環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成18年6月16日)

1.発言要旨
  今日の閣議は、一般案件3件、国会提出案件23件、条約1件、法律15件、政令5件、報告1件、配布2件、環境省関連のものはございません。沖縄・北方関係では、答弁書が2本出ています。
  閣議では17日から21日までの私の海外出張が了承されました。気候対策に関する南アフリカ閣僚非公式対話、通称南ア・ダイアローグと呼んでいます。主要25カ国の環境大臣などが出席し、特に11月ケニアで開催されるCOP12、COP/MOP2での議論の進展を促すことが目的です。ヨハネスブルクの東にある自然公園で、オフィシャルではなくカジュアルに、ざっくばらんに語り合うものです。昨年は、グリーンランド・ダイアローグとして開かれ、私もグリーンランド行きを大変楽しみにしていたら、選挙になって行けなかったものです。私からは、すべての国がその能力に応じて排出削減に取り組むことを可能とし、主要排出国による最大限の削減努力を促す実効ある枠組みを構築すること、この点を柱にした日本のこれまでのスタンスを明確に訴えながら、各国をそれに引き込む努力をしてきたいと考えています。
  閣僚懇では5周年タウンミーティングの実施について、官房長官から発言がありました。今日がちょうど5周年だそうですが、私と猪口大臣と安倍官房長官が出席し、その節目に当たるタウンミーティングを来月24日に開くとのお話がありました。
  先ほど二階経済産業担当大臣がお見えになりました。今、経済成長戦略大綱の準備をされている責任者として、環境省とのすり合わせをしたいとのことで来られました。この経済成長戦略大綱ですが、7月上旬だと言われている骨太方針2006の取りまとめに間に合うように政府与党で調整中ということでございます。
  私の方から、国際競争力を強化をするという観点で、環境と経済の両立を実現する産業育成事業展開を加速化することが重要であり、3つ重点を置きたいと申し上げました。1点目は、金融力と環境力のコンビネーション、環境配慮を通じて産業ビジネスの環境効率性も向上させるという点。2点目は、3Rイニシアティブのように、循環型社会について日本が持っている力をさらにつけていきたい。3点目が、輸送部門でのバイオマスエネルギーの普及加速化に取り組むこと。それから環境税、そして税制のグリーン化についても一言触れておきました。
  いずれにしても、環境省と経済産業省がうまく連携をとっていくことが、我が国の持っている国際競争力をさらに強めるんだと。逆に言えば、連携をしないとせっかく持っている力がもったいない、価値を下げてしまうことになるから、より連携を強めていきましょうというお話をいたしました。まとめた文書は後でお配りいたします。
  6月27日に新宿御苑の誕生100周年を記念して、新宿御苑で環境学習モデル校2校の児童を対象に、私が緑陰環境講座を開きます。地球温暖化についての話など、子供たちと一緒に行いたいと思います。
沖縄県で長雨の被害が出ております。ずっとテレビなどでも報道しておりまして、私も大変気になっているところでありますけれども、まずは被害に遭っている方々にお見舞いを申し上げたい。
  それから、内閣府として既に防災ヘリなどを飛ばして、今の災害の状況などを必要なところに伝える役割をしておりますけれども、嘉数副大臣が沖縄担当であり、防災担当であるということからも、現地の方に入ってもらいまして、現地の被害状況について把握をしていただくということになっております。ちょっと長雨がこれだけ続くと、地質の環境もこれありで、かなり地盤が緩んでいるということで、明日から私は留守にしますけれども、災害救助法は、厚生労働省が担当で、私の代理は厚生労働大臣ということですから、この辺の連携をうまくしていきたいというふうに思っております。
  私の方からは以上です。

2.質疑応答
(問)今日、与党の水俣問題のプロジェクトチームが開かれまして、一応PTとしての論点整理を行ったということですが、環境省として、このPTに対してどういうふうに対応していくのかを改めてお伺いします。

(答)今、与党の方でお話いただいていますので、PTに対し環境省としては、必要な事項、必要な数字なども含めて提供し、PTのさらなる動向を注視したいと思っています。水俣の場合は、もやい直しというキーワードがあり、これで逆にもやい直しの反対の方に行かれては困るなと気にしています。地元との関係、与党それぞれの党の考え方もあるでしょうし、国会が閉じてもこのPTは閉じることはないと思います。これからも注視していきたいと思います。

(問)今国会を振り返られると、まだ会期としてはあるんでしょうけれども、事情いろいろあったと思いますが、いろいろ法案も法律も通りましたけれども、どのような見解がありますか。

(答)今国会は、アスベスト法案で幕が開きました。大変な早さでこの新法が成立し、既にそれが運用されているということでかなりスピード感があったと思います。今国会を振り返るとなると、このアスベスト新法なしには語れないと思っています。そのほか、5本の法案もよく御審議いただき、結果として100%の成立を見たことは大変うれしく思っています。
  今日、総理の方からも法律の成立は90%以上であるということでした。教育基本法、国民投票法、共謀罪、防衛省などが継続になっていますが、反対のための反対をする党は、国民の支持が得られないのではないかと思います。むしろそういうことではなくて、これまた今後審議を尽くせば、納得のいく形での成立が十分可能であり、これからも審議を尽くしていきたいということを総理がおっしゃっていました。

(問)日銀の福井総裁が村上ファンドに投資している件で、賛否が一連報道されていますが、大臣はどうお考えでしょうか。

(答)大臣に就任するときは、そういった金融関係のものは信託することになっています。その意味では、日銀に明確なルールがないのはどうかなと思っていました。今後ルールをしっかりとされるべきではないのかなと思います。

(問)職を辞するべきという声もありますけれども、大臣としては。

(答)日銀のルールに違反しているわけではないと思っておりますが、どうですかね。

(以    上)