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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年10月2日(木))


1.次官会議案件等概略説明

 本日の次官会議関係は、人事3件、報告1件、配布2件でいずれも環境省関係はありませんでした。
 今日は私から申し上げることは特にありません。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
トキの試験放鳥からちょうど1週間が経ちましたが、その後のトキの様子はいかがでしょうか。次官のところに日々データはきているのでしょうか。

→データは日々来ており、今日はまだ見ておりませんが、先日までのデータでは、全体として順調であります。順調であるというのは、確認できた範囲で8羽の動向が確認出来ており、衛星追跡で1羽は海岸まで出ておりますので相当広範囲に移動をしていました。それから、重複関係がありますが、8羽のうち地上追跡で7羽は識別をしており、衛星追跡で把握しているのは3羽です。これは、火曜日の9時現在です。したがって、衛星追跡だけで所在が解っているのは、おそらく海岸に出た1羽だと思います。地上で目視したうちの1羽は、元々、採餌を期待していた場所でモニタリングをしているところに来て、餌を食べているということですので、これらを総体としてみれば順調にいっていると思います。それから、この季節の行動としては、群れにはなっておらず、それぞれがばらばらで行動をしているということです。

質問
概ね順調にいっているという理解でよろしいでしょうか。

→順調に滑り出したという言い方をしております。これから自然の中で生きていくためには、トキには色々努力をしていただく必要があり、私たち人間の方も、モニタリングで協力をしていただいている方もおりますし、佐渡で地域ぐるみで温かく見守っていただいている方もおられますので、そういう努力が実って、この順調に滑り出したものが成功に繋がることを期待いたしております。
 先ほどばらばらと言いましたが、もう一度確認すると、昨日のデータまでいただいており、今朝のデータはまだもらっておりませんが、28日から特に天候が良いので放鳥トキ10羽のうち8羽を確認、地上追跡で7羽を識別、衛星追跡で3羽の位置を確認しました。それから、各個体は分散している様子であり、その個体がどうしているかは、過半の個体は飛翔している状態を確認しております。一部は先ほど申しましたとおり、餌を食べているのを確認しております。全部どうしているか確認仕切れませんが、そういうことから推測して順調に滑り出したと思っております。

質問
世界遺産の白神山地のブナ林について、刃物で切りつけられたことが発見されて、環境省でも調査をしているかと思いますが、その後解ったことがありましたら教えて下さい。

→調査については、環境省の東北地方環境事務所、林野庁の東北森林管理局、青森県、秋田県がメンバーとなっております白神山地、世界遺産地域連絡協議会がございますが、その協議会で連絡をしまして、10月1日から確認調査を実施いたしております。
 その調査状況でありますが、先の巡視報告では遺産地域のブナ20本が傷つけられていたという報告がありましたが、今回の確認調査では、遺産地域以外からルートを巡って確認をしておりまして、巡視報告に言う20本傷があったというルートの半分くらいまでを、まず10月1日に調査をしました。この地域内では、巡視報告では10本あったはずですが、その10本は確認して、それを含む12本のブナの傷を地域内で確認しました。たぶん2本は巡視が先に報告したときには見つけられなかったものが2本見つかったのだと思います。それは、可能性が高いということですので、あとできちんと確認します。半分見て10本あったということですが、そこでは12本であったということです。また、ナナカマドも1本傷がありました。
 それから、そのルートの遺産地域外というのは、巡視が見て報告していないわけですが、地域以外でもブナが19本とキハダが1本、同種の傷が付いておりましたので、20本傷があったというルートの半分で13本の傷が、地域外で20本の傷が付いているのが見つかったという状態です。
 今日は、別の地域で確認活動をいたしまして、明日が3日目ということで、そこで全調査になるわけですが、明日10本あったというルートを回って、全部の調査を終えると聞いております。以上で実態調査を明日までに確認完了します。それを踏まえて、まず、今回損傷したことについて、何か直接対応できることがあるかどうか。というのは、当然、林野庁、環境省、各県がありますので、それぞれ点検をしていただこうということであります。それから、再発防止策ということについては、当面のものと今後の制度的なものということになるかと思います。当面のことで言えば、何らかの形で巡視等を強化するとか、こういう世界遺産のより広報普及をしなければならないと思います。これは、林野庁、環境省、両県でそれぞれ連携してやる必要がありますので、調査の後、協議会で相談をして、連携してやるということになると思っています。
 それから、長期的な話としては、林野庁の制度もあると思いますから、連携していかなければならないと思いますが、環境省自らの事柄ということでは、現状では、一本一本の木については、特別な罰条とかサンクションというのはありません。しかし、世界遺産であるところの木を故意に損傷するというようなことはあってはならないことでありますから、そういうことは「けしからん」という目から見て何かできないのか、という方向で自然環境局で検討してもらう必要があると思っておりますので、長期策の方は長期策の方で規制の強化ということも含めて検討していく必要があると思っております。

質問
排出量取引についてですが、10月試行ということですが、まだ目途は立っていないのでしょうか。

→局長レベルの詰めの会議も昨日やりまして、大筋の議論も固まったということでありますから、この間から言っているように、あとは最終段階ということであります。何日試行すると言えば良いのかというのは、取材する側からすればそうですが、そこは環境省だけというわけではありませんから、内閣や各省、関係の産業界もございますので、何月の何日がスタートということは言えないと言いますか、決定はされていないということです。とにかく最終段階であると申し上げさせていただきます。何月何日にスタートということも大切ですが、募集をして沢山の事業者が参加してもらうことが必要でありますから、こういう骨格でやりますということを決め、もっと細かい募集の具体的な事務的なものもわかるようにした形で「今日から募集です」ということを言わなければいけません。10月中・下旬には、必ず参加者の募集をしてスタートをするということでありますので、今は本当に最終段階だと聞いておりますが、関係者もありますので、何月何日とは言えませんが、もうすぐだと思います。

(了)

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