環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年6月10日)

1.発言要旨
 今日の閣議は、国会提出案件12件、公布1件、政令2件、配布1件、沖・北、環境それぞれの関連はありませんでした。
 閣僚懇での発言は特にありませんでした。
 私からご報告ですけれども、美ら島ブランド委員会の第2回の会合を来週15日午後に開催いたします。1回目で概括の認識を共有したので、今回、実質的な議論に入っていきたいと考えております。
 私からは以上です。

2.質疑応答
(問)レジ袋が2007年にも有料化される見通しで、来年の通常国会の容器リサイクル法の改正案に盛り込む方針との報道がありましたが、この点についてはいかがでしょうか。

(答)レジ袋については、今、中央環境審議会でご議論をいただいているところです。今月に中間取りまとめをいただくということで、いろんなポイントがあろうかと思いますので、しっかりご議論を重ねていただければと思っております。

(問)クールビズでネクタイ業界から要望書があったようですけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。

(答)一言で言えば、想定内であります。ただ、小泉総理も最初におっしゃられましたように、クールビズというのは基本的に各人のセンスと常識にまかせるということで、別に規制をしているわけではありません。私は女性の観点から夏、ネクタイをされる分だけ冷房の設定温度が低くなって寒いということで、環境大臣として京都議定書の約束を達成するための一つのやり方ということでやっています。7月、8月の2カ月にしてほしいというご要望があるようで、反対されるのかなと思ったら、その2カ月に区切ってくださいということなので、逆にあれっと思っております。
 服飾関係は、冬に水着のファッションショーをやったりするわけですから、一般的にはかなり前倒しで対応されます。これから夏というときにこの運動をスタートしているので、今年はクールビズでホットな議論が巻き起こるのではないかと思います。どうするこうするという議論の中で、これはファッションではなく、環境問題から出ているんだよね、かつ京都議定書というのはね、というような議論が起こってくることがクールビズをさらに広げることにつながってくると思っています。繊維業界と懇談させていただきましたけれども、来年の夏になると、こんなのどうかという提案がたくさん出てくると思います。それでさらに定着を広げるのが来年。再来年にさらにそれが広がってくる。そしてその先が2008年なのです。2008年ということは京都議定書の第一約束期間がまさに始まる年です。今年がまずキックオフであって、これを約3年かけて広げていき、2008年には定着をしているということになると、京都議定書の目的の達成ということでもロードマップが具体的に描けると思います。
 私は前から言っているように、冬はむしろ保温性があるわけですから、ネクタイ全体はだめだということは一切言っていないというのは皆さんもご存じだと思います。

(問)そのネクタイ業界の方には何か返事というかなにか。

(答)私のところには直接来ていないです。一方、こんなのどうだ、あんなのどうだといろいろな協会や企業から会いたいということも含めて提案がきております。今年は何といってもクールビズでホットな議論、そんな年になるんじゃないかと思っております。

(問)水俣病の話ですが、12日で公式発表から40年、先日、新潟県の泉田知事から環境づくり宣言が発表されまして、一方で鹿児島とか熊本では認定申請者が増えています。事実上認定審査会が開かれていない状況ですが、40年という節目を迎えて改めて思われることはありますか。

(答)6月12日で新潟の水俣病の発生の公式発表から40年ということは承知しています。新潟の場合は、熊本で水俣病が起こっていながら防止できなかったので関係者からすれば、より大きな問題だと思います。熊本と新潟の水俣病、この2つは切っても切り離せない関係にありますし、また、水俣病についての有識者の方々の懇談会をやっていただいておりますけれども、そういったところでも情報の流れ方がどうだったのか、意識の持ち方がどうだったのかということは明確にしていかなければならないと思っています。
 今年4月7日に今後の水俣病対策ということで、総合対策を発表させていただいたわけですけれども、そこでも全ての水俣病被害者に対する謝罪をさせていただきました。この全てというところには、新潟も入っています。全ての水俣病被害者の方々が地域社会の中で安心して暮らしていけるように、新潟の水俣病の被害者の方々についても対策全体の中で進めていきたい。新潟県、新潟市と連携をして着実に施策を講じていきたいと思っています。

(問)ネクタイ業界だけでなくて、その他いろんな業界から会いたいと言ってきているということでしたけれども、それ以外にはどんなオファーがあるのでしょうか。

(答)作務衣、和装ですね、ネクタイが洋装であるならば、和装はそもそも涼しいですよとか、ネクタイの取り外しがすごく簡単というネクタイ屋さんとか、よくわかっていただいてないのかなと思うところで、女性用のひざ掛けにいいものがありますなど、もあります。クールビズでまさにホットな議論が展開されていることを証明するかのようなアプローチもあります。
 ファッションショーのときに、流通の方が、今はシャツだけでなく、これまで背広で見えていなかったベルトや、物を入れるところがないのでポーチなどがまた売れてきているとおっしゃっていました。あと、靴下もこれまでのダーク系ではなくクールビズにあわせたような明るめの靴下であるとか、そういったところにもどんどん波及してきていると思います。ですから、いろんな業界がまたいろんな工夫をされるのではないかと思っています。もっとも、私は別に繊維業界のためにやっているのではなくて、夏は暑いのに寒い状況になっているオフィスの状態、そして前から申し上げているように、業務その他部門というのは温室効果ガスの排出が36.9%という伸びを示しているところに、どうやって歯止めをかけるかが我々としては主眼ということです。そのためには皆さんの協力が必要で、協力していただくためにはどうすればいいか。やっぱりみんながこれを着てみたいなと思うようなものにしていくのがいいだろうということです。スナップダウンやボタンダウンがいいなど、それは皆さんが選ばれることで、自由に楽しんでいただきたいと思っています。
 それから、この二、三十年で特に男性のファッションは情報化ということもあるのかもしれませんけれども、より画一的になっていると思います。特に若い人たちのリクルートルックというのが、なんであんなに画一的にするのか前からちょっと気味が悪いなと私は思っていましたので、みんな自信を持って自分のスタイルを見つけられたらいいんじゃないかなと思っています。

(以上)