環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年6月3日)

1.発言要旨
 本日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件7件、政令2件です。環境、沖・北それぞれ関連はありませんでした。
 閣議では、パリで開催されたOECD持続可能な開発ラウンドテーブルに出席したことの報告をさせていただきました。
 会議は、地球温暖化対策をテーマとして、国際的な業種別、セクター別の取組について意見交換が行われ、私からは、日本で石油危機を契機としてエネルギーの効率を上げる技術革新が進んだこと、また第2の契機は京都議定書がスタートしたことであることを申し上げました。
 京都議定書の発効を受けた今後の我が国の取組を紹介しましたが、かしこまった会議というよりは、自由に発言するタイプの会議で非常におもしろかったです。
 また、いろいろな環境関係の皆さんとも意見交換などができたと思います。せっかくパリに行ったので、ブティックを回ってきました。ブランド商品の買い物ではなく、クールビズを売り込んできました。それぞれの紳士服のラインのところで、日本ではこういうことを今やっているのだから、皆さんも格好いいものを提唱してくれということで、「わかった」という話でありました。
 これから、安いものから超高級なものといろいろなラインが出てくると、皆さん選択ができるようになってくると思いますので、これからの展開をお楽しみいただきたいと思います。閣僚懇では、ブティックを回ってきたという話はしていません。
中川経済産業大臣から愛知万博が大変人気を博していることはうれしい限りだという一方で、以前はお弁当の持ち込みの話がありましたけれども、ペットボトルの持ち込みについて、これから待ち時間が長くなったり暑くなったりしていくと、水筒はいいけれども、ペットボトルがだめという話になっているので、ウォータークーラーを充実することも一つですけれども、ペットボトルそのものをどう扱うかを検討していきたいという話がありました。私は、ごみの観点から先ほども担当者に指示をしました。どういう形で一番うまく、効率よくごみの処理などを、お金がかからずできるのか、ちょっと考えてほしいということで指示したところであります。
 ペットボトルがだめという観点は、警備上の話だということでありまして、経済産業省だけでなくて、総合的にもう一度早急に検討すべき課題ではないかなと私は思っています。
 閣議と閣僚懇の話は以上ですが、今週末、エコアジアがあります。その後、ファッションショーが6月5日の日曜日、愛知万博で開かれます。
 今月が環境月間ということで、集中的にPRを図っていきたいと思っております。
 今日も、閣議のときに、大臣の皆さんがクールビズを実践されていまして、私からは、みんな何かちょっと若返ったみたいとか、素敵よと言って励ましておきました。
 これは、服装の襟の形がどうというファッション、スタイルもそうですが、今日、何を着るべきかというときに地球温暖化について考えてほしいです。
 私は皆さんのスタイリストをするというよりは、ライフスタイルを変えるきっかけとして、クールビズを実践していただきたいので、今日は、閣議に参加の閣僚の方々が非常に積極的に取り組んでおられて、皆さん素敵なので、励ます意味でそんなことを申し上げておきました。
 私から以上です。

2.質疑応答
(問)先ほどOECDの会議で、非常におもしろかったと言われていたのですが、何か印象的なやりとりというのは何か。

(答)パリで開かれたということもあって、フランスのセメント会社の方とか、自動車関連でアメリカからこのままいくとGMがつぶれるとか、非常にざっくばらんな発言が飛び交うような会議でした。
 また、パリで開かれていて、フランスの環境大臣のルペルティエさんがおみえになるはずだったのですが、組閣に入ってしまって、現時点で環境大臣がいないということで来られなかったということが印象深かったと思います。

(問)クールビズが始まって今日で3日目ですけれども、閣僚の方は率先して取り組んでいるというお話しでしたけれども、その他の中央省庁の官僚の皆さんや民間の企業の取り組みなどについては、どのように評価されていますか。

(答)6月1日からということで、特に環境省、内閣府の沖縄、北方担当は、ほぼ100%で、皆が自分はモデルだと思って楽しんでやってくれればいいと思っています。それから国会も、私もずっと議運・国対やっていましたので、なかなかあれはだめ、これはだめということが多いんですけれども、英断をされて、大変私もうれしく思っています。
 やはり国会というのが国民の代表としてのまさにモデルですから、国会がそうやって取り組んでいただいたということに対して、とてもうれしく思っております。
 これから6月ですから梅雨があったり、急に暑くなったりします。これまでネクタイさえ締めていけばいいと思っていたのが、これから日々の温度にも、ごく普通に敏感になって、そのときどうするかを考えることもポイントになるんじゃないかなと思います。
 昨日まで留守だったので、テレビをダイジェストでまとめて見たのですけれども、ほとんどの社は、かつての省エネルックとの違いを出しておられて、最大の違いは、みんなが着たくなるかどうかということで、まさにスタイルの部分ではないか、格好良さの部分なんじゃないかなと思います。
 もう一つダイジェスト版で思ったのは、クールビズを伝えるキャスターやアナウンサーの方々がしっかりネクタイを締めていることに対する違和感がありました。各局の皆さん、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 今年は、ああでもない、こうでもないという年なのだろうと思います。また、ファッションショーでこんなのいかがというものを財界の皆さんにモデルとなり提案していただきます。ですから、あれがいい、これがいいというような形でだんだん収斂していくものではないかなと思っています。
 ネクタイを取る、取らないの議論もよしと私は思っています。今回、30億円を温暖化の国民運動推進に使うわけですけれども、大体3日で元はとれたかなと思っていますが、さらにこれから環境月間で何十倍の効果を出していきたいと思っています。
 そこは、やはり知恵や広報のセンスを生かしていきたいと思っています。

(問)今日はクールビズが始まって初めての閣議ということで、大臣としての今日のファッションというのは、気をつけられた点というか、かなり注目をしている部分があったと思うのですが、今日の大臣の真っ白な服はクールビズをアピールするために考えられたということでしょうか。

(答)気候に合ったものを自分で着ているだけです。クールビズはノーネクタイということで、私は男性の批評家をこれからやるのが大きな役割でして、あの人だめとは言いません、この人格好良いということは言うと思います。

(問)今日の閣議で、素敵だなと思うクールビズの方は。

(答)閣議はみんな、和やかにかつ言うべきことは言うところではありますので、この時点でどうこう言うのはやめておこうかなと思っています。皆さん素敵です。

(問)先ほどの質問にもありましたが、各省庁によって、クールビズをしている官僚の割合が多いかというのは、かなり違うと思うのですけれども、これは1週間ぐらい経過を見た後に、もう一回改めて大臣の方から、各大臣に要請するとかというのはあるんでしょうか。

(答)それぞれの役所の発想の方法がわかっておもしろいんじゃないでしょうか。当分は、皆さんが記事でときどき書く成り行きに注目したいと思います。
 それから、どこまで持っていきたいかというと、営業で外回りをしている人たちが安心してクールビズができる状況をつくることです。ポイントは、クールビズで行くと失礼だという会社の方々はCSR、企業の社会的責任ということについて、まだ思いをいたしていない会社だと思います。むしろ、営業の方がクールビズでいらっしゃるときは、我が社の方針でありましてと堂々と言えるようなところまで持っていければ大いなる段階に入るおじゃないかなと思っています。


 
(以上)