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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

斉藤大臣記者会見録(平成20年9月12日(金))


1.発言要旨

 本日の閣議、閣僚懇については、特に御報告することはありません。
 閣議の後、宇宙基本法ができてから第1回目の宇宙開発戦略本部の関係閣僚会議がありました。第1回目ということで、こういう体制でいきたいという確認があっただけでございます。宇宙基本法については、私も議員として深く関与してまいりましたので、その第1回目の戦略会議に閣僚として出させていただいたということは非常に感慨深いものがございました。
 閣議関係については以上でございます。
 私から一点、来週の15日月曜日に北九州を訪問し、世界の環境首都を目指して頑張っている北九州市を視察させていただきたいと思っております。具体的には、ヒートアイランド対策の一環として行われている屋上緑化、地域における循環型社会づくりの中核となる北九州エコタウン等を視察します。それからエコ改修が行われている小学校を訪問して、子供たちと意見交換も行いたいと思っております。北九州は低炭素社会づくりの先頭に立って頑張っておりますので、いろいろなところを見てきたいと思っております。一連の視察の後、曽根東小学校において17時10分から記者会見を行う予定ですので、よろしくお願いいたします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)一昨日、自民党の無駄撲滅チームで事業の見直し、仕分けのようなものがありまして、大臣が就任の時におっしゃっていた浄化槽の関係の事業など、計4事業については不要だと判断されたのですが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

(答)一つ一つの政策の棚卸し、公明党では事業仕分けと呼んでおりますが、一つ一つの事業を、無駄がないか、国がやるべきものか、地方がやるべきものか、民間がやるべきものか、それぞれ検討していく作業については重要なものであると思っておりますし、そういう作業をされていることについては敬意を表したいと思います。
 しかしながら、一つ一つの項目についてはいろいろな意見がございます。特に今回不要とされた浄化槽事業、廃棄物処理関連事業につきましては、我々は別の意見を持っております。不要とは断じて思っておりません。
 特に浄化槽については、私も記者会見で申し上げましたが、もっと大きな無駄、つまり下水道事業、農村集落排水事業、そして合併浄化槽事業等、全体を見直していくということがもっと大きな無駄の撲滅に繋がると私は確信しておりますので、その中で浄化槽事業だけ国が一切やる必要がないというのは、もっと大きな無駄を生むのではないかと私は思っておりますので、然るべきところで反論していきたいと思っております。
 廃棄物につきましては、不要というよりも全部地方に委譲すればいいではないかという御意見のようですが、これは3年前の三位一体改革の際に議論をされて、国と地方の役割分担が明確になっているところでございまして、循環型社会を進めていく上で大変国の役割も重要とされたところでございます。この点についても、我々としては反論していきたいと思っております。
 もちろん、事業を進めていく上で無駄な点は徹底的に排除していかなければならないと思っておりますし、今回もその他の指摘については真摯に受けとめて、一つ一つ精査をしていきたいと思っております。

(問)直接環境省と関係はないかも知れないのですが、昨日、熊本県知事が川辺川ダムの白紙撤回を表明されたのですが、その点についての御所見をお願いします。

(答)蒲島知事とは個人的にも親交がありますので、昨日あのような決断をされたことは大変重く受けとめております。全文を取り寄せて読ませていただきましたが、本当にいろいろな方面から熟慮に熟慮を重ねて導き出された結論で、私も一人の政治家として、その真剣な姿勢に心から敬意を表したいと思いますし、大変尊敬に値する態度だと思っております。
 具体的に建設すべきかどうかについては、県と国土交通省の直接の事業であり、今後の取組について注視をしていきたいと思いますので、ここで具体的な事業についてコメントすることは控えさせていただきたいと思いますが、政治家としての決断として大変重たいものであると感じました。

(問)先ほどの自民党の無駄撲滅PTの話で、然るべきときに反論していくというのは具体的にどういうことを想定していらっしゃいますか。

(答)自民党の中での検討ですので、あのチームがどういう位置づけで、どのように党として正式にオーソライズされるのか、また、与党としてどういう意見になるのかということがあります。
 実は、公明党の中には水処理検討委員会という、山口政調会長が委員長をされている大変重たい委員会があるのですが、そこでも議論をされ、先ほど申し上げましたように、税金の無駄遣いをなくすという観点から、合併浄化槽を推進しようという方向性の議論がされています。従いまして、自民党の中の一検討会の意見が、与党としてどのような形に上がってくるのかを見ながら、然るべきときというのは、自民党としてまとまったときなのか、自民党としてまとまるのかどうかということも今後の見通しは不透明と言われておりますし、与党としてどうまとまるのかということもございますので、それを見ながら、然るべきときにということでございます。

(問)税金の無駄遣いというのは非常に関心が高くて、国民の側からももっとやるべきという声は出ていると思うのですが、政策の検証のあり方、無駄遣いの検証のあり方として、ああいう場についてはどういう形で進めるのが望ましいとお考えですか。

(答)構想日本の加藤さんと一緒に、公明党は公明党で事業仕分けということでこれまでやってきております。公明党がやっているときはマスコミの皆さまに注目していただけないのであまり知られておりませんが、一つ一つについて、いろいろな外部識者の目も入れながらオープンの場で議論をして、先ほど申しましたように、国、地方、民間、どこがやるべきか、そもそもこういう事業は必要ないではないか、ということから始めることは、非常に意義のあることだと思っております。

(問)先ほど浄化槽と廃棄物のことを挙げられて、それ以外のところは聞き入れるというか、謙虚に従いたいということをおっしゃっていたのですが、他に不要といわれた事業についてはどうなのでしょうか。

(答)謙虚に受け入れるとは申し上げておりません。謙虚に受けとめて、よく精査をしていきたいということでございます。

(問)自民党総裁選なのですが、政策論争について環境面から期待されることはございますか。

(答)環境面でも大いに御議論いただきたいと思います。経済がテーマになっており、現下の状況から見れば当然かも知れませんが、経済と環境は深く結びついておりますし、昨日も経団連と激しい、有意義な議論をさせていただいたところでございます。したがって、経済、そして環境ということで、今後の日本の進むべき道は何なのかという議論も是非期待をしております。

(問)昨日の経団連との懇親会ですが、改めて感想をお聞かせいただけますか。

(答)ああいう形で、経団連の主な幹部の方、こちらも省の幹部が勢揃いしての議論・対話というのは環境省始まって以来と聞いております。大変意義あるものでしたし、正直に申し上げて、かなり活発に、自分たちの考えていることをぶつけ合う議論ができたという意味で、大変有意義だったと思います。
 御手洗会長のおっしゃったことを新聞報道で読んだのですが、一致している点、異なった点が明確になったということで、まさしくそのとおりでございます。異なった点につきましても、決裂ということではなく、今後ここを埋め合わせていかなくてはいけないわけですし、温暖化ガス排出抑制についての経済的手法について、経団連さんも実行しなくてはいけないという認識はお持ちです。これは確かです。ただ、そのやり方についての意見が違うということで、埋めるべき溝が明確になりました。そういう意味では、議論の一つの大きなワンステップになったと思っております。
 経済的手法、環境税についても排出量取引についても否定的だったという報道もございます。確かに、経済の活性化を阻害することになるのではないかという心配をされていることは非常によくわかります。そういう心配をされるのはそのとおりだと思います。しかしながら、そうではない仕組みをどう創っていくかということについて、これから建設的なやりとりをしましょうということについては、経団連の方もそのとおりだということでございますので、大きな一歩だったと思っています。

(以上)

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