環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年11月15日)

1.発言要旨
  おはようございます。
  今日の閣議は、一般案件が2件、国会提出案件が2件、政令が2件、環境省関係では、主請議ではありませんが総合物流施策大綱がありました。
  閣議で中川大臣のヨーロッパ訪問の御報告がありました。それから、独立行政法人の職員の非公務員化の流れについての話などがありました。
  総理からは、今日は紀宮様の御結婚で、まことに喜ばしいという発言がありました。
  本日、朝から出席した会議の報告が4つあります。
  1つ目が、政府与党政策金融改革協議会で、ここでは沖縄公庫の役割について、必然性、存在意義について発言しました。
  2つ目が米軍基地の再編関係閣僚会合が開かれました。今日の会議では、幹事会を設置すること、そして、与党政府協議会の立ち上げなどを決定しました。私の発言として、検討を進めるに当たり、沖縄の基地への地元自治体の理解と協力が重要だという点、それから関係省庁が連携を密にして関係自治体の理解を得るべく最大限の努力をすることになるが、まずは合意案の内容について地元への十分な説明を行う必要があり、私も橋渡し役として沖縄の声を伝えるように努めていくという旨を申し上げました。
  3つ目が、鳥インフルエンザ対策の関係閣僚会合がありました。環境省とすれば、渡り鳥関係になると思いますが、特に発言はしていません。
  4つ目は、閣議の終了後に郵政民営化法が成立して初めての郵政民営化推進本部の会合がありました。
  以上の4つの会合についての報告です。
  もう1点、3Rイニシアティブの推進状況について、また、今後の計画について御報告します。
  3Rイニシアティブ閣僚会合を今年4月に東京で開きました。ここで発表した「ごみゼロ国際化行動計画」に基づいて、我が国は3Rを推進しています。また、日中韓環境大臣会合でも取り上げられるなど、3Rを日本から発信して、アジア各国に大変関心を持っていただいています。
  今後の取組について、三点申し上げます。
第一に、国内での3Rを推進し、循環型社会への改革を一層加速してまいります。また、事業者、NGOの方々などの連携協力を推進する場づくりを支援します。
  第二に、国際的な取組として、アジア各国との政策対話や3Rの計画策定支援を進めていきます。特に今月下旬に、テレビなど電気電子製品の廃棄物対策を議論するワークショップをバーゼル条約事務局と一緒に東京で開催します。
  最後に、廃棄物を含めた国際的な資源循環に関して、中央環境審議会で活発な議論をしていただくこととしています。
  ということで、3Rイニシアティブのフォローアップとなる高級事務レベル会合を、来年3月に東京で開催します。この会合、2008年の日本でのG8サミットを視野に入れて、取組を進めていきます。詳しくは、事務方の方にお聞きいただければと思います。
  以上です。

2.質疑応答
(問)沖縄公庫について、存在意義を強調なされたということですが、組織論として本店機能を維持した形での存続が望ましいという趣旨のことなのでしょうか。

(答)そうです。今日もその会議で機能論、組織論、両方出ていました。機能的にも組織的にも必要という観点から、私はこの沖縄公庫について、県民の皆さんも特に特別な思いを抱いていらっしゃる公庫、それから稲嶺知事からも引き続きということで存続を要請されております。そういった意味で、この両方の観点から必要だと申し上げました。

(問)月末に向けて、見通しはどうでしょうか。

(答)これから経済諮問会議があって、政府与党との調整の中で進んでいくと思われます。これからの流れ全体を見ながらも、今申し上げたような趣旨で私としても発言をしていきたいと思います。

(問)三位一体のことで、今日の閣議、閣僚懇の場で、総理や官房長官から特別に指示のようなものはありましたか。

(答)官房長官が今日の夕方に関係閣僚の方からお話を伺うことになるという発言がありました。

(問)環境省の場合、50億の割り当てに対しての削減額が、たしか3億円と少ないですが、ここに至るまでの大臣のお考えをお願いします。

(答)ずっと精査をいたしまして、昨日までの段階で出し得る金額ということで揃えたものです。他の部分は御承知のように、水俣病や公害被害者対策の関係になって、さすがにそれはということですので、現時点で3億という数字です。

