分散飼育については、3カ所の候補地について専門家が候補地を見させていただいて、それぞれ検討を進めてきたところです。石川県は中でも熱心に早く取り組んでおられまして、分散飼育ということになれば、是非石川県の施設において受け入れをしたいという要請が知事からございました。それから、トキの問題は象徴的ではありますが、併せて石川県土ということを考えれば、里地里山といったような、農村集落を中心に自然とどう共生していくかということが大切というお話もありました。国連大学のあん・まくどなるどさんも石川を中心に活動をされておりまして、石川県としては里地里山ということも中心にして、生物多様性ということに積極的に取り組んで行く土壌があるということです。2010年には、生物多様性のCOPもありますので、里山を基点にしてそれに向けても検討し、環境省とも連携して生物多様性について取り組んでいきたいという2点の話がありました。
 分散飼育の件については、今まで検討していただいておりますし、後の手順としては、今月18日に専門家会合を開いて検討をしていただき、更にその間にも候補地として名乗り上げておられる所でも検討が深まりますから、12月にはその深まった検討結果をいただいて、おそらく再度専門家に確認をいただき、分散飼育をお願いすることになると思います。年内のしかるべき時に大臣にあげて決めていくという手順になるかと思います。その中で石川県では、非常に熱心な取組、準備を進めているということです。私としても心強い限りと思っております。

質問
先週、海を渡って胎内市で発見されたトキのその後の消息はどうなっているのでしょうか。

その後の新しい情報は得られておりません。これからも粘り強く情報を集めていくということが重要だと思います。本当に生き物は素晴らしい、畏怖すら覚えます。これだけ活発に飛んでいくトキですから、少し探しただけで見つかるというような簡単なものではないと思います。また、驚かしてもいけませんので、粘り強く情報を集めていきます。残念なことに、今は追加の情報はありません。

(了)

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