環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年12月2日)

1.発言要旨
  おはようございます。
  今日の閣議では、一般案件が2件、政令が1件、報告が1件、沖縄・北方、環境関連はありません。
  私の方から2点申し上げます。まず環境省の関係で、明後日の日曜日に第8回化学物質の内分泌かく乱作用に関する国際シンポジウムに出席するために日帰りで、沖縄に出張します。このシンポジウムは、平成10年から毎年開催していまして、化学物質の内分泌かく乱作用、いわゆる環境ホルモンの作用に関しての情報共有を目的とするということで開いてきました。一般市民を対象としたプログラムもありまして、化学物質対策全般についての理解促進につながればと思います。稲嶺知事ともお会いする機会を設定していて、その他、市内の視察などもする予定になっています。ちなみに、土曜日も沖縄に、政務で参ります。2日で2回沖縄に行ったり来たりになります。この週末は沖縄ウイークエンドになりそうです。
  次に閣議が終わってから、総理のところでモントリオールに出発することも含めて報告をしました。その際に、環境問題だけでなくて、国づくりということで、今すぐやらなければならないことと、百年の計でやるべきことを自然資本の百年の国づくりについて、皆さんにお配りしている紙をベースにしてお話しをしてきました。総理は基本的に環境の話題がお好きです。昨日、杉村太蔵君を引っ張って森に行き、間伐などの作業を私自身、初めてやり、そのお話もしました。総理も非常に興味を示されまして、私は、人づくりと山づくりを一緒にやったらどうでしょうかとお話をいたしましたら、とても関心がおありでした。また、山づくりという観点で世耕さんも今回御同行いただきましたし、私とすれば、これから森をどうやって確保していくのか、その手入れをどうするのか、例えば、日本の杉林が花粉症を呼んできて、前に石原さんもおっしゃっていましたけれども、どうやってそういった対策をやっていくのか、まだ具体的にどうこうということではありませんが、大きな考え方の中で、CO2の吸収源としての森林の手入れ、山そのものに対しての手入れを誰がするのかといったことなどを組み合わせたものを各省庁関係者や世耕先生のようにずっと担当しておられた方、それから杉村太蔵君のようにニートのことを取り組んでいきたいと言っている方々などと組んでプロジェクトを設定していきたいなと思っています。
  あと、二階経産大臣も前から和歌山の森、山を守るということで、グリーンワーカーのような形のものを提唱されていて、二階さんともよく話し合ってくれというようなお話でした。
  私からは以上です。


2.質疑応答

(問)沖縄関係のことで、沖縄の環境ホルモンの会議の合間に稲嶺知事とお会いするという予定が入っているそうですが、どのようなことをお話しされる予定ですか。

(答)沖縄公庫の話も今回こういう形になりましたし、稲嶺知事も環境ホルモンの会議にも出ていただくということですので、時間は長くありませんが、種々お話しすることになろうかなと思っています。

(問)COP/MOPの関係で、アメリカの現地の会見で2013年以降の話について協議を一切反対するというような発言をしたそうですが、COP/MOPでどのようにアメリカに働きかけをしていくか教えていただければと思います。

(答)アメリカはそもそも固いと言われています。バイ会談を行うように手はずを整えているところですので、そういった中から粘り強く参加を促すということを続けていきたいと思っています。カトリーナなどの自然災害があって、環境団体もかなり厳しい目を、ブッシュ政権へ向けているようですが、一方で、ブッシュ政権が京都議定書からの離脱を公約上決めたようなところがありますので、戻ってくるのは簡単ではないと思っています。ただ、京都議定書をとりまとめたCOPの議長国として、今後の地球環境問題に対して、省エネの技術などにもしっかりと取り組んでいる日本として、アメリカとの接点を常に持っていくということは重要だと思っています。

(問)アスベストですが、給付水準、特に遺族弔慰金の金額でも、まだ公明党はその水準には達していないというようなことを言っていますが、これはあくまで260万円という線でいこうということでよろしいでしょうか。

