環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年12月20日)

1.発言要旨
  おはようございます。1年も押し迫ってわずかとなりました。
  今日の閣議ですが、一般案件が5件、政令が5件、配布が1件、環境、沖縄・北方関連のものはございません。
  閣議では、WTOからの長い出張から帰ってこられたお二方、経済産業大臣、農林水産、大臣それぞれから、報告などがありました。その他、財務大臣から来年度予算財務原案関係の説明などがございました。
  閣議前に、沖縄における科学技術大学院大学設立構想の推進に関する関係閣僚会合が開かれました。これまで、大学の開学については、主任研究者(PI)が50人程度に達した時点を目途という、そういう形で記されていたのが、今日の関係閣僚会合におきまして、今後7年程度以内を目途に大学院大学の実現を期するとの考え方もございまして、工事の進捗状況それからそのときの経済財政事業も勘案しつつ、大学院大学の設置準備を支援することなどについて、関係閣僚間で確認をするということと相成ったわけでございます。沖縄大学院大学構想、これでまた一歩肉付けをすることができたということでございます。
  それから、18年度の財務省原案、17年度の補正予算概算が決定されました。財務省原案については、まだ詳細が出されておりませんが、この後財務省からの内示の内容を分析し、今後の対応を考えてまいりたいと思います。主なところでは環境省分として、脱温暖化社会と循環型社会の構築、この2本柱があるわけですが、社会経済の変革を加速させるための政策展開が図られるように努力してまいります。
  沖縄関係では、自立型経済の構築に向けた効果的な取り組みをより一層強化して、期間の半ばを迎えます沖縄振興計画を着実に推進します。
  北方関係では、元島民後継者対策の推進、北方領土問題に関しての広報啓発活動の積極的展開を図るというのが、3つのパーツの基本的な姿勢です。
  17年度補正予算ですが、環境省関係では、アスベスト救済法に基づく給付の支給のための資金など総額443億円が計上されております。
  沖縄関係でも、防災対策経費、それから同じくアスベスト対策関連経費として7億円が計上されております。
  この後の会議の予定ですが、12月27日、北部振興協議会の第16回会合並びに移設先及び周辺地域振興協議会の第13回会合の合同会議を官邸において開催いたします。まず北部振興などに関しては、平成17年度の沖縄県北部地域に係る具体的な振興事業案についての検討、調整及び採択を行うということを考えているところでございまして、詳しいことにつきましては事務方にお尋ねいただければと思います。
  もう1点、環境省関係の報告があります。あちこちで大分披露していますが、風呂敷をつくりました。名付けて「もったいない」ブランドの風呂敷であります。「もったいない」とここにあります。それから、これを入れるケースも考えました。風呂敷を作ってさらに容器に凝るというのは、矛盾するのではないかと。でも一応、再生紙で作り、デザインド・バイ・大臣で、グリーンバージョンとレッドバージョンとつくりました。素材は、ペットボトルのリサイクル繊維ですので、少しシャラシャラ感があります。風呂敷はいくらでも売っていますから、同じのを作る必要がないので、環境省が少し違うアプローチにしてと思います。今日、私はスカーフをしていますが、普段スカーフして、こうやってお買い物に行ってレジ袋をもらうかわりに、さっと取って、キャベツとかおネギとか入れて持って帰ったらどうでしょうか。レジ袋は1年間で約60万トンがごみになっています。レジ袋については、有料化であるとか、これから佳境に入りますが、そもそもごみを少なくするための容器包装リサイクル法ですので、環境省として新たな提案をさせていただくのが、この風呂敷です。
  デザインド・バイ・大臣ですが、日本画家の伊藤若沖の花鳥風月の絵図からとらせていただきました。18世紀の画家である伊藤若沖のすばらしい作品です。私は、前からすばらしいと思っていて、ひょっとしたらヨーロッパの画家とかデザインなのかなと思っていたら、日本のもので、こういう素晴らしい絵画がヨーロッパの方に行ってアールヌーヴォーなどに影響を与えて、ヘレンデとかウェッジウッド、シャネルなど、そういったところに影響を与えているということです。まさに日本というデザインでアピールいたしました。名付けて「もったいない」風呂敷です。
  ぜひ日本の伝統である風呂敷を復活させよう、できればちょっとおしゃれな形で、クールビズもそうでしたが、みんなで格好いいなとか、そして風呂敷を持っていることが、あの人はとても環境に配慮しているんだという、そういう記号化するところまで持っていきたいと思っています。
  来年の1月5日に、三越日本橋本店で、私がこうやって風呂敷の包み方、ワインをどうやって包むかとかなど、私が実演したいと思います。デパートの生活用品のところに行くと、キャベツやきゅうりがこういうふうに切れますとかって説明していますよね。そのように私が説明をちゃんとしていこうと思いました。
  最初は、三越と事務方で、「風呂敷のある生活」とかという、とてもまともなタイトルがついていましたが、できるだけ多くの人に見てもらいたいと思い、私がネーミングしたのが「大臣の大風呂敷」という、そういうトークショーにしていきたいと思っています。今度はこれでまさに風呂敷を広げて、容器包装リサイクル法も国民の皆さん一人一人に協力してほしいという思いから、こういったことも提案をしてまいりたいと考えています。
  風呂敷は、ついこの間まで霞ヶ関で一番生き残っていました。特に書類の多い旧大蔵省はほとんど風呂敷で、風呂敷文化が最後まで残っていたところなので、霞ヶ関は風呂敷文化を復活させる一番早い方法かなと思っています。みんな風呂敷を持って活用してもらおうということで、財務省に行くときは風呂敷で行こうと思っております。
  以上です。


