環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


小池大臣記者会見録(平成17年3月18日)

1.発言要旨
 おはようございます。
 今日の閣議ですが、一般案件が2件、国会提出が2件、法律が2件、政令が15件、報告が1件、配布が1件であり、環境、沖縄・北方関連はございません。
 それから、閣僚懇については、官房長官よりお聞きください。
 閣議では、私から、エネルギー環境閣僚円卓会議の出席について報告させていただきました。ここで改めて報告いたします。
 3月15、16日、イギリスのロンドンで開催されたエネルギー・環境閣僚円卓会議に出席し、今回はG8、それに中国・インドなどの新興経済国を含めて20カ国の環境、エネルギー担当の閣僚が、今起こりつつあり、今後も大きな脅威となる気候変動問題に対処するため、従来の先進国、途上国の枠を超えて低炭素社会の実現に向けて議論するというものでした。
 今回の会合の参加国は、さらに連携を強めて取組を前進させる必要があるとの理解を共有し、これは今年7月のG8グレンイーグルズサミットへの重要な一歩となるものと期待しているところです。
 私からは、京都議定書の約束を確実に達成する我が国としての強い決意を示すと同時に、参加国が一致協力して地球温暖化対策の推進に取り組むべきであるということ、小泉総理の提唱による3Rイニシアチブを紹介して、その中で、マータイさんが一生懸命世界で「もったいない」と言ってくれているのに私が言わないでどうするということで、「もったいない」の精神も御披露し、世界とその点を共有していきたいと訴えてまいった次第です。
 まずパリに飛んで、それからドーバー海峡をユーロスターに乗りまして2時間半、ロンドンで会議に出席して約3時間滞在というので、現地では3Rイニシアチブが3アワーズイニシアチブと呼ばれておりました。短い時間でしたが、アメリカのドブリアンスキーさん、コノートンさんとはあいさつ程度、イギリスのベケット大臣とはバイ会談、カナダの大臣とは、今年モントリオールで開催されるCOP11及びMOP1ということで、カナダの状況と課題などについて、また日本が抱えている課題などについても意見交換をし、そして初めてのMOP1ですから、成功裏に終わるように私から協力できることを何でも言ってくださいと、お互いのそういった認識を深めたところです。
 イギリスとも日英の協力は既に幾つか進んでおりますが、イギリスからも、例えばトップランナー方式の省エネ規制についてどういうシステムをとっているのかという質問が出たりして、お互いにそういうシステムや情報など、意見交換をこれからもやっていこうということで、竹本審議官などはまだおりますので、その後のフォローをお願いしておきました。
 昨日、今日はダービーの方、郊外ですが、高野副大臣が入れかわりで、これはアフリカと開発というテーマで会議に参加をしています。まさに3アワーズでしたが、しっかり存在感を示すことができたと思っております。
 ちなみに、大臣だとポーディアム、演壇まで上がれるのです。他の人は自分の席でしゃべるという、シチュエーションも大臣か否かで変わっていました。これまでの旧知の皆さんともお互いエールを交換してきたところです。
 次に、JFEの排水問題で、千葉市がJFEに対して水質汚濁防止法に基づいて改善命令を発令したことは御承知のとおりですが、環境省として、今回の原因究明の結果なども踏まえて、今後の排水監視の更に徹底を図るという意味で、具体的な指導通知を、今日、都道府県などに通知いたします。
 立ち入りの留意点として、測定結果が事業所内の複数の者のチェックを受ける体制になっているか否かを確認すること、JFEの場合は1人の人が10何年関わってきたということで、複数の目になっていなかったという反省点があろうかと思いますけれども、この辺が他ではどうか。それから、排出水の汚染状態の測定結果についての原簿を確認すること、それらに重点を当てた形で、基本的には都道府県が担当される場合が多いので、都道府県に対して通知を出させていただきます。
 それから、これも環境関係です。愛知万博がいよいよあと1週間で開幕になります。6月5日の環境の日に向けて、今イベントの準備をしておりますが、一方、期間中を通じ、環境省の建物がございます。森の学校みたいな素朴な感じのところですが、そこの展示について紹介しておきたいと思います。
 出展の名称はエコリンクとしていまして、エコは環境、エコロジー、それからリンクはつながるということで、このエコロジー、みんな地球につながっているということをテーマにして、来ていただく方々の一人ひとりが自分にできることから始められる、そういうきっかけづくりを促していきたいと思っております。
 詳細については後ほどリーフレットもお配りいたしますので、ご覧いただきたいと思います。あわせて万博における環境省の取組をまとめた紙もお配りいたしますので、また参考にしていただければと思います。
 私からの報告は、その3点です。

2.質疑応答
(問)JFEの関係ですが、これは全事業所を対象にした調査になるんでしょうか。

(答)まず、都道府県を通じて、こういった確認をお願いする形になります。

(問)このJFEのようなケースは、全国に多いと思われますでしょうか。

(答)まず、あるかどうか、それも含めて、今回こういった形でやらせていただこうと思います。大体定期的に都道府県は立ち入り調査も行っていますので、その意味では、こういったケースがあっちこっちであるとは思っておりません。ただ、JFEのケースで明確になったように、1人の、ある意味でその人に任せておけばという信頼感が逆にあったのかもしれませんね。いろいろなケースが考えられると思いますので、これも一つのきっかけとして、そういった注意を促していきたいと思います。

(問)能勢政務官の綿貫勉強会への出席についてですが、大臣御自身はどのように。

(答)また出席されたのですか。

(問)2回目。

(答)わかりました。

(問)1回目のときは、何かお話はされたのですか。

(答)そうですね、注意をしたと思います。余り明確に覚えていませんが、やはり政府としての立場がありますので、注意を促しておきたいと思っています。

(問)普天間基地の移設の関係ですが、昨日の参議院の予算委員会で、総理がなかなか困難な問題になっていると、米軍再編の協議の中でよく協議するようにと、見直しともとれる発言をされましたが、これについてはどのようにお考えでしょうか。

(答)総理の発言については、明確に見直しとおっしゃっているとは承知しておりません。また、要は在日米軍の兵力構成の見直しの協議の中で、SACOの最終報告の内容と接点が出てくる可能性は排除されないということについても、総理がおっしゃったことは、これまでも関係の閣僚などからもそういったニュアンスのものは述べてきていると思っております。在日米軍の兵力構成の見直しについては、今も日米間で協議を進めているところですし、また、私自身は沖縄の負担軽減については、これからも引き続き申し上げていきたいと思っています。即見直しということはないし、見直しといったら、その次どうなるのという話になるだけですから、私とすれば、それを見守っていきたいと思っております。

(問)島根県議会で、島根県の竹島の日の制定を発端に日韓関係の悪化が少し懸念されていますが、竹島をめぐる一連の騒動、動きについて、大臣の御所見をお願いします。

(答)話せばいろいろありますが、そこでいろいろ申し上げることがプラスなのかどうかというのもあります。それから、韓国政府側もいろいろお立場もあるんだなと、そんな感じで見ております。ここは、お互い余りかっかするところではないのでしょう。

(問)普天間代替施設の環境アセスメントについてですが、昨年11月にIUCNが日本政府に対してゼロ・オプションを含む代替案を見直すことを勧告しました。これにつきましては、2日前に自然保護団体が環境省に対して政府の対応を求める要請を行いましたが、その後、環境省としましては、その取り扱いをどうされるのか、大臣の見解を聞かせてください。

(答)IUCNの勧告というのは、前回のバンコクでの会議で諮られたことであります。そのときと私どもの考え方は何も変わっておりません。


(以    上)