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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年9月29日(月))


1.次官会議案件等概略説明

 今日は新しい内閣になってから最初の次官会議でございましたので、冒頭、麻生総理大臣、河村官房長官、松本官房副長官、鴻池官房副長官がご出席をされまして、挨拶をされました。麻生総理からは、公務員に対する指示ということでありましたが、迅速に仕事をすること、悪い情報をすぐに上げるということ、省益を捨てて国益でやってくれということ、これは自分の仕事ではないということは言わないことというようなご指示がありました。ご挨拶では、迅速にやらなければいけないということに加え、省庁間で色々またがる問題について、しかるべきときには自分の方でちゃんと決めるということと、各大臣には官僚を遣いこなせということを言ってあるのでしっかりと仕事をしてもらうということ、概ねそんな話しがありました。その後、官房長官、両官房副長官からご挨拶がありました。
 次に、事務次官等会議の案件でございますけれども、今日行われます所信表明の案が朝閣議決定になっておりますので、財政演説の案と併せて事後報告があり、また、補正予算の提出について閣議決定がありましたので、事後報告がありました。補正予算の環境省関連は、この後2時に必要な資料提供をいたします。それから、一般案件1件、政令1件、配布1件がございました。 
 次官等会議については以上であります。
 それから、私の方からお話を申し上げたいことが1つと若干附言をしておきたいことがあります。お話を申し上げたいのは、先の次官会見のときに私から申し上げた、廃棄物の輸出の取り締まりについて総理もご関心なのでどのように対応するのかという件であります。先週は、それは強化を図っていかなければならないと思いますが、大臣からお話になるでしょうと申し上げたのですが、そういう機会が無かったようですので、私から申し上げます。廃棄物の輸出の取り締まり強化ということについては、大臣も総理からご指摘をいただいて考えておられ、当面の対応として、廃棄物の不法な輸出入防止の監視の強化のために、地方環境事務所が税関等と連携して監視の強化を図っていくということです。10月は3R推進月間ですので、これを契機に監視の強化を図ります。また、来年1月にはアジアで有害物質の不法輸出入の規制担当官によるワークショップを開催する方向で、廃棄物・リサイクル対策部で考えております。地方環境事務所を中心に取り締まりの強化を図るわけでありますが、大臣自らもその様子を見たいということで、先ほどプレスリリースの資料を入れさせていただきましたが、明日、横浜税関で2時半から4時という予定で、大臣自ら検査等の状況を見聞するということでございます。よろしくお願い申し上げます。
 それから、プラス2点申し上げますが、吉野副大臣、古川大臣政務官が留任をされるということでございますが、今日しかるべき認証式等の手続きがあったうえで今日の夜、登庁される運びになっています。吉野副大臣には、かねて8月に来ていただいてから、やはり折角環境省に来たので自分としても森林その他で色々考えることもあるので、これから環境行政で自分の意図するところを打ち出したいということを検討されていました。今日の副大臣の再任の会見があると思いますが、よい機会ですので、儀礼的な挨拶だけではなく、吉野副大臣のイニシアティブと言いますか、それくらいの内容のお話をしたいというお気持ちでいらっしゃいますので、よろしくお願いいたします。政務官におかれましても、おそらく政務官も抱負をお持ちでございましたので、副大臣と同様に政務官の会見でも日頃のお考えのことを話されるのではないかと思っております。
 それから、私自身の話しで恐縮ですが、先週の土曜日、日曜日に天津の世界経済フォーラム、いわゆる中国のダボスの会議に行って参りました。経済フォーラムでありますが、自分が参加した温暖化のセッションで温暖化問題を取り上げるのは当然として、日曜日の朝のチャイナデイリー紙の朝食会でもサブプライムなど経済のことという話題よりは、むしろ温暖化を巡って温暖化がそのビジネスと云々になっているかという話題をする人が多かったということが印象にあります。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
今の温暖化の問題でもそうですが、国内排出量の取引制度がこの10月から試行的にスタートするということですが、その辺の見通しと企業の実施に任せて罰則なしということでどれくらいの統制があるとみておりますでしょうか。 

→国内排出量取引については、関係省とも詰め、産業界とも話しをしておりまして、細部を含めだいたい煮詰まってきていると思っています。とにかく各省や関係の人たちとも合意をしてスタートしなければいけませんので、その最終的な姿や日にちについては、その最終的なところをもう少し詰める必要がある。そういう時間の最終段階にあると思います。それから、内容については、これで十分なものになるのかということですが、これは前回の会見のときも質問をいただきました。福田総理も排出量取引については、いろいろな議論があるだろうが、しかし、いろいろな議論を重ねているよりはまずはやってみることが大切だ、ということを言われて、それで試行をやろうということであります。そういう気持ちについてはみんな一致すると思っています。その試行というのもトライアルで一部分のちょっとした人だけが集まって実験をしてみるというような意味の試行ではありません。大変議論があるものではあるけれども、そういう議論をいつまでもやっていくということではなくて、とにかく取り組んでみようという意味の試行であり、できるだけ多くの人が参加するということです。自主行動計画を作っておられる多くのところが参加していただけるのだろうと思っているわけであります。罰則があるとかないとかの論点は、リーガルな制度の議論としては、当然議論になると思います。ただ、排出量取引というのは、結局、経済の中に環境をインテグレートしていくわけですから、統制をするということが目的ではありませんから、そこでは行政と経済の関係の人が一緒になってやる気になってやるということが何よりも重要ということであります。したがいまして、私は試行は絶対に効果があると思っております。こういうものは、やはり実際にやってみないと絶対に駄目だと思います。それから、自主行動計画についても厳しい眼から、色々な議論があります。しかし、全体としては産業界も、特に日本の産業界は必ずしも法規制がなくても大手のところはそれなりのことはやるということが言えます。したがって、この試行でも真剣に取り組んでいただけるということは確かだと思っております。経済界も議論はいっぱいありますし、それぞれ産業活動をやっておられるわけですから、経営としての観点からの意見はお持ちです。だからと言って、これに取り組む気持ちが緩いのではなくて、真剣度は行政と同じくらい以上の真剣度があると思います。その真剣度の中でどうやったら良いか大変心配があるから、色々議論になってきたということだと思います。いつまで議論していてもしょうがないのから、とにかく踏みだそうというわけで踏み出すわけですから、踏み出した後は、私は日本の産業界は非常に力もあるし、真剣さもあるので、必ずこれをもって今後のことを議論できる良い試行ができるだろうと思っております。  

質問
吉野イニシアティブについて、まだ中身が解りませんが、森林に関して何らかの構想が明らかになったら、環境省はそれに添って実現していかれるのでしょうか。

→副大臣には、役所が足を引っ張ることは言いませんから、副大臣はずっとプロですから、副大臣のお考えでどんどん言ってください、と申し上げてあります。副大臣が言われれば私たちはできるところは努力をします。あらかじめ調整して出来ることだけを言ってくださいというようにはしておりません。吉野副大臣は森林の方はずっとプロですから、副大臣のお考えがまずあって、その中で出来るだけやれることはやっていくという思いであります。
 政務官は同じような意味での環境の専門領域を持っておられたわけではありませんが、やはり地域地域の環境をよくすることは、是非今全力で取り組みたいと言っておられましたので、そういう観点から政務官の方からも発言されると思います。

(了)

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