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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年2月14日(木))


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、法律案が2件、政令が3件でした。
 法律案のうち、環境省が共同請議の法案があります。主請議は農林水産省ですが、農林漁業有機物資源のバイオ燃料の原材料としての利用の促進に関する法律案です。例えばさとうきびなどの資源作物や、家畜ふん尿等の廃棄物など、農林漁業から得られる有機物資源について、バイオ燃料の原材料としての利用を促進することを目的としており、具体的には、主務大臣による基本方針の策定に加え、農林漁業者とバイオ燃料製造業者が連携したバイオ燃料の製造事業や、バイオ燃料に関する研究開発事業等について国が認定し、各種の支援措置を講ずることなどを規定した内容となっています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
 再生紙の問題で、与えた環境負荷の金額の出し方について、あくまでも案という形でしたが、環境省としてどれくらいの負荷を与えたということはどういうふうにお考えでしょうか。10億円というのが多いとも少ないとも言いづらいのでしょうか。

→昨日の検討会で当面の古紙調達のあり方という議論がありましたが、それ以外にも、グリーン購入法の実施のあり方や、今後の古紙利用のあり方等、様々な議論があり、また今の御質問と同趣旨の議論もあったと承知しています。
 追加的な環境貢献活動として、製紙連合会が各メーカーに参加を呼びかけて基金をつくるとともに、基金だけでなく、各社独自の取組も行われるというようなことで発表されています。ただ、基金や各社独自の取組といっても、使途の詳細もどのくらいの期間で進めていくのかといった中味が必ずしもはっきりしておりません。10億円に対する評価についてもそうした情報が必要です。そういうものと、具体的に不足する環境価値との関係がどうなるか、20日ということで締め切っておりますが、まずこの調査の結果を見ないとどのくらい本当の意味で不足しているのかもわかりません。両面においてまだ情報が不足しておりますので、両方を見ながら、この連合会の提案、10億円についても、きちっと評価・分析をしたいと思っております。

質問
 一般論として、カーボン・オフセットという考え方をするときに、何かをしたときにどういうふうに契約するのかというのは現時点でも確立していないような気がするのですが、そういうことについて、紙の問題とは別に今後検討するという考えはあるのでしょうか。

→オフセット自体については、要するに排出したCO2をまかなうだけに耐えうるものでCO2を相殺、つまりオフセットするということだと思います。ですから再生紙で言えば、表示と違っていた差額の部分に実際の分量をかけてということで換算すれば、オフセット分自体の計算はできると思います。
 ただ、環境貢献活動や基金に使われるものとオフセットとの関係というのは、一義的には言えずいろいろな考え方もあると思うし、やはり大きな意味での総合判断も必要になると思います。

質問
 古紙に関連してですが、紙の使用の抑制についてどのようにお考えかをお伺いしたいのですが、3Rのうちのリデュースをちゃんとしないとリサイクルのことばかり言っていても問題でしょうし、環境省は循環型社会を目指すとか、生物多様性国家戦略とかいろいろやられていますが、今回の検討を見ていると、グリーン購入の検討会だけで終わってしまいそうです。植林ばっかりやれば生物多様性も損なわれると思いますし、環境省の中でも縦割りな気がするのですが、あと林野庁とか間伐材の利用とかでも、もうちょっと紙問題をきっかけに幅広く検討していった方がいいと思うのですが。

→再生樹脂についても今調査をかけていますけれども、基本的にはやはりグリーン購入法全体のあり方にまず関係してくると思います。昨日もそういう議論があったかと思いますが、これからも再生紙を中心にグリーン購入のあり方については引き続き議論していきますが、御質問はもう少し幅が広くて、単にリサイクルの観点だけではなく、リデュースなどの観点はどうなるのかということですが、これも確かにその通りです。例えば紙についても、我々もよく、これも温暖化対策の一環ですが、できるだけもったいない精神というのでしょうか、紙の枚数などもチェックさせながら環境省の実行計画において具体的数値を掲げ、できるだけ減らそうとしております。再生紙の案件自体は、今は主として環境経済課が担当しておりますが、環境経済課だけの問題ではなく、非常に底辺の広い問題だと思いますから、そこはよく御質問にあるように全体のことを考えながら進めて参りたいと思っております。
 ただ、いずれにせよ紙というのは代表的なグリーン購入製品でもあるし、生活や我々行政に身近なものですから、今回の件についてはきちっとした処理と今後の方針を立てていきたいと思います。

質問
 罰則は基本的には馴染まないという考え方でしょうか。

→昨日もそういう議論があったと承知しています。グリーン購入法の精神を考えると、守れなかったから担保させるために罰則を入れるというふうには直ちにはいかないと思います。例えば確認の仕方とか、検証の仕方とか、いろいろなことと併せて総合的に検討する問題だと思います。
 よく検討すべきテーマだと思いますが、昨日の議論でも、罰則についてはどちらかというとやや否定的な意見の方が多かったと聞いています。

(了)

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