本文へジャンプ
ここから本文
環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

若林大臣記者会見録(平成19年8月15日)


1.発言要旨

 本日の閣議ですが、一般案件3件、政令25件、政令7件、あとは人事の関係です。環境省の主請議は、末松議員からの質問趣意書に対する答弁書が1件ありました。共同請議はございません。
 私の方から、閣議に関係して2件お話ししておきたいと思います。一つは中央競馬会の理事長人事、もう一つは中国の訪問についてです。
 中央競馬会の理事長人事について、本日の閣議で私から発言をして、了解をいただきました。お手元に配布している資料のとおり、9月1日付けで、日本中央競馬会の理事長として、現在日本中央競馬会の副理事長をしております土川健之氏を理事長として任命することの了解が得られました。
 次は中国の訪問ですが、来週21日から25日まで中国を訪問し、環境及び農林水産業に係る課題について、担当の大臣と意見交換をするとともに、APFEDというのですが、アジア太平洋環境開発フォーラム第2フェーズの第3回全体会合に出席をいたします。これは四川省の成都で行われまして、出席者は、環境と持続可能な開発に関するアジア太平洋地域の有識者です。非常に歴史がある会議でございます。資料はお手元に配付してありますので、御参照ください。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答

(問) 大臣の資金管理団体が休眠状態にあるということが報じられましたけれども、これは資金の流れを一本化するという制度趣旨に反するというような指摘もあるようなんですが、その点についての見解をお聞かせください。

(答)従来、一本化するという話があって、資金管理団体1団体を指定して、その団体に集約するという時期がございました。その後、政治資金規正法の改正などがあって、法人の寄附は政党支部に限るということになりました。ですから、資金管理団体は法人寄附を受けられないということになるわけでございますので、自由民主党の参議院長野県選挙区支部、私が支部長をしていますが、そこで受けることにしました。その結果、できるだけこの支部を中心にし、支援の活動資金の管理はそこで行うという基本的な考え方で、自民党支部において扱っております。したがって、支出の方も政治活動については支部が中心になって行っているということでございますから、自然と従来の政治資金管理団体の方は実質的な機能を果たさなくなったということで、そのままの状態でいるということです。ですから、実質的な政治活動の受け皿にはなっていないということで、そのままの状態にしてあります。趣旨に反するというようなことは、私はないと思っておりますし、それぞれの国会議員の扱い方というのはそれぞれで違っているのではないでしょうか。私は政党を中心に行うということで、自民党の長野県の参議院支部を中心に扱っているということになっております。
 いずれももちろん選管にそのことを報告し、それが公表されているということでありまして、わかりにくいとかというようなことはないと思います。比較的、私は少ない方ではないでしょうかね。過去の政治団体を解散するとかそういう手続はとっておりませんし、部分的には政治資金団体が資金の受け皿をしたり、あるいは政治活動としての励ます会の主体になったり、そういうことをしておりますから、それはそれなりに役割を果たしていると考えております。

(問)中川幹事長は、1円以上の政府の領収書添付を提唱しているのですけれども、その点についてはいかがお考えでしょうか。

(答)前にそういう御質問があって、私は結構ではないかということを申し上げたと思います。ただ、これは象徴的なので、1円なんていう取引があるわけではありませんので、例えば仮に1,551円とあっても、1,551円というふうに表示しているわけですね、収支報告の中では。それに当然、領収書は部内で持っているわけですから、それを提出しろと、添付しろということになれば、それをそのまま添付すればいいことではないかと、私はそう考えております。
 ただ議論としては、政治団体というのは、国会議員に関わる政治団体だけではないんですよね、法律上。だから、ものすごい数があって、多様な団体があるということから、これをどうするかという問題はまた別の視点だと思いますけど、私は少なくとも、国会議員に関係のある政治資金団体についての報告に対して領収書を添付するということについて言えば、べつに下限を設けることはないのではないかと。そのような要請があり、それが資金の透明性に資するという判断が政党間で決まれば、それはそれで結構ではないかというふうに思っております。

(問)今日は8月15日ですけれども、靖国への参拝の有無の再確認と、それから今日どのようにされるのかということを、改めてお伺いしたいのですけれども。

(答)これも先般申し上げましたように、私は本日は靖国の参拝をするつもりはありません。本日は戦没者追悼式が武道館でございます。当然、閣僚の1人として、モーニング着用の上で式に参加をいたします。本日は戦没者関係についてはそれだけですね。

