環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


小池大臣記者会見録(平成17年3月25日)

1.発言要旨
 おはようございます。
 3月25日の閣議、一般案件が6件、国会提出が1件、公布が2件、政令が31件、年度末ですからね。それから配付1件、人事5件でした。
 それから、環境省関係では、自然公園法の施行令で事務の返上の関係などについてです。これは事務次官から昨日お話しさせていただいていると思います。沖縄・北方関係はございませんでした。あとは消費者物価指数について総務大臣から報告があって、一言でいうと、まだデフレ脱却ならずといったところです。
 それから私から2点ほどあります。まず知床関係ですけれども、今年の2月にIUCNから海域の保護の強化ということで対応を求められておりまして、3月31日が締め切りということで、これまで地元関係の方々、特に漁業者と調整を図ってまいりました。昨日までに羅臼町で地元の関係者、行政機関とか地元関係団体漁協などの人々と一緒に地域連絡会議を開いてまいりました。まず海域の水線区域について現行は沿岸1キロだったのを3キロに拡張する。それから、2つ目が海域管理計画について3年以内に策定する。これまで5年から10年といっていたのを前倒しに3年にするということで回答案をまとめさせていただき、かつ地元の了承を得たということで、ユネスコ世界遺産センターとIUCNにその旨を回答いたします。これからの段取りですけれども、5月にIUCNが評価報告書を作成し提出します。最終的には7月に南アフリカの第29回の世界遺産委員会において知床の登録の可否が決まることになっています。私の感触としては、これでまず一つやりとりをして、これを踏まえて、登録されるものというように確信をしたいと思っております。それから調整を図る上で、地元漁協からまた更に海域を広げろとか、これじゃ少ないとか言われるのはかなわないということなので、世界遺産の登録、そして登録後の管理については漁業者の了解を得ないで漁業活動に対しての新たな規制を行わないとか、海域管理計画を漁業者の同意を得て作成していき、これからもしっかりと連絡取り合ってやりますよということについて文書でお約束をすることといたしました。この取り交わしについては近日中に行わせていただくということで、詳細については事務方にお尋ねいただければと思っております。
 もう1点でありますけれども、ここは厚生労働省とか社保庁との合同のビルでありますけれども、環境省分は4階分あります。一番上のところは半分が食堂ということでこれはちょっと置いておいて、23階から25階までの3階分については、やはりもう少しエレベーターを出るなり、ああやっぱり環境省に来たのだなということを感じていただけるように少し工夫をして、「ここは環境省よ」ということをもう少しアピールするという意味で、この週末に工事をしたいと思っていますので、皆さんもどうぞ期待していただきたいと思います。
 一方、この間一般職員のトイレに入りましたら、私は前から地球温暖化のためにはいわゆるウォシュレットのようなトイレのふたは必ず閉めてくださいと日本中に言い回っているのに、何と環境省までトイレのふた取ってしまったのです。早速これはおかしいのではないかと、センサーがついていて人の動きをキャッチし、水が流れるという機能ですが、水ぐらい自分で流せよと思います。大と小で水が流れる量が違うそうで、それまで察知するセンサーってちょっと怖いなと思います。水の量の管理ということからいえばセンサーは機能しますが、しかし、便座の暖かい熱の放熱分を抑えるふたについては、これは取ってしまうと意味がないので、環境省である限りはやはり地球温暖化について国民の皆さんに呼びかけるのだったら徹底しろということで、私はちょっと苦言も呈しておきたいと思っております。整合性のあることをやっていきたい。
 エコイスト大賞についても、今年は隗より始めよで、何ができるかということをテーマにして、間もなくその大賞を決めていきたいと思っています。昨日から愛知万博も始まりました。環境ということがテーマでもありますので、環境省として何をすべきかということをもう一度いつも自分たちの足元を見て、行動しようということを徹底させていきたいと思っております。
 沖縄・北方関係では質問主意書が出ておりますけれども、防衛庁の中身になっておりますので、これも何かご質問があれば事務方にお問い合わせいただければと思います。
 以上です。

2.質疑応答
(問)今話に出た、万博に行かれたと思いますけれども、会場内を大分御覧になられましたか。

(答)会場の中は、日本館をずっと見てまいりました。かごをひっくり返した鶏になったような気持ちになるところですけれども、いろいろ工夫もされておりました。それから、環境省からこの間ちょっとご紹介したエコ・リンクという展示をさせていただいております。若干工夫した方がいい部分もあるのかなと私自身思ったのですが、環境省分の展示はみんなと一緒に考えるみたいなそういったテーマにしております。一番大きなEXPOドームと言いますか、あそこにちょっと足を伸ばしていただければ、森の学校みたいなたたずまいでとてもかわいいところになっておりますので、是非そこでまさにどうやったら地球温暖化であるとか、自然保全について我々ができるのかという空間に、一緒に考える、一緒に行動する、そういう空間になればと思っています。マンモスは見ておりません。

(問)今おっしゃった週末の工事ですが、完成するのは週明けでよろしいんですか。

(答)そうです。もう月曜日には完成しております。間違えたと思わないでください。

(問)具体的にどんな工事になるのですか。

(答)エレベーターホールのところにシールというのか、大きな壁紙みたいなものを張るということと、大臣室にお客様もたくさん来られますので、廊下に、例えば日本のすばらしい自然の風景を写真などで、これも季節によって変えようと思っているのですけれども、何もない壁のところに一つずつそうやって自然を紹介するだけでも意味があると思っています。やはりここ環境省ですよというのがわかるようにしていきたいなと思っています。

(問)話は変わるのですが、水俣病の関係ですが解決策で熊本県の費用負担割合、今調整が進んでいると聞いているのですが、昨日の自民党の小委員会でも今月中の決着を求めていますが、その費用負担割合などございましたら、今やっている対応をお聞きしたいのですが。

(答)昨日の自民党の小委員会でも改めて今月中に最終案をということであります。是非ともこの問題はできるだけ早く提示させていただきたいと思っております。今日も部長はまた大阪に飛んでおります。要望の点についてはよく理解をしております。そういった中でどのようにして関係者、例えば熊本県とか、そのほかの県とかそういったところとのすり合わせなども含めて、できるだけ早くこの問題についての最終案をまとめていきたいと思っております。

(問)いきなり脱線をしちゃうのですけれども、万博で売り物になっていますリニアモーターカーですが、あれは温暖化にいいのでしょうか。

(答)一つ新しい技術ができること、これまでの問題点が一つは解消するけれども、また別の問題が出てきたりというのは、例えば燃料電池車も同じことが言えるわけですが、それで全くゼロかというとそうじゃないわけです。いろいろな取組をやって、少しでもより地球にやさしい形のものが進んでいけばいい、いろいろな試みをすべきだと思っております。

(以    上)