(答)今、政府側の考えをまとめた上で政府与党との調整に入っていると思います。与党間調整と言った方が正しいのかもしれませんが、私は尼崎にも実際に行って、いろいろな声を聞いてまいりましたので、いい形でまとまることを期待しています。

(問)その尼崎で、大臣が崖から飛び降りるという言葉も使って決意を示されましたが。

(答)私は使っていないです。質問者の方がそれを使っていました。

(問)この問題にかける熱意を感じたと被害者の方々がおっしゃっていましたが、大臣自身の出番は、今後、給付水準等を巡って出てくるということもあり得るのでしょうか。

(答)これからの与党間の調整を見守りたいと思っています。ただ、余り時間的な余裕はありません。新法という立法作業もお金の部分が無いと前に進まないですし、これからの予算の手立てなども進めていかないといけませんので、できるだけ早くまとめたいと思いますし、まとまるような与党間の調整が進むことを期待しています。

(問)モントリオールについて、京都議定書上、先進国には今年中に前進を示す義務が定められており、今度の閣僚級会合でも、そこが注目されると思います。EUは割と出来るのではないかということを言うでしょう。日本は、議定書目標達成計画はできたけれども、環境省は環境税がないと確実な実行ができないという言い方で環境税を入れたいと言っている。そのあたりを考えると、日本で果たして明確な前進というのを示せるのかなという疑問があるのですが、その点についてどのようなことを発言される予定ですか。

(答)これまで、政府が取り組んできたことの中身について報告をすることと、目標達成計画を一つずつ確実に行っていくということで、見通しについて述べたいと思います。いずれにしても、国としてまとまった形で明確なメッセージを出すことが極めて重要であると思います。私は政府代表として参りますが、よく連携を取って進めたいと思っています。

(問)日本側のポジションとしては基本的にあらゆる国が参加できるという枠組みですが、一方でアメリカは早々に強い表現で明快な立場を示しています。そこのところは、閣僚級会合に入って、調整は可能なのでしょうか。

(答)バイ会談などを通じてアメリカの考え方を、より地球規模で考えてもらえるように促していきたいと思っています。

(問)今の段階で、大臣のモントリオールの日程について、分かっている範囲で教えてください。

(答)これから承認を頂きますが、基本的には7日に日本を出て、現地の7日に着く日程にしています。入ってすぐ、その日に行われる日本政府主催のサイドイベントで、日本の取組などについて説明したいと思います。実際の会議になりますと、各国3分とか非常に短い時間でしか発言ができないので、そのためにもサイドイベントでパワーポイントなどを使いながら、わかりやすい説明をしたいと思います。そういったことも踏まえて、会議にはCOP11と、それからCOP/MOP1と、両方の形で出ていく、その間を使ってバイ会談で各国の大臣との意思の疎通をしっかりやりたいと思います。

(問)今週は、クールビズ関係でいろいろなところに出ていらっしゃいますが、やはりクールビズの成果は上々だったという締めくくりでよろしいでしょうか。

(答)そうですね、昨日も流行語大賞トップテン受賞のときに一言述べましたが、もう最初から狙っていました。キャンペーンというのは国民の皆さんに広く認知されて、初めて成功と言えるわけですから、流行語大賞が取れるぐらいのキャンペーンをやりたいと思っていましたので、まさに昨日の受賞というのは、私にとっては想定内だと思っています。

(問)総理からは特にCOP/MOPに関して指示はなかったのですか。

(答)モントリオールの関連については、特にありませんでした。私の報告というか説明に、しっかりやってきてくれということをおっしゃっていました。

(問)森林のアイデアですが、これは特会の話を取り組んでいると思われますが、その点について総理から御指示はございましたか。

(答)いえ、そういうお金の出所とかについては言っていませんが、でもそういうことを感じてくださればいいですね。

(問)これには案がついていますが、関係省庁ともやりとりしているものでしょうか。

(答)いえ、案を取ってもいいものです。

(問)環境省としてこういうアイデアを提案するということですか。

(答)そうですね、案と言えば、これからもう少し肉付けをしていくことができるかなと思っています。

 

(以 上)