2.質疑応答

(問)風呂敷の販売は。

(答)これは売るものではなく、売る計画もありません。環境省が風呂敷で儲けたということになってもどうかなと思います。海外からお客様が来られたときなど、大臣は意外と困るんです。いろいろお土産をいただきますが、それにお返しするのに何がいいのかなと。これを考えたのも、何かお返しするときに困るなということが往々にしてあったので、これは、そういう海外からのお客様などを中心としてのお土産であって、売るつもりは今のところありません。

(問)いつごろデザインされたのでしょうか。

(答)結構前からやっています。選挙前ぐらいからでしょうか、時間がかかっているんです。色を何度も刷り直したりとかしています。

(問)新作の展開などはあるのでしょうか。

(答)いいえ。世の中、皆さんのおうちにも2、3枚風呂敷があるはずですよね。だから、そこにもう一度日の目を当てて使うということでいいと思います。

(問)そういう柄の風呂敷は、あまりありませんよね。ほかには売っているのでしょうか。

(答)売っていないと思います。風呂敷は何でもいいんですよ、綿であれ絹であれ、上等であれ、それから友達の結婚式、披露宴の帰り、大体紫の風呂敷で包んでくれるじゃないですか。あれだっていいわけですから。というので、できるだけ風呂敷の由来とか、そんなうんちくも傾けてできるような、そういうプレゼンテーションをしてみたいと思います。

(問)ちなみに原価はおいくらでしょうか。

(答)原価は、結構高いんです。というのは、ペットボトルのこういう素材は、最初からこういうので作るのよりは高いので、若干高めにつきます。ただ、やはり環境大臣としてのお土産となったら、いろいろなメッセージがこもりますから、それはそれかと思います。

(問)現在は2種類という理解でよろしいですか。

(答)そうです。

(問)環境省へのお客様になればもらえる可能性があるということですか。

(答)いろいろ考えます。有効に活用したいと思います。

(問)話はがらっと変わりますが、先週末から浅田真央ちゃんが非常に注目されていて、オリンピックに出られる、出られないという話がありますが、大臣はご覧になられましたか。

(答)かわいいですよね。本当に愛らしい、とても技術があって、かつあんなに若いというのはすごいですよね。今回はルールで行けないのはかわいそうだけれど、またいろいろなチャンスが、これからうんとあるのですから、頑張ってほしいです。

(問)総理も見たいという声を上げていらっしゃいましたが、大臣個人としてはどのようにお考えでしょうか。

(答)だってオリンピックは無理でしょう。

(問)現状は難しいけれども、見たいという声がありますが。

(答)ルールですからしようがないじゃないですか。でも頑張ってほしいと思います。次まで見送っても19歳じゃないですか。すごいですよね。もう後がないというのではなく、すごい可能性があるのですから、全然話は違うのではないかなと思います。

 

(以    上)