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大臣記者会見・談話等

若林大臣記者会見録(平成19年4月6日)


1.発言要旨

 本日の閣議ですが、一般案件が1件、国会提出案件が6件、法律案が2件、あと人事です。環境省の主請議、共同請議ともにありません。
 閣議案件は以上です。
 IPCCの第4次評価報告書に係る第2作業部会の総会が開かれております。まだ進行中ですので、その状況をご報告することはできませんが、ご承知のように第1作業部会は、温暖化が加速的に進行していて、今後さらに進行していくという意味で警鐘を鳴らしたものだと思います。今、開かれている第2作業部会の方は、温暖化の影響が自然環境と人間環境にとって耐え難いものになる可能性が非常に高いということを、各種のデータに基づき科学的な結論として報告していると聞いております。かなり詳細なデータが含まれておりまして、分厚いものになるようです。会議が終了しないと確かなことは申し上げられませんが、主要な論点は、今、申し上げたようなことです。特に今世紀半ば、2050年代には気候変動の影響がより深刻になって、自然環境と人間環境が多くの悪い影響を受けることになり、1990年レベルと比較して、2~3℃以上の気温上昇が起こると世界全体で悪影響の方が便宜を上回るということでございます。大変な状況を迎えるわけで、これは地球全体の安全保障の問題として、気候変動問題を優先的に取り組む必要性があると痛感し、低炭素社会の実現を今世紀に図るということは、人類の最大の課題だと認識しております。
 この会議ですが、終わり次第、資料を整理し、今日の17時過ぎになると思いますが、皆様方にレクをできるように準備をしております。
 また、第3作業部会が引き続きあります。第3作業部会というのは、そういう状況を受けてどのような対応をしていくのかという、緩和対策でございます。これは、4月30日から5月3日まで、ワーキンググループとしての総会がバンコクで行われます。そしてその翌日5月4日に、IPCC第26回総会が開かれますので、ここで総会に報告をされて、論議が行われる予定になっています。
 なお、第1から第3作業部会を含めての全体の統合報告書の取りまとめですが、これは専門家レベルのレビューとか、そういうことは継続的に行われていきますが、最終的には11月12日から11月16日に、IPCC第27回総会で議論されて決定を受けるというテンポになると思います。
  私からの報告は以上でございます。


2.質疑応答

(問)IPCCですが、現地では今、午前3時くらいで、それでもまだ終わっていないということですが、大臣も主要な政策決定者の一人として、報告書の取りまとめがなかなか終わらないことに対して、内容からして無理もないと判断されるか、あるいは、科学者が示したものなので現実を受け入れた方がいいと思われるか、どのようなご所見をお持ちでしょうか。

(答)IPCC自体は、政府が政治的に関わることがないという前提で、各国の知見の深い科学者、日本は全体で30名程度ですが、それぞれの分野に参加してもらって進めているわけですから、この結論というのは、あくまで科学的な知見のある人達の合意によって決められていくということですので、このことに政府が、政府という立場でこの問題をリードすることはありませんし、その結論を受けた上で真剣に検討をするということです。掛け値なしにそのように考えております。
  ドイツでの会合の場合、第1作業部会の結果しか出ていなかったわけですが、Very Likelyということで、90%以上の確率でこうなるだろうという科学者の報告ですが、おおよそのそういう認識については共有しながらも、科学者がそう言っても違う意見の科学者もいるよというような認識でいる国もあり、これに関わる政府間レベルでどう評価するかというのは、改めて協議をするということになると思います。

(問)そういう意味では、今、時間がかかっているのは、科学者レベルでの作業であって、政治的な思惑があってもめているわけではないということですか。

(答)全くそうではないと思います。今度の作業というのは、影響を地球全体の問題のみならず、それぞれのブロックで影響の度合いが違ってくるという意味で、ブロックについての影響度合い等についてメンションしているようなのですが、それだけにいろいろな認識の差があるのではないかと思います。

(問)関係閣僚会合について安倍首相に報告されたとのことでしたが、これはある程度の方向が出たのか、報告の内容を可能な範囲で教えていただきたいのですが。

(答)このことについては、官房長官が窓口としてすべて取り仕切っておりまして、プレスの皆様方への対応を始め、外部に対する状況の報告は官房長官に統一するということになっておりまして、それぞれの参加閣僚はこれについてはメンションしないということで進めておりますので、ご了解いただきたいと思います。

(以上)

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