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大臣記者会見・談話等

鴨下大臣記者会見録(平成19年11月13日(火))


1.発言要旨

 本日の閣議ですが、国会提出案件12件、公布1件、政令5件です。環境省関連は主請議1件、共同請議2件です。
既に次官会見で詳しくお話していると思いますが、共同請議の食品リサイクル法施行令改正についてですが、食品循環資源を炭化し、燃料や還元剤として使用すること、エタノールとしてリサイクルすることを追加する施行令改正を行いました。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)お話のありました改正食品リサイクル法ですが、施行日が12月1日に決定しました。食品リサイクル法につきましては、大臣は1ヶ月ほど前、現場として都内ホテルを視察されており、関心も高い分野かと思いますが、現状に対する認識、今後の改善点、将来あるべき食品リサイクルの姿などについて見解をお伺いします。

(答)いわゆるリサイクルループについては、飼料や堆肥などになって最終的に排出者に還元されて利用できることが、もう少し社会の中に浸透するといいなと思います。今回の施行令改正で炭とエタノールを追加して、熱として再利用するということですが、例えばエタノールについても、もっと積極的に食物の残さから作れるような仕掛けが発展すればいいなと思っています。
 食品については、消費期限、賞味期限のことでいろいろと話題になっていますが、私たちは食品が無駄に廃棄されないような工夫の知恵を出していかなければいけないと思っています。例えばコンビニの裏口で消費期限がまだ数時間残っているようなものも廃棄されていくことについては、私はやはりもったいないという気持ちと、そうしたものができるだけ活用されるような流通の仕組みをもっと宣伝していかなければいけないという問題意識を持っています。

(問)IPCCについてですが、総会がスペイン・バレンシアで昨日から始まっていますが、最終日の今週末には第4次評価報告書統合報告書ということで、地球温暖化問題に対する科学的な最新の知見が出される予定になっています。IPCCがまとめる報告書の意義と、今後の国際社会、特にポスト京都に向けた交渉に与える影響について、大臣の御認識をお伺いします。

(答)まず、IPCCがノーベル平和賞を受賞されたということは、世界にとって非常に意義が大きいと思います。統合報告書についての重みが増したということです。IPCCが統合報告書をどちらに向けてメッセージを出すかというと、政策決定者に向けて出すということも聞いております。IPCCは、各国において人為的な影響で温暖化が進行しているということを言っており、それに対して政策決定者が何らかのアクションを起こさなければいけないということを強く提言しています。我々はそれを受けて、これからバリで開催されるCOPに向けていかなければなりませんし、日本国内でも科学的な知見を裏付けに、6%削減という目標を達成していかなければなりません。IPCCの報告を受けて、更に確認しなければいけないと思っております。

(問)閣議の前に、町村官房長官や高村外務大臣などと会談をされていたかと思いますが、どのような内容なのでしょうか。

(答)多分、官房長官がブリーフされたと思いますが、四大臣会合そのものは、外交的な日本の態度を検討するという目的で設置されました。内容についてはそれぞれの国際会議等に反映をさせていくということで、その中身についてはお互いにコメントしないことを原則にするということで申し上げられませんが、今回、財務大臣、外務大臣、経済産業大臣、環境大臣、官房長官の中で国際的な戦略について議論がなされたということだけ申し上げておきます。

(問)COPについてでしょうか。それともサミットも含めてでしょうか。

(答)気候変動に関する日本の立場、あるいはこれからの国際社会に対する貢献などについての全体的な議論がなされたと御理解ください。

(問)この時期はクリスマスや年末商戦が近づいてきて、街中のデパートやショッピングセンターなどで、いろいろとイルミネーションなどが始まると思うのですが、今、業務でのCO2排出が増える中でああした膨大な電球などを使用して、CO2排出につながるようなイルミネーションが行われることについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。

(答)難しいですね。それは二つの観点があって、例えば年末に向けていろいろなイベントがありますから、そういうものは賑やかであって然るべきという考えも一つありますし、極力、電力を意識していくという考え方もあると思います。先日もあるイベントで、照明等でLEDなどを使用する工夫がなされているのを見ました。同じ華やかさ、賑やかさでも、そうした工夫で随分電力が削減できるのだということを感じました。ぜひそうした観点も入れながら、楽しいことは楽しくしていただければいいと思います。

(問)明日、生物多様性国家戦略の答申が手交されますが、先日、天皇陛下が外来魚についての発言をされ、そうした面も多様性の観点から重要な部分かと思いますが、この発言を受けて環境省として改めて何か取組をされるのでしょうか。

(答)大変ありがたいお言葉だと思っています。生物多様性について、陛下が非常に心を痛めていらっしゃるということを我々も受け止めないといけないと思います。陛下はブルーギルについての言及をされましたが、外来種が多様性を害するような問題については積極的に関わっていかなければなりません。そうした趣旨の御発言だと思っておりますので、引き続き多様性を確保するために、いかに環境省がしっかりやらなければいけないかということをもう一度再確認させていただきました。

(以上)

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