環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年8月3日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件が2件、国会提出案件が2件、政令が2件、人事が1件でした。環境省関連はありません。閣議では、鈴木善幸元総理の葬儀についての発言がありました。8月26日に行うそうです。また、環境省関連ですが、総務大臣から、湖沼の水環境の保全に関する政策評価の結果についてのご説明がありました。湖沼法の制定から20年経っているのにも拘わらず指定湖沼の水質が改善しないという問題についてご指摘です。私からは、これまで湖沼水質保全特別措置法等に基づいて、各種施策を実施してきており、この20年間で湖沼に流入する汚濁負荷量は削減されてきているけれども、いくつかの湖沼においては、環境基準の達成率が依然芳しくない状況にあるので、湖沼の環境保全がどうあるべきか、専門家による検討を行っているところであること、また今回の政策評価の結果を踏まえて、関係省庁と連携をとりながら、水環境の保全に向けた施策の展開に最大限の努力をするという発言をさせていただきました。その他、閣議では、経済産業大臣、農林水産大臣、外務大臣からWTOの報告がありました。今日は、参議院で代表質問が行われるので、その後の閣僚のやりとりはありませんでした。
 私からは、一つご紹介をいたします。皆さんのお手元にお配りしている、「28・軽装にて失礼いたします」というシールですが、このサイズは、職員が国会に行く際のIDカードのサイズですので、これを下に付け、国会が始まっていることにかんがみ、環境省は上着を着ていかないという特例としていることで、中にはお叱りを受ける場合もあるでしょうから、一応の免罪符です。環境省として、今後とも夏季の軽装は定着させていきたいという思いがございますし、また28というのは、冷房の温度設定を28度にしてくださいという28であります。別バージョンでは28℃というのもありますが、できれば28という数字を見ただけで、これは夏の冷房の温度設定なんだなとわかるくらい定着させていきたいと思っています。アメリカ、サンフランシスコの49ersは、その49という数字を見れば、すぐにパッと思い浮かんだりしますし、ブロードウェイの有名なミュージカルで、42ndストリートというのがありますけど、それも42というのを見たら、そのミュージカルがパッと連想できます。ですから、この28をキーワード、キーナンバーにしていければ、この暑い夏において、冷房をきつくすることがありがちですけど、そういう中で、軽装をもっともっと定着させていくべきだということから、このシールを作りました。後々には、28だけにしていきたいと思っています。私は女性ですから、ネクタイにはあまり縁がありませんけど、男性からすれば、ネクタイに対する執着というか、それをしていればきちんとしているというツールになっているのもよくわかるんです。けれども、そもそもこんなに暑くて湿気の多い我が国で、みんながビシッとスーツを着てネクタイをしているというのは、これは我慢大会以外の何ものでもないのではないかと、大変お気の毒と思うのと同時に、何かいい方法がないかと思い、これを作りました。私は、イギリスが7つの海を制覇していたから、みんなネクタイ締めてスーツを着ているのであって、イスラム文化がその後世界を席巻したならば、みんなあの長い服のスタイルをしている、文明というのはそういうものだと思うんですね。ですから、それぞれの地域にあった文明を堂々と進めていくべきだと思います。またフィリピンだったら、パイナップルの繊維でできているバロンタガログとか、それぞれの民族衣装もありますし、日本ももっと堂々とした夏のスタイルを定着すべきではないかなと思っております。総理官邸からも10枚ほしいという依頼がありましたので、早速お渡ししました。ちなみに、designed by 大臣です。以上です。


(質問)これは、環境省の職員の皆さんが使うということですか。
(大臣)特に今、国会をやっていますので。省内においては、ほとんどの人が軽装で仕事をしていて、これは定着しているのかなと思いますけど、対外的な時には何だという声が上がることもあるということを思って作ったものです。別にこれは強制しているわけではありませんが、環境省こそ、こういったことを率先してやらなくてはいけないのではないかと思っています。

(質問)他の省庁にも、こういうのもいいのではないかと提案されたのですか。
(大臣)閣議でではないですけどね。

(質問)先ほどの湖沼の政策評価の件ですが、排水対策等を進めて、実際に排水される水は少しずつきれいになっているはずなのに、なかなか湖沼の水質が改善されていないという状況ですが、大臣として、湖沼の水質改善対策の今後のあり方について、アイディアとか方向性について何かありますか。
(大臣)水が流れている川とか、より広く開けた海などについては、水質の改善があると聞いており、実際に鮎が戻ってきたとかという話は、各地の努力もあって改善されてきていると思います。今回、指定湖沼ということですが、やはり基本的に閉鎖的な水理特性があることも一つありますし、また、汚濁物質が蓄積しやすいこと、それから、一旦汚濁すると改善がなかなか難しいということから、例えば、水質の確保、水質を改善するためにも生活排水がそのうちの多くを占めていると思いますので、浄化槽の普及などもますます進めていきたいと思っています。また、先ほど申し上げたように、湖沼対策検討会を設置して、どうあるべきかを専門家の方々のご意見なども伺っているところです。いわゆるノンポイントソースがあり、これは非特定汚染源と呼ばれているものですが、ノンポイントソース対策の検討など、更に湖沼の水質改善に向けて、あらゆる政策を展開していきたいと思っています。

(質問)環境省がどう関わるかよくわからないのですが、小田急の騒音訴訟で和解が成立しましたが、これについて、どのようなご感想をお持ちでしょうか。
(大臣)この件について、環境省は当事者ではありませんけれども、既設の鉄道に対しての訴訟というこということで、今後とも鉄道会社がより低い騒音の確保ができるような努力をしていただきたいと思っています。

(了)