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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年1月24日(木))


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件2件、法律案が5件でした。
 一般案件のうち1件は環境省案件のもので、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法いわゆる自動車NOx・PM法の基本方針の変更についてです。御承知のように、本法につきましては、昨年5月、局地汚染対策や流入車対策を内容とする改正法が成立しました。この改正法が今月1日に施行されたことを受けまして、この度、基本方針に、重点対策地区の指定に関する基本的事項や、流入車の排出基準適合車への転換の促進に係る措置等を追記するなど、所要の変更を行うこととしたものです。
 私からは2点申し上げたいと思います。一つは、紙に係る問題ですが、以前、特定調達品目検討会を開催しますということを申し上げました。来週の火曜日、1月29日16時から開催します。グリーン購入法に関する問題点、再生紙についての考え方、古紙の配合率等の確認や検証のあり方、その他当面の購入問題など、もう少し幅広くなるかも知れませんが、これらについて議論を行いたいと思っております。検討会はこれまでのように非公開で行いますが、冒頭のカメラ撮りは結構ですし、終わったら環境省からブリーフもさせていただきます。
 2点目は、花粉の関係でございますが、環境省では、毎年、春に飛散するスギやヒノキの花粉の総飛散量を予測し、12月におよその傾向を示した速報を発表しているところです。12月27日に速報を申し上げましたが、この度、今年春の花粉総飛散量の予測の確定版を取りまとめましたのでご報告します。
 今年春のスギ・ヒノキ科の花粉総飛散量は、昨年春に比較すると東日本で多く、1.5倍から3倍、特に埼玉や山梨では3倍を超える数量になりますが、西日本ではほぼ昨年春並みと予測されます。例年との比較では、東日本で例年並みかやや多く、西日本では例年並みかやや少なくなると予測していますが、例年並みであるといっても、ここ数年間を取ると過去最高であった平成17年の大量飛散に次ぐ飛散量となっています。また、1月末には寒さが緩み、気温が上がる見込みですので、飛散開始日は例年に比較して5~10日程度早くなるものと予測されます。例えば東京では、花粉前線を見るとだいたい1月31日から2月10日の間くらいと見ております。その後2月の気温も高めに推移すると予測されることから、飛散開始後速やかに花粉飛散のピークの時期を迎えると考えられます。さらに昨年に比較して飛散量が多いことから、飛散している期間も昨年より少し長いのではないかと予測しております。関東地方では、昨年は4月末頃にスギ花粉飛散が終息しましたが、これも長引くのではないかと考えております。飛散量が多く、飛散期間も長くなると考えられることから、外出にあたっては花粉情報に留意し、花粉症グッズを着用する等、できる限り花粉を浴びないようにすることが必要です。今回、最新の科学的知見や関連情報を紹介する「花粉症保健指導マニュアル」を改訂し、2008年版をホームページ上でも公表いたしましたので、是非ご参考にしていただきたいと思います。詳しくは、担当課に問い合わせていただければと思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
 ダボス会議についてですが、鴨下環境大臣の出席が確定したということで午前中に発表がありましたが、どういうセッションに出て、その中で環境大臣としてどういうことを訴えていこうとお考えなのでしょうか。

→鴨下大臣は国会の御了承が得られましたので、明日の夕方に政府専用機で総理と一緒に出発をされ、世界経済フォーラム2008年年次総会に出席し、26日土曜日の午後に気候変動のセッションに参加されます。ダボス会議というのは、世界経済フォーラムという名のとおり世界経済が中心なのですが、近年、特に今年は重要なテーマとして気候変動があげられております。
 総理のお話については、総理御自身のお考えを中心に、今まさに最終的な詰めが行われているところです。鴨下大臣につきましても同様ですが、明日、閣議後会見で、これから行ってまいりますというお話を大臣自身からなさると思いますので、今日は差し控えさせていただきますが、いずれにしても、日本がG8サミットの議長国でございますし、地球温暖化問題に環境立国として積極的にリーダーシップを取っていく観点から、ダボス会議で述べられる事項も、それにふさわしいものを発信していただくことになるのではないかと思っております。

質問
 環境大臣がダボスに行くのは、今回が初めてでしょうか。これまでにも何回かあるのでしょうか。

→ダボスの年次総会への出席については最近はあまり記憶にありません。過去にどこかであったかも知れませんが、確認して後刻お知らせします。

質問
 紙の問題なのですが、業界ぐるみという批判がかなり出ているのですが、その点については大臣も、もしそうなら由々しき事態で、実態把握をする必要があるとおっしゃっているのですが、具体的にはどういう形で把握に努めるのでしょうか。

→今回の件については一度調査を依頼しまして、返事が各社から来ましたが、不十分だと思っておりますので、もう少し長い期間にわたって詳細な調査を求めているところですから、まずはその実態の全容解明調査の中で、各社の状況も多少違うと思いますが、それをきちっと分析していく中で、御質問された問題も含めて調査検討して参りたいと思っております。
 大きく二つ問題があって、一つは制度的な問題といいますか、グリーン購入法の問題や、再生紙というものをどう考えるかという問題、あるいはその配合率の検証などをどのように進めるべきなのかといった制度的な問題と、今回の年賀はがきに端を発した話が、実際にどういう状況で行われて、今後の購入や在庫品等にどんな影響を与え、どう対応するのかという当面の問題があります。この問題の解決は環境配慮製品の信頼に直ちに繋がる問題ですから、できるだけ早急に、これらを並行して検討していきたいと思っております。

質問
 期限は切っているのでしょうか。

→期限は切っておりませんけれども、早急にということを申し上げておりますし、検討会も多々広範に議論すべきテーマがあるわけですが、できれば年度内に整理をしていただきたいということで進めて参ります。私どもとしても、検討会に先んじる形で様々な検討を行っているところです。

質問
 先んじる形で様々な検討をなされているというのは、具体的にはどういうことでしょうか。

→例えば、検討会ではどういうことを中心に議論していただくかということや、あるいは、各省庁も関係いたしますので、今後とも検討会の委員の方々の意見は十分に踏まえますが、先んじて現在の紙の購入など様々な問題についての各省庁との話し合い等も既に併せて進めているということです。

質問
 ペナルティなのですが、紙を処分するというのは正しくないのではないかという声明なども出ていて、環境に何かをするという形で返すべきということなのですが、その辺について、環境省としてはどのようにお考えですか。

→環境配慮製品と銘打って出されて、消費者も環境配慮製品だと思って購入しているわけですから、それが違っていたということであれば由々しき問題であり、我々も誠に遺憾であると思います。申し上げたように各社それぞれ対応があるし、率も違うのだと思いますが、そういう全容を把握しつつ、御質問の問題等については環境省としても十分考えなければならないと思っております。また、公取との関係等、様々な問題があると思いますが、環境省としても、環境配慮という観点から、ペナルティ等についても検討したいと思っておりますが、まずは実態を踏まえつつということだと思います。

(了)

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