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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

鴨下大臣記者会見録(平成20年1月11日(金))


1.発言要旨

 本日の閣議案件ですが、一般案件が1件、国会提出案件が28件です。環境省請議はありません。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)ダボス会議についてですが、2週間後くらいに迫ってまいりまして、大臣は出席の御意向があるのかということと、もし出席される場合はどのようなことを訴えられたいのかをお伺いしたいのですが。

(答)出席の意向はありますが、国会日程が非常に窮屈になってきていますから、国会のお許しがいただければ出たいと思っております。
内容につきましては、まだこれから詰めなければいけないことがあります。もし総理がお出でになって御発言をするということになれば、それを補完するようなこともあるかもわかりませんし、そのところについてはまだ4大臣会合でも固まっていません。報道ではいろいろと言われていますが、どうするかは行くメンバーによっても変わってくると思いますので、今のところはまだ固まっていないというのが現状です。

(問)再生紙年賀はがきの問題について、大臣はどのようにご覧になっていますか。

(答)再生紙を使ったと言いつつも、再生紙における古紙の割合が低いという話については、年賀はがきを買われた人たちは善意で環境に配慮して買ってくださっているわけですから、それを裏切るような行為だという意味においては、私も実際にそのはがきを買って出した人間の一人として、非常に残念に思うし、ある種の怒りも感じています。

(問)1%でも100%でも再生紙という定義には入るわけで、そういう意味でははがきに再生紙と書いてあることに偽りはないのですが、その一方で、一般の消費者の立場から言えば全然違うわけですし、まさか1%という印象を持って買っているわけではないと思うのですが。

(答)おっしゃるとおりで、我々だって、買うときにまさか1%で再生紙だというふうには思っていません。一応、基準としては40%くらいを目途だと考えているようですが、少なくともそのくらい再生紙が入っているということが重要だろうと思います。1%で再生紙だというのは私の感覚から言うと違っています。

(問)定義の明確化、もしくは表示に、いちいちすべてに数字を書くわけにはいかないのでしょうが、そういうことの検討の必要性というのはどうお考えになりますか。

(答)問題意識として、1%が本当に再生紙なのかということは、国民の皆さんも思うところでしょうから、その割合がどのくらいなのかということについてはいろいろと考え方もあるでしょう。
はがきとして流通していくときに紙の強度等との見合いもあるのでしょうが、それは正直に表示すべきだと思います。例えば30%入っているものなのか、少しざらざらだけど60%入っているものなのかなどということは、それぞれ買う国民の方がそれを承知の上で買っていただくということが重要だろうと思います。

(問)それは表示の定義なり、再生紙の定義をもう少し明確にすることを検討するということでしょうか。

(答)これは環境省だけでやる話ではありませんから、再生紙と名乗って1%ということが不当なのかどうかということについては、公取などの判断もあるでしょうから、所管の省庁と相談もさせていただきたいと思います。ただ、私の感覚から言えば、再生紙を使ってはがきを作るということにおいて、1%ではそういう感覚ではないと思いますから、表示の仕方を工夫すべきだと思います。

(問)仮に0%だった場合には全く違った話になると思いますが、その場合に年賀はがきのようなことが発覚したら、環境省としてはどういう対応が考えられるのでしょうか。

(答)再生紙と言いつつ0%だったら、これは虚偽ですから、然るべき省庁、例えば公取等が判断をするのでしょう。環境省は紙のリサイクルの推進を所管する省庁ですから、よく調査をして、そういうことをしている企業等は、公表するということを含め、我々として対応すべきところはしたいと思います。

(問)エコマークというのがありますが、それは基準があって付けられているもので、消費者が商品を選ぶ基準になっているわけですが、発行に環境省が関わっている中で、そういうものの基準が守られなかった場合はどういう対応になるのでしょうか。

(答)国民の方々は、エコマークが付いている製品は環境配慮がされているということで、多少コストが高くても買ってくださることもあるわけです。もしそれが偽りのものだとすれば、それはまさに国民を裏切っているわけですから、エコマークを剥奪するというのは当然のことですが、そういう行為があったということは厳正に対応すべきだと思うし、公表するに値することだと思います。

(問)ダボス会議の話ですが、総理が行って、国別の総量目標に関して、具体的な数値は言えないけれども総量目標はちゃんとやるということを、日本政府内で頑張って言ったとします。しかし国際的には、当たり前だ、そんなこと言いに来たのか、ということになりかねないと思うのですが、どう思いますか。

(答)4大臣会合でも議論をしているところです。ですから、総理がわざわざ窮屈な国会日程を割いてダボスまで行って考えを表明するなら、それに値するものでなければいけないだろうと私は思っています。

(問)具体的な数値などはとても言える情勢ではありませんし、総量はやりますということはとりあえず言って、あとはお金でという話で、逃げるというか。

(答)お金は重要なことだと思いますが。途上国支援という意味においてはね。

(問)そうなのですが、バリでも良かれと思って言ったことが裏目に出るというか、国際社会から見ると評価されないこともありますし、総量はちゃんと6%やりますということを言っても、関心を持たれないということにもなるのではないかと思うのですが。

(答)そうはならないような言いぶりと、具体的な内容についてはそれぞれ考えがありますので、できるだけ総理が行って祝福されるようなスピーチになるように工夫をしたいと私は思っているけれども、それについてはいろいろな思惑がありますし、バリでの経験もあります。私なりには、先ほど申し上げたように、総理がわざわざ日程を割いてダボスに行って歓迎されないようでは意味がありませんから、そこについては十分に官邸の方にも考えていただきたいという話はしています。

(問)本当は高い数値を示し、日本もこれだけやりますということを言えれば一番良いのでしょうが、まだ早いというか、情勢的に難しいのでしょうか。

(答)ダボスが最後ではありませんから。G8サミットまで繋がっていく中で、ダボスでどういうことを言うかというのは、最終的にサミットを成功させるための一里塚だと思っています。ただそこで、日本の総理はこんなことしか考えていないのか、というふうに思われたら、サミットの障害になる可能性もありますから、ダボスで総理が歓迎されるような表明ができるように、政府内で調整をしているところです。

(問)水俣病の原因企業であるチッソの会長が、要約すればこれまで言っていた内容と同じなのですが、かなり強い文脈で、PTがやっている案は受け入れられないというような内容の年頭所感が掲載された社内誌を全社員に配っておられるのですが、それが大臣の耳に入っているかはわかりませんが、入っておられたら、どのように受け止めておられるかをお聞かせいただけますか。

(答)私はその年頭所感を拝見していないので何とも言えませんが、昨年から申し上げているように、政治決着ということで与党PTの中ではそれなりの結論が出てきています。この前も、国としても予算の中で気持ちを表したということを申し上げましたけれども、そこから先は、今度はチッソの判断になってきているのだろうと思います。そこのところは、我々もこれからは汗をかかなければいけないフェーズに入ってきているのかなと思いますので、いずれチッソとも話をしたいと思っています。そんなに遠い時期ではなくですね。

(問)年度内とか、1月内ということでしょうか。

(答)次の予算が執行される前の段階ですよね。

(問)少なくとも年度内ということでしょうか。

(答)そのくらいのつもりです。

(以上)

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