 ただ、50億を目標にできる限りの廃止、削減を行うということで取り組みをして、何とかその方向に沿うべく検討したいと思います。

(問)今日開かれた米軍基地再編の関係閣僚会議で、幹事会を設置するということですが、どのような議題について協議をしていくかと、設置された狙いについて伺えますか。

(答)私は、これから政府内の連携、それから対象となっている地域との連携を強める意味では、こういう枠組みができたということは、私としてもより多く発言する場を得たということで意味があると思います。事務方で、より話を詰めていく形で幹事会が決定されたというのも、より現実的な連携を進めるということで意味があると思います。

 まずは、何よりも今回の案について、現実にまだ全部が見えているわけではありません。そういう中で、今日も防衛庁長官が、これから山口と広島の方に飛ぶとおっしゃっておられましたけれども、地元への説明、それをした上で御協力と御理解を得ていくという流れについては、これからもしっかりやっていただきたいというのが第1点です。いろいろな調査を見ても、なかなか厳しい状況にあると認識をしています。その上で、説明をしっかりして、どういう形で理解、協力が得られるのかといったことを政府内の連携、それから関係する地元との連携の中で編み出していくということなのかと思います。

(問)その再編の会合の中で、地元の環境など、財政措置も話し合われたのですか。

(答)いえ、今日は幹事会で検討課題を整理して、また改めて会合を開くことになりましたので、今日は具体的なところまでは入っていません。

(問)三位一体のことですが、以前、責任を持った形で環境行政を進めると大臣がおっしゃっていて、それで交付金化などの形で地方も国との絡みを残してほしいというような声もあるというようなことをおっしゃっていたと思いますが、先ほどのお答えだと、政府で出してきた50億円というものに向かって目指すというように方向を転換したということですか。

(答)そんなことはありません。今、もう一度改めて精査をしているところですし、今後の環境行政に国も地方もそれぞれうまく連携してやっていくためにはどうしたらいいのか、どういった方法がベストなのか、引き続き検討しています。

(問)先ほど総理とお会いになったようですが、どういった内容のやりとりだったのですか。

(答)明日、京都で日米のトップがお会いになるという間際でありましたけれども、日米の首脳会談が開かれるのが京都であるということもありますし、来月に控えたモントリオールでのCOP11に私自身出席するに当たって、アメリカという大きなプレーヤーの存在が一番大きいので、日米の首脳会談の前に、是非とも総理からその点についてブッシュ大統領にもお伝え願いたいということでお願いをしてまいりました。

 その後は、ウォームビズが始まって、総理も執務室の中でエンジの分厚めの襟付きのカーディガンをお召しになっておられましたが、ウォームビズやクールビズの話などをしました。昔、情報通信の設備が整っているビルをインテリジェントビルと言って、付加価値をつけていた時代がありましたけれども、もはやこれは標準化されています。これからは、エコインテリジェントであるべきではないかということで、20℃、28℃とそれぞれクールビズ、ウォームビズで画一的に、私どもも設定温度をお願いしているわけですが、実際には部屋によって西日が当たるところは暑くてしようがないとか、逆に寒過ぎてしようがないといったように、部屋によって温度が変わってしまいます。総合的な空調を持っておられるビルというのはそういう傾向があるので、次年度は、そういったビルのエコインテリジェント化ということに、もっと焦点を当てていきたいということも申し上げ、総理も確かにそうだなということで、これから二重窓の設置や、単純な話では西日の当たるところはカーテンを引けばいいんだとか、そんな話をさせていただきました。

 非常に環境のことに熱心で、御自身も大変興味がおありだということでした。

(問)COPには大臣が自ら行かれるということですか。

(答)そうです。国内の政治状況にもよりますが、私自身はその意欲を持っています。

(問)昨日、504人の方が水俣病で追加提訴されましたが、何か御所感はありますか。

(答)そのことについては聞いていますが、これから司法の場でもって進んでいくと、粛々と裁判に対応していきたいと思っていますし、法務省などと相談して対応の方を決めていきたいと思います。

 

(以    上)