鴨下大臣記者会見録(平成20年4月22日(火))
1.発言要旨
本日の閣議案件ですが、一般案件6件、国会提出案件14件、公布1件、政令5件です。環境省請議はございません。
私からは以上です。
2.質疑応答
(問)昨日、熊本県知事が大臣に御挨拶に来られ、本日はPTもあり、今後、慰霊式もありますが、改めて大臣のお考えをお伺いいたします。
(答)5月1日に慰霊式がありますので、そのときまでに関係者が安堵して参加できるような状況づくりをと以前から申し上げておりましたが、いよいよ時間がなくなりました。熊本県知事とも連携させていただきたいということを、昨日お互いに確認し合いました。あとはチッソに対しての様々な働きかけをこの1週間で精力的にやっていきたいと考えております。
(問)先ほどまで開かれていた与党プロジェクトチームで、園田座長が、鴨下大臣がチッソの会長に会いたいという話をされているということをおっしゃっていたのですが、その御予定などについてはいかがでしょうか。
(答)与党PTとの間で、お互いに連絡を取り合いながらやっていることは事実です。今、申し上げましたように、チッソに対しての働きかけもこの1週間の間にしっかりとやっていきたいと考えておりますから、その中には場合によると後藤会長にもお会いするということもあるかもしれません。ただ、先方のこともありますので、まだ具体的には決まっておりません。
(問)後藤会長に会いたいということで既に申し入れをされているのでしょうか。
(答)チッソに対する働きかけをするということですから、そうした中の選択肢の一つには、後藤会長にお会いすることも私の想定の中にはあります。ただ、具体的なところで、先方がおいでになるかどうかということもありますから、今日の段階ではまだ何も決まっておりません。
(問)働きかける際には、どういうことにプライオリティを置いて、どのような基本的スタンスを改めて示されるおつもりでしょうか。
(答)基本的には与党PTでお決めになっていただいたことに協力してもらいたいということです。それに尽きます。
(問)費用負担を含めてでしょうか。
(答)もちろんです。
(問)園田座長が、大臣が5月1日までにもう一度チッソの会長とお会いしたいという意向を示しておられるのでその結果を見守りたい、それでも事態が動かないようであれば改めて考えるというようなことをおっしゃっていたのですが、やはり大臣もそのようなお考えなのでしょうか。
(答)後藤会長に直接会うかどうかということについては、今日の段階ではまだ決まっておりませんが、チッソに対して根気よく働きかけをしていきたいということは事実です。そういう中で、5月1日の慰霊式にみんなが安堵した気持ちで参加できるような状況をつくりたいと今の段階では思っております。今の段階ではそれに全力を尽くすということに尽きます。
(問)それでもうまくいかないときはまた別のオプションということになるのでしょうか。
(答)全力を尽くします。
(問)5月8日にパリで日本政府主催のワークショップが開催され、セクター別アプローチが大きな課題としてあると思いますが、セクター別アプローチはアプローチのうちの一つという考え方もあるということで、何かこの他に検討課題とすることはあるのでしょうか。
(答)5月8日のワークショップの目的はセクター別アプローチです。特に積み上げ式のセクター別アプローチがどのようなものかということについてのコンセプトを固めるための知見を集めるということで、目的はそれだけです。セクター別といってもいろいろな考えもあるでしょうから、そうした中で我々としては、国別総量目標を代替するわけではないが、一つの科学的な積み上げの根拠としてセクター別アプローチは重要だという考え方が、各国の学者の方々とも共有できればいいなと思っております。
(問)セクター別アプローチは国別総量目標を代替するものではないとすると、国別総量目標はどのような形で決めていくのが理想的だとお考えでしょうか。
(答)産業界の中、そのセクターでしっかりと積み上げないといけない部分が多分あるのだろうと思います。例えば鉄鋼、電気、セメントなどについてはセクターの中で原単位をある程度考えながら積み上げていかなければいけない部分があるのだろうと思います。国別総量目標というのは例えば業務、運輸、国民生活などあらゆる部分での排出量のトータルですから、そうしたことについてはまた別の決め方のルールがあるのかなと思っております。
(問)別の決め方ルールというと、例えばどういったことが考えられるのでしょうか。
(答)政治的な判断、あるいは国際交渉のようなことだろうと思います。
(問)セクター別アプローチはあるけれども、国別総量目標を決定するには、国際交渉する中で政治的に決めていくことが重要だということでしょうか。
(答)そういうことだと思います。
(以上)