環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


小池大臣記者会見録(平成17年3月8日)

1.発言要旨
 おはようございます。
 今日の閣議ですが、国会提出案件が4件、環境省主請議の法律案が3件でした。これは、昨日事務次官から話しているように、オフロード車の排出ガス規制、湖沼の水質保全、廃棄物処理法の改正です。
 その後、厚生労働大臣からスペシャルオリンピックスが無事に終わったことについて、文科大臣からはタウンミーティングについて、国交大臣からはH2Aロケットが今日のお昼に静止するかしないかで本当の成功か否かであるという報告がそれぞれありました。
 それから、来週、エネルギー・環境閣僚級円卓会合とG8環境・開発閣僚会合があるのですが、国会会期中であり、私が出席することはなかなか厳しい状況に陥っております。今年は、イギリスが議長国であり、3月15、16日でロンドン、17、18日で少し離れたところで開かれ、前半が気候変動、後半がアフリカなどの開発という2大テーマなのですが、国会の審議、委員会審査、法案審議などがちょうど重なっています。イギリス側からは最初、共同議長をやってくれないかというお話があったのですが、非常にその辺が不透明で、御迷惑をかけてはいけないという思いで、そちらの方はお断りすることになってしまいましたということを閣僚懇で発言しました。
 また外務大臣も、先日、中東和平のことで一つ大きな区切りがあったのですが、ロンドンでの会議に日本から外務大臣が出席できなかった。その場でいなかったのは、日本と中国の大臣だけでしたということでした。これは古くて新しくて、新しくて古いテーマですが、やはり海外における日本の発言力やプレゼンスを示すという意味では、大臣がいないと、結局、日本が軽くその問題を扱っているとしかとられない。私は新進党のときに、副大臣制度、政務官制度を進めた1人でもありますが、そうやって、日本の大臣が外に出てしっかりプレゼンスを示すことは国益にかなうだろう、逆に言えば、日本の大臣が行かないときは国益を損なうという観点で、一生懸命その制度をつくったのですが、どうも両方がその意味をなしていない気がします。副大臣、政務官は増えて、役所はそちらに秘書官を張りつけたりして大変で、一方で、元来の副大臣、政務官の役割が果たされていなかったら一体何なのだろうということで、今日はその原点に戻った話などが閣僚懇で行われました。これから国会とのいろいろなやりとりの中で、私が実際に行けるかどうか、かかってくると思っております。
 特にイギリスが、気候変動のことを今回率先してやろうというのは、非常に大きな話をしますと、産業革命以来この気候温暖化というのが始まっていて、その産業革命が始まったイギリスが、今度は、環境の革命を起こそうと言っているのは、大げさに言うと、人類の文明の中で、1つの転換点をイギリスは今求めていこうとしているのではないか。私は、それに大変賛同しますし、特にマーガレット・ベケット大臣との関係をこれまでこつこつと築いてきたこともあり、そういったことで日英の協力によって、産業革命から環境革命へとパラダイム・シフトしていくことは、非常に大きな意味があると思っております。そういうことで、私のみならず、大臣の海外への出張というのは、全然違った意味があることを、もう一度原点で見てほしいと思っています。
 それから、三宅島ですが、2回目もだめでした。7時間かけて船に揺られて行って、三宅島の目の前でUターンして帰ってきました。1回目は、自衛隊のヘリが結局飛ばないで、2回目は、船がUターンしてしまいましたが、御縁がないとは思わないし、三宅島の方々の次の復旧、復興のことを考えてみますと、やはり環境大臣の出番だなと思って、一日も早く行きたいという気持ちだったのですが、昨日、業を煮やして、御承知のように三宅島から村長さんが陳情書を持ってこられました。私が行く行かないに関わらず、廃棄物の処理の支援をしっかりしていきたいと思っております。
 少し前後しますが、閣僚懇の最後に小泉総理が、会期延長は考えずと力強くおっしゃっておられました。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)閣僚懇の最後の総理の発言ですが、それにあわせて、何か郵政民営化の協力要請など、そういった話はなかったのでしょうか。

(答)ありませんでした。この言葉が最後でした。

(問)大臣の海外出張の話、閣僚懇での話だったのですか。

(答)そうです、閣僚懇です。

(問)それに対して、どなたか大臣から発言なりはありましたか。

(答)外務大臣から、先ほどの中東和平の例が述べられました。

(問)12日から、稲嶺知事が基地問題で訪米しますが、その件については何か。

(答)今回の訪米は、たしか2年ぶりぐらいになるかと思います。沖縄の声を直接知事自身がお伝えになりたいという強い意思の表れだと思っております。できるところはしっかりとサポートしていきたいと思っております。

(問)昨日、建設業界と懇談したと思いますが、そのときの印象とか、環境省側から特に要望した点などは、何かあるのでしょうか。

(答)昨日はマレーシア国王の出迎えで、私は途中で出てしまいましたが、オーバーオールで申し上げると、建設業界の関連では、地球温暖化もそうですけれど、廃棄物関係で、リサイクルに大変一生懸命取り組んでおられるという報告があって、その取組には敬意を表したいと思っております。建設業界の方は、そういったことにも取り組んでいきたい、また、そういう使命が自分たちにあるということはよくわかっておられるのですけれども、一方で、建設業界は、やはり施主がいて、その物件を建設していく。そうすると、施主の方が、それは高くつくから勘弁してくれということになってしまうと、建設業界側がそうしたくても、なかなかできない。施主というのは、ありとあらゆる人がなるわけですけれども、地方自治体や国などもそうだと思いますが、そういった環境配慮の建設物が好ましいのだという、施主側に対する環境教育をお互いに進めていく必要がありますねというやりとりがあったと聞いています。
 やはり、そうだろうと思います。また、そうやって施主の方が、環境配慮の意識を持ち出すと、今度は建築業界の方が、リサイクルのよりコストが安くて効果的な技術開発を進めていくということなのだろうと思っています。その意味で、廃棄物の観点からも、また温暖化防止の観点からも、建築業界との懇談会というのは非常に有意義だったと思っています。

(問)先ほどの三宅島の廃棄物の件ですが、村側からは、来年度も補助金が受けられるかということで少し不安があるようですが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。

(答)そのためにも、私自身が一度行ってと思っておりますが、3月は、日程的にも無理があるかなと思っていますので、来年度に入ってからになるかと思います。お天気の良いときにまたトライしたい、行きたいと思っています。

(以    上)