事務次官会見要旨(平成18年11月9日)
1.次官会議案件等概略説明
本日の事務次官等会議ですが、議員提出法律案関係1件、政令3件で、特に環境省関係のものはありません。
私からですが、今、ナイロビで行われている気候変動枠組条約第12回締約国会合(COP12)及び京都議定書第2回締約国会合(COP/MOP2)の進捗状況についてです。11月6日に開催され、初日は、全体会合で、ケニアのキブワナ環境大臣が議長に選出され、議題の採択等が行われました。その後、先進国である附属書I国の次期約束期間における約束の検討についてのアドホックワーキンググループ(AWG)、あるいは補助機関会合や、その下の小会合であるコンタクトグループの会合が行われてきています。7日にはAWGのワークショップが行われ、日本からも西村地球環境問題担当大使が発表を行っています。8日も補助機関会合やAWGが行われています。印象としては、今のところ先進国も開発途上国もこれまでのポジションを主張しているという、いわば入口の議論ではないかと思います。今後、補助機関会合、コンタクトグループなどの様々な会合において本格的な議論が行われていくのではないかと思っています。
私からは以上です。
2.質疑応答
- 質問
- 米国の中間選挙ですが、民主党がかなり躍進しています。民主党といえばゴア元副大統領を始め、温暖化対策に非常に熱心ですが、米国の政策が替わるかもしれないという状況が、世界の温暖化対策の枠組みに与える影響についてはどのようにお考えになっていますか。
→今回の中間選挙自体については、報道されているように中心的論点はイラク政策だったと思います。それを中心とした問題について今回のようなアメリカ国民の審判になったのではないかと思いますので、アメリカの環境政策に、今すぐ直接的に大きな影響があるとは思っていません。
- 質問
- 今国会で審議される環境関連の法案について改めて確認させていただきたいのですが。
→この臨時国会においては、環境省から提出する閣法はありません。環境関連ですと、例えば議員立法で、川口順子先生が中心となっている「環境配慮契約法」、これはグリーン契約法と言われていますが、これについて提出が議論されています。もうひとつ議員立法で、エコツーリズム関連の法案があります。これは、エコツーリズムを推進する観点から法案として議論されています。いずれも議員立法なので、いつ提出の運びかなどについては具体的にはまだ申し上げられません。
- 質問
- 見通しはいかがでしょうか。
→次の環境部会でも川口先生からグリーン契約法の説明があると聞いていますので、できれば順調に進んで審議にと思っていますが、まだ今はお答えできる段階ではないと思います。
- 質問
- エコツーリズムの方はどなたが中心になっているのでしょうか。
→こちらは愛知和男先生、盛山正仁先生などが中心と聞いています。こちらの方も具体的な提出日などは固まっていないと承知しています。
- 質問
- 最近、EUの欧州委員会が2011年夏から域内25ヵ国からの水銀の輸出を禁止する法案を提案しました。現状として、日本はまだ水銀を輸出していますが、EUが先行している水銀削減の動きについて、日本としてはどのように考え、どのように対応しようとお考えでしょうか。
→恐縮ですが、EUの動き自体を承知していませんので、さっそく調べて、日本のスタンスも含め、次回お答えできるようにします。
(了)