環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年12月16日)

1.発言要旨
  おはようございます。
  今日の閣議ですが、一般案件が3件、国会提出案件が2件、政令が9件、報告・配布それぞれ1件でした。
  環境省関係が1件あります。大気汚染防止法施行令の一部を改正する政令です。中身は基本的にアスベストです。
  沖縄・北方関係はありませんが、一般案件で、日米地位協定に基づいた施設の一部返還によるキャンプ桑江関係の移管が加わっております。
  閣僚懇は特に何もありませんでした。閣議後に行われた政策金融改革推進本部ですが、今回が1回目で、初顔合わせが行われました。中馬行政改革担当大臣から、推進本部の設置について、与謝野経済財政政策担当大臣から、政策金融改革の基本方針などについて説明があり、最後に総理からごあいさつがありました。ここはマスコミオープンで、私からは特段の発言はいたしておりません。
私から、環境税について申し上げます。与党を始めとする関係各方面におきまして活発に議論いただき、税制改正大綱を取りまとめていただきました。関係された皆様方にまずお礼を申し上げたいと思います。結果として、与党税制改正大綱では、来年度に環境税を創設するという、基本的に私どもの希望は見送られたわけですが、検討課題の筆頭に位置付けていただきました。
  「平成20年から京都議定書の第1約束期間が始まることを踏まえ検討する」という記述が、今回新たな表現で加わり、これはもうスピード感といいましょうか、待ったなしの切迫感を持って環境税に取り組むとの意思が表明されたと評価したいと思います。
  それから、「既存の税制との関係等に考慮を払いながら、総合的に検討する」ということも新しい文言ですが、来年は特別会計、特定財源改革の具体化、歳出歳入の一体改革の議論、これらがセットされたと言ってもいいと思います。これらとあわせて環境税についてもしっかり検討を進める必要があると考えております。
  京都議定書の目標達成計画の確実な達成という観点から、環境税は不可欠なものと考えており、また国民の皆様の御理解、御協力を得ながら、これからも引き続き環境税の創設に向けて検討、努力してまいりたいと考えています。
  私からは以上です。



2.質疑応答

(問)環境税についてですが、見送りという点では昨年の結論と同じですけれども、昨年と比べての今回の手応えのようなものがあればお聞きしたいのですが。

(答)昨年と一番大きく違うのは、特定財源関係のことがより具体化して取りざたされたこと、それに関連しての字句も入ったということではないかと思います。切迫感を持って早急に検討するという姿勢がにじみ出た、そういう表現になってきているのではないかと思っています。

(問)特定財源の話が来年あり、環境省として、今回出したような環境省案はもう出さないのではないですか。

(答)そんなことはありません。環境税としてきっちりと出すことについて、変わりはありません。

(問)今の点に関してですが、いわゆる環境税の精神については、財源だけではなくて、CO2排出抑制につながるという精神をやはり盛り込むという意味で、来年の環境省案みたいなものを改めて出すということでしょうか。

(答)京都議定書の目標を達成していくという大きな目標があります。と同時に、環境と経済の統合という両面があるという、まさに総合的な課題を実践していく、実現するために必要と考えています。

(問)大臣が環境税議論、終盤にやや包括した森林の財源の話が、結局この年末には全然何ら議論されなかったと思うのですが、ここを来年の特会の話と絡むのか絡まないのかよくわからないですが、そのあたりはどう見通していらっしゃいますか。

(答)森林吸収源の話は、今回のモントリオールの会議でも明確に位置付けられたところでもありますし、これからまさに具体化していきます。今回、ニートの部分との絡みも出していますので、そのあたりをどのように今後うまく調整していくかということなども絡んで、より大きな形で取り上げられるようにしていきたいと、思っています。

(問)ニートの関連は、個人的には本質的ではないような気がしているのですが、つまり農水省の歳出、どのように金を使うつもりなのかというのは全然明確ではないですよね。そこがこの議論、実は入り口が全然整理されていないと思うのですが、林野庁にどういうことを期待されるか、そのあたりをちょっとお聞かせ下さい。

(答)これは、むしろ政府全体としてきっちり取り組む課題だと思っています。いろいろな課題がありますが、まさに地球温暖化という大きな目標に向けて、だれがいつ何をというのを、これからうまくコンバインさせていけばいいと思います。森林を守ると言っても何をしていいのかわからないと思いますが、今回私はクールビズで地球温暖化対策ということを皆さんに呼びかける中で、ネクタイとってくださいという極めてわかりやすい形で呼びかけしたところ、皆さんその気になったわけでしょう。

 森林の問題を、山が荒れているという治山治水の観点と、吸収源としての観点と、若者たちの今の問題点、それをうまく組み合わせていったらストーリーがきっちりできるのではないかと思っています。ですから、その意味で、今回杉村太蔵君にもお出ましいただいたというのは、そこにいつだれが何をというところの、だれがのところに、そういった関係の人材を活用できるのではないかと考えています。

 ですから、逆に今林野とか、そこでガチッとした形で進まれると、私とすればちょっと待ってよという感じです。

 

(以    上)