環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年8月10日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件が3件、国会提出案件が38件、政令が1件、報告が1件、配付が3件でした。国会提出案件のほとんどが質問主意書で、そのうち1件が環境省関連です。詳しくは、後ほど広報室から聞いて下さい。閣僚の海外出張が私も含めて何件かありますが、私の出張時は、茂木大臣が臨時代理を務めてくださることになっております。それから、昨日の美浜原発の事故について、中川経済産業大臣から事故の報告、今後の対応等についてお話がありました。竹中大臣からは、経済財政諮問会議のこれからのスケジュール等について、ご説明がありました。それから、閣僚懇では、総理から、経済産業大臣に対してといいましょうか、今回の原発事故の件で、火災事故でしょうか、水蒸気漏れ事故というのでしょうか、これも含めて、正確な情報をきっちりとわかりやすく国民に知らせるようにというご指示がございました。
 私からお伝えすることは、今申し上げました海外出張の件ですが、8月23日から26日まで、中国及びモンゴルに出張します。中国では、日中共同トキ保護計画に基づく協力事業の推進について、この件のカウンターパートである中国国家林業局長と会談をする予定です。モンゴルでは、砂漠化や黄砂問題等について、また日中韓三カ国環境大臣会合にモンゴルにもオブザーバー参加をお願いすることも含め、政府要人と会談をする予定です。さらにモンゴルの環境問題の現状について視察をすることを考えております。北東アジア地域の環境管理をどのように進めていくかについては、重要な問題と考えておりますので、今回、その二カ国に行くことにいたしました。
 それから、みなさんからご質問も出るでしょうから申し上げておきますと、先週の金曜日に石原都知事と一緒にお食事をいたしました。石原都知事と私ということで、結果的には昼食デートのようになりましたが、もともとの長い知り合いでもあり、内外の共通の友人のことで話に花が咲いたりしました。また、都知事からは、役所、役人の攻略法について、様々なご教授をいただきましたが、その中味についてここで話をしたら意味がないので、差し控えさせていただきます。お化粧の仕方まで教えていただきまして、大変充実したランチタイムでした。小笠原の件について、都知事から環境省に対しての要請で、小笠原に人を置いてほしいということでしたが、それについて改めて確認したところ、「いらないよ」ということでした。今、レンジャー制度と配置のあり方の見直しを総合的に行っているところですから、小笠原への国のレンジャー派遣は、前も申し上げたように、当面見合わせたいと思っております。ただ、昨日も尾瀬の方に参りましたけど、自然環境の保全は、国と地方自治体が協力関係をもって進めていかなければならず、それぞれの地域で必要なことはやっていきたいと思っていますが、人繰りの問題もありますし、表面的な部分でレンジャーの人たちを振り回すわけにもいきません。それよりも腰を据えて、国立公園のあり方、レンジャーのあり方等について、より長いスパンで考えていきたいと思っております。これについては、まとまり次第お話しすることがあるかと思います。それから、一緒に小笠原に行く件については、お互いのスケジュールがなかなか合いそうにもないので、そのうちにね、ということになりました。また、石原都知事は、9月の改造は大幅になるぞと何か決めておられたように言っていましたが、その辺も睨んでということになりそうです。ただ一緒に行きましょうねという話はしております。その時は、環境大臣として行かなきゃ、向こうは意味がないんだろうなあと思いましたが、その辺はよくわかりませんが、楽しいひとときでした。以上です。


(質問)日中共同トキ保護計画について、具体的には、どのようなを話をするのでしょうか。
(大臣)昨年10月にこの保護計画に林業局長とともに署名をしたところですが、鳥インフルエンザが起こったことによって、協議をしばらく見合わせていましたが、改めてこの協力事業を進めていくということの確認をしたいと思っております。具体的には、美美(メイメイ)の子を中国へ戻すことや、逆に中国のトキの日本への導入の可能性について、人的交流ならぬトキ的交流を進めていこうという話を、更に進めてまいりたいと思っています。

(質問)昨日の美浜三号機の事故ですが、大臣はどのような感想をお持ちでしょうか。
(大臣)ちょうど尾瀬にいて、なかなか情報が届かないところですが、その情報を受け取ったのが夕方の時点だったと思います。当初、情報が乏しくて、亡くなった方の数の多さにびっくりしました。何よりもまず亡くなった方にお悔やみを申し上げたいと思います。環境省の場合は、放射性物質に係る一般環境のモニタリングを分担していますが、福井県から入っている情報と、環境省の越前岬測定局でデータを収集していますけど、それぞれ、異常値は検出されていないという報告を受けており、周辺環境への放射能の影響はないと考えております。ひとつ懸念されることは、昨年も原発が様々な理由で停止し、CO2の計算が狂ったということもあるので、今回の問題も原因を早く究明していただき、安全性の確保を進めていただければと思っております。いずれにしてもその辺りが明確ではないので、まずは情報を集めて、その分析なり問題の対応を総合的に注視していきたいと思っています。

(質問)関連ですが、環境省は中環審の報告の中でも、原発の稼働率を高めるという経産省の産構審の報告と同じ方向を出していて、それは原発頼みでCO2を減らすという大筋の話があるからしょうがないのかもしれませんが、今回、定期検査を前倒しするような形で作業が始まっていたというのが、事故の一つの背景要因ではないかという見方があります。定期検査というのは、普通なら原発を止めてからやるもので、それを止めないで道具の搬入をやっていたようで、これは現場を随分圧迫しているという意味では、環境省も共犯者ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
(大臣)すごい言い方だと思いますけど、そういうことも全部ひっくるめて、今何がどうしてという原因を解明中ですから、まずはそれを見守りたいと思っています。