(問) 予定どおり内閣改造が行われると、今日が最後の会見になるわけですけれども、まずはこれまでを振り返って、思い残ることなどを教えていただけませんか。

(答) 私は環境大臣を拝命して、環境問題、とりわけ地球温暖化の問題が、地球規模で世界的な課題であるという認識を持っておりましたので、そういう地球温暖化を中心とした地球の環境問題について、どのような取組をし、地球全体の環境改善に資することになるかということを、当初から強く意識をしておりました。
振り返ってみますと、総理が施政方針演説で、内外ともに環境に対して課題が大変多いということもあって、日本として、環境を重視した環境立国戦略というものを定めなければならないという意向を示されたのを受けて、御承知のように、まずは国内の環境問題について洗いざらい問題の整理をするために、中央環境審議会で議論をお願いいたしました。そして、6月1日に環境立国戦略というものを閣議決定したことは御承知のとおりでございます。そして、日本から世界に発信するという意味で、この環境立国戦略の中に位置づけられております温暖化対策について、ハイリゲンダムサミットを念頭に置いて「クールアース50」、「美しい星50」という基本的な提言を総理が行うことで整理がついて、そのことをアジアにまず発信をし、そしてアジアから世界にということで、ハイリゲンダムサミットで世界首脳の間のさまざまな議論を、最終的には日本の安倍提案、それからEU、カナダも提案しておりまして、それらを基軸として真剣に検討しようということがG8で決まったわけですね。これは大変大きな意味を持ったというふうに思っております。
 しかも、来年は日本がG8サミットの議長国になるわけですから、世界の環境問題を取りまとめていく責任者として、意義があったと思います。そのことをこれから来年の洞爺湖サミットに向けて、G8サミットに参加していない中国、インドなどの新興国、さらになお発展途上にありながらも非常に経済成長について課題が多いその他の途上国、こういう皆さん方にも参加していただく形で、国連を中心にCOPの会議、これは今年の12月にインドネシアのバリ島で行われますが、それに向けて、この日本がG8サミットの議長国になるんだという立場において、会議が成功裏に、成果が得られように努力をする、その基盤はできたというふうに思っております。
 ですから、この約一年間を振り返ってみて、私が当初、自分自身に課した目標といいますか、そういうことに向かって、着実に成果を上げることができたのではないかというふうに自分自身は思っております。

(問) 一方で、農林水産大臣が、松岡利勝大臣の自殺、その次の赤木徳彦大臣の辞任という、2回にわたって大臣がピンチヒッターをされています。まさしく、安倍内閣の窮地、支持率低下を、自ら直面する立場にあったのではないかと思います。その御経験からの感想をいただけますか。

(答) 最後のことで言うと、別に安倍内閣の支持率低下が、私の臨時代理、あるいは、その後の農林水産大臣の職を行うということで、それとの関係で歯止めをかけるとか、そんな問題意識は持っておりません。そのことをまず、申し上げたいと思います。
 実は、松岡大臣はWTOの取組で、大変な、大きな課題を抱えておりましたし、また、中国への米の輸出を初めとして、日本の農産物に積極的な取り組みをして、成果をあげたと思います。そういう活動のために、海外に行くことが多かったんですね。ですから、松岡大臣時代に、私がすべて不在中の臨時代理をやってきました。調べてみると9回、農林水産大臣臨時代理をやっているんですね。延べ日数にして43日間もやっていたんです。
 松岡大臣が、ああいう不幸なことで職務ができなくなりました後、私が農水大臣をすることになりまして、約一週間でしたね。国会中でもありましたから、継続の農林水産省の法案、漁業法とか、水産業協同組合法とか、競馬法とか、それぞれ積み残しの状態でありましたから、その審議は衆参両院で審議をお願いをして、いずれも採決をいただいて、法案の可決に貢献できたというふうに思っております。
 それで、後任に赤城さんが決まったので、私は環境行政に、約二ヶ月間ですかね、地球環境問題に専念をしておりましたところ、今度は赤木さんが辞任をするという事態になりました。御承知のように、夏の陣、概算要求の時期でもありますし、やはり農林水産行政に知見があるといいますか、経験がある者が対応した方が、事態に緊急に対応するには適当だという御判断であったのではないかと推定していますけれども、再び農林水産大臣を努めることになったんですね。
 ただ、農林水産省という役所は老舗ですよね。幅も大変広いし、深さも大変深い。課題もいっぱい抱えております。その意味で、両方の役所のトップ、責任者として、これをやっていくというのは、なかなかハードであります。相当、無理をしながら、相務めてきていますが、果たして十分、それが務まっているかどうかというのは、何とも申し上げようがないですね。

