環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年9月16日)

1.発言要旨
  おはようございます。
今日の閣議は、総理がおりませんので、官房長官が進めました。国会提出が2件、政令が3件、報告が1件、環境・沖縄北方関係はありませんでした。
  閣僚懇では、在外投票の最高裁判決の関係で盛り上がりました。選挙広報が届かない場合はどうするか、あるいはインターネットを使ってという話もあるけれども、使えない人はどうするのかなど、そのような話が出ました。

 
2.質疑応答
(問)アスベストの問題ですが、幾つかある論点の中の一つに、企業責任、あるいはその負担を求める業種について、大臣はどのようなお考えをお持ちでしょうか。

(答)公健法の適用はなかなか難しいということですので、全く新規の形でやろうとしています。ただ公健法同様、原因者の責任を問うところが一番のベースとしてあると思います。どこからどこまでかについては、これから精査すべきだと思います。また現場でもその方針で調整していると思います。

(問)救済の対象は、せんだっての関係閣僚会合では、死亡後5年以上が経過して、適用申請期間から漏れている労働者の方とその家族の方、周辺住民とされていましたが、大臣は今どうお考えをお持ちでしょうか。

(答)総合的に考えていかなければならないと思います。基本精神はシームレスと常に申し上げており、すき間が生じないような対応をしていきたいと考えています。
  中皮腫の約8割は、アスベストが原因であるといいますが、あとの2割はまだまだ原因解明できていません。アスベスト起因の中皮腫を患っておられる、また患われて既にお亡くなりになった方々に対して、早急に対応したいと思います。いずれにしても、次の通常国会でお示しする形になると思います。

(問)月末までに基本的な骨格が固まりますが、各論に至る部分には、かなり専門家の意見等も必要になろうかと思います。月末以降、中身を詰める作業は、どういう形で進めていく方針でしょうか。

(答)骨格については今月末、各論の部分でも総合的な意見、情報を集めていかなければなりません。一方、立法作業は、縦糸と横糸と、全体合わせていかなければならないので、かなりの作業になろうかと思っています。いずれにしても、各論も含めて早急に作業をしたいと思います。

(問)先ほどおっしゃった、責任のどこからどこまでというのは、もう既に名前が上がっているような企業に加えて、例えば輸入業者も含めた範囲の意味でおっしゃっているのでしょうか。

(答)例えば輸入していた商社であるとか、それについて責任を問えるのかどうか、そこも仕分けをしていかなければならないと思っています。物流、海外からの分もそうですし国内もそうですけれども、なかなかそこまで行けるのかどうかと言えば、まだ現時点では疑問符が付くと思っています。わかりやすいのはニチアスやクボタなどです。これらの、もう既に関わっていることが明白であるところは、そこに加わっていただかないと、他が入れなくなってしまいます。

(問)住民被害者への補償問題ですが、市民団体などで、今クボタなどが払っている200万程度の見舞金を、国が肩代わりするだけでは不十分だというような指摘もありますが、補償の水準はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

(答)水準についても、今まさに検討中であり、これまでの全体的な流れと突き合わせて、その上でお答えできるような結果、結論を得たいと思います。

(問)問題を難しくしているのは、クボタは見舞金を出すけれども、因果関係については明確ではないということで、責任については明言していない。そういう中で、枠組みの中に入ってくると、国としては責任があったと言って、クボタ側はそれをまだ明確にしていない。その辺はどのようにお考えでしょうか。

(答)その辺は難しいところだと思います。先ほど申し上げましたように、中皮腫の8割はアスベストが原因ですが、残りの2割はいろんな要因と絡まった結果としての中皮腫ということもあります。そういった医学的な問題などについても、これから明確なものにしていきたいと思っています。因果関係をより明確にした上で、ではその責任はというような、そういう論法でいかなければならないと思っています。

(問)オタワのCOP10、準備会合は出られるのですか。

(答)国会のご承認が得られれば、今年はMOP1の年でありますので、存在感ということでも、私自身はぜひ行きたいと思っています。

(以    上)