(質問)先日の記者会見とダブって申し訳ないのですが、夏休み直前ということで、改めてお尋ねします。8月15日の終戦記念日に、現時点では靖国神社に参拝されるご予定はあるのでしょうか。
(大臣)まだ考えていません。

(質問)そういった場合の参拝については、いつもは公人と私人のどちらでしょか。
(大臣)そんなことは考えずに、参拝しています。

(質問)記帳される時ということなんですが。
(大臣)記帳することもあります。

(質問)その時は、肩書きとしては。
(大臣)衆議院議員としてです。確かそのようにサインしたと思います。

(質問)今回、もし行かれるとすれば。
(大臣)まだ行くか行かないかも含めて、考えておりません。

(質問)玉串料については、ポケットマネーでしょうか。
(大臣)当然そうです。

(質問)靖国参拝を閣僚がされること自体については、どういったご見解でしょうか。
(大臣)それは、個人の信教の自由だと思うし、ここにばっかり集中することが、私は本当にいいのかどうかということに疑問を感じます。

(質問)話題がここに集中するということですか。
(大臣)はい。

(質問)参拝するとしたら、神道の形式に則った形で参拝するのでしょうか。
(大臣)そうでしょうね。お宮に行けば、そういう形は常識だと、私は思っています。

(質問)確認なんですが、参拝は、前回の会見でも考えていないということでしたが、これは、ノーコメントということなんでしょうか。それとも、まだ本当に考えていないということでしょうか。
(大臣)まだ本当に考えていません。

(質問)これは、15日ではないとしたら、日を改めてと行くということでしょうか。
(大臣)それも考えていません。今、様々なことに集中していますので、そこまで思いが至っていないということです。

(質問)行くことを考えていないのではなくて、行くか行かないかを考えていないということでよろしいですね。
(大臣)そうです。

(質問)前回参拝したときは、衆議院議員として記帳したということですが、今回は大臣という立場ですが、先ほどの質問と一緒ですが、今回はどのような形になるのでしょうか。
(大臣)今は考えていませんけど、衆議院議員でしょうね。それ以外の肩書きがなかったから。

(質問)今はありますよね。
(大臣)それはまだ考えていません。

(質問)もし行かれるときは、公用車を使う予定なのでしょうか。
(大臣)それも考えていません。でもこういうことがずっと、中国にとっての靖国問題をより大きくしてきたのではないかと思うし、だったら、田中角栄以前の時に、どうしてそれをマスコミは問わなかったのでしょうか。

(質問)衆議院議員というのは、公人と私人という形でいうと、どちらの立場でという形になるのでしょうか。
(大臣)私人ではないでしょうか。フリーターと書くわけにはいかないから。

(質問)政府主催の戦没者追悼式とか、終戦に関しての関連行事がありますが、そういったものに出席されるご予定はあるのでしょうか。
(大臣)それはあります。

(質問)戦没者追悼式にですか。
(大臣)はい、武道館の方に。私はそれに出席しています。

(質問)それ以外の出席のご予定は。
(大臣)他は考えていません。

(質問)小泉総理が1月1日に参拝したことについては、どのようにお考えでしょうか。
(大臣)それはご自身のお考えによるものだと思います。

(質問)関連して、中国で行われたサッカーのアジアカップで反日のムードが高まりましたが、そのことと小泉首相の靖国参拝問題について、どうお感じになったでしょうか。
(大臣)これは、長年の抗日教育の成果が出たきたのではないでしょうか。それは中国の考え方であって、我が国がどうこう言うものではないと思います。日本の教育について、中国がとやかく言った場合、言ってきたこともありますが、それに対して、あまり快く思わない人たちもいるわけですから、それは各国の教育のあり方だと思います。

(質問)確認ですが、靖国を参拝したことは過去にあるということですね。
(大臣)あります。

(質問)去年も行っているということでしょうか。
(大臣)去年は行っていません。

(質問)それは15日にですか。
(大臣)15日に集団で行くことはまずしないですね。

(質問)夏休みのご予定が14日から18日のようですが、どこかへ行くご予定はあるのでしょうか。
(大臣)行きません。都内某所にいます。

(質問)伊香保温泉で、水道水を使っていたということで、大臣のそれを受けてのご感想と、改めて、また、今後、対応するようなことがあれば、お聞かせください。
(大臣)この報道については、こういうのが調査報道というのだろうなと思うのですけれどね。こういった問題については、最初の白骨が出たとき、そしてまた、それの後追いの問題が出てきたということで、またどこかあるのではないのかなという懸念も実は持っていました。そういったことも含めて、また、温泉というものの信頼性を確保していくということも必要でしょうし、そんな意味も込めて、今月末から全国調査に取りかかるということは、前回の記者会見でもお話ししたとおりであります。ですから、これをしっかりやっていくということで、その調査結果から、またなすべきことを考えていきたいと思っております。

(質問)確認ですが、8月15日前後において、靖国神社への参拝は、現時点では考えていないということですね。
(大臣)考えていません。

(質問)中絶胎児の取り扱いの調査は、その後どうなっているのでしょうか。
(大臣)8月6日が締め切りでしたが、各自治体の回答が、まだ全部出揃っていません。できるだけ早く、調査結果を取りまとめていきたいと思っております。

(質問)まだ発表できないということでしょうか。
(大臣)発表するには、十分な母体にはなっていないということです。