環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年3月26日)

(大臣)閣議の御報告をさせていただきます。一般案件3件、国会提出案件3件、公布1件、政令4件、報告2件です。環境省関連はありませんでした。閣僚懇で、中川大臣から例の尖閣諸島の問題について、国家として明確にというようなことをおっしゃられていました。
 今朝、イラクの環境大臣とバイの会談をさせていただきました。2国間で環境支援をやっていこうということで、先方からプライオリティーを挙げていただいて、その中で1番重要なものは、環境分野での人材育成、モニタリング等を含めての機材の提供ということでした。また、イラク環境省は650人ほどいまして、18ほどある部局の長の過半数は女性ですよとおっしゃってました。日本の今後の協力関係を是非ともよろしくお願いしますということで、意見交換をフレンドリーな雰囲気の中でやらせていただきました。本日は、この後12時からのランチと、7時から総理も見えられてレセプションをするということと、それから、昼間はエクスカーションということで、有明の方の清掃工場関係、それから水処理関係、リサイクル関係、そういったところを集中して見ていただくことにしています。
 昨日の夜、サウジアラビアの環境大臣をお迎えにいきましたら、エアバスで専用機で来られました。
 久しぶりに景気のいい話です。本日、閣議でも挙げられましたが、勤労者世帯の2月の消費指数が前年同月に比べて、実質6.9%も増加していまして、「へえ。」ということがありました。ただ、今年は閏年であるということもありますし、鳥インフルエンザ、BSE問題もあるということで、物価が高くなっているということもあるということです。
 

(質問)イラク復興支援のお話は、閣議でありましたか。
(大臣)ありました。川口大臣からイラク復興支援の協力事業ということで、主なものが紹介されました。その中に、ゴミ処理車両・下水処理特殊車両提供等のゴミの収集、それから南部湿原を含む水資源管理技術の支援ということで、UNEPと通じてということ。環境評価、環境分野の能力強化、これは人材育成につながりますが、今、方法論を詰めています。環境の項目も含めて、今回のメニューの中に入っていて、これは以前お話しした5つの分野を1つ1つ詰めているところです。せっかくイラクの環境大臣が見えられているので、できるだけお互い環境省として、より現実的、具体的でかつ効果的な方法を探していきたいと思っています。
 
(質問)この話を受けて、今後、イラクの大臣にお話をされますか。
(大臣)これから2日間、私自身の接点は限られるかもしれませんが、せっかくお呼びしてますので、この間にしっかり向こうの細かなニーズと日本の可能性とをうまく合致できる点を探していきたいと思います。

(質問)先ほどの会談についてですが、支援の協力等について大臣からどのような言葉をかけられましたか。
(大臣)私は基本的な姿勢として、総論ですが、イラクの安定がひいては地域の安定であり、それは世界の安定につながってくる、なおかつ環境分野は、地続き、水続き、空気続きですから、これは全体の問題でもあるので、我が国としてもしっかりそういう観点から取り組んでいきたいと言うと、「その通りだ。環境というのは国境がないということから、是非、その協力をよろしくお願いしたい。」とおっしゃっていました。人材育成ということで言うならば、これからは環境工学的な部分の育成なども、彼らがイラク国内でできるのが1番であるということもおっしゃられてましたし、その辺はどういうふうな形がいいのか考えていきたいと思います。それから、会談の中で非常に興味深かったのは、国民にも環境教育をしたいと。では、どういったメディアがあるのかという話で、新聞にしても130種類ぐらい出ているとか、かつてのイラクの国営放送のような形のものがまだまだ復活しきれていないというような問題もありますが、例えば、インターネットのサイト等も充実させていきたいとおっしゃっていました。イラクの環境大臣は、環境系の専門家でいらして、クルド系ということですが、環境という国民の協力なしには成り立たない問題に非常に実務的に取り組める方だと思いました。

それから、岐阜県の産業廃棄物の問題についてですが、一昨日から周辺環境への影響調査に岐阜市が着手したということで、井戸の水質調査等を行っています。それから、青森県、岩手県の時もそうでしたが、その現場の県のものだけではなく、いろんなところからのものが集まっていたということもありますので、環境省として、本日、名古屋において近隣の県及び保健所設置所市の産業廃棄物対策の責任者を招集し、どういったところから何がきていたのかということの解明に当たりたいと思っております。

(了)