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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成19年5月31日)


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件が3件、法律案関係が1件、配布が2件でした。
 一般案件のうちの一つが環境省関係、21世紀環境立国戦略についてです。明日閣議決定ということになります。環境立国戦略の策定は、今年の1月26日の安倍総理の施政方針演説で明らかにされ、これを受けて中央環境審議会の特別部会でご審議いただいた結果、21世紀環境立国戦略の策定に向けた提言が先日、意見具申され、これを踏まえて政府として決定していただくものです。持続可能な社会の実現は、世界各国にとっても喫緊の課題ですが、まだそれに向けた確たる道筋がつけられていません。このためこの戦略においては、低炭素社会、循環型社会、自然共生社会づくりの取組を統合的に進めていくことにより、持続可能な社会を目指しています。環境立国日本に向けた戦略的取組として、自然共生の知慧や伝統、あるいは環境エネルギー技術、公害克服の経験といった我が国の強みを、環境から拓く経済成長や地域活性化の原動力とすることによって、持続可能な社会の日本モデルを構築し、アジア、そして世界の発展と繁栄に貢献するために発信します。また、今後1、2年で着手すべき重点的な環境政策の方向として、総理が提唱された「美しい星50」を中核とした8つの戦略を定めております。
  また、6月の環境月間についてですが、国民一人一人が環境保全の大切さについて理解を深め、生活様式や行動を見直すことが今まさに求められております。そのきっかけとなるよう、環境月間を設けており、国、地方公共団体、民間団体が、各地でさまざまな工夫を凝らした行事や運動を行っておりますし、環境省ではエコライフ・フェア等の行事を実施することとしておりますので、改めてご協力の程、お願い申し上げます。
  私からは以上です。


2.質疑応答

質問
 東京大気汚染訴訟の関係で、昨日、安倍総理が国の基金から60億円を拠出するということを表明されて、石原知事も了承し、原告団も和解に向けて大きな前進だという評価をしています。これについての次官のご所感と、今後環境省が事務的にどのような対応をとっていくのかをお聞かせ下さい。

→昨日、総理が都知事と面談されて発表されたとおり、総理は、大変長い間ぜんそくに苦しんでこられた方々のことを思い、訴訟の早期解決を図るという見地に立って、これまでの公害健康被害予防基金を活用して、東京都に60億円を拠出することをご決断されたということでございます。環境省といたしましては、この総理のご決断を受け止めて、一日も早い和解の成立がもたらされるように、引き続き努力していきたいと存じます。
  それから今後の対応についてのご質問ですが、総理のご決断によって、和解に向けて大きく前進することになったと思います。私どもとしてはこのご決断を受け止め、その具体化を進めていくとともに、この総理のご決断を基本として和解の協議に臨んでいきたいと思っております。今後、自動車メーカーや、あるいは東京都等、関係者の協議が進んでいくと思いますので、一日も早く和解の成立がもたらされることを、私どもとして期待をしているところでございます。


質問
 大気汚染の関係で、60億円を都に拠出するということですが、予防事業に使うのか、あるいは医療費助成の方に回すのかという使い道に対するシバリについて、環境省としてはどれぐらいの強いこだわりがあるのでしょうか。

→公害健康被害予防基金の一部を取り崩して、それを東京都に拠出をするということがその全容でございます。予防事業として拠出をするわけでございますけれども、この措置によって、今、東京都が考えておられる医療費助成制度の立ち上げなど東京都が適切に対応し、東京都のぜん息患者対策が軌道に乗ると考えております。


質問
 医療費に使ってはいけないということは、主張していることなんですか。

→私どもとしては、もちろん予防事業として拠出するものです。ただご説明したように、これによって、東京都の医療費助成制度の立ち上げなど東京都が適切に対応することによって、ぜん息患者対策が軌道に乗っていくのではないかと考えております。


質問
 基金が作られたときの経緯がありますけれども、あくまでもそのときの経緯とは違わない形でということなのでしょうか。

→今申し上げたように、やはり予防基金から拠出するわけですから、予防事業としてと考えております。
  もちろん、基金の一部を取り崩すわけですから、そのことによって、他の県・地域の方々にわたる予防事業の部分がこれからも十分きちっと機能できるように、私どもとしても対応を考えたいと思います。運用益をより効率的に使っていくこととか、あるいは調査研究も大事ですが、より健康被害の予防に直接関わる事業を極力確保するよう努めていくとか、様々なことを含めて、当初の目的に沿って、この基金がこれからもしっかりと機能し続けるように、そこは環境省としてもよく考えてまいりたいということです。


