環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年6月4日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件が2件、国会提出案件14件、公布(法律)21件、政令6件、人事3件でした。環境省関連はありませんでした。
 閣議後、総理に来週シーアイランドサミットに出掛けられて、そこで日ロ首脳会談が想定されますので、今どういう位置付けになっているか御説明させていただきました。「これですよ。」と釘を刺しに行ったということで、ロシアの京都議定書の批准が議定書発効にとって不可欠だと、メインプレーヤーはロシアですと。是非とも説得をトップでやって下さいというお願いをして参りました。総理は「うむ。」という感じでした。私からは、以上です。


(質問)今の総理の反応ですが、ただ「うむ。」と言っただけなのでしょうか。
(大臣)どういう形で日ロ首脳会談で出していただけるかは案件も多いのでわかりませんので、落とさずにしっかりやっていただきたいという意味で、今日は念押しに行ったということなので、それはわかっているよという「うむ。」だったと思います。

(質問)温暖化対策についてですが、今週、産業構造審議会で京都メカニズムの活用をもっとすべきではないかという意見が多く出たそうですが、京都メカニズムをどこまで補足的な措置として扱うべきかという議論があると思いますが、これに対しての大臣の御見解をお願いします。
(大臣)産業構造審議会でも、パーセンテージで言えば、排出量の見通し等を踏まえると少なくとも1.6%は活用すべきということでありますが、今も質問の中にありましたように基本的には補足的な位置付けになっていますし、むしろそれによって他から買えばいいやということになると国内対策の方がおろそかになってしまいます。まずは国内で何をするのかというその対策の見直しを今やっているところですので、基本的にはプラスαという位置付けにしていきたいと思っております。本日も中央環境審議会地球環境部会が開かれますが、京都メカニズムの活用のあり方についても審議会の中ででてくるのではないかと思います。

(質問)エコツーリズムに関してですが、13地域選定されましたが改めてお気持ちをお願いします。
(大臣)今回、エコツーリズムとは何かということから、実際にどのようにして運用していきましょうかということまで大変熱心な御議論いただきましたし、取材された方々は推進会議そのものの会話だけでも大変興味深いものがあったかと思います。それだけ熱心に御議論いただけたと思います。今、憲章の言葉の見直し等を行っていますが、エコツーリズムは他のツーリズムとは違って、環境の保全、自然の慈しみ等そういったことと、ツーリズムをつなげてエコツーリズムであるという概念を決め、それを広く訴えるための憲章を作り、さらにはエコツーリズムはこういうものですよということをいろいろなカテゴリーの中で選ばせていただいた13の地域で体現してもらうという形になってくると思います。昨年の11月から始めて、今回で3回目、この間に幹事会も幾度も開かれ、本当の意味のエコツーリズムのスタートの準備がこれで整ったと思います。地域の再生をかけてモデル事業に対して53地域の応募があり、大変熱心に取り組まれました。これから、エコツーリズムがしっかりと基本的なコンセプトを違えることなく、各地で広がっていくということを私は大変期待していますし、このモデル事業の今後の運営のところでもしっかりと見ていきたいと思っております。

(質問)世界自然遺産の関係で、7月20日から現地の知床へ専門家が入られると発表がありましたが、今後遺産登録に向けてのお考えをお聞かせ下さい。
(大臣)是非とも専門家の方にしっかり見ていただいて、こちらは自信を持って推薦させていただいておりますので、早期に決定されることを期待しています。さらには、今回のエコツーリズムのモデル事業地域の一つにも加わって、地元の方も大変熱心なので、まさにエコツーリズムのモデルになればと思っています。私は海外のお土産に何を持っていくかと言いますと、知床のDVDを持って行きます。海外の方に日本の自然を知っていただくということでPRにも努めてまいりましたので、今回の現地視察がいい実りとなることを期待しています。

(質問)骨太2004の方針で、税源移譲の規模が出ていますが、廃棄物行政における国の関与の仕方というのは、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(大臣)廃棄物行政に絡む予算というのは、環境省としても無視することのできない大きな比重を占めています。循環型社会形成推進基本法の中にも国の役割が明記されていますし、また、実際にそれぞれの地域からも一番要望の強いものなので、ここは、国の責務をきっちりと果たせるような状況を確保しておきたいと思っております。その前に、今回の骨太の中で、重点4分野の中に「循環型社会の構築・地球環境問題への対応」が含まれていますし、主要予算改革の中でも環境が位置づけされていて、重きが置かれていると思います。それだけに、廃棄物処理施設整備についての財政支援のあり方は、極めて重いものもあろうかと思いますので、廃止というよりは、充実を強化していきたいくらいの気持ちがありますので、関係者の理解をしっかりと得ていき、私もそのために努力をしていきたいと思っています。

(質問)今日の閣僚懇では、どのような話があったでしょうか。
(大臣)長崎の話がありました。河村文部科学大臣から、今回の長崎の事件の概要と、そのクラスは非常に優秀であるとのお話がありました。非常に根深いものもあろうかということで、これについては、しっかりと総合的に対応していきたいということでした。あとは、今日はとにかく年金のことで、非常に緊迫していくということで、夜中かなという話が出ました。

(了)