(問) この後、また二つのポストを兼ねられることはないと思いますけれども、環境大臣、農林水産大臣どちらでも結構ですが、続投される御意志があるか、あるいは後任には、どんな方がふさわしいか。

(答) これは、任命権者、総理のお考えによって決められることと思いますから、私自身がそのことについて、どういう意図があるかというか、どういう気持ちがあるかというようなことは、一切持っておりません。
 大変、両省とも厳しい課題を抱えておりますから、そういう課題に対して適切な人が選ばれることが期待されていると思っております。

(問)北海道の代表的なお菓子の「白い恋人」が、賞味期限を1か月先に延ばして表示していたという問題が明らかになりました。これについて、大臣のご所見を。

(答) 残念ですね。私も北海道に旅行をした時などはお土産によく買って来ました、子供達にもね。それだけ社会的にも評価されているお菓子の会社が、伝えられるような形で違反行為があったということについては、非常に残念なことだと思いますし、遺憾だと思います。
 これは、法律的には北海道知事が直接、管理・監督の責任を負っているわけでありますから、北海道とも連携を取りながら調査する必要があると思いますけれども、聞くところによれば、北海道庁は、今日、立ち入り調査をするという予定だと聞いております。

(問) 靖国の関係で、安倍総理の対応について、一つは、参拝するかどうかを明言されていないことについて、国民の理解が得られるかどうか、どうお考えですかということと、今後、在任中に、総理は参拝するべきか、するべきでないかについて、どうお考えでしょうか。2点について、お願いします。

(答)全て、総理御自身が判断をし、決めることだと考えていますから、私からコメントはいたしません。

(問)今日、小泉前首相も参拝されており、そして国会議員の方々も数多く参拝されるということを聞いていますが、それについてはどうですか。

(答) それは、一人一人の国会議員の判断の問題だというふうに思いますから、小泉前総理なり、他の議員が行かれる、行かれないということも、全て、その議員の御判断だというふうに思いますね。

(問) 先ほどの「白い恋人」の石屋製菓の件なんですけれども、JAS法の加工食品品質表示基準というものに違反する可能性があると思うんですが、その辺に関してはどのようなご所見を持っていらっしゃいますでしょうか。

(答)それは、可能性は否定できないでしょうね。調査をし、検査の結果を見た上での判断だと思いますけれども。

(問) 参議院で、議会運営委員長の西岡さんがクールビズを廃止する方針を出しております。クールビズというのは、前環境大臣が進められておりましたけれども、これについて大臣の御意見をお願いします。

(答) 別に、前環境大臣の専売特許ではありませんで、これは閣議で決めたことで、政府関係者はもちろん、国民運動としても、夏は冷房を28℃設定にして、しかも、快適な夏が過ごせるようにという意味で、こういうクールビズといわれる、軽易な服装でいいじゃないかということを決めているわけですね。議会は議会自身がお決めになることですから、私の方から議会に対して、これを要請したり、協議したりということはございません。
 ただ、議会自身も、17年の5月に議運の理事会で申し合わせをしているので、院内の冷房温度は28℃を目途にすると、これはそういう方針でいる。あとは、暑いのを我慢して、上着を着ているのかネクタイをしているのか、それぞれのことはあるのですけど、その議運では、委員会室を含む院内では、上着、ネクタイは着用しなくてもいいというふうに決めているんです。ただ、本会議場においては、従来どおり上着は着用することというふうに参議院では決めております。それをどういうふうにされるかは、議運が協議のうえで決定をすることですから、議運がどうなさるかは、議運の、参議院の御判断だと思います。
 しかし、実際に院内で活動をしてきた体験から言うと、やっぱりきちんとネクタイをするということは、体感温度から言いますと、相当きついですよね。体感温度で大体2℃違うと言われておりますから。28℃設定をするということについては、別に異論があるとは聞いておりませんから、あとは、体感温度2℃を我慢してやるのかどうかということですけれども、民主党も、快適な夏を過ごせるようにということについては、いろんな御意見があって、御理解いただいているものと、私は思っておりましたところですので、新議運委員長の発言というのは、ややびっくりしましたね。だけど、とかくそれについてコメントはありません。議会の皆さん方がお決めいただくことと思っております。

(以上)

▲Page Top