質問
 今の予防事業では、ある程度使い道というのは決まっていますよね。それと同じ使い方として東京都に拠出する60億円を使ってほしいということでしょうか。例えば、ぜん息の予防事業で水泳教室とか、今やっている事業はいろいろあると思うのですが、そういった形で使ってほしいということになるのですか。

→指定されている47地域はそれぞれの実情に応じて、もちろん水泳教室に充てるところもあれば、予防診断に充てるところもあり、いろいろな使い方をされておりますから、その基金の運用は、今回一部を取り崩されても引き続き充実していけるように考えたいということを今申し上げました。
  今回の措置としては、先ほど申し上げたことの繰り返しですけれども、予防事業として拠出します。しかし本措置をしっかり受け止めて、東京都が適切に対応をして、医療費助成制度の立ち上げ等を進め、ぜん息患者対策が軌道に乗るというように考えているということでございます。


質問
 明日からクールビズですけど、閣僚はかりゆしウエアを着用されるのでしょうか。

→明日、6月1日閣議は、かりゆしウエアでということで、全閣僚がかりゆしで来られると承知をしております。


質問
 それは明日だけでしょうか。

→閣議をかりゆしウエアでというのは、一応6月1日ということになっていると承知しております。クールビズ自体はもちろん6月1日から9月30日までやりますし、私どももノーネクタイでと思っております。


質問
 かりゆしが沖縄でどのようなときに着られるものか存じ上げないのですが、月曜日に閣僚が亡くなって、明日、閣僚が揃ってかりゆしで出てくるというのは違和感があるのですが、そういう議論はないのでしょうか。

→沖縄地域における伝統的かつ夏を快適に過ごせる洋服としてかりゆしがあるので、そこに着目し、6月1日というクールビズ開始日にかりゆしをというのは一つの判断だと思います。ただ、クールビズの期間中はもちろんかりゆし以外さまざまなスタイルがあって良いと思います。もともとクールビズというのは、冷房温度を28℃に設定するというのが本旨ですので、かりゆしも、半袖ワイシャツにノーネクタイも一つの形ですから、いろいろなスタイルがあって良いし、何ら強制されるものではありません。ただ、閣僚の方々が、総理のご発案によって、6月1日はかりゆしを着ていこうというお話ですので、それは大変好ましい判断ではないかと思います。


質問
 ずっとかりゆしを着るという話ではなく、月曜に松岡大臣が亡くなられて、昨日葬儀があったくらいのタイミングで、明日閣僚がかりゆしでずらっと集まられるということについてなのですが。

→現職の閣僚の死ですから、それは非常に重い事実だと思います。そこは総理に限らず皆様、重い気持ちで受け止めておられると思います。ただ、クールビズはクールビズとしてきちっと進めていこうということではないかと存じます。皆様いろいろな思いがあると思います。


質問
 次官はどういう格好をされるのでしょうか。

→私は・・・。半袖のワイシャツにノーネクタイというようなことかと思っております。たまにはかりゆしも着てこようかとも思いますが。


質問
 言えないことだとは思うのですが、若林大臣がまだ兼務をしていて、一部報道では、若林大臣がそのまま横滑りするんじゃないかということですが、今、何か感触とかありますか。

→申し上げることはございません。


質問
 環境立国戦略は、明日閣議決定ということでよろしいですか。

→はい、明日閣議決定ということになっています。


質問
 これをサミットで表明するということでよろしいですか。

→今回のハイリゲンダム・サミットは、環境分野ではやはり気候変動が中心だと思いますので、その場の流れにもよると思いますが、総理がおっしゃった、環境立国戦略の中核にもそのまま入っている「美しい星50」のところを中心にお話になるのだろうと思います。生物多様性といったテーマも出てくるかもしれませんが。


質問
 では環境立国戦略というよりも「Cool Earth 50」が中心となるイメージでしょうか。

→環境立国戦略の中核として「Cool Earth 50」をおっしゃっています。これからもサミットに限らず、環境立国戦略を閣議決定し、政府として進めていくわけですから、地球温暖化だけではなく、他の分野も含めてこれからいろいろ議論検討が進められていくのだと思います。


質問
 「Cool Earth 50」の中で、いわゆる公募の話があると思うのですが、あれはいつ頃というのは決まっているのでしょうか。

→現在、詰めております。これから、できるだけ時間をかけずにスタートすることになると存じます。


(了)

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