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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成19年3月26日)


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件1件、政令13件でした。環境省関係のものは特にありません。
 私からは以上です。 


2.質疑応答

質問
明日で石綿新法施行から1周年を迎えますが、施行当初にもあったような労災補償との違いなど、遺族からは救済の在り方に対して批判や不満が依然としてあります。国会では附帯決議で5年を待たずに見直しを検討するというような文言もありましたが、環境省としては今後どのような対応を考えているのでしょうか。

→石綿の救済制度については、施行から1年ということで、環境省や環境再生保全機構における認定業務が行われてきていますが、何よりも被害者の救済を迅速に行うために今後とも業務の円滑な遂行に努力していきたいと思っています。また、幅広い救済を行っていくために、被害者の方はもとより主として医療機関を始めとする関係者の方々に本制度に関する理解を深めていただくことが重要です。これまでも医療機関に対し、様々な医学的な判定に係る資料についての留意事項を配布するなど広報に力を入れてきています。今後とも医療機関に対する周知を始めとした広報の取組を進めていきたいと思います。       
  本制度については5年以内に見直しを行うべきとされています。今、御承知のように健康リスク調査、健康影響実態調査等を始め、いろいろなデータ、あるいは必要な知見の蓄積に努めており、現在の救済制度に対する様々な御意見もありますので、これについても十分耳を傾けていきたいと思います。


質問
すぐに見直すことはないという趣旨のことを先週、大臣がお話されていましたが、これについてはいかがでしょうか。

→大臣への御質問は、5年以内とされているから5年を待たずに、すぐでもいいのではないかという趣旨のものだったと記憶しています。今、申し上げましたように、健康リスク調査、健康影響実態調査を行うなどいろいろと進めておりますし、事務の迅速化を始めとする様々な御意見、あるいは制度自体に係る御意見がある中で、それらをきちんと詰めていく必要があると思います。大臣のお話された趣旨はそうしたことをきちんと詰めた上で制度の見直しを図っていきたいということで、先延ばしという意味では全くないと思います。いずれにせよ5年以内となっておりますので、できるだけ早くやっていかなくてはならないと思っています。


質問
肺がんに限って言うと、当初から認定率が少ないと言われています。中皮腫と全く同じようにするわけにはいかないと思いますが、この点についてはどうお考えでしょうか。

→特に肺がんについては様々な原因も考えられるということですので、必然的に医療機関の認定を始めとして様々な書類も必要であるということだと思います。ただ、肺がんについても、もちろんできるだけ迅速に進めなくてはいけないと思っています。


質問
見直しという話で言いますと、肺がんに関しては提出しなくてはならない資料が多すぎてあきらめてしまう人もいるようなのですが、ドクター自身も認識がなく、資料もないということもあり、あまり進んでいないということなのですが、これについてはどうお考えでしょうか。

→先ほど、医療機関のことについて強調してお答えいたしましたが、まさにこうしたことを踏まえて申し上げました。必要な資料でも、いちいち御本人が取り寄せるのが大変な場合もありますので、環境再生保全機構からでもお願いするなど、まず医療機関自身によく周知しておかなくてはなりませんし、そうしたところで手間取らないよう、きちんと進める必要があります。関係の医療機関等については、わかりやすいマニュアル等を含めて、これからもきちんと周知徹底を図っていきたいと思います。
 業務の円滑化については、つい先日も給付手続のミスなどがありましたが、そうしたことが起こらないよう努めるのはもちろんのこと、肺がんに係る様々な資料を含め環境再生保全機構の窓口、医療機関等全体で周知徹底及び迅速化について努力していきたいと思います。


質問
肺がんに係る認定基準の項目が多いということですが、アスベストがあれば肺がんは中皮腫の2倍の患者が出るという話は疫学上確かなようなのですが、もう少し認定基準を緩めてはどうかという意見もあります。見直しに関しての当面の予定はないということなのでしょうか。

→制度自体の見直しについては、まさに法律事項もいろいろと入ってくると思いますので、これから見直していかなければなりませんが、法律事項ではない、細かい事務の運営や周知徹底を含め、見直しを待たずして事務的に十分改善できるような点については、できるだけ改善を進めていかなければならないと思っています。


質問
では、法律も5年と言わず、できるだけ早く知見を集めて見直したいということでしょうか。

→できるだけ早くというのが望ましいとは思います。ただそれには、やはり先ほど申し上げたような一定の知見の集積の必要や、今まで行っているリスク調査の分析の必要等もありますので、すぐにこうするというわけにはいきませんが。


質問
クマタカの鳥インフルエンザについてですが、検出から1週間経ち、何か改めて結果などはあるのでしょうか。

→まず鳥類のウィルス保有状況調査のための小型陸鳥の捕獲については、先週土曜日までに作業を終了しました。スズメやアオジなど合計約100羽捕獲し、今後、鳥取大学においてウィルス保有状況を検査することとしています。
 それと、あわせてネズミ等の小型哺乳類のウィルス保有状況調査についても行うことが大事だということで、昨日までにネズミ9匹を捕獲しました。捕獲作業は本日まで実施し、今後、熊本県の家畜保健衛生所においてウィルス保有状況の検査を行いたいと思っています。一番最近の時点ではこのような状況です。


(了)

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