環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


小池大臣記者会見録(平成16年10月26日)

1.発言要旨
 おはようございます。
 今日の閣議は、一般案件が1件、国会提出案件が1件、政令が4件、配付が1件でした。環境及び沖縄・北方関係の案件はございませんでした。
 閣僚懇では、村田防災担当大臣から、今度は新潟の地震の視察についての報告がありました。
 それから新潟関連ですが、今日予定されていた総理の新潟及び台風23号の被害状況の視察は、皆さん既に御承知のとおり、天候の関係でヘリが飛べないので、この後、新潟空港まで飛んで、陸路で新潟にのみ行くことになったようです。
 台風23号は、広範囲に被害をもたらしたわけですが、私は、日曜日、24日に兵庫県の豊岡に行ってまいりました。水がようやく引いた土日であり、廃棄物、ゴミとなった家財道具などが道に出され始めるというタイミングであり、廃リ部の由田課長とともに行ってまいりました。私も、阪神大震災で、実際に災害の時に何日たてば何がどうなるというのはだいたい頭の中に入っており、自治体、住民の方からすれば、最初に食べるものの確保、寝る場所の確保になりますが、次の作業は、ガレキ、それから水害の場合は水に浸った家財道具などの処理になるわけで、自治体もこういったゴミとなってしまったものの処理は、目の前にうずたかく積まれてしまうので、一番頭が痛い。費用の面でも一番頭の痛い部分になる。2、3日の差はあっても、一番頭が痛くなることでありましたので、兵庫県で土地勘もあることから、今回は豊岡にすぐに参った次第です。この点については、閣僚懇では特に話はしておりませんが、内容については、官邸など必要なところに話を上げております。
 今年は地震、雷、火事、最近はおやじがあまりいませんが、台風ということかと思います。まさに災害列島という感が否めません。
 それから、補正予算について谷垣大臣から、激甚の指定や被害総額の早期の割り出しなどを踏まえて適切に対応していきたいという発言がありました。
 私からは以上です。

2.質疑応答
(問)普天間の基地の関係で、なかなか計画どおりに辺野古へ移転することが進まないということで、下地島ですとか、他の地域への暫定的な移転などという記事も随分出てきています。県民の辺野古への移設の期待というのも低くなっているようなのですけれども、見直しということについては、大臣はどのようにお考えなのでしょうか。
(答)辺野古のみならず、今、米軍再編ということで、日米間でいろいろな調整が行われている最中なのだろうと思います。
 今、いろいろな形で協議が進んでいると思いますけれども、今回パウエル国務長官から、戦略的にもう一度きっちりと考えた上でという話がありまして、時間軸が若干延びたのかなと思います。
辺野古については、環境についても配慮するように、環境省からもしっかり申し入れをし、必要な措置をとりながら進めているところであります。今回のヘリ事故にも見られるように、普天間飛行場の移設を早く、という気持ちは変わらないわけですから、それを可能とするチョイスについて、あっちがいいか、こちらがいいかと言っている間にまた時間がかかってしまうということを考えるならば、辺野古を予定どおり進めていくというのが、現実的な方法であろうと思います。環境には十分な配慮をしながら進めていくというのが、現時点での現実的な姿勢なのではないかと思っております。
(問)先ほど、豊岡に大臣は視察に行かれたということですが、今回、京都北部は水害の影響を非常に受けて、今、その復興の最中ですけれども、例えばゴミ処理の問題などがこれから出てくると思うのですが、環境省はこれから国として、こういう問題に対して何か対応していくというお考えはあるのでしょうか。
(答)今年はその連続なのです。新潟も、その前は水害という形で表れました。先ほど申し上げたように、ゴミの問題というのは喫緊の課題で、それが片づかないと先に進まないという現実もあります。そういったことから、国からの必要な支援をこれまでの水害に対してもやってまいりました。新潟の場合や水害も同じことでありまして、ゴミの処理に対してかかる費用について、国として最大限の支援をしていきます。それから手が必要になるので、近隣の市町村から応援に入ってもらったりして、それにかかった経費についても国として対応していくということで、かなり柔軟に、かつ適切に対応するようになっています。それを聞いた後に自治体の長の人たちはひとまずほっとされる、そういう場面がこの夏何度も繰り返されてきました。
 それから、水害か台風か地震かといったら、どれも被害は等しく大きいのですけれども、ゴミの出方が若干違っています。豊岡では、床上浸水なので、畳が水を含んで使えないといって、大量にこれから畳の処理がされるであろうと思います。かさばりますし、何よりも水を含んで重いことから、普通のゴミの1年分ないし何年分かが一気に出てきます。豊岡やその周辺の、京都もそうだと思いますけれども、ゴミの量は圧倒的に多いのではないかと思っております。
 新潟は、阪神大震災のように密集地帯でないということから、ガレキは阪神とは比べ物にならないでしょうが、阪神大震災のときと同様に、ゴミ処理場の煙突に亀裂が入っていたり、耐火レンガが壊れていたりして、処理場の処理能力がこの間望めないということが考えられます。また、豊岡の場合なども近隣の市町村とも連携を実際とっておられました。京都などでもうまく進んでいくように、必要なアドバイスはしていきたいと思っております。
(問)京都議定書ですが、ロシアの上院でうまくいけば今週中にも可決されそうだということで、予想以上のスピードで批准手続が進んでいるようです。国内対策の方が、もう本当に待ったなしという状況だと思うのですが、何度も同じことを伺いますけれども、進め方についてもう一度お願いします。
(答)おっしゃるように、いったんロシアが決意をした後は、手続がものすごいスピードで進んでいると聞いております。上院もひょっとしたら1日で通ってしまうのではないかと。ですから、来週頭ぐらいが大統領の署名で、ロシアの国内的にはそれで京都議定書は仕上がりということで、11月11日のEUとの会議に間に合わせるんだと感じさせるスピード感です。その瞬間は、やはり京都議定書が発効する一番大きな節目でもあろうかと思いますので、その際にも記者会見などで臨みたいと思っております。ちょうど相前後して、今回の大綱見直しもあり、例えば環境税などでも大きな流れはそこで明らかにしていかないと間に合わなくなりますので、早急に省内での作業を進めているところであります。
 それから、昨日は森嶌中央環境審議会会長など、温暖化対策に関しての各省庁などのトップの方々が官邸に集まり、総理から省庁連携をしっかりとるようにという、発言があったと聞いております。まさしく、省庁がしっかりと連携をとり、地球温暖化という大きなテーマに向かって機能的に対応できればと考えております。
(問)三位一体の改革に関して、各省の対案の提出期限が28日に迫っていますが、大臣の所管分についてはどのような案を提出される予定ですか。
(問)沖縄・北方については、先週、国と地方の協議の場において、稲嶺沖縄県知事も御出席の上で、沖縄の補助金に対しての主張をさせていただいたところであります。政府内でしっかり適切に対応されたしという地方6団体の反応でございましたので、この後はこの三位一体の改革によって、沖縄に関するさまざまな施策が遅れることがないように、政府内の調整にしっかり取り組んでいきたいと思います。
 それから、今日は、環境省側の三位一体改革の主張をする場になるわけですが、御承知のように9割方対象となっていて、なかなか厳しいわけです。私は基本的に、今回のある種の構造改革の中にあって、環境行政はこうあるべしと話すつもりです。いずれにしても今日の夕方、この会議が終わりましたら、記者会見で中身についてしっかりお話ししたいと思っております。また追って御連絡いたします。

(以    上)